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東京50km圏道路地図さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2613
性別 男性
自己紹介 単なる鑑賞備忘録・感想文です。


※2014年11月10日高倉健逝去。人生の大きな節目。

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561.  情婦
登場人物の各々のキャラも立っていて、終盤まではそれなりに楽しめたが最後がダメ。こういう最後の最後で背負い投げされるのは好みではない。本作に限らないが、どんでん返しってそれまでの物語を台無しにしていてるような気がして逆にシラケル。衝撃で驚きたいなら、お化け屋敷にでも行く方が効率がいいような。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-05 12:09:42)
562.  深夜の告白(1944)
サスペンスとしては多少雑なところはあるし、話は単純だし、主人公が失敗したというオチも最初からネタバレされている。でもなぜか見入ってしまう。主人公はどこでどう間違えたんだろう?という興味関心で引っ張っているのかもしれないし、登場人物が限られていてキャラもしっかりしているので、ダレずにテンポよく見られるというのもあるのかもしれない。 実際、カネを払いたくない保険会社の調査能力ってものすごくて、警察のヘタな捜査より執念が違うので殺人事件を暴く事は現実にあるらしく、そういったリアリティーも感じさせる作品でもある。 尚、1944年の作品だが、サイパン陥落で日本は敗戦濃厚な時期で、米国も東西で戦争の最中のハズなんだが、そういった世相を全く感じさせない不倫の保険金殺人の作品を作ってしまうというのはどういう事なのかと考え込んでしまうのが、戦前作品を見る事のデメリットではある。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2020-08-04 17:10:02)
563.  母と暮せば
こういう作品の意義は認めるし、共感できない事もない。日本人なら8月には見ておくべき作品ではあるだろう。だからと言って映画として面白いとかよくできているというのは別問題で、戦争の悲惨さや悲しみや理不尽さや不条理さというのは、ドキュメンタリー番組等々でも十分に伝える事は可能であり、映画ならでは伝え方があるとは思うのだが、死人が蘇って母子が会話するだけでは、ドキュメンタリー番組には勝てないように思えた。登場人物が皆善人ばかりなので、もうちょっと悪人を登場させて、戦後を生き抜く大変さみたいなものがあってもよかったのではないか。また、当時70歳の吉永小百合の台詞は聞き難くく、そもそもこの親子は年齢的にはかなり無理があって、40代の女優と二十歳前後の若者を使うべきだったのではないのかと。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-08-04 16:50:58)
564.  溺れるナイフ
田舎町の風景に主演男女がマッチしていなくて、アンバランスを非常に感じた。ひょっとしたらそれが狙いなのかもしれないが、終始違和感があった。映像的なこだわりがあるのはわかるが、そもそもロケ地を間違えたのではないか。原作は知らないが、仮に原作に即したロケ地ならミスキャストだったとも言えるが。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2020-08-04 16:35:27)
565.  アバウト・タイム 愛おしい時間について 《ネタバレ》 
人生には「タラレバ」というものがあり、それをタイムリープを駆使して修正できるなら、という古典的な願望を映像化。前半はイギリスジョークは合わないなあと思いつつもどういうオチに持っていくのだろうと思ったが、後半以降で「家族の絆」というベタベタな説教臭い展開に。タイムリープの矛盾も他作に比べると大きくて、マジメに鑑賞したらツッコミ所満載すぎて設定が破綻している。 ただし、本作はタイムリープを用いつつも、それを否定する形で「今が大事」という逆説を示唆しているとも言える。とは言え、<今>とは何か?とか、時間論における記憶をどう扱うべきなのか?といった事は完全に無視されており、そういう事が気にならない人は楽しめるのかもしれない。生命の誕生と死に家族の絆を絡ませて綺麗な展開とも言えなくもないが、見方によっては全体的なバランスは悪い。 最終的に主人公は<今>を生きる事を未来からタイムリープした事とし、タイムリープする事を止める。つまり<今>を生きる事はやりなおしの人生を生きている事と解釈変更する。このスライド的な解釈が、かけがえのない<今>を浮き彫りにする。この辺の描き方には唸らされるものがある。と、ゴチャゴチャ書いてしまったが、結局は「今日は残りの人生の最初の日」という事を肝に銘じて生きていくしかないという事なのかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-31 23:02:36)
566.  マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙
認知症により自分がやった事もよくわからなくなるサッチャー。偉大な政治家とされる人物であっても、所詮は一時的な国家の部品でしかないという事を思い知らされる。描写からは家族には恵まれていたという事にはなるのだろうが。政治家サッチャーについて知るというよりも、人生とは何か?生きるとは何か?について考えさせられる。 印象的なシーンはフォークランド紛争で、これは子供の頃のリアルな戦争としての最初の記憶なのだが、裏ではかなり強気のイケイケだったんだなあと。これが戦争を利用して人気回復しようとする政治家の姿なのだろうか?現代においては日中韓が小さな島の領有で揉めているが、歴史は繰り返すのだろうか?という思いにもさせられる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-31 17:10:19)
