721. LOOPER/ルーパー
《ネタバレ》 例えば、30年後のセスのループのくだり。あの部分だけ切り出してもSFのショートフィルムが成立するんじゃないかというおぞましさ。なんかこれ、スゴイのやってる?ってワクワクした前半。しかし。ジョーのループが登場してからのフワフワ感。悪の黒幕への復讐のために未来からやってきた彼のターゲットは、それとは知らず幼少期を過ごしている子供。それじゃあ、有名な例のアレの焼き直しじゃん。秀逸な設定がもったいない。なお、主人公である若いジョーは妙に色気があってよかったし、画がきれいなところは好き。 [DVD(字幕)] 5点(2013-09-29 08:25:22)(良:1票) |
722. 88ミニッツ
《ネタバレ》 うーん、これはどうなんだ。まず異常犯罪分析医のジャック・グラムがステキすぎて鼻につく。そんな彼が88分の命を宣告されるもんだから、そこで一気に血圧が上がりました。が、しかし。その後のドタバタがこれでどうして犯人に行き着くの、という迷走ぶり。一枚上手の犯人のシナリオのお陰で、最後の地点にたどり着き、ああいう風な大団円を迎えるワケですが、カタルシスなし。ケッ。これなら、88分のすったもんだの末、命乞いをし、偽証の件もクチを割ってしまい、社会的生命を終えるってのでどうだ。黒幕は、部下であるシェリー・バーンズ。内部告発。二枚目は酷い目に遭ってしまえ、と思っているオレは今、あんまり良くないかも知れない。 [DVD(字幕)] 4点(2013-09-22 00:05:09) |
723. 自転車泥棒
《ネタバレ》 「家庭の幸福は諸悪の本」は太宰治の小説の一節です。決して息子に見せてはいけない醜態を演じたお父さんは、でも息子がいなかったらあんな無謀なこともしていないワケです。家族の幸せのための行動でした。我が身を省みて、子供のために行ってしまった、犯罪まではいかないが小ずるいこととか思い出して、身をよじるような気持ちになりました。しかし。映画としてどうかというと、あまりにも率直に切なすぎて。盗み返した自転車をよく見てみたら、あの自転車だった!なんてね。うーん…。 [DVD(字幕)] 5点(2013-09-19 18:43:52) |
724. 96時間
《ネタバレ》 娘「来てくれたのね。私を助けに…」。父「命がけで守る」。そのためなら、一直線に冷徹にも残虐にも無闇やたらにも凶暴にもなれるって、娘を持つ父親の「ありたい姿」じゃないですか。「パパ、愛してる」ってだけ言われたい、父親のための映画。 [DVD(字幕)] 8点(2013-09-18 11:42:17) |
725. ルディ/涙のウイニング・ラン
《ネタバレ》 釈然としなかった方のクチです。ノートルダム大学への編入のくだりについて。彼にとって情熱とは、時間をわきまえず入学担当者に会いに行くことであり、家庭教師を得るために女の子に声をかけたり、スタジアムのメンテナンスに精を出すことなのですね。勉強しろよ。フットボールチームに参加してからも、単にがむしゃらに相手めがけて突進を繰り返すだけ。過剰なエネルギーは感じるんだけど、なんか間違った努力をしている。「夢は宝物」って錦の御旗はもうたくさん。いい歳こいて「夢」とか言わんで欲しい。本物はそんなふわふわしたこと言わないで、冷静に日々精進して、合理的な努力をしているだけのはずだ。 [DVD(字幕)] 3点(2013-09-15 23:29:30)(良:2票) |
726. 戦闘機対戦車<TVM>
うーん。これの初見が深夜の洋画劇場とかだったら、ものすごく印象に残っていたと思います。でも、ワタシはそうじゃないんだ。発掘良品なんて額縁をつけて、「スピルバーグの激突も唖然(これはAMAZON)」なので一つどうぞって見せられちゃっても、正直ピンとこなかったです。 [DVD(字幕)] 3点(2013-09-15 17:51:10) |
