61. マルコヴィッチの穴
構成はしっかりしているのですが、アイデアをメインストーリーに絡めきれていない。 とくに「7と1/2階」の設定は無関係といってもよい(精神的な意味はあるのかな?)。 大概の一般の観客はディテールに反応するものでしょうが、あからさまなディテール止まりのアイデアでは不快にさせ、奇をてらっただけのゲテモノと解釈されるんでしょうね。 その一点を除けば、かなり全うな逸品だと思う。 [DVD(吹替)] 7点(2007-06-25 10:43:08) |
62. JFK
この内容をこんな扇情的な見せ方にしていいのだろうか、とちょっと怖い。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-22 11:12:02) |
63. ユー・ガット・メール
結局この二人がくっつくのだろう、という映画でどちらにも相手がいるところからスタートしているので、どう扱うのだろうと興味津々で観ていたら、シラッとどちらも円満に別れたのには拍子抜けだった。 単にネットを介した交流に没頭するような人というネガティブなイメージを軽減させるアイテムでしかなかったのでしょうか。 それならそれで結構だが、出したからにはもっと責任ある扱いをすべきだろう(充分ドラマ部分に活用できるだろうし)。 それとアドバイスが、自分の店に悪影響を及ぼすといった面白エピソードがあるのにプロットとして生かしていないのが残念。 それ以外では大変な良作。 [DVD(吹替)] 7点(2007-03-29 18:58:43) |
64. 紅の豚
《ネタバレ》 この話ってある意味とんでもなく無謀なことやっているんですよね。 基本的に主人公であるポルコ・ロッソの志向が示されないままに展開する。 冒頭は世界観の説明に費やしますし、飛行艇が破壊されるとただ漠然と直す。直ったらどうするなんてことが本人の口から明確には出て来ない。 アジトに戻ってリベンジを取りつけるのだが、それはフィオの独断。 しかし、彼女の献身にあてられて、やる気になる。 ここに来て、やっと彼が動きだす。終盤の終盤で主人公が動きだすなんて話、そうそうないですよ(あっても、通常ならかなり退屈な代物になるだろう)。 とにかく、それをこんなにも魅せる作品にしてしまう宮崎駿の手管に圧巻。 [地上波(邦画)] 7点(2007-03-28 08:48:09) |
65. マトリックス
否定的な意見の人にアクションに違和感ありすぎだの、懲り過ぎだの、というものがあるのですが、この作品の世界観はマトリックス内で知覚したものをどれ程疑うかによって、その強さを増すという設定。 作り物の世界の中でいかに自意識をコントロールするかであって、アクションが超人的な描写になるのも、それぞれのイメージによるもの。 だから、この設定では全く不自然ではないのですが、どうもそれ自体を正確に理解してない人がいるみたい。 この作品以後ワイヤーアクションを取り入れて不自然になっているものが目立ちますが、それらは確かに不自然ですね。 こういった類のSFとしては、かなりわかり易く大衆娯楽にもってきた作品で評価に値すると思います。でも、SFや哲学に疎い人にはピンとこないところもあるのかな。 [映画館(字幕)] 7点(2007-03-26 14:16:53) |
66. フォロウィング
内容にとって時間軸をいじるのに意味はないが、楽しませるという意味では効果的。 さすが「メメント」の監督。 しかし、都合良く人物を動かし過ぎ。 あの企てが成立するにはかなり微妙な心理展開が必要であって、起こりうる事象を全て予測した上で計画するなんて不可能だと思うのですが・・・まあ楽しめたから。 [DVD(吹替)] 7点(2007-03-26 12:45:15) |
67. ブラック・ドッグ
ちゃんと構成が施されていて好印象なのですが、攻防自体は大味なのでさほど楽しめない。 それにこの内容なら主人公には伏せて運ばせている方がいいんじゃないかな。 [地上波(字幕)] 6点(2008-01-12 15:46:23) |
68. フォーリング・ダウン
理不尽にキレる理不尽な男。 守るための装備が他を傷付ける。 悪循環の処理はどうすりゃいいのでしょう。 元凶は人の感情なんでしょうが・・・。 [地上波(吹替)] 6点(2007-12-06 01:28:04) |
69. 17歳のカルテ