567.  E.T.
この映画は子供向けなのか?大人向けなのか?子供の頃劇場で見て、学生の頃にTVで見て、大人になって衛星で(アニバーサリー版)見て、この度17年ぶりに再見。子供や学生時代は正直面白いとか感動した印象はあまりない。こんなの子供向けの幼稚な映画じゃん!という大人ぶったイキがった気持ちがあったのかもしれない。 大人になって見ると、子供目線と大人目線の両方で見る事が出来て、大人への不信感を理解できる大人という見方が出来るようになる。子供の純粋性というのは子供には理解できないし、純粋性を失った大人になって初めて理解できるものなのかもしれない。(ちなみに、子供の残酷性は残酷性を持った大人になって理解できるのかもしれない) そして更に年を取って見ると、大人目線の比重がより高くなる。大人と言っても多種多様で、子供に銃を向けてもいいと思う大人も居れば、子供は常に守るべき存在であると思う大人も居れば、子供の心を持ち続けている大人も居いるという事がわかってくる。たぶんスピルバーグもこの辺の逡巡があって、アニバーサリー版を製作したのだろう。他方、冷めた見方をすればストーリーはたいしたことないし、映像と音楽の一体化したパワーで引っ張っているだけとも言えなくもないが、映画を総合芸術と位置づけるのであれば、それはそれでいいのかもしれない。 今後さらに年を取って見る事があるのかもしれない。その時はどういう印象を持つのだろうか?映画は見る年齢や時代状況によって見方や解釈は変わる。子供の頃にこの映画に出会って、自身の成長と共に解釈を変えつつ一本の映画を見続ける事ができるというのはたぶん幸せな事なんだろう。だから「ここ何年間で最高の作品」とか「1年で一番の映画」といった評価は難しいように思える。そういう意味では稀有な作品であると言えるのかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-07-31 01:43:12)(良:1票)
568.  依頼人(1994)
少年がちょっとバカで無茶するし、それに大人が振り回されるし、法廷モノにはなってないし、展開にも少々疑問もあるし、色々とイライラするんだが、掴みは上手いしリズム・テンポはいいのでダレル事はない。「法とは何か?」という問いも垣間見えるのだが、もうちょっと突っ込んで欲しかった気も。とはいえ、単なるサスペンス系娯楽作品として見ればそれなりに楽しめるのではないのかと。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2020-07-30 11:31:05)
569.  ナミヤ雑貨店の奇蹟
歴史のif(というかこの場合は人生if)系の物語は因果をどう考えるかであって、結局人生は解釈次第なのかもしれないと思わせる作品。信じると騙されるは紙一重というか。当然、手紙により人生を失敗したり後悔している人もいるんだろうが、この原作者の場合はそういう事は描かないのだろう(原作未読なのでわからないが、負のストーリーは映像化でカットされたのかもしれない)。イチ地方都市の養護施設を中心にストーリー化したため、ややご都合主義なのが難点か。女社長に対する未来予言的な返信も少々安っぽくて萎える。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-07-28 12:37:49)
570.  ナイロビの蜂
ストーリーは雑でイマイチだが、コロナ禍での新薬開発競争の真っ只中だと、それなりのリアリティーを持って観る事はできる。最近はカミュの『ペスト』が流行っているそうだが、作品に触れる際にどういう時代状況なのかによって、評価が変わる典型なのかもしれない。
[地上波(字幕)] 5点(2020-07-28 04:05:06)
571.  雨に唄えば
歌や踊りは頑張っているとは思うが、ストーリーが雑過ぎる。ミュージカルにストーリーを求めるのが間違いなのかもしれないが。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-07-26 02:26:47)
572.  怪物はささやく 《ネタバレ》 
世の中というのはブラックに近いグレーな世界というのは大人になってやっとわかったんだが、こういうのをファンタジー的に子供に教え込むというのは中々斬新で、世界観も好みではある。少年の鬱屈した想いも伝わるものがあり、子供時代って色々と窮屈で暴れだしたい事があったよなあと思い起こさせるものがある。ただし、話の中心が病気の母との親子関係になってしまったので、「物語」の教え?との接続が少々悪く、夢と現実があまりシンクロしていない印象を受ける。話を学園モノにして、クラスメートや教員との関係を中心に描いて、そこに家族が関わるというようにした方が「社会性」が描けるし、少年の成長物語にもなるのでよかったのではないのかと。
[地上波(字幕)] 6点(2020-07-21 19:50:52)(良:1票)
573.  川の底からこんにちは 《ネタバレ》 
茨城の中小企業の社長の娘で立派な一軒家に住んでいる事が「中の下」なのか否か。どこに「中」の価値を置くのかで判断基準は変わるのだろうが、環境的には恵まれている事に間違いはないだろう。それが再起へと繋がったわけで、物語としては少々ドラマ性が弱く中途半端。『悪人』に比べると満島のイタサ加減も物足りない。 個々の登場人物達の「人間のダメさ」や悲喜劇風な描き方には唸らされるものがあるし監督の才能も感じるのだが、やるならもっとダメ人間を徹底的に描いて、変に立ち直ってヘタな成功物語やハッピーエンドにするのではなく、「たいした事ない」連中が開き直るのではなく粛々と受け入れて「それでも生きていく」系のある種の怠惰なストーリーにした方が面白味があったのではないのかと。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-07-16 14:11:19)
