41. ロミオ&ジュリエット
先に「ムーラン・ルージュ」を鑑賞してこの監督の芸風(?)がわかっていたせいか素直に楽しめました。でもこの作品がバズ・ラーマン初体験だったり、原作に思い入れがある人にとってはこのビデオクリップ風の軽い演出がとっつきずらいんだろうなーと思いました。クレア・デーンズも素敵ですがこの作品はレオナルド・デカプリオがとても魅力的でした。 [DVD(字幕)] 8点(2006-06-07 17:56:13) |
42. 風と共に去りぬ
子供の頃楽しめた作品でも大人になって改めて鑑賞すると色褪せて見える事が案外多いものですが、この作品はそうではない数少ない作品の一つだと思います。躊躇なく満点。 [DVD(字幕)] 10点(2006-06-02 01:07:41) |
43. 第十七捕虜収容所
牧歌的というかやや荒唐無稽なストーリー。当時の捕虜収容所ってこんなに自由だったの?と思わせる楽しそうな捕虜生活。もうちょっとシリアスな話かと思ってたけど予想を裏切られました。肩の力を抜いて楽しめる作品。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-31 21:18:59) |
44. シカゴ(2002)
最初の15分ほどを見て感じた印象が「なんか悪趣味な映画だな」。それが思い違いであることを期待しましたが物語が進むにつれてその印象が強まった感じでした。悪趣味というか露悪的な感じ?演出も舞台そのままな感じで確かにそつのない作りですが登場人物に今一華がない事もありのめりこむほどのすごさは感じませんでした。個人的には多少破綻しててもいいので、役者の魅力やストーリー、音楽、演出、舞台装置などどれか一つでいいので突き抜けたものが欲しかった気がします。その点この作品は全てが及第点レベルといった感じでもう一つ心に響くものを感じませんでした。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-30 20:06:26) |
45. オズの魔法使
すごい!こんなに古い作品なのに今も全く輝きを失っていない。そりゃセットや特殊効果は最近の映画にはかなわないけど、もっと大事な"何か"がこの作品にはある気がします。ジュディ・ガーランドも超キュート。セピア色の画面がカラーに変わった瞬間の感動は今でも忘れられません。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-29 16:29:57)(良:1票) |
46. サンセット大通り
《ネタバレ》 グロリア・スワンソンの迫力に圧倒されました。自分的なクライマックスは撮影所でのセシル・B・デミル監督との再会シーン。一世を風靡した大女優を一目みたいという人々が彼女の周りに群がるシーンと感極まる彼女の姿にかつての大女優の心中を思い少しもらい泣きしてしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-29 14:22:21) |
47. バリー・リンドン
決して全面的に主人公に共感出来たわけじゃないのですが長尺を飽きずに最後まで見れたのは語り口の上手さとじっくりと画面を見せつつも意思を持ったように動くカメラワークの巧みさによるものだったと思います。繰り返し奏でられるテーマ曲も独特な哀感が強調され印象に残りました。晩年の「アイズワイドシャット」はラストがあまり評判がよくないようですがこの「バリー・リンドン」でのラストの皮肉たっぷりの口上を見てキューブリックの反骨心がこの当時からずっと変わってなかったんだとわかり少し嬉しくなりました。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-24 19:41:18) |
48. 2001年宇宙の旅
映画史の中でSFが"スペースファンタジー"から"サイエンスフィクション"に変わった瞬間。10点じゃないのは映画版を鑑賞するはるか昔に読んだ小説版の感動が自分にとってははるかに衝撃的だったからです。映画版はキューブリックの作家性を強く感じるため純粋な科学体験をしたい方は小説版の方を強くお勧めします。クラークのヒューマニズムと正確な科学知識に天才キューブリックのひらめきが融合した傑作です。(映画の中で説明不足だった点もほぼ全て説明されています。まあ映画だけ見る人にも理解できるようにしろよっていう話ですが…。) [DVD(字幕)] 9点(2006-05-24 14:51:51) |
49. ミート・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 数あるゾンビフォロワーの中でこれは比較的ましな出来栄え。タイトルから想像するほどグロくはありません。突然暗闇の中から牛(!)が出てきたりぶっとんだ部分もありますがゾンビが立ちながら眠ってたり、全体的にまじめに解釈して作ろうとしている様子が伺えます。ただゾンビから非難してきた人々の退避場所が変な廃墟?だったり、やはり予算が厳しかったのかな。個人的にはもうちょっとちゃんとした建物でのゾンビとの攻防戦が見たかったなー。ホラー映画として見れば4点くらいだけどゾンビ物の中では頑張っている方だと思いちょっと甘めの評価です。 [DVD(字幕)] 5点(2006-05-23 08:59:46) |
