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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3957
性別 男性
年齢 53歳

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481.  資金源強奪
3人組が、組織の非合法資金強奪を企む。 となると、その準備の過程が映画のメインを占めて、クライマックスでいよいよ強奪実行、みたいな展開を想像するところですが、この映画はだいぶ趣向が異なります。 強奪計画は映画最初の方で首尾良く成功し、残りの時間はどうすんだよ、と思う間もなく、物語はむしろそこから、どんどん転がり始める。3人組を追う組織は、その仕事を捜査四課の悪徳刑事に依頼、ここからがホントの現金奪い合いに。 二転三転する物語のオモシロさ、ってのも勿論あるのですが、それ以上に、3億円以上の現金というものが周囲の重力場を狂わせ、人間たちを振り回すオモシロさ。簡単な物語の仕掛けが際限なく推進力を生み出していくその様が、オモシロさに繋がってます。現金の行方は、そして生き残るのは誰なのか。 ラストの飛行場のシーンで待ち受ける「ちょっとしたオチ」が、意外なまとまりを感じさせたりして、とにかく活きのいい、サービス精神溢れる作品になっています。
[インターネット(邦画)] 9点(2021-10-17 20:42:56)
482.  薔薇の名前 《ネタバレ》 
サスペンス映画の作り手としてのジャン=ジャック・アノー監督って、どうなんですかね。ここぞという場面で画面をゴチャゴチャさせるだけであまり緊迫感を感じないのですが。 しかしこの作品の魅力は何といっても、この雰囲気、中世の独特の雰囲気、宗教に縛られた閉塞感がもたらすアヤシげな雰囲気。ですね。 オカルトじゃないんだけど、どこかオドロオドロしくて、何が起きるか分からない。そして発生する連続殺人事件、その謎解きに挑戦するのが、ショーン・コネリー。このヒトが演じるとどんな役でもチョビっとだけ頼りなく見えてしまうのは、何故なんでしょうね。 火炙りの刑が進められるその向こうで発生する大火災、というクライマックスも見応えがあって、この時代背景、この舞台背景があってこその盛り上がりを見せてくれます。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-17 14:06:31)
483.  日本女侠伝 真赤な度胸花
日本女侠伝シリーズ2作目は、降旗康男監督作品。芸者色は一掃され、一応は跡目継ぎがどうのというオハナシは出てくるものの任侠色も殆ど無く、北海道の雄大な自然を舞台にするとどうしてもこうなってしまうのか、何となく西部劇テイストを感じさせます。口琴の音色を聞くとますますそんな気分に。 大体、みんな当たり前のように拳銃を持ってたりして、これはマチガイ無く西部劇だと思う。 ヒロインを支えるのが健さんで、後の降旗作品の寡黙さは無く、若干、軽いノリ。で、こちらも銃を振り回し、クライマックスの銃撃戦へ。 いいなあ。自由で。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-10-17 13:35:34)
484.  エンドレス・ラブ
さて、トム・クルーズはどこに出てくるでしょう。という映画。チョイ役で、ムキムキだけど顔ほあまりイケて無くって、声が妙に甲高くって、出演してると知らなけりゃ、気付くのは高難度。 いきなり冒頭からブルック・シールズと相手役の誰だか知らん俳優とがラブラブで、ホントにこのままこれがエンドレスで続いたらどうしよう、と思うところですが、幸いにもそうは問屋が卸さず、ある事件をキッカケに関係が崩れていく。いやその前から、彼ら2人を含めて全ての関係に、不安定性が潜んでいたのだけど。 という古典じみた悲劇の世界を現代に持ち込んで、あくまで現代劇の枠は守りつつも、どこか運命論的なものを感じさせます。だから、まあ、どうというコトもないオハナシ、と言えばそうなんですけど、印象的なシーンがいくつもあって(言葉を変えれば、ブルック・シールズがとても美しく撮られている、おそらく実際の10倍くらい美しく撮られている、ということだな)、惹きつけられます。 で、結局、教訓としては、トム・クルーズの言うことなんか真に受けちゃダメよ、ということですね。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-17 13:09:36)(笑:1票)
485.  女必殺拳 《ネタバレ》 
