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果月さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  M:i:III 《ネタバレ》 
シリーズの「3」だけど間に「2」がなかったら、ボロボロに叩かれてた映画かも。「2」というクッションがあったから免疫できてた、って感じが;ピークがないんですよね~脚本にもアクションにも。10点中、6か7のピークなら何度もあるけど、それ以上盛り上がらない。起承転結でいうなら「起承承承結」みたいな…;私はすぐ酔う質なのですが、それでカメラの動きで迫力をだそうと誤魔化しているか、洗練されたカメラワークなのか分かったりします(本当に上手いと不思議に酔わない)これはテレビ画面にも関わらず酔いそうになったので前者だったようです;にしてもトム・クルーズは何年たっても大衆役者だな~彼ほど演技力の内面が磨かれないのにトップに居続ける大物俳優も珍しいのでは?ネームブランドは大きいが「多芸は無芸」みたいなところが●ムタクとかぶる気がする(失礼?;)まあ、自分をプロデュースする上手さは超一流だけど。それでもってるのかな?個人的にトム・クルーズは魅力を感じない役者の一人です。嫌いではないのですが。なんか「いつまで「心は純粋な少年な大人」をやってるの?」って思いが無きにしもあらず(若い俳優にまかせろよ;)この映画も似たような感想なのかもしれません。いつまでたっても…
[地上波(吹替)] 4点(2010-03-30 16:18:50)
42.  ある公爵夫人の生涯 《ネタバレ》 
史実が元で、この時代の女性の話なので少し予想していましたが、予想の範疇でした。特別好きな女優ではないけれど、豪華な美術に埋もれないキーラの美しさはため息もの。初夜の彼女の身体についたコルセットの生々しい痕が、この時代の女性を象徴している。型に押しこまれ心も身体も悲鳴をあげているのが聞こえてくるようだ。社会的な位置を確率出来ない彼女達の生きがいは子供だけ。子供だけが「個」である唯一の証し。家と夫(飼主)の許す範囲の『適度な自由』しか与えられない境遇はペットのよう。夫人の言葉通り「犬と同じ」である。そんな社会に疑問を持つ夫人と、社会を変える夢をもったグレイ氏が惹かれ合うのは当然だったろう。型通りの公爵夫人で満足の女性ならともかく、心に翼をもった彼女にとって、檻のような型を要求する公爵との結婚は不幸だった。公爵は非常に狭小でつまらない男だ。イライザの出産を許したのもグレイ氏が議員になるぐらいの貴族だったからだろう(グレイ氏が庶民階級なら違ったと思う)「世継ぎを産め」と夫人を縛り、それが出来なくなると義母と子供の手紙を使って縛るという情けなさ。連れ戻すのに「お前は私の妻だ。だから連れて帰る」と一人で言う事も出来ないのだ。自分の情けなさに気づかないところがまた哀れである。彼は公爵以外の生き方を知らない。一人の男としての生き方なんて知る事さえ許されなかった。皮肉な事に夫人の自由を奪う事で、自分が「自由で無い」のを知った気がする。夫人もそれが分かったから、この夫となんとかやっていく事にしたのだろう。どの時代のどんな立場の人間でも「自由が無い」事は不幸である。この映画の息苦しい閉塞感と、声にならない心の悲鳴を感じて観賞時は胸が苦しかった。史実でもこの公爵夫人を知った方がもっと感情移入しやすいかも。
[DVD(吹替)] 7点(2010-02-17 11:14:43)(良:1票)
43.  マンマ・ミーア! 《ネタバレ》 
映画化の意味あったのか?景観の美しさかな~?これが観賞後の第一感想。だってミュージカルじゃん;出演者は皆魅力的だけど伝わりにくい。メリルは好きな女優ですがこれはミスキャストだと思う。底力のある舞台女優を起用すべきだったのでは?似たような「歌って踊る」シーンが多すぎる。ここぞという時に絞ってくれ;物語は徹底的に「陽」しか扱っておらず、「負」の部分はほとんど描かれない。ドナが「妊娠した時、戻ってくるなと言われた」事など。若い未婚の母が女手一つで子供を育てるにあたって、相当な苦労や挫折感を味わったろう。いろんな歌にもそれが現れていた。サムも21年間愛のない結婚生活をして結局離婚。虚無感を覚える時もあったろう。余分な「歌って踊る」シーンより「負」を匂わせる場面をもっと入れて欲しかった;人物の心理描写とか。舞台じゃ良くても映画ですから~;教会のシーンも多分舞台だったら観客も式の出席者になって『「結婚は延期よ」え~!「じゃあ、僕達が結婚しよう!」ドッカーン!』という臨場感味わえたと思うんですが、スクリーンでは「どんでん返し大円団」感がやっぱ薄い;最後にダンシングクイーンが「もう一回いく~?」と聞いてきた時「いや、もういいです」と思わず呟いてしまった;舞台なら「イエ~イ!」って言えんだろうけど;基本的に「映画化にあたって脚本の変更」「映画ならではの演出」が足りないと思う。まあ、舞台は観たくなりました。は!(Σ ̄□ ̄;)それが狙いだったのか…
