521. アシュラ(1993)
《ネタバレ》 インドの映画制作者の場合、「さー虐げられた美しいヒロインの復讐ものを作るぞ!まず、ヒロインをあんな目にもこんな目にも遭わせて・・・」と無駄に気合が入る→そこだけで完成版1.8本分くらいのボリュームを撮ってしまう→「あ!ここから復讐しないといけないんだった!えーい、超特急で撮ってしまうぞ!」みたいな作り方をしているんでしょうか・・・。だって、2時間50分のうち2時間10分くらい、延々とヒロインが理不尽な目に遭わされ続けるのですから。そこから待ってましたの復讐に入るのですが、これが何ともあっという間で、むしろ復讐としてちゃんとしているのは最初の所長くらいです。というわけで、見る側には、終盤までを耐え抜く精神力と、エンディングで「あれだけやられてこれだけかい!」と憤らない心の広さが必要。 [DVD(字幕)] 4点(2018-08-27 01:25:52) |
522. リーサル・ウェポン4
《ネタバレ》 やたらと雨の暗いシーンが多いのは、香港ノワールっぽいものもちょっとはやってみたくなったのでしょうか。ところが、その流れで登場したかもしれないジェット・リー先生が異様に強すぎたのは、制作側からは誤算だったのでしょう。彼がちょっと動くだけで、どんなガンアクションよりもカーアクションよりもはるかにスリリングな光景が、一瞬にして形成されてしまうのですから。まともに彼をキャラクターとして動かしてしまうと、メル&ダニーでは勝てないことは一目瞭然なので、どうみても出番が削られまくっているっぽいのも無理ありません。格闘演出の人、どうやって主人公コンビを勝たせるのか、苦労したでしょうね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-20 01:47:19) |
523. ブルース・ブラザース2000
《ネタバレ》 こんな大人のコメディに、子供を正面から絡ませちゃってる時点でダメでしょ。そのように入口が間違っているため、その後も何をどうやってもグダグダにしかなりません。一番の見所は、これでもかと豪華ゲストっぷりを強調するエンドクレジットでしょうか。それと、スティーブ・ウィンウッドがきちんとキーボーディストとして登場していること。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-04-19 01:17:55) |
524. ビバリーヒルズ・コップ3
《ネタバレ》 一番の弱点は、善側も悪側も両方とも「頭を使ってない」んですよ。すべてが行き当たりばったり、ここぞというところでは、登場人物によってではなく、脚本家によって助けられている。かといってコメディに徹しようとしても、最初にボスの殉死という重たいスタートから入っちゃってるから、それもできない。だから、すべてが中途半端で面白くないんです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-02-07 00:35:50) |
525. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
脚本のどうこうはまだしも、各登場人物の造形にほとんど配慮されていないので、役者がゲームの駒にしか見えません。タランティーノとはそこが違います。 [DVD(字幕)] 4点(2016-09-21 02:32:09) |
526. もののけ姫
《ネタバレ》 導入部からタタラ場到着くらいまでは着実に進んでいたのですが、その後が迷走気味で、収拾がつかなくなってしまった感じでした。 [ブルーレイ(邦画)] 4点(2016-08-11 01:25:30) |
527. 愛について、東京
《ネタバレ》 奇妙な三角関係の設定はなかなか優れているのですが、そこから生じる面白みを展開することができず、むしろ最後の方はグダグダになっています。ヤクザの藤岡さんがいきなり主人公と筆談で会話するシュールなシーンとか、もっといじれば効果を発揮しそうな部分はあるのですが。加えて、主人公である留学生の言動や発想がどこまでもゲスなのも、作品の魅力を削いでいます。ただ、黒沢あすかは、まだ駆け出しの頃なのにいい存在感を放っていますね。 [DVD(邦画)] 4点(2016-06-16 01:34:36) |
528. トト・ザ・ヒーロー
あまりにも狂いすぎている人というのは、かえって怖くないのです。演出をやりすぎて逆に作品が閉塞しています。アリスお姉ちゃんの可愛さに4点。 [DVD(字幕)] 4点(2016-06-03 21:50:50) |
529. ダラパティ/踊るゴッドファーザー
《ネタバレ》 とりあえずは、主人公の出生の秘密と、主人公と裏社会のボスとの師弟関係的なものというのが2本柱みたいなんですけど、いつまでたっても話がまったく前進しません。ちょっとハードボイルドっぽいニヒルでクールなシーンを盛り込もうとしているのは分かりますが、ほとんど成功していません。香港ノワールみたいなのに挑戦したら、壮大に拡散してしまった、という感じでしょうか。お待ちかねの歌とダンスのシーンもいくつかはもちろんありますが、内容と関係していないので、ただの挿入歌みたいになっています。 [DVD(字幕)] 4点(2015-12-26 23:08:54) |
530. 就職戦線異状なし
バブリーな時代背景を反映しているのは決していけなくはない。しかし、肝心の作品としての中身自体が、小ネタをいろいろ積み重ねてはいるものの、登場人物の芯とか方向性というものが不明なので、物語として成立していない。何かを表現するためのフィルターとして世相(この場合は就職活動状況)があるのではなく、はじめから世相の映像化そのものが目的になってしまったということ。というわけで、俳優陣も力を発揮する余地があまり残っていない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-10-13 03:17:34) |
