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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1633
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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61.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち 《ネタバレ》 
コレ、昔観たときは全然面白く感じなくて続編も全く観てないのですが、今回観直したらそんなに悪くはないかも?と思い直しました。終盤はそこそこは工夫の効いた展開運びでまあまあ面白く観れますし、全体的に「海賊」「大航海時代」「海戦」とかいったちょっと物珍しい要素がビジュアル的にもアクション的にもあまり見慣れていない質感を醸していて興味深く観れる、というか。主要キャストの見映えが各々抜群に美しいのも評価できる点ですし、娯楽作としては割かし手堅いですかね(映画館で観ればもっと楽しめたでしょう)。  ただ、以前観たときに気になった点は今回も引き続き気になってはいます。まず個人的にはジャック・スパロウのキャラはあまり好みではありません。最初から船長を自称し、エラく凝った見た目をしていますが、正直チンピラにしか見えない、というか。もう一つ、何故この映画はこんなに長いのでしょうか。とりあえず開幕すぐにブラックパール号が街へ襲来、くらいで好かったのではないかと(序盤が特にダルいのですよね)。最後に一点、ビル・ターナーは金貨を盗んでるのですが、どうして不死身になっていないのでしょう(どっかの海底にずっと沈んでるんですかね?)。  でも音楽もいいし、CG映像も割と出来が好くて今観てもさほど見劣りしません。暇潰しには十二分すぎるでしょう。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-14 20:41:06)
62.  ドリアン・グレイ(2009) 《ネタバレ》 
原作とは(表面的な筋書きも、また本質の部分も)だいぶ異なる作品になってしまっていますが、それでも特に後半はかなり面白く観れたのですよね。ひとつ、主演のベン・バーンズが見栄えも演技もそこそこ以上に優れていた、というのは確実な要因だと思います。なので評価値としてはこう為らざるを得ない。為らざるを得ない、と言いたいのは、それでも随所に猛烈に突っ込みたくなる部分が散りばめられていたからだ、とゆーか。  まずはシビルのエピソードの薄さ。コレがあまりに呆気無さすぎて、彼女を失ったのをキッカケにドリアンの精神の均衡が崩れてゆく、という流れが全く繋がりません。そしてヘンリー卿ことコリン・ファース。彼は端的に「悪魔」でなければならない筈です。ファースは確かにニヒルでアイロニックではありますが、そういった悪徳だとか狂気だとかを滲ませるにはそもそも如何にも真っ当すぎますし、実際に後半ではごくフツーの善良な父親になってしまっています(彼に娘が居るというコト自体が、そもそもチャンチャラおかしいだろうと)。もう一点、ちょこちょこ挿入される若干ホラーでチープな怪奇演出は、これも個人的には受け入れ難い(そーいうトコロの「恐怖」を描くのが目的の作品では決してない筈だろうと)。  とは言え前述どおり、まあまあ面白かったのも事実。こーいうアレンジも可能性としてはアリ、と受け止めるしかないということなのかな…
[DVD(字幕)] 6点(2020-10-30 00:31:03)
63.  テキサス・チェーンソー 《ネタバレ》 
