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ひと3さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 253
性別 男性
自己紹介 直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。

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41.  バートン・フィンク 《ネタバレ》 
たったこれだけの設定でこの引き込む力はたいしたものだ。「バートン・フィンク」という固有名詞はユダヤ系だなという台詞とともに意味ありげに急浮上したりするのに(古典的ハリウッド映画はことごとくユダヤ人起業家に支えられていたしこの映画の舞台たる1941年でもまだその事情に大きな変化はなかったはずだとしたら、この映画のハリウッド批判は時代考証的にはちょっと的外れかもしれない)、隣人の親ナチであることがやがて判明する暴力的な大男とはずっと奇妙に共存していたことになる。預けられた小箱の中身がついに明かされないのも作品全体の意図された曖昧さを象徴している。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-02-17 14:36:49)
42.  僕は戦争花嫁 《ネタバレ》 
恋が成就するまでのギクシャク(想像界)の可笑しさに比べて、結婚してからの障碍、つまり女性として登録される男存在の矛盾による宿無し状況(象徴界)には笑えない深刻なものがある。1947年以降の「赤狩り」の真っ最中でお先真っ暗であること(現実界)が影を落としているとみる。以上ラカン用語でまとめてみました。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-02-14 18:09:29)
43.  暗黒街の顔役(1932) 《ネタバレ》 
おそろしくスピーディーな語りのリズムが(現今の『ジャージーボーイズ』を連想させる)伸し上がっていく暴力的野心家の勢いそのもので、これぞ形式と内容の一致である。マシンガンの速射がカレンダーをめくっていく奇抜な画像は典型例だ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-02-10 23:57:58)
44.  暗黒街(1927) 《ネタバレ》 
スタンバーグの繊細さは特別だ。ボスの情婦の首回りに揺れる羽毛、情婦がボスの手下を誘惑するシーンのクロースアップの神秘的な美しさ。 フィルムノワールの白黒のコントラストで突き進むなんてことはしない、陰影に富む。
[ビデオ(字幕)] 7点(2015-02-03 00:25:30)
45.  素直な悪女 《ネタバレ》 
アクション繋ぎでメリハリをきかせる。男がブリジット・バルドーの乗っている自転車を唐突に止めた瞬間彼女とキスをするモンタージュ、このアクション繋ぎを長回しでやると効果は小さいというか、別の表現になってしまうだろう。
[DVD(字幕)] 5点(2015-02-02 10:40:37)
46.  生活の設計 《ネタバレ》 
窓際で背をカメラに向けて男同士二人腰掛けるショットが雄弁だ。窓が友情のフレーム枠(フレーム内フレーム)となり、かくて友情と、ならびに、背を向けている分背信(友情に対する)を見せている。洗練された映画だ、これも。
[ビデオ(字幕)] 9点(2015-01-29 18:06:32)
47.  マンクスマン 《ネタバレ》 
美しい!ほんとうに美しい。ヒッチコックが修行したドイツ時代が生き残っているが、ドイツ表現主義がここでは垢抜けた大変洗練されたものになっている。三角関係ものの名作群たとえば『生活の設計』(ルビッチ)『青い青い海』(バルネット) 『和製喧嘩友達』(小津)『花とアリス』(岩井俊二)などに加えたい秀作。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-27 23:23:45)
48.  兄とその妹(1939) 《ネタバレ》 
主人公は正義を貫いて潔く会社をやめる、そして「外地」(満州)に移る。この「爽やかな」決断が拡張主義的時代に支えられているわけだ。松竹小市民映画のモダニズムが戦争の犠牲になるというよりはむしろ同じ枠組みを積極的に共有していたとは、小津や成瀬(→PCL)でも。
[ビデオ(邦画)] 7点(2015-01-26 20:23:14)
49.  暗黒街の弾痕(1937) 《ネタバレ》 
あのドイツ時代の『M』の暗さからすれば、すっかりスッキリした画面に変貌したラングである。そのうえこの映像はとくにスタイリッシュな美しいものである。
[DVD(字幕)] 7点(2015-01-19 09:44:02)
50.  捜索者 《ネタバレ》 
エンディングの門口の外に向かうフレーム内フレームがすばらしくいい。つまり家庭の外にしかいられない無頼の徒ジョン・ウェインということ。先住民に襲われる白人の恐怖が迫真に描かれて迫力があるが、いまやわれわれは先住民の側から観てしまう。先住民こそほんとうに怖い目にあったのだ。1956年といえば、冷戦たけなわで、ハリウッドの赤狩りが吹き荒れたあとあたりか。この映画の排除されるコマンチ族とはだからコミュニストのことでもある。 
