661. パニック/脳壊
《ネタバレ》 なんだ誰も見てないのかな。これは重い。救われない。息子だけは守ったとは言ってもさ。 この登場人物の中で、一番の悪者は誰でしょう。それはかーちゃんです。とーちゃんはもちろんヤな奴だけど、そういう夫を陰であやつり、善悪の判断つかなくしてるのは妻さ。マクベス夫人だよね。あのかーちゃん抜きでも、こんな商売をずっと続けられたわけはないよね。嫁はいびるし。とーちゃんよりかーちゃんをやっちゃったほうがよかったんでないの。嫁が老けてて不細工だからといって、ネーブキャンベルと出会って目覚めて行くってのはちょと無理があるな。彼女の住んでる部屋が妖しくてよかったな。映画ではインテリアのチェックは欠かせません。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 23:21:46) |
662. おまけつき新婚生活
《ネタバレ》 誰もコメントしてないのにこういうこと言ってなんだけど、借りて後悔しきり。 名優ダニーデビートの余技であろうが、個人的には全く受け付けません。ダニーデビートは嫌いじゃないよ。バーサンが憎たらしすぎる。日本的には、年寄りには「かわいげ(多少の赤ちゃん返)」とか「(煩悩から解放されて)枯れた感じ」をどうしても求めてしまうんだな。笠智衆みたいなさあ。西洋の年寄りは枯れにくいとは聞いてたけどさあ。そんでまた、このカップルがやられっぱなしで、やることなすことバーサンにかなわないので、ものすごくストレスたまります。それは私が非Mであるせいかもしれないが。そんで最後までいっぱい食わされていたんじゃ、どこでストレス発散すればよいのじゃあ。こんな状況を楽しめるのは真性Mの方のみでしょうか。非Mの方にはおすすめしませぬ。バリモアはめずらしくダイエットに成功したのか美人に見えた。 [DVD(字幕)] 4点(2005-12-23 23:06:25)(良:1票) |
663. カル
《ネタバレ》 韓国の男性はハードボイルドで渋くてイケている(人もいる)ということがわかったこと、女の子の住んでる部屋が、広くて天井も高くてとても日本人のOLには住めそうにない部屋だったので、「日本は追い越される」という天からの声(危ない)が聞こえたことが収穫でした。謎解きを要求されるのは好きじゃないよ。映画としての役割を投げてないか?村上春樹の(嫌い)小説じゃないんだからー。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-23 19:56:08) |
664. この子の七つのお祝いに
《ネタバレ》 角川映画で一番記憶に残る作品。日本人でなければわからないであろう。大陸からの引き上げとかさ。外人が見ても「だから?」だよね。何が怖いかって、「ここまで悲惨でなくてもこれと似たような話はいっぱいあったであろう」と多くの年配の日本人が知っていること。そういう無茶苦茶や混沌が「あった」ということを「知って」いること、それを極端に膨らませて悲惨きわまりない話に仕立てているけれど、けっして別世界の話ではないこと。だから怖いんです。松本清張的な感じもしますね。 [地上波(吹替)] 8点(2005-12-23 18:53:10)(良:2票) |
665. バーチュオシティ
《ネタバレ》 もっともインパクトのあったものは、間違いなくラッセルクロウの尻である。 そんなもの見せられても。尻では人後に落ちぬと言われるジョージクルーニーの向こうを張ってのことか。「尻の評価はしたくない」ような尻であった。妙なジャパニーズ趣味が出てくるとB級がC級へとランクダウン。クロウは尻を出すなら「日サロ」へいけばよかったのに。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-23 17:12:16) |
666. キャビン・フィーバー(2002)
《ネタバレ》 1年たったら絶対に覚えていないであろうなあ、という作品。店のオヤジの予想を裏切るラストのみが印象的。おやじ、なんで? [DVD(字幕)] 5点(2005-12-23 17:01:15) |
667. ギャザリング
《ネタバレ》 宗教映画。いわば「ドラキュリア」とか「第7の予言」の番外編といえまする。「すべてそっからはじまっとるねん。」キリストを売ったやつは吸血鬼にされて日の光を浴びられず、死ねない体にされ、傍観してたやつは、いちいち悲惨な現場に集まらされ、やっぱり死ねず、ずーっとずーっと罰を受けとる。「自己犠牲」によってのみ神の赦しが得られる、というところ、「コンスタンティン」にも出てきましたね。ここまでして布教に努めていただいているところでありますが、申し訳ないが日本人にはほとんど効果はございません。1%だよ。100人に一人くらいしかいないんだよ。映画を見て入信する日本人なんていないんだな。「無宗教」という宗教をやっているような我々日本人だ。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 16:44:57) |
668. ジェイコブス・ラダー(1990)
