41. すかんぴんウォーク
冒頭、吉川晃司が東京湾の彼方からバタフライで泳いで現れます。「どっから泳いできたんだよ!」「ってかなんでバタフライ?」 と、いきなり映画館の観客が引きまくってしまう結構無茶な冒頭シーンです。 そもそもこの映画を見ている客はみんな「うる星やつら・ビューテイフルドリーマー」目当てで来た客です(と断言してしまいますが) 前年併映の「ションベン・ライダー」の苦い思い出もあって、吉川晃司のバタフライに、のっけから観客の心はブラックアウト寸前です。 しかし、お話が展開するにつれ、この映画が「ションベンライダー」とは違うことがわかりました、なんとなんと割と面白いのです。 なんせ、蟹江敬三が蟹を食べるのです。それを見るだけでも観る価値がある映画でした。 (意外と豪華キャストなんですよね、こんな映画なのに) まぁ、きっと今見るとダサダサで思わず床を見つめてしまうくらい寒い80年代アイドル映画だと思いますが、当時、ビューティフルドリーマーを 観に行った僕が意外と面白く観られたし、主題歌(&劇中歌)の「モニカ」(Thanks)は甘酸っぱい青春時代を思い出させるし ..意外と嫌いじゃない映画です、これ。 まぁ、今後2度と観ることはない映画だとは思いますが。 5点(2004-05-19 11:21:20) |
42. カムイの剣
「幻魔大戦」「少年ケニヤ」に続いて角川が送った冒険時代活劇アニメ。 しかしアニメブームだったとはいえ、一般人にはまだまだ「アニメは子供&マニアが見るもの」と思われていて、 一方、当のアニメフアンはこういう映画風の正統派冒険時代劇アニメは全く嗜好にあわず..で、 こちらからもそっぽを向かれ、 つまりは観客不在のまま公開されて大ゴケし歴史の中に埋もれていった、 でも埋もれるにはちょっと惜しい荒唐無稽波乱万丈な冒険時代活劇アニメがこれ。 竜童組の豪快な和太鼓「よいやっさ!!」にのせて描かれるダイナミックかつカッコいい忍者の戦いの数々。 なぜかアメリカにまで行ってしまう荒唐無稽な展開。正統派な悲劇のヒロイン...内容的に冒険活劇物のツボははずしておらず、見せ方などにも工夫があって、 歴史的傑作とまでは言わないが、でも誰にも知られないのはちょっと惜しい、とそんなアニメ。 ...あー、でも先に書いた状況、20年たった今もあんまり変わってないですね。一般の人が見るアニメって 「ジブリ」だけだし。マニアは相変わらず「萌えかヤヲイ」なジャパニメーションばかり見るし.. きっと、今公開してもやっぱりこけるだろうな、この冒険時代活劇アニメは。 7点(2004-05-10 11:45:21) |
43. 超能力学園Z
本編の内容は覚えてなくても、ゴールデン洋画劇場での予告映像「おっぱいポヨン」は間違いなく皆の記憶に残っているだろう映画「超能力学園Z」。なんせしょっちゅう放送されてたからねぇ。でも、いざ見られなくなるとなぜか結構見たいような気がしてくるのが不思議.... 「ガリ勉少年が、科学実験中に身につけた超能力で巻き起こす数々の学園お色気大騒動。」とこうやってあらすじを書いていてもなさけなくなる....のだが、そう思いつつなぜか自然と顔がほころぶ、そういう映画。あーパロディシーンも満載よ。 ちなみについにこの夏、DVDが発売されるらしいんです「超能力学園Z」 主人公の声の吹き替えが野村義男だったのは有名だけど、発売されるDVDの日本語音声はちゃんとその「野村義男吹き替え版」。 すごいぞDVD版「超能力学園Z」 しかし、そのDVDのキャッチコピーが「TV放映時高視聴率を記録した大人気作!」って本当かよ! どう考えてもネタに困った時に適当に放送してたようにしか思えないんだけど....まぁいいや「おっぱいとパンチラに幸あれ」 5点(2004-04-30 11:49:25) |
44. ストリート・オブ・ファイヤー