大まかな内容に加え、所々で素晴らしく原作リスペクトな点があってちょっと嬉しいですね。例えば、全体に行き渡る薄汚い質感や、走って逃げまくるヒロイン(それを追い回す動けるデブことレザーフェイス)なんかには、かの名作を観たときの感動が見事に蘇りました。特に、やっぱレザーフェイス怖いですね。デカいし、おぞましいし、何より得物のチェーンソーの恐ろしさたるや(痛そうだし、音も耳障りだし)。結論的に、名作ホラーリメイクとしてはかなり良く出来ている線です。少なくとも同じマイケル・ベイ製作の『13金』や『エルム街の悪夢』のリメイクらしきものに比べれば、軽く二回りは上質です。  ただ、私は元ネタで最も優れていた点は、他の作品には無い何とも言えない「ホンモノ」感だったと思っています。その点、今作は良く出来てはいるのですが、その部分の再現、というレベルには至っていないかと(端的に割とフツーのスラッシャーにも感じられます)。汚穢に塗れた質感も前述どおり素晴らしく不快ですが、ほんの少しのやり過ぎ感(からのつくりもの臭さ)も覚えますし、何より、ソーヤー一家の狂気という部分がいかにも映画的な月並で、一種マイルドな感じにもなってしまっています。痛いことに、その原因は実はリー・アーメイにある様にも思われます。彼を(偽)保安官に設定したことで、狂気が少し薄れ、かつ「ビジネス」な感じに見えている気がする、というか(ただ、アーメイを使うならやっぱ軍人か警官で、とゆーのは重々分からんでもないですが)。
[DVD(字幕)] 6点(2020-10-13 03:06:41)
64.  ストロベリーショートケイクス 《ネタバレ》 
登場する4人の女性は、人生それなりに酸いも甘いも噛み分けて、社会にとりあえずの居場所を築くことにも一応は成功している人生の中級者。そして、気に入らない出来事が身に降りかかってきたりしつつも、日々をごく淡々と過ぎ越してゆくことが出来ている。  しかし、何かが足りないその心の隙間は徐々に着実に広がってゆき、いつしか限界を迎えてゆく。結局のトコロ、足りないそれは「愛」であり、もっと有り体に言えばオトコだ、と言ってる様にも感じられる。女の映画だから当たり前なのかも知れないが、何とも「女々しい」話だとも思うのですよね(ちょっとキツイ言い方かも知れないが)。  『三月のライオン』でも思ったが、無機質な都会の情景から詩情的な雰囲気を引き出す部分には監督の優れた手腕をまま感じ取れる。その雰囲気、あるいはまた随所に見られる一種の画的な美しさ、などというものも率直にわりかし心地良いとも思ったが、話の内容はやはりかなり「繊細」で、個人的にはあまり共感も出来なかった。もう一押し、ちとパンチの効いた何やらかが欲しい…という感じかも。
[インターネット(邦画)] 6点(2020-09-23 00:10:29)
65.  屋敷女 《ネタバレ》 
一部では有名な作品だが、同時期の『マーターズ』に比べれば完成度という点では二回りは劣るか。前段部分がモッタリしたテンポなのはまだともかく、メインのスプラッタ展開に入ってもスピード感を欠いてだいぶモタモタしているし、かなり不自然でザ・突っ込みドコロな場面も多い(母親を殺しちゃうシーンなんかはもうコントですか?て感じだし)。そもそも話にも内容という程のものは無く、あくまで尖鋭的なスプラッタ描写にのみ観る価値があるジャンル映画、というレベルに留まると言って過言でないだろう。  しかし、その肝心要なスプラッタ描写に関しては、その痛さと血みどろ具合が文句無しに最高峰(正に血の河)。個人的にはとにかく、妊婦の腹にハサミ突き立てるというのが私ですらも観てられないという衝撃度で(当方、アンレイテッド版を鑑賞しております)、これまた常人の思い付きとは思えないレベルで酷いったら無い。今作、DVDジャケットには「妊婦の方は鑑賞をご遠慮ください」と注意書きがあるが、さも当たり前な配慮である(万が一「事故」でもあったらどーするのか、という)。  もうひとつ、ベアトリス・ダルはそんなに分かり易く危険人物な演技を色々こなしてるというワケでもないのに、実にデンジャラスなオーラを醸し出していてこの点もグッド。そもそも本人がかなりアウトロー系の人物なよーで、その意味では本質的に適役だった、というコトかも知れない(このジャンルでそれって、それはそれでどーなの?とも思うケド)。
[DVD(字幕)] 6点(2020-09-06 01:54:58)
66.  I am Sam アイ・アム・サム 《ネタバレ》 