さすがは志穂美悦ちゃん、カット割りで誤魔化すことなく、一連の流れるような動きで格闘アクションを見せつけてくれます。多少、単調なところもありますが、まあ、千葉チャンも大体こんなもんでしょ。構えのポーズもちょっとヘンですが、いやいや千葉チャンだって。 単調さを補うのが、敵のキャラの多彩さ。ほぼ怪人。ほぼ妖怪。多彩なキャラが多彩過ぎる武器を手に、次々に襲ってきて、次々にアッサリ斃されていきます(笑)。 死に方もバラエティに富んでいて、脳天に剣を刺されるヤツ、内蔵をはみ出させるヤツ、剣山に串刺しになるヤツ、面白いように血を噴き出させるヤツ。秀逸なのは、首をねじ切られて180°回った状態のまま、後ろ向き(前向き?)に歩いていくヤツ。 戦いの舞台が突然、崖の上に切り替わったりするのも、いいじゃないですか、夢があって。 燃えよドラゴンのパクリ感をあちこちに感じさせる作品ではありますが、逆に言えばその高いハードルに挑戦した悦ちゃん、なかなかお見事でした。 しかし、あの、吊り橋から転落するシーン。最近、私も視力に自信が無くなってきているのですが、見間違えでなければ、あれはもしやダミー人形。いや、どう見てもダミー人形。後の映画で真田サンに無謀極まりない飛び降りスタントをやらせてたのに比べると、千葉チャン、悦ちゃんにはちょっと甘いんじゃないの~。 いえいえ、真田サンがやり過ぎなだけです。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-10-17 08:03:05)(笑:1票)
486.  コヤニスカッティ
以前は面白がってCDを買ったりもしてたけど、結局のところフィリップ・グラスの音楽なんてのは3時のオヤツくらいにしか思ってないもんで、さてそれを映画まるまる通して聞かされるこの作品、最後まで耐えられるでしょうか? 音楽だけだとツラいけど、こういうエキセントリックな映像とセットだと、苦にならないというか、割とサマになってますねえ。 とは言え、大量消費社会を描いたような辺りのシーケンスでは、やたら目まぐるしい映像にやたらしつこい音楽、映画にのめり込んでいる間は煽られて興奮もしますけれど、ある瞬間、ふと我に返ってしまったら最後、一体何て騒々しい映像と音楽なんだ、とたちまちウンザリしてしまいます。だから、なるべく我には返らないように気をつけましょう(?)。 映画最初の方は神秘性すら感じさせるような自然の光景が描かれ、そこから次第に人間や都会が描かれるようになって、意図としては、自然と文明の対立、みたいなものを描こうとしてるのかな、と思うものの、見てると意外にそうは見えなかったり。人間の動き、工場の動きが早回し映像で描かれて、その光景はむしろ非人間的、むしろ珍しい自然現象でも見ているような気分になってきてしまいます。もしかしたら製作者の意図とは合わないかもしれないけれど、第三者的、巨視的に見れば何だか、人間も文明も、自然の一部なんじゃないの、と。 ラストはロケット爆発のシーンで、こういうシーンからは、やはり、人間と自然の対立、人間の挑戦があえなく自然に敗れる光景、といったものを感じさせます。爆発後、落下するロケットエンジンらしきパーツを追い続けるカメラ。その光景の虚しさに加えて、「よくここまで完璧にカメラに収めたな」と多いに感心もさせられ、なんだか映像の神が舞い降りたような。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-16 19:41:36)
487.  トランスフォーマー/最後の騎士王
いやはや、これがもう誠に壮大極まるオハナシでして、我々庶民が関心を持ちうる範囲を大幅に逸脱しているもんで、誰もついていけないんです。ははは。 ってか、もうここまで来たら地球は滅びるしかないだろ、という事態に対し、その核心で行われているのが単なる杖1本の争奪戦に過ぎない、という、この途轍もないギャップ。最近、新日本プロレスでYOSHI-HASHI選手とKENTA選手が「棒」を取り合っていましたけど、ネタ的には、まだソチラの方が余程、取っ付き易いです(笑)。 マーク・ウォールバーグの続投はとりあえず歓迎だけど、「娘と離ればなれで、会話をする事も出来ない」という設定に対し、彼の前に、ちょっと小生意気な少女だのムチムチ系の女性学者だのを登場させて、先の設定と何らかの関連を持つのか思いきや、ほぼエピソードがバラバラのまま終わってしまう、という工夫の無さ。 マイケル・ベイは余程、この作品に関心が無かったんだろうか。 だけど、今回も人間のアクションが取り入れられてるのは、魅力的です。屋根をすべり落ちたり、その他何やかんやとよく人間が滑り落ちる。このノリは・・・・・・バッドボーイズの2作目の終盤近くのカーアクションでもポリスストーリーをパクったりしてたけど、もしかしてマイケル・ベイはジャッキー映画に憧れを持ってるんだろうか?
