781. Z
《ネタバレ》 登場人物の紹介もソコソコに最初っからいきなり緊迫していて何が何だかわからない。 雑そうに見えてそれほど複雑ではないので、次第になんとなくわかってくるんですが、展開がスピーディーで次から次へと人物が登場しまくり、特別誰かにスポットが当たるわけでもないので、鑑賞者としてはただ流れを追ってくだけになってしまっていた。 しかし、早い展開は退屈せずに面白いし、音楽がやたら軽快でカッコ良い。ラストもちょっとビックリ。暗殺の凶器はなぜ棍棒? [ビデオ(字幕)] 7点(2009-12-15 14:58:58) |
782. 死霊のえじき
《ネタバレ》 最初っから世界がほとんど終わっていてゾンビだらけ。真昼間からゾンビだらけの光景に期待大だったんですが、ほとんど人間同士でウダウダやっていてストーリーに展開がなく退屈。最後の20分くらいは結構面白いけど、それほど派手なシーンもショッキングなシーンもありませんでした。そして、あのいいかげんなオチはなんなんだ。最終版だから? [DVD(字幕)] 4点(2009-12-13 00:21:54) |
783. 息子(1991)
《ネタバレ》 永瀬パートは、程よい苦悩と青春と、チョーさんや田中邦衛のコミカルさで見やすかったんですが、彼が不在のパートでは、リアルにお爺ちゃんと家族の憂鬱を見せられるシーンばかりでちょっとしんどい。どこにも悪意が存在しないのにこんなにしんどいなんて、何とこの世は世知辛いんだ。 それだけに結婚報告のシーンは素晴らしく、涙がちょちょ切れそうになりました。僕も早く一人暮らしのオヤジにめんこい嫁っ子を紹介できたらいいなぁ、と思うのでした。 [DVD(邦画)] 7点(2009-12-11 15:10:01) |
784. 2012(2009)
《ネタバレ》 大規模な地割れで崩壊する都市、降り注ぐ隕石、ズタズタになった大地の跡など圧倒的な迫力の映像には背筋も凍るような恐ろしさがある。 しかし、皆さん往生際悪すぎ。地球終わるなら人類滅亡したっていいでしょ。 ノアの方舟をきどるなら人類は一つがいちょっとで十分でしょ。 誇り高く死を選ぶ人達も描かれた前半はなかなか良かったが、後半となると生にしがみつくお偉いさんやお金持ちの乗った船と、無銭乗車しようとする平凡ファミリーしか描かれず、到底応援する気になれない。もういいから早く滅亡してしまえという気にすらなった。あんな不死身のパパさんに感情移入しろって方が無理だ。 ともあれ、映像はハンパなくすごかったから、損した気にはならなかった。 2時間半超えの長さを全く感じさせなかったのも偉い。 DVDで鑑賞するのは厳しいかも。 [映画館(字幕)] 6点(2009-12-09 13:30:19) |
785. 誓いの休暇(1959)
《ネタバレ》 出てくる人が皆優しくて、軍人もみんな優しいのが若干胡散臭いけど、心温まるからまぁいいか。ソ連、ロシア映画って殺伐としてるか、キンザザみたいなヘンチクリンなのか、アニメくらいしかないと思っててごめんなさい。 ソ連女性は美しくて可愛い。そりゃ惚れるわ。やっぱり男女間の友情なんてないんじゃないか。出会った二人は友情か片思いにしといて欲しかったなー。 カラーの方が映えそうな映画だと思いました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-12-08 13:14:11) |
786. ブロブ/宇宙からの不明物体
《ネタバレ》 キッチンの流しに吸い込まれる人間の映像は衝撃的。巨大化し続ける実体をもたない生物というか、液体の化け物は無敵っぽく、殺されパターンもバリエーション豊富。それだけに最後、無理矢理やっつけた感が否めないのは残念。ザ・B級とも言えるチープな合成のドログチャ化け物がたまらなく、案外楽しい。どうでもいい細かい伏線をどうでもいい感じに回収してくるのもいい感じです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-12-06 12:35:53) |