良きにせよ悪しきにせよ、色々と多々、思わせるトコロのある映画である。ネガティブな話をすれば、まずそもそも状況が不自然すぎないか。サムが6歳までルーシーを育てられたなら(このことがそもそも不自然なのかも知れないが)、それが7歳になると急に問題になるということにあまり説得力が感じられない。あと、結局私はどうしたって、サムにルーシーを単独で育てる能力があるとは最初から思えなかった(なので、物語の大半を占める裁判部分にはあまり感情移入していけなかった)。しかし、だからと言ってあの裁判は一体何なのか。サムの資質が問われているとは言え、社会的弱者に対してあれ程までに配慮に欠けた裁判が行われるというのがあり得るのか。もう一点、サムに親として不足があったとしても、親に必要なのは決して知的水準だけではあるまい。社会にはそれこそ親として相応しくない輩がゴロゴロしてるのにも関わらず、それを野放しにしてこんな茶番を行うことにどこまで正義があるのか、と、少し大人気ないことも考えてしまった。全体的に今作、やや荒唐無稽にも思われる箇所が目立ち、特にこの手のマジメな題材の映画としては少しばかりリアリティを欠き「過ぎる」ようにも思われる。  ただ同時に、優れた点も多々含まれる映画だとも思う。やはりまず演技の質の高さ。総じて主要キャストは誰しも素晴らしいが、特にショーン・ペンの演技は役づくりの部分で実に卓越した仕事だったと思う。その優れた演技の力もあって、サムがルーシーを愛しているという最も肝心な部分には、十分に観客の心を動かすだけの力があったし、私はその部分には十分に感動できた。  ただただ観ていてスッキリと気持ちがいい、とかいう映画では決してないが、そういう映画も偶にはイイかも、という意味ではややお勧めできる。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-07-28 13:30:43)
67.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
正直、残り40分くらいまでは、J・クルーニー演じるライアンがあまりに人物として完成され過ぎていて、これは物語にはなっていない、と感じていたのですね(主人公がナタリーならまだ話は分かるのだけど、くらいに)。しかし、残り30分はある意味怒涛の展開で、ライアンの人生に転機が訪れ?ます。普通に考えれば、1000万マイルを達成することにも、それを達成する程に飛び回ってする人切りの仕事にだって、人生を託すに足る意味があるとは思えません。それに気づいたナタリーは、さっさと仕事を辞めて人生を変えにゆくのです。  しかし、それはナタリーが若いから意味のあることで、50絡みのライアンに可能なこととも思えません。人生の何に意味を見出すか、なんて宗教みたいなもので、万人が共有できる答えなんて無い、とも言えます。ここまで来てしまったら、もはやそこは今までのそれを貫き通してゆくしかないのだ、という様なラストは、悲喜劇的でもあり、教訓である様にも思えます(もちろん、私がライアンよりもまだ多少若いからこの話を教訓と出来る、ということだとは思いますが)。  映画としては一点、ライアンの心変わりにあまり説得力のある必然性が感じられないのが少し痛い所だと思います(まあアレックスがイイ女過ぎた、ということかも知れませんが)。ただ、ラストのほろ苦い感じと、それでいて肝心な所は人・世代によって受け止め方が変わるだろう玉虫の色合いには、中々悪くない旨味がある、とも思いましたが。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-07-05 04:12:45)
68.  ザ・ホード -死霊の大群- 《ネタバレ》 