[DVD(字幕)] 4点(2010-02-17 10:58:14)
44.  シャッター(2008) 《ネタバレ》 
レンタルした時は扉の「シャッター」かと思ったらカメラの「シャッター」だったのですね。定番ホラーなんですが、観賞環境が「夜に部屋で一人」のせいでしょうか、結構怖かったです。その後寝たら夢にも観てしまったし;「心霊写真」っていうのが個人的に「怖いツボ」だったようです;ハミングして後ろにいるのが妻だと思っていたら、その妻から電話がかかってくる。そういう日常的なさり気ない部分が、実際にありそう怖い。「ターミネーター」シリーズで「無表情にも演技力がいる」事を知りましたので、奥菜恵の霊っぷりに彼女が演技の上手い女優だったのに気づきました。アメリカまで憑いていっていたのに、今頃復讐し始めたのはベンが結婚したからでしょうか?日本に帰ってきたから?でも、舞台を日本にした意味があまりないような?最後に「ベンに憑いている」姿がポラロイドカメラに写るシーンでは「ぞっ」としつつも半笑い;そりゃ重いだろうよ!ウエトレスさんも驚くわ!しかし、その後のベンの行動が「?」です。どうして自傷行為にはしるのか分からない。降ろしたい、のだろうけどちょっと無理があるような?病院でのベンに「憑いている」姿はオーソドックスで怖い;最初からその「憑き方」でよかったんじゃ…;
[DVD(吹替)] 6点(2010-02-16 13:47:55)(笑:1票) (良:2票)
45.  ミラーズ(2008) 《ネタバレ》 
鏡を題材にした他のホラー映画を観ていたので、これにも興味が沸いて観賞しました。「24」シリーズは知らないのでイメージ固定はなし。予備知識もなし。初めは火事で亡くなった方の亡霊の仕業かと思ってドキドキしてました。「あの名前の人が放火の真犯人?」なんて予測していたら精神病院の患者の少女。わ、悪い予感がするぞ…;すると「やっぱり」な展開に;あの鏡に映った黒焦げの亡霊はなんだったの?炎の幻覚が見えたのは?主人公が精神不安定なのは「信じてもらえず孤立無援で闘う」って伏線であるべきなのに、妻が信じた時点でそれにも意味無くなってるし;「家族を守る為」「すべて悪魔の仕業」とよくある辻褄合わせ(言い訳)の内容になってくる;修道院に訪れ、同行を拒否された時に「おお、一人で闘うのね!どうするんだろ?」ちょっと期待。が、銃を突き付けて無理矢理連行。思わず「あんたね~;」と突っ込む;結局「ご家族を守る為です」って椅子に座るなら、最初から自らの意志で修道院出た事にしてもよかったのでは?ラストのオチは結構怖かったけど「人を犠牲にしたむくいを受けた」という含みなのかな~?面白くはあるので、ハリウッド的ホラー映画を初観賞するにはいいかもしれません。それにしても、ハリウッドホラーには「美女はバスルームで殺され(襲われ)なければならない」って決まりでもあるのかな?エロ要素の為?;B級では無く、高いクオリティ目指して作るなら、まずはそのへんのマニュアル捨てるとこから始めた方がいい気がします;
[DVD(吹替)] 5点(2010-02-02 09:18:26)(良:1票)
46.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 
これ、最後のオチが思い付かなかったんじゃ…;アンジとブラピという二大(荷大?;)スターを扱いきれなかった雰囲気が無きにしもあらず…;『組織に死んだと思わせておいて、実は計算で二人は新しい場所で再会する』なんてよくあるオチじゃ駄目だ!では、どうする…?分からん…よし、観客に委ねよう!みたいなノリで;スミス夫妻のキャラクター設定と会話の妙は楽しかったです。二人の感情的要素も良かった。お皿は豪華なのに肝心の料理が今いち。「目で楽しませて頂きました」ディナーを食べた気分です;悪くはないんだけどね;ギャグ要素が盛り込んであったんだから、そっち系弾けたラストでも良かったよーな。『二人は各自のボスに直談判しに行く。数々の障害を乗り越えてボスのところにたどりつくと、スミス夫妻は同じ場所に着いていた。実はボス同士も夫婦だったのだ!スミス夫妻の前で夫婦喧嘩始めるボス同士。呆れて立ち去るスミス夫妻』こういうバカくさい終わり方とかどうですかね~?駄目ですか?そうですか駄目ですか…;