《ネタバレ》 ティムロビンスは好きじゃないが、この配役は当たりだったと思う。体も心もゆるんだ感じ。 初めて見た当時衝撃を受けてからすっかりエイドリアンラインのファンに。首ふりオバケの挿入が死ぬほどこわかった。死ぬ前にはいろんなことが走馬灯のように現れるというが、走馬灯どころかこのような込み入った夢を見ているなんて。幼児のころ交通事故で死にかけた自分自身も、今現在この「夢」の中にいるのかもしれんなあ、と考え出すと、まさに哲学の分野ですな。そんなこと考えついちゃったラインはやっぱりすごいな。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-23 16:29:01) |
669. ニューヨークの亡霊
《ネタバレ》 これ大好きです。若いカップルと、老夫婦という設定が好きだな。この老夫婦が互いに罵り合っているところがまたまた、よいのです。夫婦ゲンカにも年季が入ってこじゃれているよね。幽霊だけど。「キミはなんとかの息子のなんとかに違いない。いたずらっ子だったよな。」「いや、僕はなんとかの息子の息子です。」「…時代は変わったのう。」て、たしかこんな場面がありまして、最も気に入っています。こんな感じで、老夫婦が過去の栄光を漂わせつつ、なおかつ善人である彼らはスペイダーの煮え切らなさを何とかしてやろうと陰で奮戦する。平和で善意に満ちて、よいです。見ているだけで「眼福」なスペイダーと、昔はブイブイ言わせていたであろう老夫婦。絶妙です。老人て、「過去の栄光」があるほうが、はたで見ていて楽しいよね。 [DVD(字幕)] 9点(2005-12-23 16:09:41) |
670. ランド・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 ロメロのゾンビもの好きとしては、過去の栄光は随所にうかがえるものの、レグイザモのイキのよさくらいしか見るべきところが思い当たらない。なんていうか、ゾンビのキャラも含め、各キャラが浅いのだな。予想を裏切る個性の持ち主が一人も居ない。「この人はこうするだろうな」というとおりに動いていく。あまりにも円滑な脚本。アルジェントの娘は、雰囲気よいが、娼婦には全然見えないし。ライリーは外見も含め薄っぺらだし。デニスホッパーのセリフの長回しには「舞台か?」と興ざめするし。もはや「田舎暮らしの手すさびに」という感。老いたかなー。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-23 15:48:46) |
671. キャリー(1976)
《ネタバレ》 リアルな日常をしつこくしつこく描いた末にそうなる、というのがミソであった。そのしつこい部分があまりに出来がよいことが驚きだ。Mかと思ってたら逆ギレてドSに変身。ホラーというよりは変形の青春映画といったほうがよい。全米の不細工な少女たちはスカッとしたのであろうか? [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-18 00:50:20) |
672. ダメージ
《ネタバレ》 「ルイマルもエッチが枯れてきたか」と言った映画評論家がいた。ルイマルのことはよく知らないが、少なくとも「ミュージックフロムアナザールーム」のような「ケミカル」は全く感じなかった。だから「黒い髪」の「ショートヘア」は、「魔性の女」だと勝手に思ってるんだって。欧米人は。ラスト空港で見たら「普通の女だった」ってのが皮肉でいいですけど。そうそう。ビノシュみたいな安産型ならしたたかなはず。ちなみに「なぜかもてる女」(誰もが納得する美人を除く)って女の友達は果てしなくゼロに近い。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-18 00:01:54) |
673. カストラート
《ネタバレ》 フロにつけて去勢される場面がグロいなー、と思ったことを思い出した。カストラートが存在するというのは、時の支配者の権力の強大さを示していますね。中国だったら宦官は、皇帝が偉大だから成立したというわけですから。男であるとも言いきれず、かといって女でもない、そういう人間の人生とはいったいなんなのじゃ、ということでしょうか。自分からオカマになったのと違うからねえ。カストラート役の俳優さんは、もっと骨細でキレイな人にできなかったのでしょうか。男性器を取ると、(どの程度とってるのかは不明だが)肌が美しく、ヒゲが生えず、ハゲず、体が丸みをおびて、そして敏感で繊細になるという。(「宦官」のうけうり)そういう感じの俳優さんじゃなかったんだなー。男であたりまえと思ってる皆さんは、人生で一回くらいは、自分が去勢されるところを想像していただきたいものです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-17 23:47:15) |
674. みなさん、さようなら(2003)
