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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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481.  V/H/S ファイナル・インパクト 《ネタバレ》 
前作より少し短尺で話数も削られ、そしてそもそも(前作までは用意してた)全体的な構成の工夫とかもある種もはや「諦めて」いて、んでナニよりもモ~「ファウンド・フッテージ」は疎か「POV」としても「どーしてそーなっているか(=なんで主観視点のカメラがわんさか在るのか、等)」てな部分の整合性を取るコトだって完全に放棄してはいるのですわ。だから結局、何故か撮れた(主観視点の)映像を思いっ切り編集(切り貼り)しまくって実に雑にコッチに観せつけてくる…という(諸々と)極めて不親切なヤツになってもーてるのですわよね。まあ、ごくテキトーな続篇だなあ…とも。  原題のサブタイトル『Viral』は「ウイルス性の」という意味ですが、ウイルス的なモノがナニやら作中に出て来たという覚えは毛頭ないのでもありますね。むしろこの日本語のサブタイトルだってラストに何か衝撃が走った…てなコトも無かったワケで(コレは、ホントはそーいう意図だった…のかも知れんケド)。だからこのタイトルから感じられる率直なトコロってのは「今作がシリーズの”ラスト”となった(なってもーた)」という「製作者」側にとっての衝撃!(怨念!)てコトなのではなかろーか、と。もしやコレ、本作を買い付けた担当者が上司に怒られてイラっとして…てコトじゃねーかな、なんて。   1.『Vicious Circles』:実質23分 最初と最後、あと2・3話と3・4話の間にも入るので都合4分割にされてるのだケドも、重ねてシリーズの前2作みたいに各話を束ねる包括的な話に為ってるというワケではないのです。だからそもそも、まずこんな細切れにしてる意味が正直分からんのではありますし、んで内容とてコレも「結局ナニがしたい(撮りたい)のか」がサッパリ分からないのですよね。街中で発生するチョイグロ映像を種々の手持ちカメラ的なヤツで(=変わった視点で)撮ってゆく…てなコト位しか率直に頭に入ってこないんすよ(どーも主人公は何らか映像を撮って売るのが生業なよーで)。で終わり方だってかなりの意味不明だし、とにかくナニもかも分かり難すぎる…と(まあこのオムニバスって全体としても総じて「異常に分かり難く」も在るのですケドね)。  2.『Dante The Great』:16分 コレは話は比較的分かり易い…でも、え?『ドクター・ストレンジ』ですか?的なヤツとゆーか、絶大な魔力をもたらす邪悪なマント!を手に入れた手品師の顛末を(ワリとシンプルに)描いてはゆくのです。ただ、ファウンド・フッテージとゆーよりはもはやモキュメンタリの方だと思いますし(⇒隠し撮りは多用してるケドも)物理的にやりたいシーンてのもホラーとゆーよりは単なるアクション(⇒ダーク系寄りではあるケドも)だったりするのですよね。ゆーてまあ(所詮B級としては)別に悪いとまでは言わないですケド、全体的にちょっとチャチ過ぎる感じもするし…結果的にはイマイチかな、と。  3.『Parallel Monsters』:19分 一見「鏡像」みたいなパラレルワールド(と自分自身)が研究の末「発見」されるのだケド、実は…てな話。ホラーとしてもやっぱりごくシンプルな方の話だと思うし、実際のホラー的展開&描写もまたシンプルで可も無く不可も無く…て感じ(⇒どちらかと言えば可の方が一際「無さげな」方…て感じ)だし、ナニよりも~完全にPOVである必要も必然性も(加えてその手のヤツとしての整合性も)ほぼ皆無なのですよね。個人的にはフツーのホラーとして撮ってくれた方がま~だ「許せた」かな、と。  4.『Bonestorm』:18分 最初はガキ共がダラダラとスケボーやってる風景なのですが、途中からは何故か(実質)ゾンビ映画的なスプラッタ・バトルシーンが最後まで続いてゆく…という。支離滅裂な話の内容とかはモ~どーでも好いと(=諦めたと)しても、やはりまずココまで主観視点のカメラが大量で、かつソレがこんなに目まぐるしく切り替わりまくる…てーと、コレも正直(視覚的に)も~ちょっと「付いてゆけない」のですよね。だから結論(例え短編であっても)映画(映像作品)としては成立して居ないかな、と。逆に、バトルシーン中盤でラップとかBGMブチ込んじゃって多少MV風になってたトコロの方が、単なる「映像」としてはむしろ成立してたカモ、と(=観れたカモ、と)。
[DVD(字幕)] 3点(2022-06-23 03:04:15)(良:1票)
482.  サヴェージ・ウーマン 美しき制裁 《ネタバレ》 
最近の個人的な映画的興味として、いわゆるこーいう「リベンジもの」を少しく追いかけてるのでありまして(コレも個人的にはも~少し間口を広く取って「ウーマン・ヴァイオレンスもの」という括りで捉えてますケド)、今作はその意味では「見た目」はごく非常に典型的とゆーか(=ジャケ写を見たダケだと特に)分かり易く美人で・強くて・カッコ好いおねーさんがコレも分かり易く悪くて臭い男どもに突然理不尽に凌辱され、んで奴等をラストに皆殺しにして実にスカッと爽快!に終わってく…てなハナシだろーと思ってしまうと思うのですね。結論からゆーと、今作はまずあまりそーいう単純安直に痛快なハナシではねーのですよね(特に女の人のキャラ諸々…的に)。なので、その意味では一種「ジャケ写詐欺」と言われても仕方の無い作品、であるコトは最初に明言しておいた方が好いかなと(とにかくまず率直に、見た目とてこんなに唯キレイな感じで出て来るシーンは殆ど無かったりもしまして…ですね)。  