50. コールド マウンテン
《ネタバレ》 この作品見ればレニーがアカデミー助演女優賞とれたのが納得。ていうか主役の二人がちょっとデリカシーなさすぎ!レニーの父親が瀕死なのにほったらかしで再会の喜びにふけってるし、恋人が戻ったら農場はもうどうでもいいのかよ!(まあ気持ちはわからなくもないけど)、あげくにレニーの方が二人に気を使う始末。これじゃ誰が見てもレニーの方に共感しちゃうよ!主役の二人が恋に落ちる過程も(例え一目ぼれだったとしても)ちょっと説得力に欠けるし、ニコールは美人だけど個人的にはこの作品よりも「アザーズ」や「ムーラン・ルージュ」の彼女の方が綺麗だったと思います。それと大河ドラマであるなら悪役である義勇団の人間像ももう少ししっかり描いてほしかったかな。彼らの背負ってるものが伝わってこずただの悪人として描かれていた点がちょっと不満です。(単なる勧善懲悪ものならこれでもいいんですけどね。) [DVD(字幕)] 7点(2006-05-22 11:34:55) |
51. バニラ・スカイ
《ネタバレ》 ラストで主人公の言う台詞「彼女の車にさえ乗らなければ…」ってそれじゃ全部キャメロン・ディアスが悪いみたいじゃん!それを言うなら「親友に彼女がセッ○スフレンドなんて言わなければ…」或いは「もう少し友人を見る目があれば…」と言うべきか。いやでも親友の恋人を奪おうとしてたんだからやっぱりこの主人公が一番悪いと思います。最近この手の話が増えてますがこの作品は少し冗長で2時間はちょっと長かったかも。でもペネロペ・クルスがとても可愛かったので+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-19 02:51:07)(良:1票) |
52. 恋愛小説家
《ネタバレ》 後半彼女にふられた後、隣人の画家に優しくするジャック・ニコルソンがいつ本性を出して画家に襲い掛かるんじゃないかとハラハラしながら見てました(考えすぎ?)。それとヘレン・ハントが時折見せる笑顔がとても魅力的で見ているこちらまで温かい気持ちになれました。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-18 04:04:31) |
53. カッコーの巣の上で
ジャック・ニコルソンって決してかっこよくはないんだけどなんとも言えない人間的魅力がありますよね。シャイニングのメイキングでも思いましたが、恐らく実際の彼も飾らない気さくな人なんだろうなと思います、この映画の主人公のように。作品自体は今見るとさすがに色あせた部分も多々感じますが彼の好演に対して7点。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-17 23:24:18) |
54. ラスト サムライ
《ネタバレ》 風景が日本に見えないとかなぜサムライがあれほど英語が堪能なのか(片言ならともかく)など突っ込み始めればきりがありませんがあのハリウッドでこんなにマジメにサムライ映画を作ろうとした気概は十分評価されていいと思います。確かに日本人の我々から見れば違和感があるシーンもありますがそれでも彼らのサムライへのリスペクトは十分伝わってきます。最近は日本ですらトンデモ時代劇が増えている中で海外でこんな作品が作られた事が嬉しくもあり悔しくもあり、とっても複雑な気分です。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-15 06:54:21) |
55. 白いカラス
《ネタバレ》 あまり評判が高くないのでさして期待してなかったけど思ったよりよかったです。ラストでホプキンスが自分が黒人であるとニコールに告白しようとするシーン――はっきり描写はされていなかったけどあの後微笑む彼女の表情から彼女が全てを受け入れてくれた事が想像できてちょっとじんときました。ただせっかくの感動シーンが(俳優達はいい演技をしているのに)わかりづらい演出のせいできちんと伝わってこないのがもったいないしとっても残念です。それとラストの作家と元旦那の対面シーンは蛇足だったのでは? [DVD(字幕)] 7点(2006-05-15 01:13:52) |
