61. ウォーターボーイズ
テレビでも散々やっているので、もう4回目かな。演技がどうとか、商業的とか、色んなつっこみがあるでしょうが、この「学芸会的なノリ」こそが、最後のシーンの笑顔&マジ泣きの顔たちにリアリティを持たせてる気がします。あの自然な涙を見ると、いつも熱いものがこみあげてきます。 これに関しては「映画やしええやん」と言っちゃっていいんじゃないか、と思う良質の「テレビ映画」です。でも何回もドラマ化すんはどうかと。それ込みで作られてるのが残念。なんぼネタ不足か知らんが、男のシンクロで商売すんのそろそろやめよう。 もうすぐ学生を卒業してサラリーマンになる俺ですが、もしかするととんでもないお楽しみ期間をまざまざと逃してしまったんじゃないか、と泣きそうになる映画です。中学や高校のときにできなかったことは、今はもうできないけれど、今できることは今のうちにやってしまおう。そう前向きになりたい。 あとは、平山綾が反則です。あんなもんは、可愛いにきまってるやん!勘弁してくれ。というわけで、7点。 [DVD(吹替)] 7点(2005-11-11 13:21:58)(良:1票) |
62. 笑の大学
三谷幸喜氏の作品は、「12人の優しい日本人」と「ラヂオの時間」が好きです。でもこらあかん。上記ふたつをそのまんま足して2で割っただけです。しかも割り方がまずくて中身が薄くなっています。水っぽい。さむいです。 稲垣クンも役所さんと並べるとどうもなぁ。アンバランスな気がしました。その役所さんのほうも、検閲室で走り回るシーンは本格的にさむいです。劇中で修正されてく台本もおもしろくない。ベタを意識しすぎてすべってしまうパターンではないでしょうか。 その「ベタ」な台本を「おもろい」ということにしといて、この物語に説得力を持たせようとしたものの、見事に破綻した感が。 で、最後は「ほら、この映画は笑わせる映画じゃないんだよ。泣かせる映画なんだよ」ってのはずるすぎます。逃げもええとこやん。はい「不許可」。というわけで、5点です。いや、4点でもええかな。じゃあ4点で。 [DVD(吹替)] 4点(2005-11-11 13:17:30)(良:1票) |
63. アイドルたち
きっとこの映画のサントラを作ると、売れに売れる・・・わけがない。もうなめてんのか、と。これだけは素直に言わせてください。この映画に「ピチカートファイブ」や「レディメイド」的なシャレオツ感を求めると痛い目に遭います。このおもしろくなさには、拷問に近いものがあります。というか拷問です。「時計じかけのオレンジ」の性格強制プログラムも、これくらいキツかったのかなぁ、とずっと顔をしかめていました。この映画をフランスで買い付けてきた人は、ジャケ買いみたいな感じで一度も目を通さずに上映にこじつけたんじゃないだろうか、と疑ってしまうくらいです。というわけで、0点。誘っていっしょに観にいった友達に申し分けなさすぎます。 [映画館(字幕)] 0点(2005-11-04 01:06:39) |
64. えびボクサー
結論から言うと、おもしろくなかったです。巨大なエビがボクシングをやる、というアイデア自体は悪くないと思います。でも完全にアイデア倒れですね。すべてにおいて中途半端で何がしたいのかさっぱり。まとまりがありません。 この手の映画がヒューマンドラマ仕立てに料理されてしまうのを何度も目撃してきましたが、そのあたりの感覚がまったく理解できません。笑わせたいのか、そうじゃないのか、はっきり方向性を見せろよ。それともヒューマンドラマにもっていくのが映画の世界でのお約束になっているのでしょうか。 何にしても、こういった笑いのセンスがない映画を観るたびに「またか・・・」と、がっかりしてしまうのです。がっかりしながらも、レンタルビデオ屋にいくといかにもなDVDに手を伸ばしているのですが・・・。というわけで、3点です。 [DVD(字幕)] 3点(2005-11-03 16:16:25) |
65. サンダーパンツ!