そもそも、この女の人が追い詰められてる状況・理由とゆーのも色々と妙にややっこしくて、かつ多層的なのですよ(⇒だから、本質的には最終的にも単に何人かブッ殺せば目出度し目出度しだぜ!てハナシじゃなくってですね)。んで、この女の人てのもカッコ好くも強くもなければ、どっちかちゅーと諸々まず結構にポンコツ+かつ当たり前に女々しくてひ弱でもあるのです(どだい、彼女は種々の場面でも充分に行き届いて対処できてたかと言えばコレがやっぱ全然そーでもなかったり…でして)。そして肝心なその「リベンジ」シーン(とソコに至る経緯)だって、全方位から追い詰められて目に見えてイライラ・鬱々と窶れ・やさぐれ・病み果てた末に訪れる彼女のヒステリックな攻撃性の「暴発」とゆーのは、コレはも~ポジティブとゆーよりは確実にネガティブな方のヤツだと(=「強いから」とゆーよりはむしろ「弱いから」そーなったってる…と)言って好いものかと思われるのでして、コレだけ雑にブッ殺しまくったこの後の成行きを想像するにもやっぱスカッと万事解決!てのにはま~程遠いかな…と結果かな~りモヤモヤするのですよね(=この終い方は決して「正解」ではなかったな、と)。重ねて、妙に(否、無駄に)ややっこしい⇒非常に単調で退屈…という前半の展開運びと、また中盤以降も諸々と絶妙にキレとゆーのは欠いた儘なコト(特にクライマックス)、あとは(コレも前述どおり)主人公の為人の諸々にも非常に高度にネガティブみを感じつつ観ざるを得なかった、てな辺りを総合的に勘案しても、映画としての評価はまァ高くはならないかな…てのが正直なトコロなのですね。  がしかし一つまずは、この手のリベンジものでこーいう高度な人間的弱さ・ネガティブ含み、かつ何故にココまで感情移入できないのだろ?という主人公のキャラ自体がまあまあ目新しくなくもないかな?とも思ったのですよ。そして何より、その(ある種)複雑怪奇で実にイラっとさせる(ちょっとアレな)女性を演じるサラ・ボルジャーの演技(or 役づくり)自体のクオリティは、コレも実にかなりハイレベルに優れたモノだったな…とも(観終わって)ふと気付いた、と言いますか。その意味では、意外にどーして観て損したという感じは全く無かったりもするのですよね。そこそこ悩みはしましたが、この点を重視して少し加点はしておくコトに致しますです。  ※「サヴェージ(savage)」てのはあまり聞き慣れない(日常的ではない)単語だと思ったりもしたのですが、近年の英語スラングとして所謂日本語での「ヤバい」という意味でのポジティブな使われ方もするらしいのですね。だからこのタイトルは(やっぱ)ごくシンプルに「ヤバ格好好い女性」という意味のよーです。まあ実際「野蛮」とゆーよりは「捨鉢」な…という感じでもあるとは思いますし(そもそも野蛮て、アマゾネスかなんかをイメージしてんのですケ?)ぶっちゃけあんまし優れたタイトリングでもねーかな…とは思いましたケドね(知らない横文字を使えばイイ訳ではあるかい!的な)。
[DVD(字幕)] 5点(2022-06-23 01:10:48)
483.  炎の少女チャーリー(2022) 《ネタバレ》 
ドリュー・バリモア版てのは、とにかく終始かなりグダグダしていて、だから決してソコまで面白い映画ではなかったかと思うのですが、コレもとにかくドリューが死ぬほど可愛い!+彼女演じるチャーリーがモ~目ン玉飛び出る位にオニ強い!という二点に関しては確実に大きな見ドコロになってはいたかな、と(そこそこヒットもしたらしくて)。今作も、基本的にはそのコンセプトとゆーのはほぼ変わってないと思いますし、そもそも話の流れも結構「旧作のまんま」でもありますね。ただ、内容は少しコンパクトにした上で展開運び自体もだいぶ整え直したという印象があって、結果かなり観易い・(ソコまでは)ダレない・オーラスに向けてしっかり盛り上がってゆく様な抑揚も備わってる、という感じで、リメイクとしてはその辺は確実に向上出来てるという部分ではあるかなと。んでオーラスではまたチャーリーちゃんがキッチリ縦横無尽に全開大暴れ!もしてくれますし、個人的にはまずまず「観たかったモノは(最低限)観れた」て感じすかね。  ただ、まずはゆーて今作ってたぶん若干B級寄りとゆーかソコまで予算が潤沢…とかでもないのかなと思えてまして、描写自体のクオリティや特にその物量的な面にはあまりゴージャスみとかは感じられませんでした(⇒少し物足りない…と言っちゃっても好いかと)。あと、原作が40年以上前なモンを(前述どおりほぼ)まんま再映画化してるので、特にその能力バトルというSF面についてもその部分の質感は好く言って「オーソドックス(クラシカル)」悪く言えば「古臭い」そして「既視感タップリ」てな感じではあるのですよね。やっぱ何より、能力者の能力そのものがも~ちょっとシンプル過ぎるかな、と。だからかな…とも思うのですが今作では結局最後にはチャーリーちゃんは(パイロキネシスに加えてお父ちゃんお母ちゃんの能力も兼ね備えた)アルティメット・サイキック・ガールに成り果ててもーてますケドね(個人的には、コレは別に嫌いなコトではありませんでした)。
[映画館(字幕)] 5点(2022-06-23 00:48:49)
484.  実録!?ドキュメント その時… 上島が動いた 《ネタバレ》 