574.  アキレスと亀 《ネタバレ》 
売れない芸術家問題を自虐的に描く様はコメディなのか?単なるイタイ人を嘲笑しているのか?中盤は単調でややダレルし、夫婦愛というオチは平凡にも思える。しかしながら、「理解者は1人いればよい」というある種の人生の真実を語っているとも思われ、芸術家に限らず「人生とはなにか」という普遍的なテーマに見事に落とし込んだとも言えるのかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-07-14 11:21:44)(良:1票)
575.  ブリッジ・オブ・スパイ 《ネタバレ》 
主人公をアメリカの良心として政権批判やナショナリズム批判するあたりはハリウッドの共和党嫌いを感じさせる。とは言っても、アメリカが世界の正義である事は変わりはなく、東西の描き方は過剰なまでに対照的に描かれる(実際にそうだったのかもしれないが)。「塀の乗り越え」対比の演出もあざとい印象を受けるが、こういうわかりやすさも「自由と平和のすばらしさ」のアピール上、必要悪と考えるべきなのだろうか。 冷戦時代の国際政治の歴史を題材とした娯楽作品としては出来は悪くはないので、若い人が色々と考えるきっかけになるのであれば、こういう作品にも価値はあるのかもしれない。尚、主人公の弁護士はニュルンベルク裁判で検事をやったそうなので、この点をどう評価すべきなのか?という課題は残る。決して人権派ではないだろうし、所謂「正義感」の塊などではなく、単なる仕事として粛々と任務を遂行しただけなのかもしれない。その辺の心情変化や葛藤等も描写されていると、人間ドラマとして面白くなったと思う。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-13 11:21:12)(良:1票)
576.  今朝の秋<TVM>
各々の夫婦関係に多少の軋轢は感じるものの、父息子関係の葛藤が全くなく他人行儀だし、母娘関係の諍いもなんかイマイチだし、全体的にはヒネリのないキレイないい話で、山田作品の刺々しさ期待しているとパンチが弱いと感じる。死にゆく人物を中心とした家族の再構築という意味では『早春スケッチブック』にプロットが似ているが(こっちは「北国の春」の合唱だった)、それを小津風に薄めてしまって中途半端な作品になってしまった感じ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-07-12 17:09:18)
577.  ニンゲン合格 《ネタバレ》 
目が覚めたら、イキナリ10年後の世界だった。周囲には10年の時間経過があるが、少年にとっては翌日でしかない。少年は「現実」に修正を加えようとする。それは少年にとっては「現在」の継続でしかないが、周囲にとっては「過去」を取り戻そうとしているように映る。この各々におけるある種の「10年ギャップ」が淡々と描かれる。製作者の意図するメインテーマは家族の崩壊と再生なのだろうが、時間論的テーマを見落としてしまうとこの作品の面白さがわからないだろう。終盤の加害者による少年の「現実」の破壊行為は「現在」の継続と取り戻せない「過去」との交錯・対比が見事に描写された名シーンだ。が、ここはもっと派手にやってもよかったような。また、西島の演技にはやや達観が感じられ、精神年齢14歳の少年ならではの戸惑いや苦悩のようなものが少々欠如していたように思える。全体的にはもうちょっと丁寧にわかり易く描いてもいいようにも思えるが、あんまり説明過多になると、単なる家族の物語といった人情物になってしまうので、難しいところなのかもしれない。『ニンゲン合格』の題名が意味するところは「存在」(の価値)なのだろう。と考えると真のテーマは『存在と時間』という事になるのかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-07-12 13:37:28)
578.  ジャージの二人
常識的には考えられない父息子関係にイガイ性があり、ある種のファンタジーとも言えるような世界観は結構好みではあるんだが、2人の演技がイマイチで心情変化がわかりにくく単調なのが難点。もうちょっと毒や棘があってもいいんじゃないのかと。原作は未読なのだが、キーアイテムであるジャージが良くも悪くも目だってしまっていて、逆に映像化ではそれが失敗してしまったような。『サイドカーに犬』がかなりよかったので期待しすぎたのかもしれないが。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-07-12 02:52:51)
579.  青天の霹靂
タイムトラベルして両親に会うという感動が約束されているある種ありきたりな設定をどう料理するのだろうかと思ったが、ベタベタな定番通りの展開で終わってしまったという印象。自分の不幸を親のせいにするってのはちょっと違うよなというメッセージ性はよいとは思うが。原作は未読だが、マジシャンという設定は映像だからこそ活きるのであって、これが小説だとどのような表現で描写するのだろうかという事が気になった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-07-12 02:41:16)
580.  カメラを止めるな!
映画の映画の映画という入れ子構造なので、映画ファンウケするのは理解できる。コメディーとしてもそこそこ面白い。それだけの作品と言ってしまえばそれまでだが。
[ビデオ(邦画)] 6点(2020-07-10 12:09:51)(良:1票)
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