787. 戦争のはらわた
《ネタバレ》 ドンパチシーンの迫力は30年以上経っても何ら現代映画と比べても見劣りしないが、どうも戦況はわかりにくい。 勲章に躍起になってる軍人はどこの国でも共通に醜い。ストランスキー大尉が「勲章がなけりゃ家族に合わせる顔がない」って言ったときの表情がとてもせつなく、案外いいいヤツなのかと同情したのに、全然そうじゃなかったのが哀しかったです。 ラストシーンは、ある意味痛快と言ってしまってもよいのかな。スタイナーさんかっこえー! [ビデオ(字幕)] 7点(2009-12-06 01:07:53) |
788. トータル・リコール(1990)
《ネタバレ》 スピード感のある展開と漫画っぽくSFサスペンスらしい大味ながらも惹きつけられるストーリー展開が全く飽きさせない。 シュワちゃんの大作と言えば、小学生高学年くらいのころ熱狂して見ていた思い出がありますが、本作は今見るとなかなかエグくて笑える表現満載。冒頭から目ん玉飛び出しそうだし、シュワちゃん人殺しにためらいないし、巻き添え食らった一般人を平気で盾にしたり、鼻の穴に変な機械突っ込んだり、奇形の人がいっぱい出てきたり、バイオレンスも激しく(シャロン・ストーンの金的狙いが執拗で笑った)、大作なのにかなりB級臭がぷんぷん。正義のヒーローものには見えません。と思ったらポール・ヴァーホーベン監督だったんですね、これ。ロボッコップも再見せねば。 子どもの頃はシュワちゃんに夢中で監督になんか興味ないですから。今だったらR-15くらいにはなりそうな、こんなのが大ヒットして民放ゴールデンで家族で楽しんでる時代もあったんですよね(今もやってるのかな?)。少なくとも僕はこの映画、子どもの頃大好きでした。そして、再見してもとても面白かったことに感動してます。リメイクされるってマジすか? [DVD(字幕)] 8点(2009-12-05 17:10:36) |
789. ヒルズ・ハブ・アイズ
アメリカの核実験を批判する心意気は良し。気味の悪さも良し。核実験の後遺症の奇形の人達が問答無用で襲ってくるってのは倫理的に大丈夫?という別の意味でのハラハラ感もまぁ、良しとしましょう。 しかし、雰囲気作りが丁寧なのに、バトルが始まるまでが非常に長くて、おおむね退屈してまっていました。それほど壮絶なシーンもないし。 内容はB級なのに画面がどことなく格調高いのはアジャさんの成せる技か。 赤ずきんの娘はかわいらしかったですね。 [DVD(字幕)] 4点(2009-12-04 15:38:19) |
790. シラノ・ド・ベルジュラック(1950)
《ネタバレ》 評判が良いから観てたみたんですが、途中で間違えて更に40年も古いほうを観てしまったということに気づきました。フランスのはずなのに普通に英語しゃべってるからおかしいと思ったんだ。 詩と剣の達人で傲慢な嫌なやつかと思いきや、デカっ鼻のせいで恋となると奥手でモテないシラノさん。彼の好きになったロクサーヌは、美男子だが頭が悪く口下手で愛を語れないクリスチャンを好きになります。そして、シラノさんは口下手なクリスチャンに愛の語り方を教え、陰で応援するというモテない男の涙ぐましいストーリー。 古い映画ながら舞台用っぽいセットは面白いが、立ち回りのシーンはもう一迫力欲しいし、芝居がかり過ぎたセリフ回しは少しクドいかも。ストーリーは良いのにもう一歩心に届かなかったです。 シラノさんのキャラクターはとても愛着がもてるんだが、ヒロインに魅力が薄いというか、鈍感で単純すぎます。いったい君は男のドコを見ているのだ。男は中身かもしれないが、素敵な言葉を紡げる男が中身まで素敵って違うでしょう。 笑えるところが多いのは良いが、それぞれの人物の苦悩ももっと描いて欲しかっです。 うーむ、90年版も観るべきでしょうか。 [インターネット(字幕)] 6点(2009-12-02 11:08:22) |
791. ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part 2 ルージュ編
《ネタバレ》 part2も観終わり、二部作鑑賞終了。 満足度は高いものの1を見終わったときの期待値は超えなかった。 法廷で啖呵を切ったり、華麗に脱獄する姿は惚れ惚れするが、パート1に面白い部分を詰め込みすぎてしまったか、1と比べると、どうしてもインパクトが弱い。 一人の人間の話を二部作にしたからにはやはりその人間にも変化が欲しい。 冒頭でも見させられるが、彼の結末は死以外用意されていない。結末を先に見せる手法なら、後半につれ改心してみるなり、狂気にとりつかれていくなりの変わっていくくジャックさんの姿を見たかった。確かに魅力的な主人公ではあったが最初から最後までほとんどぶれてないし、ストーリー性も弱いためこの長尺がいきてない。 この映画は完成度がひたすら高く、センスも良く、とても面白いのだが、人間の内面が全く描かれてないため、心に響かない。脇役が次から次へと変わるので、パート1のことを覚えていなくても問題ないのはいいんだが、その分、この二本を通しての名脇役として心に残る人物もいなったのは痛い。 時間も鑑賞料金も二倍の二部作ですから、大作としての要求は当然高まる。三時間くらいで一本にまとまってたら傑作の判を押していたかもしれない。 しかしながら、ハリウッド臭くない上質なフランス産クライムムービーを観れてなかなかに満足した。 [映画館(字幕)] 7点(2009-12-02 10:55:04) |
792. ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part 1 ノワール編
《ネタバレ》 タイトル長っ! パート1とパート2を同時期に上映するなんてなんとも冒険的である。 1が面白ければ2もなし崩しに客が入るが、1が滑れば2は誰も見ないだろう。 この心意気は素晴らしい。 アル・パチーノが演ずるギャングを彷彿とさせるようなジャックさんは、全く人間くさくない。何のために犯罪を繰り返すのか。金のためというより犯罪のための犯罪を繰り返し続ける。極悪非道というほどではないが、逆恨みで善良なおっちゃんを誘拐したり、自分の奥さんをボコったり、必要とあらばためらわず人を殺すクソヤローのジャックさん。何を考えてるかわからないが、そのクソ度胸の堂々たる犯罪にスカっとしてしまうのは確かだ。徒党を組まずごく少数の仲間とだけでどんな相手にも向かっていくところも格好良く、彼は犯罪者の中のヒーローに相応しい存在感なのである。 泥臭い世界をなんともかっこよいセンスで撮りあげたこの映画は、心に何も残すこともなく、ともすれば犯罪賛美にも見え、眉をしかめる人もいるだろう。実際のモデルがいるというのもタチが悪い。でもこれは映画。面白ければオーケーだ。 前半のぶつぎりエピソード集から一転、収監後の怒涛の展開。死や別れにより突然に退場していく登場人物たちに執着も余韻もなく、より派手な展開に転がっていく。 後半の各シーンの異常なまでの緊張感は超一級品。二部作なのにそれなりにキリの良いところで終わって、単品としても観れるようになってるも好感がもてる。 後半に多大に期待がかかる。面白かった!! [映画館(字幕)] 9点(2009-12-02 10:50:31)(良:1票) |
793. シッコ
参った。これは素晴らしいドキュメントです。同監督の銃社会批判やブッシュ批判は、どこか他人事でしたが、医療の話は普遍的なものであり、感ずるものが段違い。 今、日本でも問題にありつつある医療問題ですが、アメリカの実情には愕然。 どこまで公正に事実を伝えてくれているかはわからないんですが、自分が他国について何も知らないってことを気づかせてくれました。フランスは本当に絶望がない夢のような国なのか、アメリカの医療問題と他国の違いはなぜなのか。 日本では個人的に毎月結構な額の保険料を取られている気がするが、それでも医療費はそれなりにとられます。