[インターネット(字幕)] 5点(2021-10-16 19:07:32)
488.  ザ・デプス
高校の頃、さてリバイアサンを見にいくか、それともザ・デプスを見にいくか・・・と天秤に掛けて結局リバイアサンを選んだのは、要するに、カサンドラクロスがいいか13日の金曜日がいいか、という選択だったのか。そりゃ比べるまでも無いってか。 ま、この、2本、実際にはそこまでの差は無かった、ような気もするんですけどね。 いや、単にキレイな女優さんが出てる方を選んだんだったのかも??? それはともかく。リバイアサンみたいな露骨なパクリ映画(エイリアン+物体X)ではなくって、こちらの作品はナンボかオリジナリティを感じさせるのですが、如何せん、とことん安っぽい。特殊効果のイケて無さが、見ててちょっと寂しい気持ちにさせます。 何かヘンなモンスターみたいなのがいるらしいのたけど、それをなかなかハッキリと描いてみせないのが意外なほどに効果を上げておらず、ちょっとダレ気味。ようやくその全貌が明らかになったところで、え、なんだこんなヘンなヤツだったのか、と。 などと、イロイロと文句を言いたくなるのも、裏を返せば映画の中でイロイロなことをやってるからでして、一応、意欲作と言っていいんじゃないでしょうか。安い意欲作ですけどねー。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-10-13 22:35:47)
489.  悪魔の毒々ハイスクール
クダラなくても楽しいのがトロマ映画のいいところ。 と云うのがすべてに当てはまる訳ではなく、中にはクダラない上にツマラない作品もあって、これはもうどうしようもない。 悪魔の毒々モンスターの高校版。アホそうな高校生(には勿論見えない)どもが、乱痴気騒ぎばかり繰り広げて、いい加減ウンザリする中で、お下品なホラーシーンがところどころ挿入され、でもツマラないもんだから、いよいよどうしようもないのです。 ムダにゴチャゴチャし過ぎ。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-10-12 22:44:18)
490.  続・網走番外地
ハードボイルド・サスペンスアクション。なにがどう網走番外地なのかよく分からんけれど、石井輝男監督の得意そうなオハナシになってます。 繰り広げられるのが、マリモの争奪戦(?)というところに辛うじて北海道色が出ているのですが、早々に青函連絡船に乗り込んで本州へ移動。ストリッパーの一行だの、女スリ師だの、次々に登場する人物たちが見事にストーリーに絡んで、いやアラカンの絡み方はさすがに無理があるけどそれもまた一興、目まぐるしい展開の中、クライマックスの火祭りへ。 いや、別に誰もマリモそのものが欲しい訳でもないのだけど、最後までマリモの争奪戦をやっている、ってのが、イイじゃないですか。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-10-12 22:33:44)
491.  エンド・オブ・ステイツ
「エンド・オブ・ステイツ」だなんて、邦題はずいぶん大風呂敷を広げてますけれども、正直、それほどのオハナシでも無いような。 大統領が襲われて、その容疑者としてジェラルド・バトラーが追われる身となる。で、おそらくウラにはこういう陰謀があるのだろう、と思ってたら、まあ大体その通り。で、見てりゃ大方、想像がつくその真相を、わざわざさらにセリフで説明してくれるもんだから、どうにも野暮ったい。 しかしアクションの方は、主人公がトレーラー奪って逃走しながらカーチェイスを演じたりして、こういういかにも安っぽい発想を大事にしているのは、嬉しくなってきます。爆破シーンなんかも、爆発がドドドドドンと連鎖的に起こって、これってあたかも、花火大会の最後にこれでもかと連続して花火が打ち上げられるような、ちょっとしたお祭り騒ぎの賑わい。 ただ。 クライマックスの屋上での死闘。この場面が、全く屋上らしく見えない、っていうのが、これはちょっと致命的に気分を壊してしまうものであり、非常に残念でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-10-10 22:26:30)
492.  いい湯だな全員集合!!