エンドロールを見る限り、企画~演出まで上島竜兵本人が実際に主導したというコトの様である。であれば、実のトコロ(意外なホドに)非常にシュールな笑いを志向している人だったのかな…?と思ってしまったってのが正直なトコロすね(⇒チョイ印象変わりました)。まあ、私は正直彼の芸に(キャリアの端から端まで)精通してるというワケでは全くないのですケド、普段のTV用の分かり易いリアクション芸やお決まりのギャグからすれば、今作からはモ~松本人志の風すら仄かにも感じ取れた…と言いましょーか。とは言え、構成としては(ごくごく硬派な方の)「スベリ芸」を軸としているが、ソコに(TVなら必ず居る筈の)ツッコミが配されて居ない…とゆーのが今作が此処まで「難解な」作品に為っているというコトの第一の理由なのかとは思うのですケドね。正直、ほぼ笑えずに観終わった…という人も少なくないのではねーかと。  中で一箇所あからさまに一段クオリティが頭抜けていたのは、結局肥後リーダーとの絡み…としか言えねーのですよ。正直、アレはどう見れば好いのでしょーかね?あそこだけツッコミが効いてたと見るか、やっぱ肥後さんが単に凄いと見るか、あるいは長年連れ添った二人の関係性が孕む含蓄諸々が産み出すというモノなのか…コレも(シュールとは違うと思いますが)実にユニークな「笑い」だったかな、と(⇒もしコレが「笑い」だった=「笑い」を第一に指向しているモノだった、としたら…という意味で)。
[DVD(邦画)] 4点(2022-06-19 01:54:19)
485.  峠 最後のサムライ 《ネタバレ》 
題材的にはソレこそ去年の『燃えよ剣』ともメッチャ被るし、で双方の主人公の単純な人気・知名度、或いは映画自体の「物量」とかの面でもアッチの方がだいぶん「ポピュラー」な感じはするのよね(私がこの原作読んでないダケなのかも知れんケド)。だから元々同じ年(2020)に公開しよーとしてた…てのだってある意味チョイと「無謀」な気がするし(アッチは東宝でコッチは松竹なんすかね)んで(今や) 割かし大事そーなコトとして「ドッチを先に観る?」てのだって、私自身も答えはちょっと出て来なかった…と(思案に暮れてはみたものの…)。  ただ特に、今作で監督が「表現としてはナニをやりたかったのか」てのは結構高度に真逆だな…とも思ったりして。テンポの緩やかさ・華美に走らないシンプルで落ち着いた画づくり・演技の重厚さ…等々、コッチはごく非常に硬派で実直(もはや「朴訥」)といった感じに思えまして、そーいう演出方針的な部分は(全体的な「分かり易さ」も含めて)少なくとも個人的にはかなり好みな方のヤツだった…とは(まず第一に)言っておきたいのです。他方、戦争(戦闘)描写なんかもまずまず手堅くもありましたし、結論、私は今作全然悪くない作品だと思いました。面白かったすね。  でも、確かにこの感じは(言い方を変えると)少し「古風」または(誤解を恐れずに言えば)「シニア向け」で、かつ決してキョウビの映画っぽくもない(=スタイリッシュさとかはあまり無くて、本当に少しだけはリーズナブル感もある…カモ)と言えるかとも思うのですよね。重ねて、テンポの緩さ・雰囲気の重々しさ(=ある種の「キレ」の無さ)なんかは多少好みの分かれるトコロかな…と。あと純粋な内容面にしても、例えば(脚本の取捨選択的なコトとして)北越戦争の最中には領民の一揆が発生しててコレが戦況に大きく影響した…とかって事実はオミットされてるし、またオーラスの継之助の最期だって単純にナニが起きているのかが非常に分かり難かったりもするのですよ(=恐らく、単に破傷風で死んでゆく…という描写にはしたくなかったのだケド、じゃあどーいう風に描くかって部分のアイデアが残念ながらチョイ凡庸ぎみだった…てコトかと)。だからコレも、全部が全部どこまでも面白かった(=行き届いてた)とは言い切れない…という作品だってのも確かにそーだとは思うのですよね。  ただ重ね重ね、私は今作かなり面白く観れましたですよ。一番面白く観れてたのはナンてったって主人公の役所広司の重厚な役づくり&随所で迫力抜群な演技&(そしてナニより)醸されるオトコ臭い人間的魅力!だったのですね。確かに、彼こそが「最後」の⇒そして(それ故に)最も近代的な・進歩した「サムライ」だったのではないかな…と思いました。コレもやはり、原作の方も読みたくなってしまいますよね(『燃えよ剣』も買ったダケで積んである状態なんですケド…)。
[映画館(邦画)] 6点(2022-06-18 16:39:37)
486.  V/H/S シンドローム 《ネタバレ》 
  『Tape 56』 ヒャッハー!な奴等が変な家に盗みに入り、ソコで見つけたビデオテープを再生してみると…という構成で、今作の他5話をある種内包する大元のエピソードというコトになる。コレもある意味ファウンド・フッテージのオムニバスとしては(6話ではなく)実質5話だと言えるかとも思うし、またその「ファウンド・フッテージのオムニバス」という体裁の説明付けとしても決して悪くないアイデアでもあるかと(まあ別にソコまで大したモンではないケド)。かつ、続く5話の中には何となく編集されてる…ぽいのも在るというコトの「言い訳」としても(ある程度)機能するという構造だったりするのかな…ともね(⇒意外とワリかし重要な言い訳)。  1.『Amateur Night』:20分 安手なこのジャンルとしてもかな~りシンプルで直球なお話だとは思うケド、肝心のバケモノ女を演じてる女優さんがまずは好い雰囲気だったとも思うし、その怪物女が暴れ出して以降も彼女を決して「映し過ぎない」感じとかだってホラーとして結構好きだったりもね。短編として、この手のヤツとして、決して悪い作品ではないかな、と。ただ、2つ気になった点として、まず前述どおりショックシーンをごく「見せずに」進めてイイ~感じだったのにオーラスは肝心のバケモノの人外な顔(=特殊メイク)を思いっ切り映してしまうというチョイとな興ざめ。ともうひとつ、結果的にチャチなエロが無暗に多いが故に国内版ではボカシがま~た入りまくるというコレまたな興ざめ(ファウンド・フッテージでボカシって…)。