《ネタバレ》 「やりすぎちゃーうんか」。とつっこみたくなる「みなさん、さようなら」。この自分勝手オヤジがガンで死ぬまでに、ここまでしてやらにゃーいかんのか。えっ。これが例えば他人の為に身を捧げた聖人のような人であったなら、ここまでしてあげましょう。喜んで。死ぬのがわかったのがそんなにすごいことか。こりゃー、カントクが「ボクはこうしてほしいなっと」と言ってるだけの話でしょうが。そんなことは自分の妻子にだけ言ってればよろしい。あたしにゃ理解できん。日本人は死ぬ時は人にメイワクかけずにぽっくり逝きたいと思うのが美徳とされておるのじゃ。悪いか。息子はどこからどうみても不出来なモルダー捜査官。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-17 23:30:33) |
675. 夏至
《ネタバレ》 とにかく湿気。とにかく水分。東南アジアは水のあふれる場所。これ見た欧米人は、その湿気に耐えられたのでしょうか。べつに関係ないが。日本人でも、見てるだけでびしょびしょになりそうだから。そして女たちは皆、肌がきれいで髪が黒くて太くて丈夫そう。肌がきれいなのは海産物を食べるからよ。タニシのゆでたようなやつを、デザートがわりに食べてるのよ。すごいでしょう。ベトナムの女の人は、殺されても死なないほど生命力が強そうだと思った。日本の都会で働いて負け犬やってたりすると、同じアジアの女とは思えないくらい生命力も繁殖力も弱っとりますがな。兄妹の部屋のインテリアが気絶するほど素敵。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-16 21:22:33) |
676. アニバーサリーの夜に
《ネタバレ》 いやこれ、秀作です拾い物です。このころはちゃんと可愛かったジェニファー、とてもきれいです。しかし男の趣味が悪い。なんなのこのダンナは。「頼りがい」というものが果てしなくゼロに近いこのアランカミング。どうみてもゲイ風のルックスなのに。お気に入りのパーカーポージーも出てるし。味があるよ。子供が欲しくないってのは、実話なのかな?そんなことを、ぎゃーぎゃー泣きわめきながらでないと言えないところが、微妙に狂ってる。日本ではありえない金持ちの家のパーティー、しかも何気にしょっぱい雰囲気、たまにはよいです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-16 20:45:53) |
677. ブロークダウン・パレス
《ネタバレ》 「ミッドナイトエクスプレス」の女版。女版だけに「ミッドナイト」よりはソフトになっている。しかし「出られない」。なんか「女を罰している」のか? [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-16 20:34:49) |
678. ミッドナイト・エクスプレス(1978)
《ネタバレ》 題名だけならフツーのサスペンスかと思ってしまう映画。重かった。バリバリのノーマル男だった主人公が、牢屋で同性愛に走ってしまうのがこわい。そのくせ面会に来た彼女におっぱいを見せろとか言って、これまた変態ぶりを見せる。脳天気なアメリカ人のボンボンが、痛めつけられてめちゃめちゃになっていく様は、Sな人にはたまらないかも。とにかく暗くて重いさ。 [DVD(字幕)] 8点(2005-12-16 20:27:55) |
679. マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
《ネタバレ》 「話題」といえば「話題」にはなっていたようですが。ひとことでいえばタルかった。日本人の目には、どうしても太すぎるヒロイン。「何食ってそうなるんだ」という感想のみ。べつにオードリーヘプバーンのように細くなくてもいいから。昔のデブラウィンガー程度でもいいから。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-16 20:15:55) |
680. 御法度
《ネタバレ》 すばらしい。監督が体張っているだけのことはある。とにかく男ばっかり。松田龍平の妖しい美少年。彼は完全に集団の中で女の役割である。神田うのの花魁も、数秒だけ。つまり本物の女はこの作品の中で手の届かない霧のむこうに居て、まるでTVの中だけに存在するようなものなのだ。崔洋一の近藤にたけしの土方、ものすごい配役。二人が差し向かいに座るとまわりに異様な空気が。何かへんなものが生まれそうでとてもこわい。特に崔洋一の怪しさよ。セリフが少ないせいか。ところで、浅野忠信についてですが、一重まぶたに細目の三白眼で鼻筋が通っている、という場合は「おしょうゆ顔の美男」なわけですが、これと同じ顔に及川光博がいます。しかし二人はぜんぜん似ていない。浅野はブラピのように「美男の汚な作り」にはげんでいるわけですが、小奇麗にしたとしてもやっぱり似ていない。同じパーツを所持しながらなぜ?それは「唇の端がキュッと上がっているかどうか」の違いによるのでした。女の人もこれからは男性の顔について堂々とえげつなく批評しようではありませんか。えっそんなの私だけ?大島監督の時代物をもっと見たかったのに残念です。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-15 21:25:01) |