[地上波(吹替)] 5点(2010-02-01 11:26:08)
47.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 
観賞前はジュノVS世間かと思っていた。里親探しが大変だったり、学校でいびりに合うが負けずに奮闘する話かと。が、良い親友や家族はいるし里親もすぐに見つかる。冷たい世間の表れである放射線科医には、義母がきつい一発をおみまいしてジュノの気持ちを守ってくれる。この映画の言いたいとこはそこじゃないらしい。代わりにじっくり描かれるのは里親との交流。この映画は「その人のありのままの姿を愛する大切さ」を訴えているのだと思う。現実社会は「型」が押し付けられている。「勝ち組になれ」「リッチな生活しなきゃ不幸」「煙草を吸う人はダメ」「太った人は意志が弱い」などなど。固定観念に縛られ、とっても息苦しい。本当に人として大切なところはそこじゃないでしょ。私はヴァネッサに感情移入しました。前の養子縁組で何かあったのか、彼女の態度はとても頑です。マークに大人になれと強要したり「大人にならなきゃ子供がもらえない」と、強迫観念にとらわれているようで苦しそう。でも、そんなマークが好きになって結婚したんじゃないの?マークもヴァネッサは子供が産めなかったとしても受け入れて好きになったのではないの?自分を否定されてマークはすっかり自信を失ってしまったみたい。私はヴァネッサがこれから子供を育てていく中でその気持ちを取り戻すのではないか、と思ってます。「ありのままの姿を愛する」という愛情を最初にくれるのは親(普通は;)。親が子供を愛するのは良い子だからでも優秀だからでも実子だからでもないのです(ジュノの母親が義理っていうのは結構重要かも?)家は自分が自分でいられる場所だから、受け入れてくれる家族がいるから居心地が良い。ジュノが好きなのに違うふりしてた男の子がいたけど、ジュノもそうだった。人の事は分かるけど、自分って分かりにくいものよね~ありのままの自分自身を受け入れるのも大事です(甘やかすのとは違う)私はこの映画は「ありのままの姿を愛し、受け入れる優しい人や社会って良いでしょ?」と語りかけているように感じます(同じ系列でいったら「~ミスサンシャイン」の方が好きかな~;)
[DVD(吹替)] 6点(2010-01-28 11:49:41)(良:1票)
48.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
元旦に鑑賞。新幹線3時間乗車でも酔い止め薬を飲む私に3Dは無理と判断して通常版です;でも、パンドラの美しい世界を体感出来ました。CGなのに質感があるのがすごい! これは、若い世代の人に観てもらいたくて作った映画だと思います。 内容は「ダンス・ウィズ・ウルブス」などと同じ、侵略による破壊と絶望の物語。 が、今時、インディアが開拓者に略奪、破壊された話では誰も観てくれないんですよ(泣) 今も侵略者(先進国)による資源の詐取・略奪、自然破壊、虐殺は地球上で起きているのに。破壊と略奪をしながらも、罪悪感さえ覚えない人間がいかに醜いか、グロテスクか感じて欲しいのだと思う。 グレースが地球人として初めてエイワの元に還ったのは大きな意味があると思います(この星の生物はテレパシー能力があるみたいだし) ラストにパンドラの生物達が一斉に攻撃してきますが、私は「自然」が「人間」を拒絶したように感じました。 自然がなければ生きていけないくせに、すべてを陵辱する「人間」を完全に否定した。 ジェイクは最初は赤ん坊と言われていた。つまり「あれもこれも欲しい」と奪うだけだった(彼の場合は「足」とか) 自然は常に「環」になっている。何かをもらえば何かを還す。 ナヴィの教えでも命のエネルギーは借り物、だから最後の土になって還す(土の栄養分などになる)一方通行はありえない。ジェイクは最後に人間を捨てた。その犠牲を払ったからエイワに受け入れられたのでしょう。「今の人間」では自然に否定され続け、いつか滅びる。 これは警鐘の映画だと思う(ヒーローものではなく。だから伝説の男はすぐに退場した) 人間に「いつまで赤ん坊でいる?いい加減、愚考を繰り返さず成長しろ。目を開け!」というメッセージではないだろうか。 軍隊の中で唯一の良心だったトゥルーディが死んでしまったのは悲しかったです (ジェームズ・キャメロンって強い「女戦士」好きですよね(笑)エイリアン2でもいたし) 「相手の立場になって考える」を出来る人が少なくなってきたので、3Dで「略奪される側の絶望」を体感させようとしたのかな~とも思ったり。 逆にいえば「それぐらいしないと考えない」という事かも…;(ちょっと淋しい;)