要するにダイアンレインの「Tonight Is What It Means To Be Young 」のためのプロモフイルム。 肝心のそのシーンの前に70分に及ぶ前振りがついているが、その前振りのおかげで、「Tonight Is What It Means To Be Young 」のかっこよさたるやもう最高。 それまで「なんだかなー」の前振りを見続けた観客へのご褒美として最高のカタルシスを約束します。 ..と、 あー、僕はこの映画の「ノリとかっこよさ」を全くカッコいとは思えないので、最後の歌だけに5点献上。 5点(2004-04-29 13:11:01) |
45. じゃりン子チエ
当時から高畑の傑作として名作の誉れ高い映画だったんですが、僕は全然だめです。 この世界感を全然受け付けないんですよね。いや世界感たってただの大阪の下町人情ドラマなんですけど.. この映画の後にテレビアニメも放送されてましたが、それも全然.. 4点(2004-04-14 10:25:07)(良:1票) |
46. 0086笑いの番号
007のパロディとして最も著名な名作テレビコメディシリーズ「それ行けスマート」の 劇場版作品。らしいのだが、そもそも「それ行けスマート」をテレビで見たことがない. のです、私。 (昔は、ナポレオンソロとかスパイ大作戦とか[両方とも映画化されたな、そういえば]、 テレビのスパイシリーズ物って花盛りだったよねぇ) キャスティングなども基本的にテレビ版と同じらしく、内容的にも(テレビ版を知ってる知人によると) テレビシリーズの映画化としては、しごく順当なものらしい。 靴は電話に机は車に..というくだらない秘密兵器満載の いかにも60年代センスにあふれるドタバタコメディ。..多分今見るとぬるいのかもしれない..いやたぶんぬるいんだろうな.. 6点(2004-04-09 14:28:48) |
47. SPACE ADVENTURE コブラ
昔々、まだコブラがアニメ化される前のこと、漠然とですが僕にはコブラって「松崎しげる」のイメージがありました。 どうやらそう思っていたのは僕だけではないらしく、実際にアニメ化されてみたら、ほんとにコブラの声が「松崎しげる」! うわ、それってどんなんだろ..と期待して劇場まで見に行きましたが... オープニングの見せ場、バイクに乗ったコブラが空中に跳び叫ぶシーン「俺さ!俺がコブラだ!」(イマイチ力のない声:松崎しげる)のセリフの後にバーンとかかる名曲デイドリーム 「ど~んなぁ傷みがぁ、ついていてもいいっさぁ~」(さすがの美声、主題歌:松崎しげる).。 ...あぁ、松崎しげるは、やっぱりコブラには違ったかも..やっぱり歌手かも..所詮「トミーとマツ」かも..と当時劇場で思ったもんです。 この映画、当時も今もそれほど話題の映画ではありませんが、いかにもコブラらしい内容を少しアクを削って劇場サイズに綺麗になまとめた構成脚本、 丁寧な作画、安定した演出、コブラには欠かせないセクシーな女性陣、 「愛は見つけたのかねジェーン」の恥ずかしいセリフ連発でやたらと耳に残る久米明の声...、しかも同時上映が爆笑自称超大作 「メガフォース」....と、実においしい箇所満載で..うーん、もう少し評価されてもいい映画(アニメ)だったかと思います。ちょっともったいないですね。 ちなみに後のテレビアニメ版の声は野沢那智。やっぱりプロは違うよな..とこれも痛感。 6点(2004-04-07 12:25:41)(笑:1票) |
48. 地球へ・・・
有名俳優をアニメ声優として起用し、それを売りにする..という点では先駆けとなるアニメだったかと思います。 原作を知らずに見たのですが(というか今も知らないんですが)、それなりの映画でした。設定、展開などいかにも少女漫画チックなSFアニメなんで、そういうのを受け付けない人にはダメでしょうね。 このアニメで個人的に特筆すべきは、ダ・カーポの主題歌! 今でもカラオケのレパートリーとして健在です。 この歌、カラオケで歌うととにかく気持ちいいんですよぉ。お勧めです! .....まぁこんなの唄うと他の人に白い眼で見られるかもしれませんが... (下で映画小僧さんが書かれている、この映画の内容に即した歌という点ではエンドロールに流れるダ・カーポの「ブルーホライズン」が相当するのか、と思いますが..そもそも原作知らない私なので) 5点(2004-04-07 11:53:31) |
49. 幻夢戦記レダ