「屁を自在に操る少年の映画」ということで、どれくらいアホらしくておもろい映画なんやろう、と期待して観たのですが。どうも中途半端な感動仕立てになっていてがっかりしました。笑いの部分もいまいち。「笑わせる映画」という先入観をきれいさっぱり片付けて、涙させてくれるくらいの感動を与えてくれたらよかったのですが。 アイデアは悪くないと思うので、行くとこまで行ってほしかった。売り出し方を間違ってるんじゃないでしょうか。「笑おう」と思ってこの映画を観るのはちょっと違うと思います。先入観を持たずに、まっさらな気持ちで観てください。というわけで、俺は4点です。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-03 15:59:32) |
66. 親指スター・ウォーズ
よくわからないノリでDVDを購入して、二度観ただけでオークションで売ってしまいました。一度目はひとりでじっくり観て、二度目はBGVとして流したような気がします。オークションで買い手がついたことが奇跡とも思えるくらいの、くだらなさです。「深爪にするぞ!」は笑いましたが。 スタッフの頑張りと作品のおもしろさがまったく比例していないところがシュールでおもしろいですが、それとこれとは別。というわけで、親指に目と唇を貼り付けたアイデアに1点。技術に1点。合わせて2点。以上。 [DVD(字幕)] 2点(2005-11-03 15:42:14) |
67. パッチギ!
在日の問題に問題意識がないどころか、興味関心すらない現代っ子の俺なので、これを観て在日がどうとかこうとか言うつもりは毛頭ございません。ただ井筒監督は「在日の問題みさらせー!」というよりは、彼らがもつわけのわからんパワーというかパッションをうまく映画に持ち込めたんだと思います。計算して作ったっていうよりは、なんかよくわからんけど化学反応がおきて爆発さしたった!みたいな。そんな不器用で無骨な感じが、この作品の魅力になっています。男の映画じゃないでしょうか。 てなわけで、そのギラギラした熱さを受けとって、劇場でボロ泣きしてきました。「とてもやりきれない」という歌詞を聴きながら、こらえようにもこらえきれない涙がこぼれ落ちてきた。男ひとり号泣ですよ。劇場であれほど熱い涙を流したのは初めてじゃないでしょうか。 ただちょっと気になったのは、前半から中盤にかけての井筒監督らしいぐだぐだ感と、おもっきり写りこんでたSTEPの青い看板です。とくに看板はなぁ。あの前をよく通ってただけに・・・。どうせやるなら、そこまでしっかり仕事してほしかったです。 とまぁちょっと苦言を呈しましたが、それもこの映画への愛ゆえに、ということで!9点から看板ぶんの1点をひいて、でも愛着のある京都が舞台ということで1点プラスして、9点に返り咲きです。ちょっと贔屓してます。 [映画館(吹替)] 9点(2005-11-03 15:25:08)(良:1票) |
68. スパイダーマン(2002)
ぶさいくはぶさいくでも、健康さをまったく感じさせないタイプのぶさいくなヒロインが許せませんでした。これはもう耐えられないレベル。まっとうなヒーローものでヒロインがぶさいくってどうなんですか?これだけでもう3点分くらい損してます。 特筆すべきはぶさいくなヒロインくらいなもので、あとはべつに平々凡々としたヒーローものの映画。もうちょっと工夫があってもよかったんじゃないかなぁ。蜘蛛の糸も、主なる用途がいそいで現場に駆けつけるため、とか落下しないようにするため、とかあんまり魅力的な武器ではないですよね。もっと「あっこんな使い方あるんや!」というパズル的な要素があるとおもしろかったのですが。 実写で観るよりも、どこか日本のスタジオがスタイリッシュにアニメ化したほうがダイナミックかつ繊細で圧倒的に楽しめる気がします。というわけで、5点です。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-02 14:05:21) |
69. ファインディング・ニモ
《ネタバレ》 手堅くおもしろかったです。完成度は高いですね。CGもハンパじゃなくキレイですし。ただ設定とキャラクターにあまり魅力を感じなかったので、ただ単に「手堅くおもしろい映画」としか感じませんでした。とくにあのうるさいだけの頭の悪い青い魚の一挙手一投足にイライラさせられて、これでもかってくらい感情移入できなかった。 あと、松本人志も言ってましたが、ニモの片ひれが小さい件。なにかの伏線かと思いきやまったく語られてなかったですよね。あれがストーリーの流れを変える大きな要因になる、と確信していたのでちょっとがっかりです。同じピクサーなら「モンスターズインク」のほうが断然おもしろいと思います。まぁ観て損することはないですが。というわけで、6点です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-02 13:33:08) |
70. ホテル・ハイビスカス