この辺は流石に無問題とは致し兼ねるかな…とも思ったりも。  2.『Second Honeymoon』:26分 カップルが旅行してんのを撮ってるダケな映像なのだが、その旅行にはナニやら変な女が(実は)付いて来てた…的な話。かなりダラダラと、そしてこのオムニバスの中では比較的尺も長い方なワリに、話にもショックシーンにもナンも中身ねーな…てかね。ある種の雰囲気系…と言えば聞こえは好いのかも知れんケド、そもそもVHS画質で雰囲気もナニもねーじゃん…と思ったりなんかもして(正直只のアンマッチよね)。  3.『Tuesday The 17th』:17分 今度は若者4人で森(+池)に遊びに来たよ!てダケな映像なんだケド、案の定変なお化けが襲ってきたよ!的な話(+意外にも皆殺しエンド)。でショック描写の量は(特に後半は)かなり多いんだケドも、基本は簡易な画像処理によるシンプルな仕掛け⇒かつ結構そのゴリ押しなので結果的に少し飽きが来るかも。話にも内容は(有る様で)ねーし…とは言え、退屈まではしないかな。  4.『The Sick Thing That Happened To Emily When She Was Younger』:16分 メンヘラ気味の彼女が彼氏とテレビ電話してる映像(の寄せ集め)なんだケド、実は彼氏の方が…みたいな。正直、今作中で一番ファウンド・フッテージぽくないとゆーか、諸々と制約(=弱点)も多く有るこのジャンルのひとつの大きなソレが「音(音楽)を自由に使えない」てなコトかな…と思ってるトコロに、今作ではお化けが出て来そーなシーンじゃそもそもバッチリ重低音効かせてるしイザ出て来るって時にも変な効果音入るし、でお話もある意味(このジャンルとしては)内容=仕掛けがチャンと在るヤツだ…てのを適切にシーン分割してテキパキと語ってっちゃう、てのからして諸々と「ぽくない」ですよね。正直、今作のコンセプトからは外れ気味かと。  5.『10/31/98』:17分 設定や話の進め方なんかは今作の他エピソードですらも散々観た様な在り来りなヤツだと思うケド、肝心なホラー描写(⇒何しろ「トリ」なワケだし)は思ったよりも派手で量も多く、なので決して悪くはなかったかと。これぞファウンド・フッテージ!的とも言える。
[DVD(字幕)] 4点(2022-06-16 23:59:10)
487.  V/H/S ネクストレベル 《ネタバレ》 
  『Tape 49』 全体の建付けは前作から引き続きで、この第1話が他4作品を包括している。映画全体のお話をするなら、まずは諸々と映画としてのクオリティが格段に底上げされているとゆーか、画質も総じて少~し気合入ってたり(POVでも基本こーいう画質で進めてって、かつ肝心なトコロだけ敢えて「雑」にする…てのでも意外と成立するモンだなと)ホラー描写では特にグロがB級はB級とてそのレベルをまた少し凌駕してるといった感じで、総じて単純にホラーとしての面白み+見応えが十分でしたすね。加えて何より(この後述べる様に)どのエピソードにもごくユニークなアイデアがチャンと存在するという。文句無しに良作すね。  1.『Phase I Clinical Trials』:17分 いや~率直に、かなりの秀逸アイデアっすよね。その上で、お話の方はごくオーソドックスで分かり易いのも短編としては確実に「正道」だな、と思ったりも。プラス終盤はホラー的な疾走感も在ったりして、重ね重ね優秀な短編すね(掴みにはモ~持って来い!な)。  2.『A Ride In The Park』:14分 コレも中々、良アイデアな…(極短編に留めるのはモ~少し勿体無いカモ…というレベル)。また、このジャンルのホラーでは色々とよ~く観てきた描写とは言え、同じコトでもこのユニークなカメラ視点で撮ってみるとやっぱ実に新鮮…とゆーか(グロさとかだってやっぱシンプルに倍増してる様な箇所も多々在って)。少しだけいわゆる「編集したってる」感が多めなのは(このジャンルとして)玉に瑕ながら、こちらも十二分に良作。  3.『Safe Haven』:30分 コレまた、相当に気色悪い状況設定からしてまずはかなり好印象なのですが、今作は単純にグロのキレ味がモ~抜群!と言って好いレベルでして、POVホラー or ファウンド・フッテージとかって枠に留まり切らない良ホラーだと思いましたね(ココまで多数の隠しカメラでかつその映像を完全に切り貼りして編集してるのは「ファウンド」フッテージとはもう言えないかとも思いますケド)。まあ重ねて、そーいう細かいコト抜きでコレも十二分に面白く観れます。POVのスプラッタって撮るのが(尚更)大変だったでしょーね……最終盤なんか、実際に鳴り響くサイレンを含めてまた『SIREN』ぽくもあったかと(例の駄作実写よりよっぽど)。  4.『Slumber Party Alien Abduction』:14分 オーラスは(他3作に比して)最初から少し画質落とし目で、オーソドックスな「雑さで誤魔化す」ファウンド・フッテージに回帰した、てな感じかとも(最早少し懐かしい)。ただ、ホラーの主体もゆーてかなりエキセントリックではあるし、視覚効果も(雑な以上に)結構ド派手に喧しく・眩しくて、中々イイ感じに「観辛い」のもまたファウンド・フッテージ(or POVホラー)のある種の「見ドコロ」だったかも知れない。最後にこーいう(何処か)楽しいヤツ…てのも好かった様に思います。
[DVD(字幕)] 7点(2022-06-16 23:11:15)(良:1票)
488.  最後の特攻隊 《ネタバレ》 