あぁ、これは映画じゃなくてOVA ですねぇ。でも僕はビデオ発売前のプレミア試写会のチケットが当ったので大画面で見ましたよ。場所は忘れましたけど。 女の子を誘っていきましたねぇ。 若い頃って、ちょっとでも女の子を誘えそうなネタがあればとにかく誘いまくるじゃないですか。飢えてますからねぇ。 だから、これもそうだし、例えば「必殺!仕事人」の舞台イベントとかねぇ。 「そんなのに女の子を誘ってどうするつもりなのか」と思うようなものでもおかまいなしに誘いましたねぇ。 実際、それでどうするつもりだったのか若い自分に問いかけたいですけどねぇ、今となっては。うん。(談) 5点(2004-04-02 17:45:34) |
50. セロ弾きのゴーシュ(1982)
地味でまじめな作りの良作だと思います。が、しかし、あまりに地味でまじめすぎて、 個人的にはきわめて退屈なアニメでした。 こういうのは向いてないですね、私には.. 4点(2004-04-02 16:16:54) |
51. 世にも不思議なアメージング・ストーリー
決して面白くないわけではない。テレビで気楽に見ればいい感じかと。 しかし、まぁそこまでの映画。 3話ともその話のベタっぷり自体は、僕は決して嫌いじゃないですよ。 5点(2004-04-01 11:09:57) |
52. ブルーサンダー
手馴れたシェフが、若く貧乏な人達に向けて、 一見して派手でアピールしやすい食材ばかりを豪華に盛り込んで お値打ち価格で 提供しましたという趣の、これぞアクションエンターテイメント映画。 フランス料理店で言うと、ひところのクィーンアリスみたいな映画で、決してコートドールなどではない(←わからん比喩だ) 分析的に評価するといろいろ意見もある映画だろうけど、 この映画はこれでいいんです。 この頃のロイシャイダーはほんとに旬だったなぁ.. ところでそもそもヘリコプターって宙返りできるもなのかどうなのか、が 素人ゆえによくわかってない。この映画のキモなのに.. 7点(2004-03-29 11:51:38) |
53. ファイヤーフォックス
東西冷戦が終わってからのことしか知らない世代がこういう映画を観るときの感覚って ベトナム戦争物を日本人が見るような感覚なんでしょうかね? つまり知識としては知ってるけど実感がないという。いや、こんな映画に実感あるのかといわれるとアレなんですが。 ロシアの秘密兵器を奪っちゃうぞ的スパイアクション映画としてありがちな内容ですが、意外と見ていて燃える映画。 確かに前半のストイックな雰囲気と後半の雰囲気は分離してますが、 これは抑えた前半の鬱憤を後半に爆発させているんだ..という見方でどうでしょう?..どうでしょう?って誰に提案してるんだか.. オチにもなってる言語ネタは他でも同じようなのを見たことある気がするんだけど、一体どれが最初なのかなぁ... 6点(2004-03-24 14:50:41) |
54. 2010年
そういえばこの頃ロイシャイダーは旬だったなぁ。 2001年とはまったく別のわかりやすい娯楽映画。 あまりにも哲学的思弁的芸術的すぎる故に傑作の誉れ高い「2001年」だが、 それ故逆に、一般興行用映画としては「正直どうよ?」と思ってしまう微妙な映画。 今回のこの方向転換はアリでしょ。とはいえこの映画、「娯楽作としてこの方向転換はありでしょ」と語るほどそんなに面白かというと...そうでもないのがつらいところな2010年なわけですが.. 2010年ってもうあと6年なんだなぁ。 6点(2004-03-08 15:50:13) |
55. 狼男アメリカン
あら、これ廃番なんですか..へー。一時代を築いたちょっとわびしい独特のセンスのB級ホラーなんですけどねぇ。この映画はとにかくテーマの「ぶるーむーん」です。「ぶるーむーん」につきます。映画終わった後劇場から出るときに「ぶる~む~~ん」と鼻歌を歌っている自分に気がつきます。ベイブのねずみ達も歌ってましたが.. 6点(2004-02-22 21:33:09) |
56. 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編