仏語で「ラ・オード」、英語でも「ザ・ホード」で「大群」という意味である。フレンチ・ホラーの佳作『フロンティア』のザヴィエ・ジャン監督が中心となって製作した本作は、仏国産としては少し珍しいゾンビもの、かつウリはその「物量」だという点で中々興味深い作品だ。もっとも「史上最多」という宣伝文句自体は、わずか3年後に公開された『ワールド・ウォー・Z』にすぐさま奪還されたことに間違いは無いだろうが。  しかし、本作の見どころはそのゾンビの数というよりは、『28日後…』以降の高速ゾンビ系統の中でも際立って高速&高耐久なゾンビの戦闘能力の高さにある。何しろ本作、ゾンビとの戦闘シーンは少し早回しにしてるくらいですもんね。そしてショットガンだろうが何だろうが胴体を狙ってる限りは何発ブチかまそうが止まらないというスーパーゾンビは確かに相当な恐怖である(まあ、落ち着いて頭を潰しましょう、と言ってしまえばそれまでなのだが)。中盤までは別にゾンビの数も多くないが、最終盤は宣伝どおりかなりの大群で群がってくるのも中々ゾクゾクさせてくれる。  惜しむらく、ゾンビが強力すぎ&感染拡大速度も速すぎて脱出に現実味が無く、結果イマイチ緊迫感を出せていない点と、中盤までのアクションの「物量」は率直に不足している点、そして、まるで感情移入できない魅力皆無な登場人物たちのキャラ設定の悪さ等は、ハリウッド産A級ゾンビ映画の基準点をやや下回るかと思う。ただ、前述どおりのゾンビの戦闘力の「過激さ」には、これぞフレンチ・ホラーと言うべきラディカルなユニークさをつくり込めていると言える。ホラーとして決して、出来は悪くない。
[DVD(字幕)] 6点(2020-05-10 22:42:23)
69.  インビジブル(2000) 《ネタバレ》 
透明人間なんて荒唐無稽じゃね?まあ映画だし、そこは許しちゃる。  透明になったからってなんで凶暴になるの?ちょっと説明回り諄いし強引だけど、そうせーへんかったら始まらないやん、許す。  暴れ始めるの遅くない?うーん…CGの出来が良かったから序盤そっちに頼っちゃったのが…もう15分早くアクション展開に入ってればとは思うけど…でも暴れ始めて以降は十分オモロかったし、いんじゃね?  ヴァーホーヴェンが空気読んじゃってます!コレよ。俺の知ってるヴァーホーヴェンは、こんなもんじゃないって。トイレ覗き見のシーンなんて、ヒリ出すトコロを5cmの距離で見つめてるのがヴァーホーヴェンだって。前言撤回、さっきの15分は、エログロに使うべきだったよね。  あとエリザベス・シューは、頭は良いわ機転は効くわ容赦は無いわ美人だわで、後半かなり良かったですね。あとはこっちもエロシーンがチャンとしてればもう完璧なんだけど。
[DVD(字幕)] 6点(2020-05-06 01:02:05)
70.  インファナル・アフェア 《ネタバレ》 
かなり面白いアイデアだとは思うが、粗さも目立つ。  ①10年の潜伏(埋伏)というのはリアリティ的には非常に微妙 (刑事側なんて確実に犯罪を犯さざるを得ない筈で、それであの頼り無さげなヤンが(ラウはともかく)10年もやってけてるのが想像できない) ②ラウは成り行き上善人になろうとしただけで、10年間の行状も含めて全く「正義」ではない (なのに、最後は勝ってしまう…完全に「正義」なヤンは良い所無しなのに) ③半年後にヤンの身分が明かされたなら、それを殺したラウが無事で済むのは何故なのか  等、疑問は多い。  正直ラウのカッコよさ(と悪さ)に引き込まれるようでないと(ヤンに同情しているようだと)疑問の方が勝ってしまうような気がする。アクションは在って無い様なもんだし、個人的には実は割と微妙。  あと序盤、ヤンもラウも俳優が若手から本チャンに目まぐるしく切り替わるので、ちゃんと観てれば分からなくもないが正直言って相当分かりにくい(ちゃんと観てなかった初見では「何何何?」だった)。
[DVD(字幕)] 6点(2020-04-11 20:26:41)
71.  クライモリ デッド・エンド 《ネタバレ》 
かなりアクション寄りなホラーになった。怪物一家の怪物感はだいぶ薄れているが、グロ描写がやたらパワーアップしており、そっち方面で相当に有用(終盤はかなり凄い)。
[DVD(字幕)] 6点(2019-11-30 01:16:43)
72.  隠された記憶 《ネタバレ》 
