41. イル・ポスティーノ
学はないが純粋な感性を持った男が、恋をして己の感情を無我夢中で表そうしたとき、ごく自然に詩人が生まれる・・「人が芸術家になる時」を美しく描いていて、何とも良かった。ただ、後半で狙った女を手に入れさえすればエセ詩人はあっさり廃業・・ってそんな無粋で打算的な男の話だったのかよ!!と憤慨しかけたが、うまいこと持ち直してくれて良かった。 それにしても惜しい役者を亡くしました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-16 13:24:22) |
42. 8mm
ニコラス刑事もといニコラス探偵奮闘する。魅力のある人間が一人も出てこないうえ、何の意外性もないエンディング。全体的にオエーな映画で、自分がいかにノーマル趣味かを思い知ることが出来た。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-06-14 01:48:50) |
43. Shall we ダンス?(1995)
草刈さんの美しい姿勢には惚れ惚れ。でも演技を見てガックリ。まさにお人形。たま子先生の笑顔に癒された。あんなおばあちゃんになりたい!竹中直人は期待通りの飛ばしっぷりで、あんな役なのになんの違和感もないのがすごい。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-06-14 01:40:30) |
44. GONIN
邦画バイオレンスの美学の極致。豪華キャストがそれぞれはまり役で、キャラクターの完成度にほれぼれします。ただ安易にお子ちゃまや女の子には見せられない作品ですね・・。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2009-06-06 14:01:16) |
45. マイ・ドッグ・スキップ
まあ、平凡と言えば平凡な話。感動が前提の話の作りなので、先が読めるし優等生過ぎてつまらない。それ以前に、自分はもはやこの手のアメリカの良心的世界を信用できなくなっているのかも。犬はすごく可愛い。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2009-06-06 13:23:05) |
46. ジキル&ハイド
全編暗くて地味だけど退屈はしませんでした。ジュリアロバーツのように着飾らないと女にならない女優よりも、隠しても隠し通せぬ色気があるタイプの女優を主演にしたほうが良かったのでは。ジキルの時でも既にかなりヤバイ人だとバレバレなのはマルコヴィッチならでは。面白いです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-04 13:22:20) |
47. 二十日鼠と人間(1992)
原作に思い入れがあるので採点甘いかも知れない。でも、その思い入れを少しも損なうことなく映像化されていたことに感激した。やっぱり文句なく素晴らしい作品だと思う。シニーズの演技もさすがだが、マルコビッチの怪演ぶりには恐れ入る。彼にとっても役者冥利に尽きる作品であろう。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-04-16 14:32:56) |
48. 居酒屋ゆうれい
主要キャストの3人が非常に魅力的。みなそれぞれにワガママ勝手だけれど、人間らしく憎めない。室井滋と山口智子はタイプ全然違うけど、どちらも恋女房としてはかなりいい女だと思う。女の魅力は深いね。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-06-30 11:13:21) |
49. フィッシャー・キング
露悪的に描き出される主人公ジャックの利己心・卑しさと対照的なバリーの純粋さ。お互いの個性を際だたせていてストーリーに艶を与えている。ギリアム作品だと、どんなに非現実的な展開になろうと「そーいうもんだ」と安心して(?)観てしまう。ストーリーの完成度うんぬんより何よりも印象に残ったのがM・ジェッター演じるオカマ歌手のオフィスでの絶唱シーンだというのも、ギリアム作品だから、それでいいのだ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-06-06 11:24:10) |
50. ギルバート・グレイプ
まるで演技ではないかのようなディカプリオの見事な役作りに目を奪われ、一見ギルバートはただ家族のために自分を犠牲にしている良心と忍耐の人のように見えるが、実はギルバートも自我が薄弱で自分の感情に鈍感すぎるというある意味心の障害を負っている人物なのではないかと思った。人に夢を聞かれて他人の望みばかり答え、自分自身の希望を聞かれると「いい人になりたい」なんて言ってしまうのは、単なるお人好しのレベルを超えている。どうみても絶望的な閉塞状況にあって、この映画が不思議な明るさとあたたかみに溢れているのは、たまたま天に授かったこの兄弟それぞれの心の偏りが絶妙なバランスをなして奇跡のような家族愛にあふれた生活が描かれているからだと思う。それにしてもディカプリオはこの頃が一番光ってた。今じゃ才能を持てあますトッチャン坊やになってしまってもったいない。 [CS・衛星(吹替)] 9点(2006-11-08 14:29:43)(良:1票) |
51. ビッグ・リボウスキ
愛しきダメダメ男たち。こういう男のどうしようもなさもまた人間として魅力的…とか思ってしまう私は、だめんず予備軍?! でもデュードってあんだけ馬鹿で強烈な人間に囲まれててものほほんと自分らしさを貫いてるし、なにげに思いやりも責任感もあって、実は趣味人だったりもするし、一緒にいて疲れないから経済問題さえ解決できれば理想的な結婚相手かも。しかし何よりも面白いのはここでの評価の分かれっぷり!!大絶賛とこき下ろしが交互に読める。ひとつ言えることは、この映画で笑える人の方が、きっと楽しい人生を送っているはず。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-09-30 14:57:21)(良:2票) |
