581. フレイルティー/妄執
《ネタバレ》 パク先生、あなたが斧を振り回しても地下室に子供を監禁しても、全然怖くありません。せっかくあなたが監督をするのだったら、「監督でありながら冒頭15分でサイコキラー親父の犠牲になってあっさり退場」という偉業を是非なしとげてほしいところでした。 [DVD(字幕)] 4点(2011-04-02 12:51:19) |
582. ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト
《ネタバレ》 気合を入れてカメラを入れまくったはいいけど、ちょっとあれは割りすぎでしょ、スコセッシ先生。あまりにも目まぐるしくて、人の動きを追うのに苦労しました。それに、8割くらいはミックしか撮ってないじゃん(まあ、キースもロンも、ほかのことを考えてるのかと思うくらい動きが少ないわけですが・・・)。終盤の定番曲連打で盛り上がってはいますが、これがバンドの代表映像作の一角を締めないことを祈ります。前半は、選曲対象アルバムが妙に偏っているのが気になったのですが(「女たち」と「ならず者」)、何か意味があったのでしょうか。"She Was Hot"と"All Down The Line"が格好良い曲であることに気づいたのが収穫でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-30 00:37:44) |
583. オール・ザ・キングスメン(2006)
ただ単に「ある人が頑張って当選しましたが、その後はダメになりました」ということをそのまんま提示されても、面白くも何ともないわけです。ショーン・ペンも勢いだけで演技してるし、ジュード・ロウは右往左往しているだけだし、ウィンスレットやホプキンスまで投入していながら、全然活用されていません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-28 00:45:31) |
584. インヴィンシブル/栄光へのタッチダウン
映画としては先例がいくつもあるような作りで目新しさはないのだが、マーク・ウォールバーグが中年の悲哀と渋みを上手く醸し出しているのが良い。とても元マーキー・マークとは思えん。グレッグ・キニアが格好良いコーチ役というのも、意表突きすぎ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-26 11:47:37) |
585. 主人公は僕だった
《ネタバレ》 作中の人物と作家とが対面して人生がクロスするというのは、どちらにとっても、次元の境界が消滅するほどの重大な事態なのであって、そうであれば、もっともっと日常からの逸脱や破綻を期待してしまうわけなのです。ところが、この作品では、その後も何となく無難に収束してしまって、せっかくの物語としてのインパクトを弱めています。あえていえば、原稿を読み終わった教授が平然と「この物語は傑作だ。だから君は死ぬしかない」と言い切るところなどは、逸脱の萌芽が見えていたりしますが、それもそこだけで終わってしまいました。似たような発想の「トゥルーマン・ショー」と比べると、突き抜け度において大きな開きがあります。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-25 03:08:03) |
586. クワイエットルームにようこそ
《ネタバレ》 中盤まではあっちこっちに話がぶれまくっていて、無意味に登場人物がうるさいのも含めて、最悪に近い印象しかなかったのですが、ラストの手際の良い爽快な締めによって何とか持ち直しました。それと、こんなカオスな世界でも、他の人を邪魔せずに着実な存在感を発している蒼井優は、さすがですね。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-03-25 02:35:13)(良:1票) |
587. ヘアスプレー(2007)
《ネタバレ》 怒濤のような躊躇いのない楽曲の連打と、カット割や動作・振付の工夫によって、舞台とはまた別の映画としてのミュージカルを完成させている。ミシェル・ファイファーがきちんと歌える人なのは分かっていたが、相変わらずなのにはびっくり。意地悪な役であるにもかかわらず不思議に不快感がないのは、彼女のにじみ出るコメディ・センスの賜であろう。若い男優を中心とするサポート陣の働きもなかなか。ただし、トラボルタの歌があまりにも下手なのと、いくら単純賑やか作品とはいえ人種差別問題の処理があまりにも適当なのは、やはり気になった。説明的な決め台詞を抜いて、普通に筋を追うだけでよかったのでは? [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-23 15:12:03) |
588. キンキーブーツ
定番すぎというかパターンどおりというか、とにかく工夫が感じられない。キウェテルの女装以外に印象に残るところがないのはまずい。主人公の靴そのものに対するこだわりや愛情が描かれていないので、前提に説得力がないのです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-03-21 00:43:23) |
589. しあわせのかおり
《ネタバレ》 料理を限りなく美味しそうに撮っているという一点は非常に優れているのに、それ以外のところが・・・工夫のない説明台詞の連発にはげんなりしたし、勤務先の上司や児相の職員が作り手に都合の良いステレオタイプな設定なのもがっかり。そういった部分の安直さが足を引っ張っています。それと、最後の両家の晩餐会、料理が本当に美味しかったのであれば、もっと会話も弾んでいるだろうと思うのですが。これではただ「食べているだけ」です。 [地上波(邦画)] 5点(2011-03-20 00:45:38)(良:1票) |