56. ランド・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 ロメロ三部作は好きだけどこの作品はちょっと…。ゾンビが知性や人間性を持ったらそれはもはやゾンビじゃないと思う。(まあ「死霊のえじき」で既にその片鱗が見えてましたけど)。元々人間だった存在が姿形は人間のまま「非」人間に成り果てるからこそ独特な悲しみや嫌悪感、恐怖が生まれるのであって、ここまで人格を持ってしまうともはや普通のモンスターと大差ないと思います。物語自体も変なトラックとか出てくるしホラーというよりカーペンター辺りのSFアクション映画でも見てる気分でした。20年ぶりの新作と聞いて久しぶりにロメロゾンビが見れるかと期待してただけにちょっと残念。ただDVD特典は盛りだくさんで好印象。個人的には本編よりこちらの方が断然楽しめました。 [DVD(字幕)] 6点(2006-05-14 23:54:08)(良:2票) |
57. ゾンビ/ディレクターズカット完全版
《ネタバレ》 鑑賞したのはゾンビ米国公開版。尺が長いのは嬉しいんだけど暴走族がショッピングセンターに突入するシーンが騎兵ラッパになってたりところどころ違和感が…。やっぱり自分はダリオアルジェント版が一番すきかな。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 23:34:47) |
58. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 アザーズを見てなぜかこの映画を思い出し久々に鑑賞。スプラッタシーンに頼らずジワジワと恐怖を盛り上げていく演出は見事。あ、でも一箇所ありました。風呂場の中で死んでる女性、ここがグロすぎて何度も見るのを躊躇してしまう臆病な自分…。まあそれはさておき主人公が狂気にかられていく過程をホテルのバーでの過去の(彼の妄想が生み出した)人物達との対話を通して表現する辺りのスタイリッシュな演出はさすがキューブリックだと思いました。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-14 23:29:42) |
59. めぐりあう時間たち
心が弱った時に見るととても共感でき、元気づけられる映画。といっても決して大きな声で「がんばれ!がんばれ!」と励ましてくれたり、楽しい話をして気分を紛らわしてくれる映画という訳ではありませんが…。この作品は主人公達が悩み戸惑う姿を丁寧に描いてます。決して彼らがとった行動を正しいとも間違っているとも決めつけず、ただただありのままを描いています。なのになぜ癒されるのでしょうか?それは恐らく彼らを見つめる視点が終始優しいものだからだと思います。例えるならばもし何か悩み事を抱えてカウンセリングにかかった時にカウンセラーから「そう、とても辛い思いをしたのね。でもあなたは強いんだから負けずに頑張らないとダメよ。」って言われるのと「そんなに辛いのなら思いっきり泣いていいんだよ。」って言われるのとどちらがあなたは救われるでしょうか?この映画は後者です。彼女達の心の弱さを描きつつも決して頭ごなしに糾弾はしません。(そんな事をせずとも彼ら自身が自分の弱さに十分気づいているのだから…。)確かに作中で主人公達のとる行動には迷いが多いですが、この映画はそんな主人公達を決して拒絶したり冷たく突き放す事はせず、弱さを曝け出す彼らを優しく見守っています。だから最後の場面でクラリッサ(メリル・ストリープ)を訪ねて来た年老いたローラ(ジュリアン・ムーア)をジュリア(クレア・デーンズ)が優しく抱擁するシーンはほんのさりげない場面なのにとてもジンときます。(余談ですがこのシーンのジュリアン・ムーアは本当に素晴らしい演技です!)身近な人々との関係に悩み、彼らとのポジションを上手く築けない自分に傷つき、苦悩の果てに愛する人々を捨ててしまった事を終生後悔し続けてきたであろうローラの人生の最後の局面で、初対面だったジュリアが見せてくれたほんのさりげない共感がどんなに彼女にとって救いとなった事か!このクレア・デーンズの存在がこの映画にぬくもりを与えていると思います。この映画は自殺を肯定していると一部で揶揄されたりしますが決してそうではなく、むしろこのシーンこそ製作者が本当に訴えたかった主題なのではないでしょうか?印象に残る場面が多いこの作品の中で、とびきり温かく優しさに満ちた素敵なシーンだと思いました。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-07 04:22:09)(良:1票) |
60. アザーズ
《ネタバレ》 CGやSFXなどにたよらない演出と美しい様式美が往年のゴシックホラーを思わせます。ニコールキッドマンの演技も画面にマッチしててgood。残念なのは余りにも親切な演出のせいで物語の途中でラストの落ちがかなり予想できてしまう点。三人の使用人の過剰な台詞がどんでん返しの驚きを薄れさせた感は否めません。あれで落ちが読めた人も少なくないのでは。とはいえそれでもラストの転換は見事ですし、切ない余韻の残る名作だと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-07 04:14:57)(良:1票) |