いい時代になったな…と言いますか、冒頭いきなり「この映画は宇垣中将とは関係ありません」とかテロップ出て、誰?と思って調べるとすぐにどーいうコトだか分かるという(他、特攻隊についてもWikiで散々調べられる)。本作の公開当時であれば、知ってる人に訊くしか手段が無いコトですもんね。  時代的なこともありましょーが、多分に特攻隊、とゆーか特攻に命を捧げた人たちの人間性の好ましい側面を重視して描いた作品ではありますか。しかし様々な観点において、彼らの人として・或いは軍人としての在り方には非常に多面的な部分が見て取れて、それが特に面白かったですね。一番印象的でかつ尺も割かれていたのは渡辺篤史の吉川飛長(=命を捨てる覚悟が全く出来ていないキャラ)でしょーが、でもそもそも主人公の鶴田浩二からして一度特攻に失敗・死に損なって以降は特攻機の援護(直掩隊)の方を務めている、という少しややこしい感じではあります。他にも、特攻一発で死ぬ位なら生き延びて一機でも多く敵を倒したいという山本麟一の堂本軍曹とか、そしてその弟の梅宮辰夫は打って変わってフワフワした感じでかつアッサリ死んでいったり、と正に人間模様という感じですね(見応え在りました)。中で高倉健はひとり特攻に対する非常に確固たる意思を持ったキャラであって、その面ではも~少し人間味が薄いとゆーか個人的にはちょっと怖くも感じるレベルでしたかね。  まあとは言え、今作からひとつ際立って強力に感じられるのは、これもやはり「集団意識」の産物なのだろうなあ…というコトですよね。ある種日本人の気質とも言いますか、でもやっぱり本当に自分自身として納得して死んでいった人なんて殆ど居なかったのだろうな…とは強く感じるトコロでして(むしろ周囲の圧力に流されて or 周りが死んでいるのに自分だけ生き残るのは…と止む無く死んでいった人の方が遥かに多いのではないかな、と)。そしてそもそも、私ならまあ絶対に無理だなコレ…とは常々思っているコトでもあります(泣いて逃げるかと)。個人的には中々、共感するとまではいかないものの好い感じに色々と考えさせられるという良作であったか、と思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2022-06-10 22:57:06)
489.  鬼灯さん家のアネキ 《ネタバレ》 
正直どーかな…と思ったのですが、中々どーして谷桃子さんは好かったですね!佐藤かよ・川村ゆきえという強者2人にも決して引けを取らない(意外に美形な)ルックスに加え、キワドいシーンの頑張りようとて、そして懸案の演技も何とかなってはいたのでねーでしょーか?(まあ、お笑いで奇矯なキャラをやり抜くってのも一種の演技ではあるのですし)  ただ…前半・中盤にかけての大部分は単純で下世話なエロコメディで、終盤は少なからずヒューマンドラマの風をも醸すもののこの部分も本質的にはごくシンプルな中身、そしてとにかく全体としてお話自体が非常にまったりとアクセントに欠ける感じでもあるのですよね(特にエロシーンは予想よりもだいぶ手緩くて)。その個々のシーンのヌルさに加えて、全体の(コレも)かなりゆったりしたテンポ・間合い、或いは音楽があまり入らないコト、なんかも含めてソコは多少今泉監督ぽい(or 最近の邦画のインディーズぽい)とも言えるかとは思うのです…が個人的には今作はちょっとヌル過ぎに感じられました。特にコメディ部分でその間合いの緩さが活きていた、というシーンも無かった様に思えて…と言いますか。内容自体は決して監督に不向きとは思いませんでしたが、やはりこの作風を一番活かせるのは会話劇かな、とも思いましたかね。
[DVD(邦画)] 5点(2022-06-10 22:54:34)
490.  関東緋桜一家 《ネタバレ》 
その方面ではある種、史上最強・空前絶後のオールスター超豪華キャスト!と言って好い映画でありましょう。要するにぶっちゃけ「顔見世公演」みたいなモンで、でもそのワリには(思ったよりも)お話も整理が付いていて分かり難くもなく楽しく観てゆけます(火事場・盆茣蓙・修羅場諸々だとか、期待する見せ場も大体網羅はされており)。まあ、役者の方々のそれぞれはごくいつもと同じ様な役回りを演ってるのでその意味でも頭には入ってき易いかと(=いつもの悪者はフツーにまた悪者だし、善玉はまあ善玉だしで)。  ただそーは言っても如何せん、後半のカチコミ(オーラス)までの30分弱くらいはちょっと流れが重いかな、とも。まあコレも、嵐寛寿郎・鶴田浩二・片岡千恵蔵(+若山富三郎も)といったごく「大物」の方にもシッカリ見せ場をつくってかにゃならん…というコトで、鬼鉄一家と「に」組がイザ喧嘩しそーになると片岡千恵蔵やら鶴田浩二やらが都度仲裁に入って来る…てな始末で(⇒に組は冒頭で明らかに鬼鉄に河岸政が殺されてるのですから、思えばそもそもこの流れ自体がちょっとまどろっこしいですよね)。そして(コレも)そもそもこの辺て、一番肝心な藤純子その人の出番があんまし無くなってんじゃねーか!とも思いますよね。  まあ、それでもやっぱ肝心の藤純子にしたって冒頭は芸者⇒後半は火消の親分(髪型が変わってるのがまたナイス)の両構えで、修羅場でもピストルぶっ放したり槍振り回したりモチロンポン刀でも大暴れしますし、またオーラスの流れとかだってそこそこすんなりと好く出来ていたとも思うのですね(=藤純子の「皆さん、お世話になりました」の台詞への繋がりも含めて)。そして、ソレこそが「やりたかったコト」でもある…というその辺はどれもとても上質にやれていた、と思うのです。結論、やはり一点足しておくコトにはナンの躊躇もありませんですね。良作です。
[DVD(邦画)] 7点(2022-06-08 00:14:56)
491.  エミリー 悪夢のベビーシッター 《ネタバレ》 