サスペンスなつくりで、緩慢に、しかし着実に主人公を追い詰めるよう進行する様はかなり優秀なサスペンス具合だが、ハネケは別にサスペンス映画を撮りたいワケではない。ので、はっきりとした真相は描かれず(ラストはやや示唆的だが、演出がかなり判りづらい。否、積極的に判らせようとしていない、というのが正しい)、劇映画のようなカタルシスは全く無い。  やはり今作もテーマは人間の暗部、つまり罪の意識から逃れようと自己を正当化し続ける醜さを抉り出すことなのだと思う。そうは言っても、も少しラストは工夫したら?とは思うけど。
[DVD(字幕)] 6点(2019-11-23 11:49:20)
73.  トランスフォーマー/リベンジ 《ネタバレ》 
練られていない非常に適当なシナリオで、絶妙につまらない(否、「どうでもいい」が正しい表現)。特にシモンズ登場以降の行き当りばったり感とラストバトルの状況不明さは深刻。ただ、前作で良かった点(臨場感抜群のアクションと米軍兵器)は今作もグッドなので、その点は評価できる(ちょっと通常兵器が強過ぎる気もするが)。娯楽作としてギリ及第点な出来。
[DVD(字幕)] 6点(2019-11-19 20:42:25)
74.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 
あまりセンスの無いコメディ要素を相当な分量盛り込んだり、一方で登場キャラが無駄に多くて展開がイマイチよく分からない上にテンポも悪かったり、ストーリー面はかなり不出来(その割にトランスフォーマー同士の戦闘は逆に分量不足に思う。あと全く役に立たないバンブルビーを筆頭に味方がオプティマス以外は弱過ぎるのも×)。ただ、凝ったカメラワークと年代的には最高水準のCGによるアクションの迫力・臨場感は中々だし、世界観も単純だが悪くはない。あと米軍兵器のシーンが地味に結構凄い。長短あるが、まずまずな娯楽作。
[DVD(字幕)] 6点(2019-11-19 20:39:52)
75.  六月の蛇 《ネタバレ》 
勝手に勘違いしていたのだが、観てみると実は非常に単純で分かり易い映画だと感じる(少なくとも難解だとか、難解さを纏って「格」を上げようとかいう映画ではない)。しかし、本能に突き動かされる人間というのは、理性に律された人間に比べて何と健康的で魅力的であることか。無表情なシーンも多いが黒沢あすかの表現力は中々見事(雨中の絶頂シーンはかなりの名場面)。ややオススメ。
[DVD(邦画)] 6点(2019-11-17 00:27:27)
76.  HUNGER/ハンガー(2008) 《ネタバレ》 
思ったより、中々に難しい映画でしたね……よくある「正義vs正義」の戦いと言うよりは、コレはもう「非正義vs非正義」のソレだと言うか、感情移入・共感とかが容易には出来ない or 意図的に出来ない様なつくりにしてある、と言いますか。個人的には、作中のこの時代の真っ只中ならともかく、現代では尚更に「目的の為なら手段を選ばない」なんてのは全く通用しない状況になりつつある…とも(当然の様に)思ってますしね。寧ろ「正しい手順・プロセスでソレを追求できるコト」の方が、そういう「目的」を掲げる為の第一条件だ…とすら⇒その部分に正しさを持たない集団に掲げられたのならば、寧ろその目的の「正しさ」の方がすら不当に失われ得る、とさえ。  難しいというのは取り分け、実に淡々と冷徹に事象を(比較的ニュートラルに)描写してゆくに留まる、という点で、今作からはほぼほぼ如何なる「意見」をも汲み取れない…と思ったってコトなのですね。おそらく、主人公の(実在人物である)ボビー・サンズに対するシンパシーというモノは感じ取っても(+ソコに共感しても)作品の流れとしては許されるかな、とは思えるのですが、私としてはソレ以上のモノは無い、と言うしかない様に思われたのです。個人的なポリシーとして、コレはドキュメンタリであればごく「適切な」コトだとも思えるのですケド、そうではないこの作品に関して言えばコレもまた「難しい」というコトになるかも知れません。ごくシンプルに、この歴史的・政治的事件の映像的なアーカイブとしては、十分に価値の有る映画だとは思いますが。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-03-02 21:43:08)
