41. カッコーの巣の上で
管理社会の権力装置の象徴として、M・フーコーにより告発された精神病院を舞台に、服従の要請、抵抗、懲罰、反抗、去勢に至る経緯を描いた作品。正しくフーコーが追求した狂気と監獄がテーマであり、多少あざとさも感じられるが、俳優陣の秀逸な演技と冴えた演出で、その通俗性を差し引いても余りある。境界線の侵犯者マクマーフィが実にパワフルで痛快。その動物的な勘で、完全なる援助と施しを行う治療者、ラチェッド婦長の中に隠蔽された欲望を精確に見破る。誇りを傷付けられ、次第に冷静さを失い正体を曝してしまう彼女の焦燥を描くあたりの演出は見事。 9点(2002-02-19 12:37:22) |
42. ゆりかごを揺らす手
これでもかこれでもかの伏線。ずいぶん頭が良くて勘の冴えてる復讐鬼と鈍感な夫婦だが、見ごたえは充分。怪奇現象なんかより生きている人間の執念や憎悪の方が怖いかも!と思わせる。デ・モーネイがハマり役だった。彼女はサスペンスがお気に入りみたいです。 7点(2002-01-24 12:52:56) |
43. デッドマン・ウォーキング
脚本が秀逸だとは思えない。2人の演技力がこの映画を救っている。まず何よりもサラがこの一件に嵌まっていく蓋然性が弱過ぎる。心が広いって説明されてもな~。そんなにいいですか、この映画? 6点(2002-01-23 12:43:12) |
44. トラ・トラ・トラ!
壮大な戦争映画を期待して見に行き,帰り道ではそんなことよりジェリー・ゴールドスミスの音楽にすっかりハマッてしまった映画でした。 特に田村高広と三橋達也が無言で握手する場面の「プレ・フライト」は,日本人以上に日本人の気持ちを表現していた見事な曲だと思う。以来,彼のサントラを追い求め,4年前の初来日,一昨年の2度目の来日とコンサートの度にジェリーと握手できたのは本当に幸福なことでした。 7点(2002-01-06 20:58:01) |
45. 天国と地獄
堤防の上、列車から犯人?が一瞬見えそうになる...このシーンにすごくドキドキした。 9点(2001-07-04 22:54:26) |