[映画館(字幕)] 8点(2010-01-11 14:56:43)(良:1票)
49.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 
リンチ作品なので鑑賞前に「前半は夢」「ブルーは死の意味」という予備知識を仕入れておきました(でないと無理;)初めは夢を話す男性の夢(小説?)かな?と思ってました(彼は作家志望でいっしょにいた男性は出版社の人間とか?)が、劇場から帰ってベティが消えた時「あ、リタの夢か」と思いました。彼女は事故で死んでいて、それからブルーキー(死)を持った。ブルーボックスを開けるのは「死を受け入れる」意味。ベティは守護天使か優しかった母親というリタのイメージではないか? 案の定、ボックスを開けるとリタは消えます。が、その後の展開はどう見てもダイアン(ベティ)が主観;車の中の「ここじゃないでしょ」でやっとダイアンの夢だったと気づき、ジルバ大会の話で確信しました(それで冒頭にしつこく出てた) 分って見るとダイアンが哀れでなりませんでした。リタに優しいベティ。カミーラに優しくしたかったダイアン。彼女に必要とされたかった。「泣き女」の歌は彼女の心そのもの。だから、あんなに泣いていた。オーディションシーンは、リタとベティが部屋で練習していたのが実際ダイアンがやった演技で、本番でやったのが合格した女優の演技かも?(ダイアンは二流女優だった)最初と最後に出て来た老夫婦は「大衆」という意味ではないでしょうか?女優を夢見ていた頃は優しく応援してくれるように感じたけど、犯罪者となったダイアンにとってはあざ笑う存在。「大衆」に追い詰められて自殺する。カウボーイは「殺意」ではないかと解釈してます。パーティーで横切った時、ダイアンはカミーラを殺す決意をしたのではないか。アダムに「二回会う」の意味は、ダイアンはカミーラ殺しが上手くいけば、アダムも殺す気だったのでは? でも、その前に罪悪感から自殺する。夢見て破れて、愛する人に捨てられて殺して、自分も死んでしまう…可哀想な女性の悲しみ、憎しみ、夢、孤独を言葉ではなく、映像でここまで伝えるリンチ監督。さすがですね。
[DVD(吹替)] 7点(2009-12-12 20:05:28)
50.  DEATH NOTE デスノート the Last name 《ネタバレ》 
観賞時に「キラが出現して犯罪が減少」という子供の発想に頭を合わせねばならないので-3点から始まる;予備知識0で前編を観た時、後編の予告「第二のキラ現る!」で胸が踊る。「キラVSキラVSエル」の三つ巴か!?期待して観たら…共犯かい~!;デスノートVSデスノートって展開を期待してたのに…またも期待撃沈で-2点;映画で一番評価したいのは日本警察。原作の日本警察の無能ぶりは大罪ものだ。Lが真相にたどりついていたのに「身内意識」で邪魔してLを死なせた(その後の4年間で何万人キラに殺されたのか…)「キラが正義の暗黒時代」を防いだだけでもえらい。息子がノートに自分の名前を書くのを見た時の夜神パパの心境は察するに余りある。パパのお言葉「正義を追求」は肝に命じておかなければ。「何が正義か」を常に「考える」事が大切なのである。人間も世界も日々変化していく。昨日の正義が今日も正義とは限らない。「これが正義」と決めた時点で間違いも他も変化も許さない「独裁」になってしまう。真相を発表しないのは「死神」という人間では裁けないものが関与しているからだろう。ある意味、キラ月はノートによって作られた「別人格」と言えるのだから(ノートのない月は良い子だった)世界観に合わせた頭で観賞すると、いろいろ裏読み出来たりテーマも伝わってきておもしろかった。でも、原作を反映させようとしたところが中途半端になってた気がする。主な登場人物だけ同じにして、映画版の完全オリジナルストーリーにした方がもっとおもしろかったんじゃないかな~?