727. 任侠ヘルパー
《ネタバレ》 イロもんだと思ってみたら、大間違い。結構真面目に作ってあります。草村礼子さんをはじめとした、お年寄り役者さんたちの腹をくくった認知症の演技。リアルだ。いい台詞もあるんだ。「しょうがねえだろ、子分がそういってるんだから。」「いいよな、おまえらバカで。」鑑賞後には、いわゆる「ヤクザ映画を観た後の視点が少し高くなったような気分」にもきちんと浸れました。草彅剛。かっこいい。 [DVD(邦画)] 8点(2013-09-15 10:31:31) |
728. キャビン
「クローバーフィールド/HAKAISHA」の脚本家の方の作。予定調和を崩すという気概は感じる。この方が次作を作るのであれば、また観てみたい。でも本作については、システム解除以降の展開がサービス過剰。大風呂敷をまとめ損なっている印象。あまりにも乱暴なので、もしかして投げ出してる?とさえ思う。システムを運営していた力の入ってない中高年2人組は好き。 [DVD(字幕)] 5点(2013-09-14 15:16:18) |
729. ロックアウト(2012)
《ネタバレ》 うおー、これは予想を上回りました。画面の転換がとてつもなくいい。説明過多に陥らず、テンポ良く105分で十分満足させてくれます。また、過去のあの名作(ダイ・ハードです)を彷彿させるシーンもしばしば。あんまり彷彿させるもんだから、主人公がブルースウィリスじゃなくてよかった、と思っちゃったくらい(なんだそれ)。なお、大事なことなので申し添えますが、大統領の娘であるヒロインがとってもチャーミングです。最後、○○しないのも正解。 [DVD(字幕)] 8点(2013-09-07 19:31:53)(良:1票) |
730. アイアンマン
《ネタバレ》 先日、ロボコップを観たときには、ぎこちないロボットの味わいは今どきの作ではありゃしめえとか書いちゃいましたけど、最近のヤツもこれはこれで面白いですね。空飛ぶときは、手でバランスとるんだ。ふーん。開発シーンがよかったです。続編があるかと思うと楽しみ。でもすぐ見なくって、スカッとしたいとき用にとっておくんだ。 [DVD(字幕)] 8点(2013-09-01 22:24:00) |
731. パシフィック・リム
《ネタバレ》 かっこいいと思えるシーンがないんだ。入れ込みたくなるロボット、怪獣がいないんだ。だから、見世物小屋に行ってきた感じです。なにかほめたいんだけど、芦田愛菜がうまかったというのがやっと。3D吹替にて鑑賞。 [映画館(吹替)] 4点(2013-09-01 22:05:19)(良:1票) |
732. ヨコハマメリー
《ネタバレ》 老いてなお、ソウルフルな演奏をやり遂げる最後のお座敷芸者・五木田京子と老人ホームでの落ち着いた表情の裏に、「早くもう一度、また横浜に帰りたい」ヨコハマメリー・西岡セツコ。誇り高い女性たちがいた。 [DVD(字幕)] 8点(2013-08-25 15:11:50) |
733. ブリッジ
ただ、陰々滅々としたインタビューが続くだけの映画。しまいにゃ、寝言いってんじゃないよって言いたくなる。赤の他人の生きていくのが辛い話を延々聞いてやれるほど、こっちは人間ができてないんだ。作り手の熱を全く感じない。まさか、自殺はやめましょうと言いたかった映画ではあるまい。いったいなにが言いたかったんだ。 [DVD(字幕)] 2点(2013-08-24 13:23:58) |
734. 男はつらいよ 噂の寅次郎
《ネタバレ》 たぶん絶頂期だったんじゃないでしょうか、大原麗子さん。でも、なぜこんなに「男はつらいよ」になじまないんだ。たいした理由もなく離婚を切り出し、寅さんに唐突に「好き」と言い、あっという間に幼なじみについて去って行く。こんなマドンナありか。今更ながらの「女難の相」。否定不可能の女優さんにからまれた渥美清さんがそうだったんじゃないでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-08-21 19:34:20) |
