781. Helpless
インディーズ臭さがプンプンしてるんだけど、「これぞ映画!」という感じ。まだ若い浅野さん良かったです。むしょーにコーラが飲みたくなった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2008-04-01 11:20:16) |
782. ファンタズム(1979)
《ネタバレ》 この映画は、肉親の死を受け入れられない孤独な少年の内的宇宙を描いた一種のファンタジー。少年の夢(=悪夢)をありのままに映像化しているため、劇中「?」なシーンが連発するのも頷ける。夢には連続性や一貫性などはないから。不気味な葬儀屋、小人たち、銀の玉、謎の美女、と少年の妄想が生み出した悪夢のキーワード。ラスト、トールマンを崖に封じ込めてガッツポーズを決める兄が、実は既に死んでいたことが判明するに至り、物語は切なさを増す。ああ、この少年は子供時代の僕自身の姿だったのだと知り、涙が出た。 [DVD(字幕)] 7点(2008-04-01 10:51:08) |
783. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 オチを知った上での二度目の鑑賞。最初に観た時には分からなかった(意味不明すぎて苛々した前半)部分の本当の意味が手に取るように分かり、切なさが倍増する。しばらくボブ・ディランの曲が頭から離れません。 [DVD(邦画)] 8点(2008-03-31 07:12:17) |
784. 呪怨 パンデミック
エディソン・チャンもこれで見納めか…。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-29 15:51:32) |
785. HERO(2007)
さんざん宣伝されていた韓国篇があまりにもおざなりで、本筋とほとんど関係がない(とゆーか無理矢理こじつけた感じ)。まあ、TVドラマのスペシャル版としては楽しめる出来。ところで、イ・ビョンホンってネプチューンの原田泰造に似てると思うのは、私だけ? [DVD(邦画)] 6点(2008-03-26 15:53:55) |
786. ブレイブ ワン
《ネタバレ》 社会的には復讐や私刑は許されるべきではないと思う。だが、昨今の凶悪事件のニュースを見るにつけ、犯罪者に対する処罰の軽さや被害者へのケアが充分になされていないことに憤りを覚える。エリカの心情は痛いほど分かるし、彼女と同じ立場になって考えてみれば、綺麗事では済まされない現実の厳しさがひしひしと伝わってくる。犯罪者が表層的にしか描かれていないことや、「衝撃のラスト」などに問題はあるが、とにかくジョディ・フォスターの鬼気迫る演技がこの作品の全て。 [DVD(字幕)] 6点(2008-03-26 15:33:07) |
787. レザボア・ドッグス
《ネタバレ》 スーパークールな傑作。タランティーノの脚本に惚れ込み出演を快諾したハーヴェイ・カイテルの審美眼は流石。デビュー作にしては異例のキャスティングで、マドセン、ロス、ブシェーミと豪華な顔ぶれが揃っている。マドンナの曲についてギャングたちが無駄話を垂れているオープニングはまさに絶品。ちなみに、ストーリーのプロットは『友は風の彼方に』、黒ずくめのファッションは『男たちの挽歌Ⅱ』から頂いている。 [DVD(吹替)] 9点(2008-03-25 13:08:48) |
788. レストストップ デッドアヘッド
キャンピングカーのファミリーがいい味出してます。それだけに惜しい作品。意味不明で不条理な展開を収束できずに、ラストは投げっぱなし(一応のオチはあるが…)。スラッシャーホラーにデビッド・リンチ的な要素を入れたかったのだろうが、成功しているとは言いがたい。また、主人公の行動がバカすぎてイラッとくる。もうちょっと脚本を整理してから映画を作ってください。 [DVD(字幕)] 4点(2008-03-24 09:38:28) |
789. ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
まずキャスティングが豪華。よくもまあ、これだけすごい役者を集めたものだ。何よりもジーン・ハックマンの「クソじじい」っぷりが素晴らしい。孫たちに悪さを教える時の楽しそうなことったら!そして、ベン・スティラー親子のジャージ(葬式の時は黒!)。細部にまでこだわったインテリアとファッションに、監督のセンスが光る。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-18 11:32:32) |
790. ライフ・アクアティック
これがウェス・アンダーソン節なのだろうが、今回はいまいちのめりこめず。相変わらずキャスティングは豪華で、絶妙な外しっぷりを見せるが(特にウィレム・デフォー)、前作(『ロイヤル・テネンバウムズ』)ほどのキャラクター性を感じなかった。コメディとシリアスのバランスも微妙で、途中いきなりアクション映画になってみたりと、一体何をやりたいのか分からない。別のコンディションで観たら良かったかも。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-18 11:09:24) |
791. クライモリ(2003)
《ネタバレ》 マウンテンマンに見つかって、「誰が囮になる?」「オレだ!」監視塔に追い詰められて、「火をつけられたわ」「ここから飛び降りよう!」主人公の決断力にはビックリです。ドロドロした仲間割れとか一切なし。この潔さはある意味新鮮。ストーリーもテンポ良く進み、不要な登場人物はサクサク殺される。それだけに鑑賞後の後味も悪くなく、どんな映画だったかすぐに忘れてしまいそう。ちなみに、ここでは登録されていないが、続編の『デッドエンド』は、スプラッター度が格段にパワーアップされた傑作になっております。1作目よりも凄いよ! [DVD(吹替)] 5点(2008-03-17 08:56:46)(良:1票) |
792. スケルトン・キー