ドリフの代名詞というかキャッチフレーズというか、その「いい湯だな」をタイトルに持つこの作品。しかし大して温泉情緒を感じさせないのが、残念と言えば残念。しかしドリフ映画に出てくるドリフの面々は、基本的にあまり恵まれない存在なので、ゆっくり温泉でくつろいで・・とはなかなかいかないところ。 それはいいんだけど、いかりや長さんと他の4人との対立軸もあまり無くって、ハードボイルドを合言葉にドリフ5人がずっと行動を共にしているのが、どうも張り合いが無いのです。やはり長さんは憎まれ役がよく似合う。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-10-06 23:03:02)
493.  月の輝く夜に
恋愛だの結婚だのというのは、それなりに罪作りなもんであって、しかし、恋愛、結婚、の先には、何らかの形で「家族」というものがあるわけで、やっぱり家族ってのは、いいもんだよねえ、と。 異論をお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんが、ここは、イタリア系の濃い血縁のイメージ(これも一種の偏見かも知れないけれど)で、あくまで明るく笑い飛ばして。 ほぼ、いや予想以上に、予想通りの展開の作品ですけれども、オペラ鑑賞なんていう、言わば「余所行き」の雰囲気を絡めてくるのが、物語に起伏を与えていて、大事件は起きなくとも惹きつけるものがあります。 心憎い小品、といった感じ。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-02 10:18:41)
494.  まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯
何の説明も言い訳も無く、シレッと時代設定を昭和初期に移した前作から一転、また現代に戻ってきたシリーズ第4弾(現代と言っても勿論、昭和には違いないですが)。 前作は無かったことになるのか、と思いきや、今作には、いつもの「まむしの兄弟」に加えて、「オレたちこそがまむしの兄弟だ」と名乗る2人組のジイサンが登場。もしやこの2人は、前作の主人公のナレの果てなのか!? って、まあ勿論、そんなことはないんですけれども。ただ「親に捨てられた子」「子を捨てた親」という部分で、互いに関連づけられた存在とはなっています。そこに、森進一の「おふくろさん」が挿入歌として効果的に・・・いやあまり効果は上げてないですけども(笑)。 映画開始から暫くはドタバタの連続、ほぼギャグ映画状態ですが、メインは、リゾート開発のため地上げを企む悪徳業者と、彼らに狙われたバラック街の面々との戦い。そこにまむしの兄弟が絡んで、ただでもややこしい話をさらにややこしくしてしまう。 多少はシンミリしたりもしつつ、クライマックスの殴り込みは例によって、全日本プロレスじゃないけれど、明るく、楽しく、凄惨に。 渡瀬恒彦はせっかくの登場なのに、もう少し見せ場が欲しいところでもったいない気もしますが、一種のチョイ役出演と思えば、なかなかの頑張り。敵に捕まってつるし上げられてる辺り、ちょっとリーサル・ウェポンのメル・ギブソンを思い起こさせるではないですか。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-10-02 07:22:42)
495.  らせん
原作者の鈴木光司さん、百貨店の屋上遊園地のシーンにチラリと登場してましたね。「主夫」を公言するだけのことはある、いいパパぶり。 ってのはどうでもよくて、このヒトの書いた話題作「リング」と「らせん」、一応は一種のホラー小説とは言え、前者はミステリ色が濃く、それに引き換え後者はと言うと、殆ど「アンドロメダ病原体」風味のSF作品。という風にせっかく趣向を大幅に変えてきたにも関わらず、結局、同じホラーのくくりに縛られてセットで映画化されてしまうところに、不幸がありましたね。これも貞子の呪いですかね。 「リング」がズバリ、ツボにハマった(ハマり過ぎた)分、こちらの「らせん」がワリを喰ってしまった形ですが、いや、こちらの中途半端さも、マズかったんでしょうなあ。もうちょっと「リング」との対比を明確に打ち出す手もあっただろうに、このインパクトの弱さでは、まるで「リング」の単なるオマケか便乗作みたいで。 だけどまあ、真田広之いるところには佐藤浩市あり(かどうかは知らんけど)、今作では不幸を抱えた佐藤浩市が女性たちに手玉に取られて、男の弱さ、みたいなものが垣間見えて。よくよく見ると(そしてただの偶然かも知れないけれど)、実はこの2本の作品はちゃんと対照(対称?)となっているような気も。 だからどうしたと言われれば、どうもしないのですが、ホラーの暗さに加え、それとは別の意味の暗さも漂っているのが、ちょっと特徴的かな、と。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-30 23:10:36)
496.  二代目はクリスチャン 《ネタバレ》 
カトリックのシスターとヤクザ、というムチャクチャな組み合わせを、どうやって作中で実現するか、ってトコロが、ホントは見たかったんですけどね。その点では、物語の最初っから両者に接点有りまくりで、いささか物足りない。 しかしその部分の描写は飛ばすとして、ヤクザの方が積極的にシスターに近づこうとするメインの物語は、ユーモアの中に哀愁のようなものを感じさせて、これはこれで悪くない。結局、美人シスターの前で男どもが次々に命を落としていく、という、「男は皆、美人の肥やし」説にしっかりと則っています。いやそんな説があるのかどうか知らんけど。 殴り込みのシーンも往年の任侠映画を思い起こさせたりして、カタルシスばっちし。ただ、そこに至るまでの部分は、一部シーンでちょっとセリフ過多の印象あり。