まず、根本的にお話として流れが破綻してますよね(=端的に「成立してない」)。結果的に犯人の目的は単なる誘拐…てコトに見えるのですが、じゃあ何故にあーいう行動を取るという羽目になるのでしょーか。両親が程無く帰って来るってのにチンタラ何をやってんの?という前半もそーですが、そもそもやはり単なる誘拐が目的なら何故にこんな足の付き易そーな七面倒臭いやり方をしてんの?と言いますか(「品定め」でもしたかったとゆーコトなのでしょーかね?)。そして、行動が不可解という意味では(残念ながら)子供たちの方もまた同じ様に見えて(とは言え、コレは多分まだ10歳にも満たないほんの子供でしょーから情状酌量の余地はあるモノの)中でも特にジェイコブは少なくともラストでアンだけ盛大に抵抗できてた…というコトを鑑みるに、やはりもっと早い段階で「こっそり両親に電話する」or「隣に駆け込む」のが出来なかったとゆーのは少なからずご都合主義にも見えますよね。  あとは……重ねて、ホントにほんのガキんちょvsパープリン女、という次元の低い争いとは言え、ホラーとしてはショック描写のレベルがあまりにも低すぎますね(=コレも正直「成立してない」)。個人的にはぶっちゃけ、ホラーを観た!という感覚にすら成らずに終わってしまいましたよ。特に前半はただ「居た堪れなかった」ダケですわ(まあ、その「居た堪れなさ」は意外にも比較的高度だった…とは思いますケド)。終盤は、展開運び自体もかなり雑+画的にも暗くてよー分からん+コレも取って付けた様なくっだらない大オチ、とこの面でも正直(小さくない)減点要素しか見当たらねーです。結論、かなり高度な駄作すね。
[インターネット(字幕)] 3点(2022-06-06 23:11:49)
492.  犬王 《ネタバレ》 
題材の物珍しさに加えてアニメ的表現自体もかなり独特で、確かに相当にユニークな映像世界が展開されるコトからして(その時点で)観る価値てのは十分だとは思うし、音楽性にしてもシンプルなロックの様でコレも確かになんか「和風」な…とゆーか和の趣を大いに含むというやっぱ結構に独特なモノだったと思うし、かつ純粋な音楽シーンの分量が思ったよりもかなり多めで結果音楽だけにも相当高度に「浸れる」てのも個人的にはシンプルに好きな感じでした(巷では、映画の皮を被ったロックフェスだ…とか言われてたりもするよーで)。  ただ、一つだけ(言おうか言うまいか物凄く迷うのですケド+コレは私の観方が捻じ曲がってるダケなのは重々承知なのですケド)思い切って言ってしまうならば、じゃあ嘗ての(或いは今に至る迄の)観世の能楽とゆーのは、シンプルな現代のフツーなロックに「劣る」というモノなのか、というどーしようもないモヤモヤが(今作を眺めてゆく中で)私にはどーにも拭い切れなかった…てコトなのですよね。モチロン、実在の犬王の失われた芸術に「権力によって腕ずくで葬られたモノ」としての性質(=テーマ)を仮託するうえで、ソレに必要な芸術的クオリティを(現代の視聴者に)分かり易く実際の映画表現として落とし込む単なる「ツール」であるというコトは私とて重々承知なのです。とは言え、現代でも実在する二つの要素を実際に二つ並べて確実に「比較」しているという物語の構造(⇒ぶっちゃけこの構造自体、そもそもこの二つって比較できる様なモノなのだろーか?という点にも大いに疑問が在りますケド)がある中で、流石にちょっと「片手落ち」すぎやしないですかねコレ?と思ったりもするのが(重ねて)正直なトコロでありまして。  まあ、諸々と事情があるコトだとも思いますが、そもそも今作はまず尺が短めで、んで前述どおり純粋な音楽シーンが比較的にも多いというコトで物語やキャラ・世界観の描き出し自体からして少~し軽めには為っていたかと思うのですね。その中である種、根本的な「能楽」の何たるかの描写とてまた軽く薄くなっている…とゆーのは仕方が無い or 高度な取捨選択の結果、なのかも知れないとは思うのですよね。まあ実際、今作を観てそんなトコロ=「能楽」と「ロック」が比べられているというコトに「引っ掛かる」という客なんて殆ど居ないだろう…とは、私だって当然の如くにそ~思うのでありますですし。
[映画館(邦画)] 5点(2022-06-06 01:37:08)
493.  きさらぎ駅 《ネタバレ》 
コレも元ネタは2ちゃんねる発の都市伝説で、大きな括りとしては異世界ものホラーである。展開は前半・後半の2つにシンプルに大きく分割できるが、ホラー的には前半が(コレも)シンプルなPOV系、後半は前半の流れを再度なぞりつつの一種の「解答編」になっていてその意味では『カメ止め』的だとも言える。元ネタにせよ、前後半それぞれのつくりにせよ、ホラーとしてはごく「安上がり」なアイデアの集合体だとも言えるし、お話の内容にしたってその真相部分とかを詳細につくり込んでチャンと説明してくれるというワケでもないし、そして映画自体の質感とて(チョコチョコと観たコトある人達が出て来るワリには)特にホラー描写なんかはかなりチープだったかなあ、とも(ややホラーゲーム的な、と言っても好いかと)。諸々含めて好くあるB級和ホラーの一作だと思っておけば好いかなあ…とも思われますかね。  ただ、例えば前述のPOVにせよカメ止め風にせよ、お手軽にそこそこ怖く or 面白くなるという点では今作でもまずまず効果的だったと思うし、加えて今作ではオーラス(=お話の結論的な部分)にも多少の仕掛け・意外性を仕込むコトが出来てもいて、ごくコンパクトな尺も相まって結果的には結構楽しく観終れましたですよ。それに「安上がり」なアイデアだとは言ったもののやはり今般、海外のA級ホラーとは(予算的に)ちょっと真っ向勝負はキビシイという状況において、今作の和ホラーとしてのこの「戦法」とゆーのはひとつ間違ってはいなかったとも思います。またその点についてはここ数年の和ホラーの(ある種の)プチ集大成的なモノだった…とも思いますかね。重ねて、私は結構面白く観れましたし、ホラーファンにはオススメもしたいトコロです(まあ、映画館で観るかは別にしても⇒結構早めにサブスクに出てきそう…てな感じのヤツではあるので)。