735. 横道世之介
《ネタバレ》 うーん。第一感、悪く言えない映画。横道世之介にケチをつけるのは、あの日故郷を離れ一人暮らしを始めたオレにコケにしているような気がしてしまう。あるいは、もしかしたらオレのことも「むかし、○○って変なヤツが居てさ…」って思い出してくれている人がいるかもしれないという妄想に茶々をいれてしまう気がする。だから、気持ちの寄り添わせ具合はかなりなもので、そこは成功していると思います。だけど、あまりにも淡々と進む物語から、でもひょっとしたらなにかあるかもしれないと思いながら観てしまったので点数はこのくらいです。 [DVD(邦画)] 6点(2013-08-11 16:02:42) |
736. テッド
《ネタバレ》 アメリカ人なら爆笑なのであろう雰囲気の小ネタに置いてけぼりくらっているワタシが残念だ。悔しいので、日本版を作って欲しい。ジョン・ベネット:伊藤淳史、ローリー:ベッキー、テッド:リラックマ。そして、フラッシュ・ゴードンは千葉真一さんにお願いしたい。もう10年くらい年をとり、居酒屋のようなところでグチをこぼしているような哀愁漂う「テッド2」もいいな。 [DVD(吹替)] 5点(2013-08-09 23:38:24)(良:2票) |
737. ロボコップ(1987)
初見時よりも、面白くなっている。チュィーン、ガチャン。ちょうどいい感じの古くささなんですよ。「昔見た未来」のような感じ。今やっちゃうと、ロボコップはあんなカクカク動かないんでしょ。空飛んだりしちゃいそうだし。武器は最新のヤツなんだろうし。 [DVD(字幕)] 8点(2013-08-02 23:12:52) |
738. フェイク・クライム
また喰らってしまった看板に偽りあり作品。もちろん配給が悪い。これがサスペンスならチャプリンだってサスペンスだ。コメディというフリで入れれば、それなりに心穏やかに鑑賞できたでしょうに。とはいえ、ストーリーも平板。これなら2時間ドラマでやってくれとか言っちゃうよ、ABCとかで。 [DVD(字幕)] 3点(2013-07-28 07:39:18) |
739. エド・ウッド
《ネタバレ》 名作といわれる「雨に歌えば」「蒲田行進曲」だろうと「映画製作をモチーフにした映画」がどうしても好きになれない。そんなに自分たちの棲んでいる世界を絶賛したり、自嘲したり、愛おしんだりしてどうするの。いやしてもいいけど、そういうのは見えないところでやってくれ。「史上最低といわれた映画監督の、この無邪気な情熱を見よ」とばかりに繰り広げられる本作。ワタシには、エドウッドってやっぱ雑なヤツなんだなとしか思えない。興味本位でもエドウッドの作品は見るのはよしておこう。他に観るべきものがあるはずだ。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2013-07-22 17:39:34)(良:1票) |
740. 復讐するは我にあり
《ネタバレ》 最後の父親との面会シーン。ただ、罪のない人たちを殺めた男が、死刑になるだけと榎津は言う。その通り、本作は、我利我利の男がその場の思いつきで人をだまし、衝動で人殺しをしたあげく、ついに捕まっただけの話だ。榎津には理由はない。そういう殺伐とした話ということであればそれはそれでいいのに、「復讐するは我にあり」という何か突き詰めた男がコトに及ぶようなタイトル。肩すかしを食らうんだ。粘着質で人間くさい今村ワールドは堪能できましたけどね。 [DVD(邦画)] 4点(2013-07-21 07:37:46) |