531. 天城越え(1998)<TVM>
《ネタバレ》 田中美佐子のハナには期待したんですが、裕子版ハナを意識したのか、えらく蓮っ葉な感じが美佐子さんに合っていなくて、かなり無理している感じでした。せっかく美佐子さんを起用したんだったら、もっと全然別の感じに作り変えてもよかったんじゃないかと思うけどな。ただ、回想終了後に追加されている現代パートは、この種の展開には珍しく作品世界の雰囲気を壊すことなく、上品にまとまっている。 [DVD(邦画)] 4点(2015-07-31 18:55:55) |
532. ネゴシエーター
主人公も悪役も、際立った何かを持っているわけではなく、ただシナリオ通りに動いているだけなので、面白くなるわけがない。エディ・マーフィの演技も、小手先でかわしているのがミエミエ(もっとも、それを発揮させる場を与えられなかった演出側にも問題があるが)。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-19 01:57:47) |
533. 浪人街(1990)
これだけのキャストなんだったら、もっといくらでも面白くなりそうなものなんだが・・・。すべてのシーンが、物語性のないその場限りのシーンであり、俳優陣の個性がまったく表現されていない。がっかり。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-04-17 01:59:44) |
534. ミスター・ベースボール
中身については何も見るべきところはなくて、むしろゲイリー・ロスの黒歴史といってもいいくらいの出来なのだが、手間を惜しまずにエキストラをきちんと使っているところと、練習にしても試合にしても「打っているところ(瞬間)」をきちんと撮っているところだけは評価したい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-04-05 02:24:38)(良:1票) |
535. ワイルド・ビル(1995)
これだけの豪華キャストでありながら国内未公開とは不可解な、と思いながら見始めたのですが、見てやはり納得。華やかな一代記を予想させる設定でありながら、これでウエスタンを名乗らせてしまっていいのかと思うくらい、地味で鬱々とした雰囲気のシーンが続きます。むしろ、ウエスタンに対する嫌がらせが制作動機だったのではないかと疑ってしまうくらいです。それで最後まで通してしまう一貫ぶりは、それはそれで見事かもしれませんが。エレン・バーキンも、せっかく引っ張ってきていながら、全然上手く使われていないなー。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-31 03:16:58) |
536. ホワイトハンター ブラックハート
こういう、みんなのボス的存在で、それで俗っぽさ満載に自分の欲求を実現しようとする役って、どうやってもイーストウッドには合わないんですよね。それ以前に、作品としても何が表現したかったのかよく分からなくて、単にイーストウッドが「アフリカに行ってみたかった」から撮ったという以上には見えない・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-12-21 01:39:27) |
537. ゴジラVSメカゴジラ
怪獣たちの戦いを存分に見せきってくれるところは好印象。ただ、それに対して大きく足を引っ張っているのが役者陣で、使い方が全然考えられていない。これだけ揃えておいて、みんながそれぞれワーワー騒いでいるだけなんてね・・・。辛うじて演技が見られるのは小高恵美くらいか。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-08-03 03:43:40) |
538. ソナチネ(1993)
《ネタバレ》 ヤクザものの皮を被っているが、中身は鬱屈挫折系裏青春映画。例えば港の沈めシーンなどは、クレーンの向こう側とこっち側との切り返し、無表情なオッサンたちが密着して直立している構図など、ただならぬセンスを感じさせるのだが、他方において、ぶら下げられている彼は、死の恐怖に直面している演技はまったくつけられていないし、1回目に沈められる前と後でも、違いが見えない。この辺に象徴される詰めの甘さが、何とももどかしい。肝心なところでのインパクトを結局は銃声音と爆発音に頼っているのも、ちょっと惜しい。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-06-15 00:58:11)(良:1票) |
539. あふれる熱い涙
設定からそれなりに期待したのですが、冒頭の主人公が家を出て行くシークエンスで、物語としては終わっていました。あとは思いつきで決めたような場面が連続するだけなのですが、輪をかけて、ほとんどの役者の無感情棒読み台詞が、テンションの低減を増幅しています。 [DVD(邦画)] 4点(2014-03-27 00:46:24) |
540. トイ・ストーリー2
とにかく、みんなが喋りすぎ、動きすぎで、むしろそれを目的として作品を作っているのかということを疑わざるをえない。いくらCG技術が優れていても、それを用いて物語として何がしたいのかが定まっていなければ、面白くはないのです。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2014-01-04 18:51:13) |