[DVD(邦画)] 5点(2009-11-26 16:26:15)
51.  DEATH NOTE デスノート(2006) 《ネタバレ》 
「キラが出現して犯罪が減少」というデスノートの世界観だが、現実ではありえない(死神がいる事ではない)いじめられっ子が「お前の名前をネットにさらすぞ」と脅せばいじめが止む?んな訳ないじゃん、いじめる側も「お前の名前をネットにさらす」と脅せるのだから。キラが嘘を見抜けたり、警察が手がかりの掴めない犯罪者を裁けるのならともかく、真偽も分らず警察が把握した犯罪者しか裁けないのだから役立たずだ。結局「嘘が上手い奴」「替玉作戦や警察を買収できる金、権力をもった奴」がのさばり、弱者や正直者がバカをみる世の中は変わらない。表面上は犯罪が減ったように見えるかもしれないが、禁酒法の時みたく地下にもぐり、見えなくなった分悪質に陰湿になるだろう。「死刑になりたい」と無差別殺人が起こる昨今の現実では「キラに殺してもらう為」に無差別殺人が増加する可能性の方が高い。「キラが出現して犯罪が減少」は子供の発想である。観賞時には「そういう世界だったら」と頭を合わせねばならない。ここで-3点。予備知識0で観賞したので、ノートのルールや夜神パパが月の父親と知った時はドキドキした。「どうやって追い詰めるんだろう?」と期待してたら死刑囚アナウンサー…。ちょっと待て…何やってんだ!命をもて遊ぶキラに対抗するのに同じ手を使ってどうする!違うやり方で追い詰めてこそだろ!「対極の位置にいる者の勝負」の醍醐味だろ~!期待は撃沈;またも「同じやり方で勝負」に頭を合わせる;-2点;合わせた頭で観ると結構よく出来てると思う。ルールを利用してドンデン返しの話を上手くつくっている。なんだかんだ言いつつ続きが超気になり後編をレンタル。原作もアニメも観賞してしまう;くそ~くやしいぜ負けたぜ~;(アニメはよく出来てると思った)瞬間快楽的な映画なので吸引力はすごいが心に残るものは少ない。1回オンリーの観賞がベスト。見る度に評価が下がると思うのでそこに-1点;
[地上波(邦画)] 4点(2009-11-26 16:23:55)
52.  Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 《ネタバレ》 
映画のレベルは高いと思います。脇も存在感のある役者で固め、カメラも演出も洗練されてて重厚な仕上がり。いろんな事が同時進行で進み、人物がからみあってきますが、破綻せずに進むのは脚本が良いのでしょう。観客の受けを狙った派手なシーンや無理矢理な進行で「そんなばかな…」と絶句させられる事もないので、現実的な恐さがありました。スミス君は小物感たっぷりでらしい最後でした。百戦錬磨の殺人鬼に適う訳ないのよ;見せる部分と見せない部分のサジ加減も良かった。娘が自分を殺すんではないか?と不安がるので、ブルックスは自分の父親を殺してるかもな…と思いました。12歳からマーシャルがいるし。「羊」は全然気づかなかったです;確かにラストは彷佛とさせますね。このシーン、私は違和感を覚えました。挑発するなんてブルックスらしくない気がして。でも、マーシャルが止めるにも関わらず娘の為に殺人を犯したり、スミス君を自ら殺したり。あの目を開ける瞬間はマーシャルではない「殺人鬼ブルックス」が生まれた時だとしたら、電話をかける行為も納得出来ます(ケヴン・コスナーは好きな役者ではないけど、やっぱり上手いわ~と思いました)思えばこの映画の最初の殺人から予兆はあったのかも。カーテンの確認してないし、デミも死体の配置がらしくないって言ってるし。「完璧」なマーシャルではないブルックスの殺人はいつか捕まりそうです。新しさはないけど「一流シェフが作った卵だけのプレーンオムレツ」って感じで美味しく味わえた映画でした。が、やっぱり量が少ないのがもの足りない;「他の料理も注文してね(続編見てね)」って事でしょうか?;一発入魂して欲しかったかな~;
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-07 11:41:46)(良:1票)
53.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