52. ユー・ガット・メール
《ネタバレ》 途中から男だけが二人の正体を知ってるなんてフェアじゃないし、そのアドバンテージをしっかり利用して「調整する」なんて姑息だし…と、よく考えると腹の立つストーリー。しかもあんなに素敵な絵本屋が閉店に追い込まれてそのままだなんて!!大切な店と仕事を奪われた上に散々メールで遊ばれたのに、怒るどころか恋しちゃうってのもあり得ないしなー。でも、ラストの登場シーンでのジョーの何ともいたたまれなさげな表情と、大好きな「恋のためらい」を彷彿とさせる色とりどりの生花の前でのキスシーンと、メグのキュートさに免じて大甘で7点献上。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-21 01:18:06) |
53. ショーシャンクの空に
最初に見たのは10年前ぐらいか。私の考える名画としての要素をほぼ全てクリアした完成度の高さは、未だに超えるものなし。カタルシスという感情を初めて実感させてくれた作品でもある。143分と少し長めだが、とりあえず人に勧めて金と時間を返せと言われる心配のない映画。善人ぶることなく鮮やかな復讐劇を成功させ、権力よりも知と忍耐が何よりの力であることを身をもって仲間に教えたアンディは滅茶苦茶カッコイイ。短編の原作を名脚本によって見応えのある長編作品に仕上げたダラポン監督に敬服する。また、ホラー以外の作品で思い知らされるストーリーテラーとしてのキングの才能にも、改めて感嘆させられた。 [DVD(字幕)] 9点(2005-05-03 00:29:03) |
54. 陰謀のセオリー
タイトルから期待薄だったが人に勧められて観たら結構面白かった。この邦題じゃワケ分からんが、要するに巷でまことしやかに囁かれている都市伝説の類か?ただのパラノイアかと思いきや実は天才かとも思わせるエキセントリックな主人公をメル・ギブソンが熱演していて実に面白い。映像も凝っているし脚本も良くできていると思う。彼の要塞のような家が特に好き。敵に襲撃された時の完璧な逃げ方まで熟慮されている家なんてワクワクする。ロバーツも女オンナした役よりこういう知的な役柄の方が魅力的に見え、いつもより女っぷりが上がって見えた。悲惨な過去が暴かれ痛々しい結幕を迎えるのだが、一転してラストシーンの美しさに心洗われる。 7点(2004-12-11 22:36:42) |
55. 普通じゃない
ユアンのダメ男っぷりはなかなか良かったけど、可愛い気のないキャメロンは本当に可愛くない。自己保身のためなら殺人だって犯しかねない天使というのは初めて見た。彼らのキャラは面白かったが、他に見るところ無し。クライマックスの「ハートに矢」は笑うべきなのか、感動すべきなのか・・ワケワカラン。さらにエンディングでダメ押しされた。 3点(2004-12-10 23:53:26) |
56. あの子を探して
当然のように利己的な行動をとるところや愛想のなさは国民性であって彼女に罪はないと分かっていても、やはり可愛くないなーと思ってしまう。どんなに真摯な行動も全ては金の為と思えば涙も出ない。その気持ちと行動の純粋さには感心するが、美しくはない。生徒を心配しての行動というより、自分一人の利益の為に残った幼い生徒達を利用した挙げ句、ほったらかしにして出ていったわけで・・。ミンジと対照的に愛嬌のあるキャラだったホエクーの泣き顔にはちょっとジーンときた。 6点(2004-11-14 23:05:48) |
57. ザ・エージェント
冒頭の数分でストーリーが分かってしまう内容なのに、しかもトム・クルーズは苦手なのに、それなのに久々に泣いてしまったのは、キューバ・グッディング・Jrの素直でイヤミのない演技のおかげか。今でこそ侮れない役者根性を発揮してかなりしたたかな女優だと分かったレニーもこの作品ではひたすら可愛く癒し系の女を演じていて初々しくてよい。子役の屈託のない笑顔は見る度に得した気分になれるぐらい良かった。難を言えばトムとレニーはやはりどう見てもお似合いとは言えない・・それぞれの役柄としては適役なんだけど。 7点(2004-11-12 14:59:33) |
58. ラッシュアワー
それぞれの俳優の持ち味を中途半端にしか生かしていないと感じた。クリス・タッカー好きなのに、この映画での彼はうるさくて鬱陶しくて邪魔なだけ。完全にジャッキーの引き立て役になってたようだが、そのくせジャッキーの方も動きのキレがいまいちだしで、どっちのキャラも魅力が足りなくてなんとなく不完全燃焼感が残った。 4点(2004-11-06 06:18:19) |
59. インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
トム・クルーズには中世ぽいコスプレは似合わないと思う。白塗りもいつもが健康的なイメージだけになんだか違和感があったが、悩まず宿命のままに分かりやすい行動をとるキャラ、という意味ではぴったりのキャスティングだったと思う。逆に悩みまくり役のブラピはもともと線が細い印象もあるので美しくハマッて見えた。デビルマン同様、闇の眷属でありながら自己の存在意義に苦しんで生き続ける姿が美しいのよ~。でも最後にちょっと疑問が残ったので原作を読んで確認したい。結局レスタトとの腐れ縁が切れてないってこと? 8点(2004-10-26 13:18:47) |
60. 忘れられない人
結構好評価なんだ~!とびっくり。多分、役者陣が私の好みに合わなかったのだと思う。そう思いたいぐらいつまらなかった。いくら窮地を救ってくれた恩人でも、いきなり寝てる間に不法侵入されて寝室にクリスマスツリー飾られたら喜ぶより怖いだろ!同じダイナー職場恋愛ものの「恋のためらい」と比べるとあまりのチープさガキっぽさにかなり退屈してしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2004-10-15 14:15:35) |