[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-28 22:24:49)
497.  緋牡丹博徒 一宿一飯
前作の熊虎親分と何がどう違うと言われても困るけれど、でも、相当ヘンテコになってます。しかしこれこそが鈴木則文監督の思い描いた熊虎親分そのもの、なんですかね。ここから先は、脇役には収まり切らないので、主演作『シルクハットの大親分』で、どうぞ(これがカッコいいんだ。アホだけど)。 今回、藤純子演じる主人公を支えるのが鶴田浩二。彼らの前に立ち塞がる敵の凄腕が、菅原文太。こうやってみると、このヒト、悪役の方が似合ってそうな。鶴田浩二vs菅原文太、シビれますな。 白木マリと西村晃のサブストーリーも印象的だし、クライマックスにおける製糸工場での死闘も目を引きます。 充実してます。
[インターネット(邦画)] 8点(2021-09-28 19:41:30)
498.  リトル・ニキータ
何を隠そう、実は私もソ連の隠れスパイの一人なのだけど、もしウチの子供たちに正体を明かしたら、やっぱりこんな風に反応が薄いんだろうか? などと思ったり。 淡々としてます。地味な作品。格闘シーンといい、追跡シーンといい、なんとも地味で、スパイ映画にあるまじき!と言いたくもなるのですが、その一方で、こういう地味な「万能感の無さ」みたいなものが、良かったりするのです。スパイだ何だと言ったって、所詮は普通のオジサン、オバサン。スーパーマンじゃないんです。 ラストのメキシコ国境のシーンなども、「これか国境の光景なんだ」という素朴な感慨があって、いいじゃないですか。 とにかく地味な作品でしたが。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-09-28 18:42:49)
499.  ソウ3 《ネタバレ》 
ジグソウが仕掛ける死のゲームの世界、そこではジグソウとはすなわち神であって、その「神の死」が描かれるのがこの第3作、なんでしょうけれど。 この「神の死」ってやつが、どうも作品の中であまりインパクトが無い。最初からひたすら残酷シーンのオンパレードで、その中に埋もれちゃってるような。本来なら、「あの頭蓋骨の中に、このトンデモない世界が広がってるんだよなあ」、なんてことを思うシーンのような気もするんですが。 映画開始から肉体損壊がひたすら続き、ここも本来なら、自分の意思によって自分の肉体を傷つけねばならないところに残酷さがあるのでしょうが、ほぼその点は形骸化。大した躊躇もなく自らを傷つける。見てて「人間の体って意外に丈夫だなあ」とかワケの分からないことに感心してしまったり。 断片的な描写から、やがて2つの物語が同時並行で描かれていく構成、それ自体は悪くないにしても、その2つがいざクロスしてみると、あまりどうということもなく。 ちと、長かった。
[インターネット(字幕)] 4点(2021-09-28 16:31:04)
500.  バラキ 《ネタバレ》 
『ゴッドファーザー』と『仁義なき戦い』を足して2で割っても、こうはならないとは思うけれど、でもそんな感じがする作品です。 製作の時期もちょうど両者に挟まれる形になってますね。 映画としては『ゴッドファーザー』からは何らかの影響を受けざるを得ないのかも知れないけれど、原作本が出版されたのはこちらの方が先(しかも実話)、ということなので、全体としては互いに影響し合っているのでしょう、きっと。 とは言ってみたところで、確かにマフィアの知られざる実態を描いている点からの興味には共通のものがあれど、何と言ってもコチラは主演がブロンソン。アチラのような華美な(それ故、いささか表面的な)世界ではなく、だいぶ男臭いです。ワイルドです。役どころもそれほどの大物ではなく、あくまで運転手。 冒頭、ブロンソンが刑務所で暴れて、刃物を人質に突きつけ、脱獄でもするのかと思いきや、要求は「独房に移せ」。意表をつくオープニングでツカミはOK、刑務所内ですら彼にとって安全ではなく、シャバなどもってのほか。独房にしか安全がない、という彼の状況が示されると同時に、彼のタフさも感じ取ることができますが、まあもともとブロンソンですから、タフなんでしょう。 で、そこから彼の過去が語られる、という構成。だから多少、物語性には乏しいですが、そういう彼が見てきた、経験してきた一種不可思議な世界が、特に暴力性を示しつつ(指詰めならぬマラ詰め)、淡々と語られていきます。 そしてラスト。結局、組織の中に深く入り込みそこから抜け出せなくなった男は、そこから抜け出すために真相を暴露しようとするけれど、その結果、この社会全体という、さらに巨大でさらに容赦のない組織の奥深くに閉じ込められてしまうのであった。ってなところでしょうか。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2021-09-19 13:43:07)
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