77.  カリブの白い薔薇 《ネタバレ》 
うーん…まあタイトルからしてよく見りゃあ、21世紀の映画とも思えない位にクソ程にもやる気の感じられない代物ですし、でお話の方も(結局また)クソ程にも内容の無い様なヤツでしたかね。舞台は娼館らしーのですが、にも関わらず主役のアナ・デ・アルマスちゃん以外の女のコには誰ひとりキャラも何にも付いてない…という有様でしたし、んで肝心な女衒の旦那+女主人もまた、悪人なんだか善人なんだかすらも判然としない様なペラ紙の如く虚無なキャラでしたし……  なので結論的にはタイトルどおり、アナちゃん=純潔の白い薔薇、を眺めてゆくしかない作品にも思えます(⇒重ねて、娼館が舞台ですがこの娘は要は「水揚げ」前ってコトらしく)。しかし逆に、ごくその分には(却って)まあまあ楽しめなくもねーかな…という様な作品でもあるのですよね(悩ましい…)。キューバ時代・ハタチ前・演劇学校の学生時分、における出演だってコトなんですケド、この娘、後々売れてから(むしろ多分)体形の管理が巧くなったのかな?と思いましたすね。でも、コレも逆にこの頃の方が健康的にムチムチっとしていて、ラテン風・バカンス的な色気ってのは(若いワリにも)実に高度でしたすね。あと、そのラテン的美意識の部分には(ややもすると)多少は好みが在るのかもな…とも思ったのですケド、ソレでも一つ、自信(確信)を持って言えるのは、彼女はとにかく眼(瞳)が超絶に綺麗だった…というコトっすね(私なんか、コレだけでモ~大満足でした)。ほか、エロシーンの具体的なトコロについては「ポルノ」と言えるレベルのモノは今作には含まれてなかったですかね⇒でも軽い濡れ場+トップレスのシーンは(チャンと)在ったので、まあ一般映画の一つのコンテンツとしては十分かな、とも。  ほか言い残したコトとしては、前述どおり「舞台が娼館」という設定が全く活かし切れていない…のが不満の一つではあるのですが、ソレでも一箇所、ラテン系の娼館だからこそ…?とゆーか嬢の待合室(けっこう広め)のつくりについて、そのド真ん中に正に「円卓のビデ」みたいな感じでソレがズラッと環状に並んでるのがちょっと面白かったですね。加えて1シーンは、ソコにまた「円卓のケツ達」みたいな感じで(ケツ丸出しで)雁首揃えて跨ってるのが、コッチはもはや笑えました(エロくはなかったすケド)。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-05 23:54:49)
78.  めぐりあう時間たち 《ネタバレ》 
根本的には、非常にレベルの高い映画だと思いました。そもそも原作からして、高度な内容と緻密なテクニックの結晶…と言うべきモノであるのが十二分に察せますし、この映画化だってそのハイレベルな原作を精緻に表現し切った優れた文芸映画だとも思いますし、何より(映画表現としてはとにかく)超・豪華女優陣の演技とゆーのは総じて確実にオスカー級(のうちでも上位級)というモノだったと思います。観て損は無い作品だとゆーのは、私も絶対にそーだとは思うのですよね。  しかし個人的には、言葉を全く選ばずにゆーなら実に「イケ好かない」作品だったな…とゆーか、私なんかはモ~「置いてけ掘り」も好いトコロだったなあ、と。徹頭徹尾「女性の女性による女性の為の映画」だ…とゆーかソレ以上にココまで来ると最早「ミソジニーの逆」とでも言う他ないヤツだな、とも(⇒調べると、言葉としては「ミサンドリー」というらしいですね)。今作の登場人物たる女性たちの視点からは、男性とゆーのは唯ひたすらに「分かり合えない」存在として描かれているとしか見えなくて、でも、そもそも「分かり合えない」ってのはある部分では絶対に「お互い様」でしょ⁉とゆーのが実に強烈に際立って感じられた…と言いますかね(ソレは私が女性じゃなくて、でその面の見方もごく偏った方の人間だから、と思うコトは可能ではあっても)。  ただソレは、別に彼女らに何から何まで全く共感できない…というコトではないのですよ。