リサの圧倒的な異常性に触れて自身の回復に努めるようになる。 かなり単純で分かり易い作品ですが、役者の好演からか、それなりに好印象。 [DVD(吹替)] 6点(2007-12-05 19:15:24) |
70. アメリカン・プレジデント
大統領という立場の人の色恋というだけで、さして特筆したものはないのですが、真っ当なラブ・ストーリー。 [地上波(吹替)] 6点(2007-12-05 04:29:51) |
71. ディスクロージャー
サスペンスとしてそこそこ楽しませてもらえるのですが、売りがない内容ですね。 [地上波(吹替)] 6点(2007-12-05 04:23:11) |
72. メイキング・オブ・12モンキーズ
これって本国では劇場公開されてるんですね。 とりあえず日本ではDVD特別版みたいなのの特典ディスクに収録されています。 メイキングというより「12モンキーズ」制作を追ったドキュメンタリー。 ハリウッドに於けるテリー・ギリアムの立ち位置の説明や完成後の諸々、プロモーションの様子など、撮影中だけに留まらない内容で結構充実。 「ロスト・イン・ラ・マンチャ」なんかよりよっぽど彼のこだわりが窺えたりします。 [DVD(字幕)] 6点(2007-11-20 19:19:55) |
73. いとこのビニー
《ネタバレ》 シチュエーションは秀逸。 以降の展開を及第点としても、あからさまに解決の為に用意されたキャラクターになってしまうビニーの恋人の扱いは如何なものか。 それに開廷とともにそれなりの仕事を始めるビニーの変化が腑に落ちないし、この手の話で2時間近い尺になってしまうのも頂けない。 細かいコメディーエピソードで尺を食うより、プロット上で笑わせてくれ。 [DVD(吹替)] 6点(2007-10-21 22:14:43) |
74. Shall we ダンス?(1995)
ぼんやりした文芸ですが、コメディ要素で心地よく観れる。 [地上波(邦画)] 6点(2007-10-13 18:32:39) |
75. バッファロー'66
この作品で凄いと思ったのは主人公には何の解決も成されていないにも拘わらず、何やらハッピーエンドな雰囲気で終わっていること。 彼は絶対また繰り返すというのがありありとわかる。 あくまで他者がいることでの可能性を示すということで、それなりの評価を。 [DVD(吹替)] 6点(2007-10-11 04:44:57)(良:1票) |
76. カナディアン・エクスプレス
ゲーム性だけで乗り切る内容にしてはちょっと物足りなかった。 証人となる人物を護送するというシチュエーションでは満点を投じているのが2作品あるほどなので期待しすぎたかも。 でも、楽しめた。 [地上波(吹替)] 6点(2007-10-02 18:18:06) |
77. 秘密(1999)
かつてラストが悲しすぎるよと批判とまではいかないまでも、やりどころのない気持ちを話題にしていると友人から「でもそれは狙いであって、ある意味とんでもなくはまっているということだよ」と指摘され、青天の霹靂をくらったことがある。 評価は感情でするものじゃないと教わった作品。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-30 20:04:26) |
78. ハード・ウェイ(1991)
《ネタバレ》 終盤のプロットがどうにもピンと来ない(一芝居打って邪魔者・ニックを追い払うが、戻ってきて・・・までは優秀なのですが)。 スーザンとのエピソードもなーんとなくで解決してるし・・・。 かなり勿体ない作品だと思う。 [DVD(吹替)] 6点(2007-08-29 02:14:54) |
79. 学校の怪談
やっぱり超常現象を扱う話は世界観の設定を冒頭から明確に示し、途上の追加や変更を許してはならないとしみじみ実感。 それでもこの作品はよくできてる方。ただ、荒唐無稽のアトラクションに費やす時間に尺をとりすぎで焦点がぼけちゃってる。何をどうすれば解決なんだという方向性をしっかりと打ち出し、もっとそちらに焦点を当てるべき。 しかしこの監督、力のある人だと思うのですが、ぱっとした仕事してませんね。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-27 22:01:52) |
80. ホーム・アローン
展開も構成も希薄なのですが、何とも全うに仕上げた秀作。 [地上波(吹替)] 6点(2007-08-13 02:49:16) |