《ネタバレ》 非常によくできているオカルトミステリーの傑作。個人的には『エンゼルハート』以来の衝撃か。まあとにかく、ブードゥー(ここではフードゥー)とかニューオーリンズとかが好きなので、この雰囲気だけでも楽しめました。アーレン・クルーガーの脚本は、 『隣人は静かに笑う』もそうだったけど、ペシミスティックな結末に躊躇がないところがよい。今どきここまでやれる人はそうはいない。相変わらず善人か悪人か分からないピーター・サースガードの存在感もナイス。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-16 09:17:33) |
793. フレイルティー/妄執
《ネタバレ》 スティーブン・キング絶賛!というのは頷ける。確かにキングが好きそうなキーワードがあちこちに散りばめられているからだ(「少年と父親」とか「神と悪魔の戦い」とか)。ただ、この映画のラストは本当にどんでん返しと言えるのだろうか?そもそも父親は最初っから「神の手として悪魔を滅ぼす」と明言しているのであり、それが「本当でした」というのは、某シャマラン映画に宇宙人が出てきたのと同じくらいストレートな展開。観客が父親のことを信じられないのは、物語がマシュー・マコノヒーの独白で進むからであり、そもそもマコノヒーのことを「信用できる語り手」と思っていない観客からすれば、怪しいのは彼の独白自体であり、ラストは容易に想像できるのだ。ただ、冒頭の身元確認の際、電話に出た保安官事務所の女性までグルというのは意外だった。それはちょっとアンフェアな気が…。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-16 08:59:02) |
794. デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショー2~
《ネタバレ》 前作であれだけ好き勝手絶頂にやりまくった殺人ファミリーが、復讐に燃える保安官の襲撃に遭う。って、まんま『悪魔のいけにえ2』の展開だが、どちらかと言うとアメリカン・ニューシネマのノリで、ファミリーをボニー&クライド風に描くことで、クライマックスには何とも言えないカタルシスを生んでいる。残酷描写のエゲツなさも前作以上でハンパないです。ホラーファンにとっては『オーシャンズ11』並みの豪華キャストも見所。 [DVD(吹替)] 8点(2008-03-13 01:17:27) |
795. シー・ノー・イーヴル 肉鉤のいけにえ
《ネタバレ》 よくあるスラッシャー映画ですな。ただ、犠牲者たちが犯罪者ばかりなので、生き残りを予測できない面白さはあった(実際、意外な人物があっさり殺されたりする)。それにしても、虐待の果てに殺人者になってしまったのに、あんな殺され方をするなんて、犯人も可哀相。 [DVD(吹替)] 4点(2008-03-13 01:03:35)(良:1票) |
796. サウスバウンド
原作をなぞっただけの平板なストーリー展開、クライマックスに至っても全く盛り上がりに欠ける演出。原作を読んだ時の興奮はどこへやら。期待値が高かっただけに、残念な出来。森田監督はどうしちゃったのだろう?堤幸彦監督あたりに好き勝手に撮ってもらった方が面白い作品ができたのではないか? [DVD(邦画)] 4点(2008-03-13 01:00:04) |
797. ヒッチャー(2007)
《ネタバレ》 ストーリーラインはオリジナルとほぼ同じながら、こうも作品の質が違ってしまうとは。やはりジョン・ライダー役のルトガー・ハウアーの力が大きかったか。今作のショーン・ビーンではただの異常殺人鬼に見えてしまい、ハウアーが演じた「純粋な悪」といった無垢な部分がすっぽりと抜け落ちている。細かいところを挙げればきりがないのだが、お気に入りのシーンがほとんど抜けていたし(フライドポテトとか)、主人公カップルの男女を逆転することにもあまり意味を感じない(男弱すぎ)。オリジナル版をまだ観ていない人は、リメイクを先に見ないこと!展開分かっちゃいますから! [DVD(字幕)] 5点(2008-03-10 10:29:09) |
798. ドッペルゲンガー
《ネタバレ》 オープニングはめっちゃ怖くて、これからどうなるんだろ~って観ていたら、だんだんオフビートなブラックコメディの様相を呈してくる。な~んだ、ホラーじゃなかったんだ。ドッペルゲンガーなんて思い切りホラーな題材を扱いながら、こう来たか?ちなみに、役所さんの本体はユースケに車で轢かれた時点で死に、ドッペルゲンガーがその跡を継いでます(実は2人が入れ替わるシーンが編集でカットされた)。 [DVD(邦画)] 6点(2008-03-07 01:44:26) |
799. 回路
《ネタバレ》 黒沢清が一貫して描いてきたのは、個と個、個人と世界の関係性、〈コミュニケーション(不全)〉についてだ。『CURE』『カリスマ』とその世界観を徐々に拡大していき、本作においてはついに此岸と彼岸の境を取り払ってしまった。世界を繋げる媒体であるインターネットを介して、「あの世」から死者が押し寄せてくる。孤独や絶望が人々を死に向かわせ、世界は死者(幽霊)で溢れ返ってしまう。この終末感が素晴らしい。動きがヤバイ幽霊や飛び降り自殺の映像など、目に焼きついて離れない。これぞ黒沢映画の最高傑作。 [DVD(邦画)] 9点(2008-03-07 01:06:55) |
800. 幸福な食卓
《ネタバレ》 原作読んでないんですけど、きっと原作の方が面白いんだろうな~と思いながら観ました。「お父さんを辞める」発言も、活字として読むと違和感ないと思うんだけど、生身の役者が声に出して言うと、かなり異様。彼氏が死ぬのもいささか唐突で、無理矢理な感じがした。無論、そこから物語が結末に向けて動いていくんだけど、何というか、彼は死ぬ必要がなかったような。物語的には必要なのかもしれないけど、作為的な臭いがしてちょっと受けつけなかった。ただ、ラスト、歩き続ける北乃きいの姿は良かったです。 [DVD(邦画)] 6点(2008-03-07 00:06:05)(良:1票) |