学生時に心理学をかじった身としては、元が実話という現実感が肌で感じられて恐ろしかったです。(スタンフォード監獄実験=普通の大学生を「囚人役」「看守役」に分けると後者が前者を虐待し始める。ミルグラム(アイヒマン)実験と同じく超有名な心理実験。wikiにも載っています)羞恥心が欠如した権力者や、罰が与えられないと分った人間は、際限なく残酷になれる。描かれていませんでしたが、偽ウォルターに対し警察の脅迫洗脳があった事や(彼の無表情は戦渦で感情を失った子供のそれと重なる。母親の姿を見てホッとして初めて言いたい事が言えたのだろう)精神病院の『電気治療』において死亡した人がいても「病死」とされて闇に葬られただろう、などが察せられてゾッとしました。絶望的な状況の中で真実を主張し、戦い続けた母親の強さを尊敬します。彼女の崇高さは皆にとっても「希望」だったように思います。だからこそ、多くの賛同者や協力者を得られたのでしょう。牧師さんが普通に良い人で良かった。しかし、彼女は最後まで希望を追い続けても叶えられなかった。彼女の望みは警察の腐敗を暴く事でも、犯人を死刑にする事でもなく、息子を取り戻したかったのに…諦めた方が楽だろうに、希望を持ち続けた彼女は本当の意味で強い人間なのでしょう。少なくとも信じている間はウォルターは生きている。私も、ウォルターはどこかで生きていた、のだと思いたいです。 見事な脚本と演出があったとはいえ、AJの深みのある演技には驚きました。迫力あるシーンや言葉でなく、普通の動作で「心の強さ」を表現できる程とは思っていなかったです。ナイスバディで拳銃ぶっ放す姿しか知らなかったので;反省ですわ;
[DVD(字幕)] 8点(2009-09-29 13:09:26)(良:2票)
54.  ブラッド(2006) 《ネタバレ》 
深夜に放送していたのをリューが出ているので録画して観賞。な、なにもかもが中途半端な映画でした;新しい吸血鬼像をつくりあげようとしていたのかな?牙ないし太陽平気だし、死んでも灰にならないし…;どっちかというと血を吸うゾンビ?B級映画なりに頑張っていたのは分かる。努力は分かるけど認められるかというと別問題でして;雰囲気はよく出てたんだけど脚本がまとまってない印象。人間の時の説明に時間取りすぎかな。回想にして流すべきだった。その分復讐の部分を厚くすればよかったのでは?予算がなかったから、脚本をどんどん変更していったのかな?「リューの時間がとれない?じゃあ、あのシーンカット」「セットにお金がかかりすぎる。よし、他の場面に差し換えて撮影だ」みたいな?;ヒラリー・スワンクの「リーピング」みたく事務所や契約関係でリューが出演したような気がする。リューは可愛いしスタイル良い~v一番こけたのが警察官の父親。生きている娘に再会してあんなに喜んでたのに、「殺してすまない」と謝ると「ただの死体だ」。そ、それはないでしょパパン;あ、ふと思ったんですが、最後に蘇ったって事は他の吸血鬼も蘇っているのでは?評判良かったら「2」とかやるつもりだったとか?そ、それは…(以下同文;)
[地上波(字幕)] 3点(2009-08-31 15:58:50)
55.  つぐない 《ネタバレ》 
自分が加害者である、と認める事は人の罪を許すのと同じぐらい難しい。彼女は小さい頃はあんなに独裁的だったのに、すっかり変わっていた。人を思いやる心をもち、人の悲しみも罪も美しさも理解していた。「救済」を行う決意も固めていた。自分の罪を認め、一生を償いに捧げる覚悟をしていたからだろう。その勇気は相当なものだと思う。「つぐない」とは、決して許されない事を前提に行うべきものである。「許される」為に行う償いは、償いではなく、その時点でその人に許される資格はない。無期懲役の囚人が「仮釈放」の申請を自ら行う事が出来ないのと同じように(申請する時点で「仮釈放」の資格はない、と判断される為)彼女はそれを分かっていた。自分の罪を認め、決して忘れぬように決めていたに違い無い。だが、病気の為に彼女は「忘れる」ようになってしまう。だから、世界中の人に「自分の罪を知ってもらい、覚えてもらう」為に小説を書いたのではないだろうか?