[ビデオ(字幕)] 6点(2015-01-18 16:16:32)
51.  風花(2000) 《ネタバレ》 
フラッシュバックが説明的に煩瑣に入って来て相米には珍しい作りだ。長さ(けだるさ)による不経済な語りという相米流は抑制され気味だが、やはりおおいにある。封切りの映画館ではさっぱり感動しなかったが、いま見直せば良さはある。
[映画館(邦画)] 7点(2015-01-14 11:06:33)
52.  ブルーベルベット 《ネタバレ》 
観客の分身としての探索者を襲うデニス・ホッパーがほんとうに怖い。その怖さは、ホラー映画などとは異なって、目を閉じたら看過できるしろものではない、何をするかわからない他者の怖さなのである。イザベラ・ロッセリーニの鮮烈過ぎて痛々しいような露出は、映画史的な事件である。そもそも母バーグマンがロッセリーニのもとに走ったのは、映画の中心がハリウッドの外に移ること象徴する事件、映画史的な事件だった。
[DVD(字幕)] 7点(2015-01-11 13:08:29)
53.  愛、アムール 《ネタバレ》 
ハネケ映像のそっけない痛々しさは、ドキュメンタリー調とはまた違うものだし、ましてやフィクションの画調とはまったく縁がない。「そっけない痛々しさ」は、剥き出しになった危険な状態である。
[ビデオ(字幕)] 7点(2015-01-03 21:29:36)
54.  ハンナ・アーレント 《ネタバレ》 
かたやハンナ・アーレントという人が凄いのは判っている。強烈な変化球だ(「悪の凡庸さ」などとたいへん穿った知見だ)。こなた「女性映画」ムーヴメントの中心にいまも居るのであろうトロッタは、しかし、世界を変革しようとするような積極的な「主体」が、皮肉にも映画向きではないことに夙に気がついている筈である。見るジャンル(映画)にあって主体というものはことごとく客体性へと転がされざるを得ないし、転がされてこそ生きる。だからトロッタもまた自覚的に変化球で勝負すべきだろうし、そうならたとえばヘビースモーカーであるアーレントという描き方は、もっともっと生かされなくてはならない。決して、立派な演説が映画なのではない。
[映画館(字幕)] 6点(2015-01-03 15:05:46)
55.  マン・オブ・スティール 《ネタバレ》 
ビル崩壊の図であからさまに、9・11の悪夢がなぞられる。断絶し敵対的であるとされる異文化との間に媒介(なんとスーパーマン)が設定される。が、この媒介がCGレヴェルの超感覚の速度・破壊力で、結局は一方的な異文化排除になってしまう。
[DVD(字幕)] 4点(2014-12-29 19:22:44)
56.  ノルウェイの森 《ネタバレ》 
この原作者の浅はかさ(学園紛争を「借景」のように使うのはその一例にすぎない)にはそもそも根本的な違和感があるのだが、映画は別物だという期待があった。しかしこの映画は残念ながらただの美しい風景の写真になっている。もっと室内で内容ある話をしろと言いたい(なんと単純な要請だろう!)。
[DVD(邦画)] 3点(2014-12-07 23:48:22)
57.  くちづけ(1957) 《ネタバレ》 
鬱屈を振り払う意志(即決の決断力)が生む猛烈なスピード。なるほど増村が志すように非主体的な日本映画の対極に見える。だが映画である以上、意志や主体が絶えず視覚の対象へと(つまり客体レヴェルへと)引き落とされて(やみくもの即決というのは熟考という人間的能力からの疎外態でしかないだろ!)、皮肉にもそういう疎外態が魅力なのである、増村の場合も。
[DVD(邦画)] 7点(2014-11-26 09:17:48)
58.  フィクサー(2007) 《ネタバレ》 
重厚だが、急転直下の結末にやや戸惑う。「フィクサー」(もみ消し屋)は原題ではないことが重要であって、原題は主人公の固有名(フルネーム)だ。つまりアイデンティティは、フィクサーという濁った、底なしに相対的な役柄にではなく、あくまで主人公自身にあり、「ピュアで絶対的な」ものによる、逆転の結末というわけ。
[DVD(字幕)] 7点(2014-11-03 17:02:34)
59.  ザ・プレイヤー 《ネタバレ》 
重役プロデューサーが主人公で、ハリウッド流プロデューサー方式の集客主義をリアルに見せる。映画の映画。が、まさにこのリアルゆえの「退屈さ」を酷評する人は、自身がこの映画に対してネガティブなプロデューサーを演じてしまうわけだ。映画の映画の映画・・・
[DVD(字幕)] 8点(2014-10-25 06:34:44)
60.  息子のまなざし 《ネタバレ》 
これはサスペンス映画なのであるということが最重要なポイントだ。息子を殺した犯人とおぼしき少年と決定的に向き合うまでの宙ぶらりん(suspense)。主人公が少年の背後に立つたび観客の緊張を呼ぶ(報復するのかと)というサスペンスなのだ。ひたすら主人公(内心を明かさない)に密着して動き回るだけの殊更に退屈な、ほぼ何の変哲も無い映像を提示し続ける。黙々たる「作業映画」であるが、ブレッソン『抵抗』のような目的に向けた「作業」とは別物なのがいい。ただし映画である以上「何の変哲も無い映像を提示し続ける」のは大胆すぎる感もある。
[DVD(字幕)] 7点(2014-07-16 21:23:08)
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