映画3部作の中で、なぜかこれだけレビュー書いてなかったので..とはいえガンダムともなると、映画として1本1本の出来を語ってもしょうがないわけで、えー、カイがかっこつけるところ(「ミハル、俺はもう悲しまないぜ..」)で哀戦士がかかるところが実にかっこいいのでこの点数。 7点(2004-02-22 21:26:08) |
57. ブルース・ブラザース
作品としての評価が「良し悪し」ではなく「好き嫌らい」で語られるタイプの映画の典型かと。 このノリが好きかどうかが全て。たしかにすごい面子が出ているのはわかりますし、 この映画を好きな人は熱烈に好きなんだろうなぁ、というのはわかりますが、 残念ながら僕は別にこの面子に思い入れはないし、内容等々に特に感じるところもなく、 そういう視点で見ると話も薄く特にどうといこともない映画なんですよねぇ。 5点(2004-02-06 13:05:12) |
58. うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
1作目とうってかわって押井ワールド全開の第2作。 当時、原作フアンの知人には押井うる星が嫌いという人が何人かいて、曰く 「うる星ってのはあくまでドライで軽いのがウリなのに、押井ものはウエットで思弁的にすぎる。」と。 このあたり「あんなのルパンじゃない」と「宮崎カリ城」を否定するルパンフアンと構図的に似ているところ。 宮崎ルパンも押井うる星も、「こっちでなくては」という熱烈フアンがいるのもまた確かで、 結局映画化する際に原作に100%忠実な映画化を狙うのでなければ映像作家の作家性が 加わることは避けては通れないところだし、そもそも原作にあまりに忠実に映画化するのは 「映像化の意味ないじゃん」という当然の問題が発生するわけだから、全然これでいいわけだ。 そもそも、ほとんどの原作付き映画は原作フアンから「歯牙にもかけない」ような扱いをうけることが多いことを考えると、 アンチからもそれなりに意識された発言をされる宮崎、押井はやはりたいしたものなんだろうなぁ。とも思うのである。(今回なんか偉そうな書きっぷりになった..) 8点(2004-02-05 15:51:37) |
59. 3人の逃亡者
ニックノルティの踏んだり蹴ったり物語。いわゆる巻き込まれ型ヒーロー映画のバリエーションですな。 話の中で女の子に表情が出てきてどんどん可愛くなっていくのがたまりません。(特に髪を切ってから) そりゃニックノルティでなくても落ちるわ。 ここを見て知ったのですがフランス映画のリメイクだそうで、ど~りで全然アメリカ映画っぽくなかったはずだ。 個人的には、子供の為なら周りの迷惑を顧みないような親の姿勢に 非常に反感を感じるので、あの父親にマイナス2点。 でも女の子が可愛いのでプラス1点。 この映画、特に欠点もなくよくまとまったいい小品映画だと思いますが、 映画自体の「枠」というんでしょうか、この映画として仮に満点の出来でも、 ここでの点数評価で8点程度の「枠」の映画だと僕には思えます。 体操競技で、技に難度が設定されていて「完璧にこなしても 最高9.25点までしかつかない技」があるのと同じような感じ。 なので点数は平均点を下げる方向になっちゃいますが、いや、いい映画だと思いますよ。 7点(2004-02-02 14:15:29) |
60. 危険な情事
この映画、妊娠までさせといて男だけシアワセになりおって..的な論調を良く見る映画だが、 少なくとも実際にエッチにいたる過程を観るとどう考えても合意の上で責任は対等。 その結果、妊娠までしてしまったのは、「避妊ちゃんとしろよ」というごく普通の常識の 問題であって、これも2人の共同責任。そこからどう解決するかは、ケースバイケースだと 思うが、あんなホラーに迫ってくるのはさすがに「ケースバイケース」の範疇ではないだろう。 アゴが割れてるくせに当時やたらとナンパな役が多かったマイケルダグラスのキャラも あって男が悪そうな印象を受けるが..実際これで男が悪いとか言われると我とわが身を振り返ると 結構困るのである。あぁ困るとも。 いろんな意味でホラーな映画。 6点(2004-01-26 15:56:11) |