決して「許される」為に書いたのではないと思う。最後の結末の変更は読者の為であろう(彼女の他人に対する優しさが感じられる)彼女のした事は取り返しのつかぬ事体を招いてしまった。しかし、誰にでも起こり得る事である。その時、彼女のように勇気をもって「自分の罪を認められる」人が、何人いるだろうか?「罪の告白」はかなりの勇気と覚悟を必要とする。罪を自覚し、一番苦しんでいたのは彼女であろう。最後まで彼女は苦しみ続ける事を選んだ。それが「つぐない」なのだから…加害者の苦しみと哀しみを美しく描いたこの作品は稀な映画であると思う(蛇足ながら…いくら美しいからって監督、キーラにタバコ吸わせすぎです;)
[DVD(字幕)] 7点(2009-08-18 10:42:34)(良:2票)
56.  シルク(2007) 《ネタバレ》 
この作品のストーリーは簡単に言ってしまえば「青い鳥」。秘めた情熱に身を焦がし、求めるものを命がけで求めるが、実は家にあったのです。でもストーリーはさほど重要ではないと思う。行動の理由もいらない(忘れる)あれば下世話になったかもしれない。あの手紙の言葉通り「感じ」ればいい。誰一人として、醜い欲望に生きている人がいないのが、また美しい。「沈黙」が雄弁である、と気づいたのはちょっと大人になってからです。「沈黙の音楽」や「無い香りを聞く(ユリの庭)」これはそんな映画であると思う。いつも夫の帰りを待ち、話さない事に何も言わないエレーヌの気持ちがなかなか分からなかったけど、ラストの手紙で氷解しました。彼女も静かな情熱の炎を燃やしていたのだと。表に出さないからといって、冷静なのでも感情が乏しいのでもない。内に秘めた分だけ激しい時もある。手紙というのがまた良い。文字を書く、という行為はその人の体温を感じさせ、肉筆は間接的に「触れる」事になるから。メールなどの文字って結局「記号」だもんな~;艶がないのです;この映画はとにかく「間接的」に情熱を描いている。原の妻である自分が裏切る訳にはいかないので、日本の少女が別の女性を通じて彼と契りを交わした事やエレーヌの深い愛情もマダムを通して彼は知る。(米国映画あたりなら、命がけで日本にやってきた男と一夜過ごした少女が彼の子供を産む、なんて話になっていたかもしれない;それでは、あの美しさが台無しになる;)日本の役者さん達は皆すごかった。台詞も少ないのに、あの存在感と雰囲気を出せる俳優はそうざらにはいない。映像と音楽の美しさと、内に静かな情熱を燃やす登場人物に酔いしれました。
[DVD(吹替)] 8点(2009-07-31 11:57:55)(良:1票)
57.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
私的にはエヴァは「歪んだ社会と狂った大人に壊されていく子供達のお話」という解釈。ゼーレとか補完計画などは「歪んだ社会」「狂った大人」を構築する演出だと思っているので謎が解明されなくても別に気にならない。大きさの違いはあれど、生きていく過程で「子供の自分」が壊れる(壊される)のは誰もが経験する通過儀礼。「壊される子供」の進む道や救いの何かがエヴァの物語の中で示されるかもしれない、と感じたからあんなにブームになったのでは?が、旧エヴァは「壊された子供」はそのままで終わった。制作側が「進む道や救い方が分からなかった」か「これが救いです、と安易に示したくなかった」か、だと推察する。しかし、それでは物語の中の「子供を壊す狂った大人」と同じです。制作側はあくまで制作者で「登場人物」になってはならない。「制作して世に出す」意味が無い(自分のブログでもやればいい)何より子供をバカにしている。子供は残酷でしたたかな面がある。歪んだ社会と折り合いをつけて上手くやっていけたり、時には大人を食い殺す事だって出来る。または「すべてを破壊する」事も。新エヴァは制作側がどの視点から物語を描けるか、で変わると思う。旧エヴァと同じように「狂った大人」の視点からしか描けない「決して大人にも世界にも牙を向けない子供」の物語であるなら、凡作になる可能性がある。う~ん…この「序」を観た限りではなんとも言えない。あんまり期待せずに次回を待ちたいと思う。「序・破・Q」は能を意識しているのでしょうか?