[映画館(邦画)] 5点(2022-06-05 23:16:04)
494.  好色元禄(秘)物語 《ネタバレ》 
うーん…イマイチ……  とは言えなにしろ、あのひし美ゆり子がガチで脱いでいるという絶対的価値はまず在るかと思うのです。そしてそのオッパイ自体だって確かに期待以上の素晴らしいモノではあったのですし(まあ『ウルトラセブン』観てれば分かるコトですよね)。しかし今作、ポルノとしては内容自体はかなりソフトですし、その具体的な内容以上に女優さん達が揃ってあんまり「気が入ってない」感じでもあるのですよね。やはり、ひし美ゆり子にせよ(今作時点では)橘真紀にせよ決してこの方面の経験値が豊富、というワケでもないコトの影響は残念ながら隠し切れなかった…てコトかな、と。  んでまた、全体の空気感もややチグハグ・不整合と言いますか…窪園千枝子なんて飛び道具を使った至極バカっぽいシーン(鶴光もココで使ってるし)だとかを散々ブチ込んでおきながら、また少なくない場面が妙に文芸気取りのポエミーだったり…と非常に一貫性を欠いているのですよね。正直、ポルノとしても劇映画としても両面でイマイチで使いドコロが見出せない凡作…という感じすね。重ねて、ひし美ゆり子ファンのコレクションアイテムとしては無価値とは言えないとは思いますケド。
[DVD(字幕)] 4点(2022-06-05 01:12:30)
495.  ステラ・ダラス(1937) 《ネタバレ》 
個人的には決して「理不尽」な話だとは思いませんでしたが、それでも主人公ステラには大いに同情も出来る…てのも確かにそーだなと思いました。時代的なコトもあってその「イタい親」のイタさとゆーのはごくシンプル、かつある種表面的な(=本質的でない)コトにも感じられました、が、題材的には現代でも全然フツーに好く在る(=普遍的な)問題だとも思うのですし、むしろ現代の方がその面では比較的にも「ややこしい」問題になりがちだったりするカモな…と思ったりも。  まあでも、やはり個人的にはコレってごく表面的な(=本質的な意味での「瑕疵」ではない)コトだと思われるのですよね。それは取りも直さず、ローラがあれだけ愛溢れる素晴らしい女性に育ったコトだけ見ても尚更そー思われるとゆーか、その意味でも本作は実に美しい親子の愛の物語だったな…と思うのですよ。オーラス、涙を流しながらも何処か満ち足りた表情を垣間見せるステラは、私には本当に美しい女性・母親に見えました。シンプルな様で、実に優れたラストシーンだったな、と思いましたね。  バーバラ・スタンウィックは(上述どおり)諸々の演技も素晴らしかったと思いますが、根本的に非常に上品な雰囲気を纏っているという女優さんである様に思われて、なので(特に前半で)品の無い行動を執りつつも決して憎々しい…とまではならない絶妙なバランスが整っていて、その点でも優れた役作りだったな…と思いました。他、ローラ役のアン・シャーリーちゃんも中々好い演技だったのではないでしょーか(寝台車の中で二人が寄り添うシーンが私は一番泣けましたね)。
[DVD(字幕)] 8点(2022-06-04 01:23:06)
496.  魔人ドラキュラ 《ネタバレ》 
トーキー以降の映画界に新たな怪奇映画時代の幕開けをもたらした歴史的作品…とのコトですが、流石にもう100年近く前の映画なだけあってまずは極め付きに重いテンポ(とゆーか俳優の動作自体が総じてかなりスローモー)と、その「緩」に比してアクション含み等の「急」な場面が殆ど無いコト、そしてやはりホラーとしてはショックシーンを含めBGMが全く入らないのなんかも確実に観る側の「物足りなさ」には繋がってくるかと思います(劇伴自体は皆無というワケではねーのですが)。でも、セット・衣装その他のゴージャスさ⇒その醸し出す雰囲気の好さや、恐怖や狂気を描き出す俳優の演技自体のクオリティ⇒その見せ方とかだって思った以上にハイレベルで、なのでごく分かり易くそしてかなり面白く観るコトが出来たのは正直結構に意外でもありました。観て損した感じは全く無いですね。  まァ、その今作で一番観る価値が在るのは(当然の如くに)ルゴシのドラキュラ伯爵その人なワケです。全体的な佇まい・所作のエレガントさ+その中に含ませる絶妙な「色気」とゆーのは、一朝一夕に身に付けたとも思われない熟練の技巧だと感じられましたね。そして何よりもその「眼力」こそが今作のホラー部分を一手に担うとゆーか、コレも流石の超・迫力だったと思います。とは言え重ねて、今作のクオリティてのは原作の力+展開運び・演出の適切さも在ってのコトには違いないかと思います。翌年にもルゴシ主演(+同じく彼の「眼力」頼りというコンセプト)でゾンビ映画の始祖たる『恐怖城』が製作されましたが、コッチはソレだけではどーにもなってなかった…とは確実にそー思われるトコロであるのですし。
[DVD(字幕)] 5点(2022-06-03 00:34:21)
497.  東海道四谷怪談 《ネタバレ》 