ほのぼのとした雰囲気の、いかにも沖縄っぽい映画でした。いい意味でもわるい意味でも。期待が先走ってしまって、悪い意味での沖縄っぽい空気(ぐだーっとした空気)にぜんぜんついていけず、ぼーっと観てるあいだに終わってしまったという感じ。どこかでパシっ!と締めてほしかった。沖縄大好きなのでどうにかして楽しもうとしてたんですが、そう思ってる時点でダメですよね。おもしろくはなかったです。というわけで、5点。BGVにするくらいなら、ちょうどいいかもしれません。あまり根を詰めて観ないように。 [DVD(吹替)] 5点(2005-11-02 13:22:06) |
71. ハムナプトラ/失われた砂漠の都
デートで初めて観た映画がこれでした。人食い虫と砂の顔のCGがウリなんやなぁという感想と、あとボスキャラが生物の先生にそっくりだったという印象しか残っていません。でもこれを観ると、青春していたあの頃のことを思い出します。ああ若かったなぁ。ハムナプトラで青春を思い出す人って珍しいと思います。って、ぜんぜん映画のレビューになってへんな、これ。というわけで、5点です。化もなく不可もなく。べつに観る必要は、ないかと。 [映画館(字幕)] 5点(2005-11-02 13:03:01) |
72. Ray/レイ
おもしろい映画でした。レイチャールズあたりの音楽が好きだったので、なおさらかな。 ただ、この映画を観てもっとおもしろいと思うためには、当然ながらレイチャールズについて知識があった方が得するわけで、彼についての造詣に深くなかった俺はちょっと損した気分になっちゃいました。 でも、もう少し勉強してから見直したいと思わせただけでもこの映画を観た価値はあったんじゃないでしょうか。それが「伝記」の目的でもあるわけで。 焼き直しとか伝記モノが批判されがちな昨今ですが、ちゃんとした演技にちゃんとした作りであれば、150分以上にも及ぶ映画でも退屈せずに観られるいいお手本になっていると思います。というわけで、7点です。ちゃんとレイチャールズについて勉強して、彼のことを大好きになって帰ってきたら、8点にも9点にもなる可能性があります。 [DVD(吹替)] 7点(2005-11-02 06:21:12) |
73. オールド・ボーイ(2003)
個人的に韓国映画は好きじゃないどころか嫌いなんですが。いやー、これはちょっとやられました。おもろかったです。 ストーリーはちょっと雑。演技も病的なところがあって、序盤はわけわからんなぁ、中盤はグダグダやなぁ、と投げてしまいそうになりながら観てたんですが。終盤、オチは直前に読めたにも関わらずけっこう衝撃。気が付いたら、いつのまにか、おもっきり引き込まれてました。 バイオレンスあり、ちょっとエロありで、このストーリー。タランティーノ監督が賞をあげた気持ちが分かる気がします。でもこの映画は、韓国人が見たほうがもっと衝撃ですよね。宗教的に。あと、ヒロインの子(カン・ヘジョン)がかわいかったのも、この映画を放り投げずに最後まで見れた要因かもしれません。おっぱいも拝めたのでもう言うことないです。よかった。 というわけで、7点。いや、8点か。うーんどないしよ・・・やっぱり7点で。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-02 06:19:16) |
74. ギャング・オブ・ニューヨーク
あまりにも単調でいつになったら盛り上がるのだろう、といまいち入り込めずダラ~ッとなって観ていたら、隣にいた当時付き合ってた子にものすごい勢いで怒られました。いや、君が悪いんじゃなくて、俺が悪いわけでもなくて、映画が悪いんだよ。と説明しても「私と映画を観るのがそんなに退屈か!」と許してくれませんでした。にっくきギャングオブニューヨーク!映画の感想よりも、そっちのほうが思い出に残っています。それくらい単調でおもしろ味に欠ける映画でした。というわけで、3点です。同じ経験をしたい方はどうぞ。 [映画館(吹替)] 3点(2005-11-02 06:09:32) |
75. ストーリー・オブ・ラブ
倦怠期のカップルが観るといいんじゃないでしょうか。ラストのセリフや演技はものすごくよくて少し涙ぐんでしまいましたが、それ以外は壮大なる前フリでしかないのが、もう逆にすごい。ためて引っぱってためて引っぱって、さいごにドーン!という感じです。もし倦怠期のカップルが観るなら、上映中に「なんでこんな映画借りてきたの!」とかいってケンカしないようにね。ラストまで我慢すれば、いいことあると思うから。というわけで、6点です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-02 06:01:12) |
76. ブリジット・ジョーンズの日記
単純に「まったくおもしろくなかった」です。30年やそこらまったくモテなかった女性が、何の努力もなしにある日いきなり2人の男前に迫られる、ってまったくリアリティがないじゃないですか。「ありのままでいい」って、んなアホな。全体的にノリが軽すぎて、まったく感情移入できませんでした。というか、男性はこの映画のどこに感情移入すればいいのでしょうか。 少なくとも、この映画がおもしろい!という女性には迫りたくないなぁと思った次第であります。というわけで、4点です。4点というところに、俺の迷いがあります。俺もモテないので、女性を敵に回したくない。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-02 05:11:34)(笑:1票) (良:1票) |