ただ、その可能な共感とゆーのはあくまで彼女らの「境遇」に対してであって、其処において彼女らが採った「手段・解決策」に対しては微塵も共感できない、とゆーのが厳然たる事実なのですね(⇒結局、分かり合えないから諦めました…て、例えば死んだらソレは死んだ方が負けでしょ=悪いでしょ!と)。特にラストのジュリアン・ムーアなんて、私としては彼女そのモノはモ~「ホラー映画の中のナニか」だったと認識するしかない…という有様でしたですよ(怖い怖い)。  一つだけスカっとしたのは、結局この映画の「オチ」とゆーのが、そのジュリアン姐さまの振り下ろした鉄槌が(巡り巡って)メリル・ストリープの頭を叩き割った…と見えたコトですかね(ある種の「因果応報」だと)。でも、更にオーラスではメリルおば様は「でも私には同性のパートナーが居るからダイジョ~ブ~🧡🧡🧡」みたいなコトに為ってゆくので、また再び唖然としてしまいましたケドね(ナ~ンだこのハナシ???と)。
[DVD(字幕)] 5点(2023-04-04 23:46:20)
79.  オカルト 《ネタバレ》 
コレも監督のモキュメンタリ作品だが、最初は『ノロイ』よりも更にリアル路線な…とゆーか、かなりの割合をもって宇野祥平演じる底辺フリーターの鬱屈した生活が(現代ドキュメンタリチックに)淡々と描き出されたりするので妙に高度なリアリティと見応えが在ったりするのだよね。ただ、中盤の「九頭呂」岩あたりからはかな~りチープでかつモロなつくりバナシ…といった風に雰囲気が急変する感じでもあって(内容も、特殊効果の感じとかも、コレもモロにユズナ&ゴードンの『フロム・ビヨンド』にソックリなのですよね=前述どおりクトゥルフを背景に置いているコトも含めて)つまらなくはねーケドちょっと下らないかな…ともね。  今となっては宇野祥平さんもだいぶメジャーな役者さんに成られてるので、初っ端から「あ、宇野祥平だ!…え、え江野祥平?」てのも正直ちょっと笑っちゃいましたよね。あと、その意味では黒沢清監督が無駄に出て来るのも(コレも今や)モ~逆効果だと思いました(ゆーてコッチは当時から意図した「ウケ狙い」だったのかとも思うケドも)。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-09-19 18:39:51)
80.  ヴァルハラ・ライジング 《ネタバレ》 
おそらく低予算作品なのでしょーが、それ以上に秀逸でユニークな一種のアイデア作品だ、とは思うのですよ。神話系の歴史ものをオールロケ(つまり全部野外)で撮るという一種の奇想天外ながら、そのロケ地(たぶん北欧?)の雰囲気があまりにも素晴らしい故に試み自体はかなり高度に成立していると思いますし、その分浮いた予算を注ぎ込んだキャラの野卑なルックス面+凄惨なアクションシーンの出来は決して悪くなかったと思いますし、また監督一流の静かな(所々スローな)映像のクオリティもまた素晴らしかったと思いますし(特に、固定カメラで捉えた風景映像の雰囲気は結構極上だったかと)。  ただ、映像の出来という面では一点、一方で人物やアクションを撮る際の手持ちカメラ+接写⇒で結構ガシャガシャ動きまくる生々しい画ヅラ、とゆーのは、全体のやや荘厳な雰囲気とは少しそぐわないモノだった様にも(個人的には)感じられました。なんとゆーか、コレも決して悪くはない部分も在るとも思うのですが、思いの外ちょっと「チープ」に見えてしまったという感覚の方が強い…てか。そーなってくるとその所為で(=雰囲気がハイ・ソサエティ寄りにイマイチ統一され切ってない為に)ストーリーの方がコレも高度に訳ワカメ、というウィークポイントの弊害的側面もやはりより強く感じられてしまう…とでも言いますか(=もし雰囲気の方が高度に統一されているのなら、神話的雰囲気映画としてもう少しハイレベルに成立したのではないか、と)。結論的には、ちょっとこーなったったのが惜しまれるアイデア、ではあったかと。
[DVD(字幕)] 5点(2022-05-07 15:49:44)
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