今回、同年同月公開の大映版を観た(観比べた)のですが、やっぱり今作はその「恐ろしさ」とゆーのがも~ケタ違いでしたよね。直助はひたすら単なる「悪魔」という様な(見事な)極悪人であって、んで伊右衛門だってソレに負けず劣らずな忌むべき大悪漢ではあるのですし。だからこそ、その一番肝心なお岩さんの怨念の凄まじさ・奥深さもシンプルにより引き立っているとゆーか、話の内容も恐怖描写もやっぱトンデモなく深遠で迫力の有るモノでした(特に戸板に打ち付けられて以降にトコロ構わず出て来まくるお岩さんはマジで夢にも見ちゃいそう…てなモンでして)。ただ、更により優れていると思うのは、伊右衛門を前述どおりに極めてヴィヴィッドに悪人として描くコトでその面での凄惨さ・凄みを決して損なわないながらも、多少の風味付けとして少しばかり未練や躊躇・完全に良心が欠如しているというワケではない「人間らしさ」的なモノも同時に描き込むコトを可能にし、結果としてソレが作品全体により複雑な味わいを与えているとゆーか人間ドラマとしての見応えをもキッチリ高めるコトに成功していたな…という点ですかね。結論、超レベルに強烈な(トラウマ級の)映画になっているとは思いますが、恐怖映画としてのクオリティは普遍的傑作の域(=金字塔)と言って好いモノかと思います。必見ですね。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-06-02 23:15:17)
498.  四谷怪談(1959) 《ネタバレ》 
このジャンルにおける傑作『東海道四谷怪談』の方とまさかの同年同月に公開された…というコトらしいのですが、そんで客入りや評判は実際どーいうコトになったのか…とゆーのは正直気になるトコロですね。とりあえず、単純にホラー・怪談映画として(怖さ・恐ろしさを比較した場合には)確かにアッチには到底敵わない…てな感じではあります。両作品とも、いわゆる歌舞伎なんかの「原作」からはシナリオ的にもかなり調整が入っていると思われますが、今作ではとにかく伊右衛門のキャラが大きく変えられちゃってるとゆーか、結論的には全く悪人という感じですらないのですよね(悪事全般は取り巻きの方に任せ切りで)。ラストも結局、伊右衛門自らその悪漢どもを成敗した上でごくボンヤリと曖昧に終わってゆく…という感じであり、総じて「凄み」の程度が大きく劣るのです。取りも直さず、悪人が悪人らしくない⇒ソレに対する恨み辛みもどーも深みを欠く⇒怨念全開な恐怖シーンも少なからず薄味に…というコンセプト弱体化にも大いに繋がっちゃってる、と言いましょーかね。  逆に、ソコまで凄惨な話でもなく主役の長谷川一夫に対する悪感情もさほど覚えずにごく気楽なうちに観終われる…とゆーのがそもそも演出の大方針だったのかも知れませんケドね(ココまで来ると)。その意味では『東海道四谷怪談』てのは確実に「やりすぎ」とも捉えられ兼ねない過剰なハイレベル(時代を考えれば特に)ではあったので、2作は必ずしも客の取り合いになった…てなコトでもなかったのかも、なんて思ったりもね。
[インターネット(邦画)] 4点(2022-06-02 22:27:11)
499.  吸血鬼ドラキュラ 《ネタバレ》 
『魔人ドラキュラ』の約30年後、再び映画界にクラシック・ホラーの大流行を巻き起こした(コチラも)歴史的作品…とのコトですが、驚ろ驚ろしい質感自体は前作から引き続きでしょーが諸々と技術的進歩は著しく、その「怖さ」自体は確実にこちらの方が上…という様にはまず思われますね。映画の尺とゆーのはあまり変わりませんが話自体の密度・テンポはだいぶ向上しており、かなり原作に近い展開に仕上がっているよーで単純にシナリオとして(今なお)面白く観れると思いました。ショック描写も(ルゴシの気品溢れる雰囲気に比しても)ハンサムではありますが無口、かつ(牙を剥いた)顔が単純に恐ろしい・野卑なクリストファー・リーがとにかくまずシンプルにおぞましいですし、荒事なシーンも結構豊富で(特にオーラス)その意味でもパワフルさとゆーのは前作とは比較にならないかと。個人的にはコッチの方が面白かったすね。  ただ一点思うのは、クリストファー・リーが…とかではなくて、やっぱ古典的吸血鬼ってのは今どき「弱点」が多すぎますよね。前作・今作ともにまず単なる十字架にすらかなり弱いですしニンニク等を仕掛ければ近くにも寄って来ないという描写にもなってますし、今作のオーラスなんて太陽一発で即死!てのはキョウビじゃちょっと呆気無さすぎ…と思ってまうのが正直なトコロすよね。個人的には現代でも尚ホラーモンスターとして活躍できるだけの十分なポテンシャルを備えるキャラだとは思うのですケド、他に強力なライバルも多い以上は古典的設定にこだわらないユニークで「柔軟な」描写の仕方、とゆーのは今後は必須なのかもな、と。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-02 11:48:40)
500.  天はすべて許し給う 《ネタバレ》 
メロドラマとしてはコレもコテコテすね(オーラスで唐突に大怪我するトコなんて特に)。でも、2人とも(時代的なコトでしょーが)無闇にベタベタしたりしないので、その部分はむしろ品好く心地好く目に映ります(今や)。画づくりやジェーン・ワイマンのルックスも含め、全体的にそんな感じのごくエレガントな「美しさ」てのを湛えていてソコも確かに見ドコロでしょーが、面白いのはやはり子供2人や町の連中を交えてドロドロと陰湿な雰囲気になってゆく場面かと。キョウビ同じコトになっても流石にココまで悪い空気にはならないかとも思いますが、でも似た様なコトは発生し得るだろう…とある種分かり易く共感し易く、一方で社会倫理的な意味での向上としての「隔世の感」も覚えられる…てのも実は本作を観る価値ではないかな、と。重ねて、ジェーン・ワイマンの素晴らしき品格を含めて、今だに十分楽しめる映画だとは思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2022-06-02 01:53:54)
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