[地上波(邦画)] 5点(2009-07-08 11:50:46)
58.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 
90分にまとめられる内容だったと思います。脚本がひどい…;薄い事は覚悟してましたが予想を下回ってました;脚本を重視する傾向のある私には観るのが途中で辛くなってきた;マイケル監督は、大儀をふりかざして街を破壊し、関係ない人達を自分の代わりに死なせる迷惑きまわりない人物を描くのが得意。妻と子どもの元に帰る為だったら中東の子供を利用する自分勝手なアメリカ軍人が「街へ行って応援を…」という台詞を喋った時、正直「また街中破壊か…」と思いました。この軍人は銃で脅して言う事聞かなかった殺してもいいと考える人物で、世界中で1千万人以上の子供を殺している米軍らしい最悪軍人でした。市民の犠牲を回避するとか微塵も考えない。(敵が襲ってくるのが分かってるのに)主人公も「犠牲なくして」って君は何を犠牲にしたの?車も失ってないし、ラストにちゃっかり女も手に入れたし…犠牲になったのは市民達でしょ。ゴイスな無責任男です;オプティマスはかっこよかった。「地球人を我々の犠牲にさせる訳には…」って地球人が地球人犠牲にしてるんだから、あんまり気を使わなくていいんじゃないの?とか思ってしまった;
[地上波(吹替)] 3点(2009-06-27 09:18:05)
59.  ステイ 《ネタバレ》 
評価が低いので少し驚きましたが、感覚の映画なので、そうなるのかな~と思いました。謎が解けるのを期待した方には「裏切られた感」があるのでしょうか?私的には初めて「死を肌で理解した」時の感覚に非常に近いので高評価です。私は甥が産まれた時、「生命」を頭でも理屈でも心でもなく触感に感じ、同時に「死」がストンと私の中に入ってきました。産まれてきた以上いつか死ぬ。死亡率は100%です。孤独と淋しさと共に、命がとても小さく愛しいものであると感じました。その時の皮膚感覚とこの映画で表現されるものがとても近いのです。話が進むにつれ、これが現実でない事が分かってきましたので、私はてっきりユアンの方が意識不明なのかと思っていました(彼が車の事故に巻き込んだのかと)彼を看取った後、二人は「眠れそうにない」と言いましたが私もそうなるな、と思いました。彼に訪れた「瞬間」はいつか私にも訪れるからです。いつ、どんな形で「死」が舞い降りてくるか誰も知りません。これは普通の男性の、年間何万件もある普通の事故死です。「普通の男性」にも生きて来た人生があり、大切な人がいて、奪われた時の悲しみ、苦しみ、その想いは偉人やヒーロー達と変わらないのです。そして「死」も。それをここまで表現したこの映画は、見えにくいけれど深い映画だと思います。(個人的感想なのですが、観賞は吹替の方がいいかも知れません。主役二人の男性の息づかいの演技がすごく上手いんです!似てるし←これがポイントですね)
[DVD(吹替)] 8点(2009-06-15 09:41:37)
60.  CASSHERN 《ネタバレ》 
私はアニメ「キャシャーン」の大ファンです。だから観た時の「ハートブレイク衝撃」はかなり大きかった;(アニメ「キャシャーン」より、エヴァの方が近い気がする;)この映画は「キャシャーン」である必要はまったくなかった。むしろ足引っぱっていたと思う。宣伝はアニメ「キャシャーン」のイメージを意識して流していたから駄目。その方向で期待した人が多いのではないか?内容はアニメ「キャシャーン」とはまったく違う。孤独に戦う主人公を通して見る世界ではなく、様々な人々の苦しみと葛藤と欲望が渦巻く話であった。完璧な反戦映画であり、その部類の映画としては一級であると思う。渾沌とした独自の世界観、人間の醜さやむなしさ、狂気と不寛容さ、そして救いを描いていて素晴らしい。俳優の演技も良かった。だからこそ真っ向勝負して欲しかった。アニメ「キャシャーン」を意識した部分はすべて不要だったと思う。せめて「キャシャーン」をオマージュみたいな扱いにしてくれてたらな~;主人公にあそこで「キャシャーン」を名乗らせる意味はなかったし、変なコスチュームも、ロボット軍団と戦うシーンも無用だった。妙にアニメを意識して浮いているように感じた;初監督だから「原作」がないとGOサインが出なかったかもしれないけど、マジで「キャシャーン」使うの止めてくれ~と思った;私、このレビューで何回「キャシャーン」って言ってますかね?(^^;)本当に好きなんだよ~;その点だけ恨むぜ監督ぅぅ~だから、この点数です;ごめんなさい;(ちょっと思ったけど、R-12指定ぐらいにすべきじゃないかな?実験のシーンとか結構気持ち悪い;)
[映画館(邦画)] 5点(2009-06-13 16:36:29)
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