590. ウェス・クレイヴン’s カースド
《ネタバレ》 前半はそれなりに楽しめましたが、後半は結局銃撃戦&肉弾戦になってしまいました。クリスティーナ・リッチの意外な可愛さに+1点。今までほかの作品ではそう思ったことはなかったのですが。 [DVD(字幕)] 3点(2011-03-19 00:51:46) |
591. 夜のピクニック
《ネタバレ》 80キロハイクといいながら、歩いている人たちに、疲れもなければ、堅実感もなければ、逆にテンションの高さもない。その辺をぞろぞろ歩いているだけです。なので、前提の設定に説得力が全然ありません。延々と高校生の雑談を聞かされて終わりかと思っていたら、ラストのゴール前の倦怠感にあふれた描写だけは、生々しさがあったので+1点。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-03-18 23:05:02) |
592. バンディダス
ウエスタン・コメディって今まで笑えたことがないんだけど、これもやはりそうでした。しかも、せっかくの主演2人がワーワー騒いでいるだけで、持ち味が出されていない。セクシー衣装とお顔アップには存分に配慮されていたので、点数はそこに対して。 [DVD(字幕)] 4点(2011-03-17 22:29:43) |
593. しあわせの隠れ場所
《ネタバレ》 みんなが期待するとおりにそのまんま進んでいるだけであって、ドラマもなければ変化もない。無難にまとまってはいますが、映画というよりは再現特集番組に近いのではないでしょうか。キャシー・ベイツも全然活用できてません。ヤングMCの"Bust A Move"というかっこいい選曲には+1点したいのだが、事故の原因として使われてるんでは・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2011-03-16 03:12:14) |
594. ハート・ロッカー
《ネタバレ》 ただのヒーロー大活躍アクション映画だったらどうしようと思っていたのですが、そうではなかったので安心しました。携帯電話をものすごい勢いで警戒するところなどは現実の生々しさを感じさせますし、中盤の砂漠の銃撃戦も、何もないところがかえって緊張感を高めています。前半でさんざん白く乾いた埃っぽい地面を見せ、中盤以降は暗闇中心に移行して、最後に日常のスーパーマーケットを持ってくるのも、ギャップの体感を醸し出しています。これでカメラがもうちょっとまともだったらよかったのですが。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-16 02:29:59) |
595. 同窓会(2008)
《ネタバレ》 やたらと説明的場面+説明台詞ばかりな上に九州弁が下手な前半は、ほとんど何も期待していなかったのです。しかし、時系列を行き来する回想の見せ方が巧く、後半はほろ苦系青春映画としてなかなかよくまとまっています。二段オチのインパクトも強力ですが、おかげで肝心なところの印象が薄くなったような気もしなくもない。 [DVD(邦画)] 7点(2011-03-09 02:11:47) |
596. ファイナル・カット(2004)
《ネタバレ》 記憶の裏返しとか、データを破棄したので大丈夫と思っていたら実は・・・とか、いくつかは綺麗に決まっている場面もあるのですが、何よりも前提の設定が弱すぎるし、また脇役も効果的に使えていない。せっかくのアイディアが、作っているうちに段々すぼんでしまったという感じです。 [DVD(字幕)] 4点(2011-03-07 01:38:49) |
597. 君とボクの虹色の世界
《ネタバレ》 ただ何となく登場人物があらかじめ定められた脚本通りに動き、カメラはただそれを後から追いかけている。このような作品にドラマとしての魅力は感じません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-02-22 02:32:03) |
598. ウィスキー
地味に淡々と進むかと思いきや、その中にいろんなことが盛り込まれているから油断ならない。普通ならこの先で本腰入れて盛り上げるだろう、というところで説明をシャットアウトしてあとは想像に委ねる。ちょっとした描写でさりげなく登場人物の思考の背景を表す。私は、「逆さ言葉遊び」のこの話における位置づけに思い至ってぞくっとしました。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-20 01:57:23) |
599. 百万円と苦虫女
《ネタバレ》 秀逸な描写と陳腐な描写が交互に表れるので、見ていて変な気分になる。ナンパ男にどうしていいか分からず曖昧なまま逃げてしまう展開や、森山未來に心を開いていく過程などはなかなか斬新な切れ味があるのだが、例えば弟関係の描写はあまりにもありがちすぎて、足を引っ張っている。 [DVD(邦画)] 5点(2011-02-15 01:05:25) |
600. 追憶の切符
《ネタバレ》 自分が親に捨てられたからといって、レポーターとして取材対象夫婦に絡み出すという初期設定は、かなり強引ではないのかな。なので、切符云々も設定のための設定という気配が漂っているし、途中のところは無理に山村の風景に寄りかかっていないかという気もするが、上品に締めるラストはなかなか良いです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-11 00:58:11) |