77. 誰も知らない(2004)
んー、見ていてあまり気分の良い映画じゃないですね。この救われなさは重い。でも「重い」という言葉だけで片付けられるほど、チープな重さじゃないです。この映画から派生してちょっと色々考えるところがありまして、それをここに書くと長くなるので割愛いたしますが、心をかき乱すにはもってこいの映画ではないでしょうか。 こういうダークさが好きな人はたまらんかもしれません。俺も好きなほうなんですが、こればっかりは避けたいと思いました。話の流れは変えなくても、表現の仕方ひとつ変えたらもうちょっと気分良く観れるんですが。それだけ繊細な映画ということなんでしょう。 ところで、柳楽優弥君は目に力がありまんなぁ。個人的には、木村飛影君のアホ面っぷりが気になりました。 というわけで、7点からあとあじの悪さでマイナス1点ってことで、6点。まぁでも、とてもいい映画だと思うので、7点のつもりで観てください。 [DVD(吹替)] 6点(2005-11-02 02:18:53) |
78. みなさん、さようなら(2003)
さいしょは淡々としててわりと好きな展開の映画かなと思って観てたんですが。んー、なんか「主義」とか「主張」とか、小難しいことを考えながら観るような映画なんでしょうか。俺にはまったく理解できませんでした。 シモネタ大好きなおっさんにおばはん、拝金主義?の息子に、ヤク中の女、が登場人物ですからね。どこに感情移入すんねん、と。べつにおもろいことを言うでもないし。「死」がテーマの「泣きの映画」と思って観ると確実に裏切られます。 これカンヌかどっかで賞もらってるらしいですが、ってことは少なくとも映画評論家には評判が良かったってことですよね。どこをどうやって観ればそこまで評価できるのか、知りたいです。いや、皮肉ではなくマジメに。もっと映画を観てから出直してきます。というわけで、3点。 [DVD(吹替)] 3点(2005-10-31 14:32:28) |
79. ティム・バートンのコープスブライド
《ネタバレ》 振り返れば、上映開始10分くらいまでがいちばん感動してました。「おおこれはもしかしたら、とてつもない映画ではないか!?」と。でも、その熱は次第に下がっていき、上映後の感想は「あーまぁこんなもんか」でした。全体の尺が短いせいか、ストーリーの展開にやや飛躍したところが見受けられて、なかなか感情移入できなかった、というのがその理由です。 たとえば、それまで結婚を拒否していた主人公が、死んでしまったむかしの飼い犬をもらった途端にコロっと「じゃあ結婚しよう」という流れになるのはどうなんでしょう。こちらは予告編を観て「死体と結婚する」という情報を知っています。そのキモになる部分の理由付けが、そんなあっさり流されてしまうと、肩すかしをくらったような気分になって、あとはずっと斜に構えて観てしまいました。 そのへんの細かいところが気にならなければ、画はキレイですし、ティムバートンらしいコミカルな動きもなかなか愉快ですので、楽しめる映画だと思います。期待して観にいった「チャーリー」然り、ティムバートンとは相性が悪い気が。ちょっとさかのぼって観てみます。というわけで、6点です。 [映画館(字幕)] 6点(2005-10-31 14:27:13) |
80. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 おもろかったですが、めちゃくちゃ惹きつけられるということもなく、「ああおもろいものを消化したなぁ」という感じ。もう少しブラックなものを期待していたので、拍子抜け、という感もあります。 とくにラストがよくなかった。本当に「家族愛バンザイ!」で終わらせてよかったのか。それなら、他の小憎たらしい親子たちもいちおうは「家族」なわけで、彼らをひっちゃかめっちゃかにする理由はどこにもないですよね。取って付けた「家族愛バンザイ!」な気がして、どうも腑に落ちませんでした。こういう一貫性のなさが「おもろかったけど・・・」の「けど・・・」の部分を生んでしまうのかと。 こちら側がもう少し肩の力を抜いて「なんとなく娯楽映画を観よう」という気持ちで映画館にいけば、もっと楽しめたのかもしれません。こういう映画には、教訓めいたものは求めてはいけないし、作り手が教訓めいたものを提示する必要もないと思います。 楽しみ方を間違えさえしなければ、7点か8点くらいまで点数が上がるのではないでしょうか。でも、俺はどうやら間違ってしまったらしいので、6点です。ま、なんやかんやと言いながら、上映後、板チョコを食べてたあたりが俺のかわいいところなんですが。 [映画館(字幕)] 6点(2005-10-31 14:26:08) |