僕なんかは貧乏の割に健康体なんで保険料なんか払い損だなーとか考えちゃうダメな奴なんですが、やはり無料で医療を受けられる国はやはり莫大な税金をとられているんですよね。そんな点からも、税金や経済についてはもうちょい触れてほしかったところですが、教えて教えて言ってないで自分で調べろって話ですね。 メディアでは、悲惨な国の実情は時折報道するが、他国の素晴らしい点をなかなか見せてはくれない。国の現状をより良くするには国民が賢くなり、知るということが大事です。そりゃあもう政府に恐れられるほどに。 まさに自分の無知を思い知らされた気分なので、これをきっかけにもっと他国について勉強したくなりました。そんなきっかけを与えてくれる映画ってのはホントに有難いです。 [DVD(字幕)] 9点(2009-12-02 01:11:09)(良:1票) |
794. イングロリアス・バスターズ
《ネタバレ》 長~い会話でためてためてバイオレンスドカーンというタランティーノ黄金パターンの繰り返し。ホント無駄の好きな監督だなー。 バスターズと復讐する女とナチの面々と、キャラクターは多いんだが、無駄話ばかりでそれぞれのキャラクターのバックボーンはほとんど語られず、魅力的だと思えた人物は余りいなかった。バスターズと復讐する女が全く絡まないのも肩すかし。復讐のためにどんな人生を送ってきたかとか、バスターズがどれだけナチに虐げられてきたかなんて事は重要ではないようだ。それならそれで勿体ぶらずドンパチやってくれれば良かったんだが、意外とバイオレンスシーンは少なく、物足りない。コメディ要素も中途半端で笑えないし、どこにも振りきれていないように思えた。ブラピ何もしてないじゃん。敵役のランダ大佐が一人で目立ってたな。良くも悪くもタランティーノらしい一本だが、爆発力がなく、面白かったとは言えない。 [映画館(字幕)] 5点(2009-12-01 21:49:33)(良:2票) |
795. ラストエンペラー
清朝最後の皇帝溥儀さん、この壮大な大河ドラマの主人公なのに、ホントに自分ではほとんど何もしてない、何もできない…。そんな溥儀さんの思い通りにいかない人生がとても切ない。 中華史劇なら当然セリフは中国語だろうと思ってたので、英語だったことに少し肩すかし。視点や雰囲気がどこか洋風なのにも違和感。 物語としてもそれほど面白いものでもないのに、何故か160分間全く退屈することなしにジックリと観賞し終えていました。 こういう映画を撮る人は見せ方が巧いんだろうなぁ、と思う。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-29 20:21:29) |
796. キートンのセブン・チャンス
《ネタバレ》 前半はアクションが少ないながらも、ジミーさんのふられっぷりがとにかく可笑しい。 後半になると、わらわらと現れる花嫁から逃げながらの、スーパーマリオばりのダッシュや障害物よけが素晴らしい。 誰もが安心して楽しめる一流のサイレント・コメディですね。 ちょっとBGMがうるさかったな、弁士つきで見てみたい。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-29 20:11:35)(良:1票) |
797. ハイテンション
《ネタバレ》 でかい音がなったりするわけでもなく、ジットリとした屋内での殺戮が行われる前半は、直接的なスプラッター描写と、音だけで聞かせて恐怖を掻き立てる描写のバランスがうまく、ゾクゾクする。女の子がギャーギャー悲鳴をあげず、冷静なのも好感が持てる。屋外に出てからちょっとテンポダウンするものの、恐怖演出が結構好みでコワ面白いので全然退屈はしなかった。こりゃなかなかの良ホラーだぞ! と思いきや、何で奇をてらっちゃうかなー。納得させるだけの整合性があればいいんだけど、散々オッサンの殺戮を見せといてそれはナイ。製作者の欲が見え、ガッカリ。面白味が半減しちゃった気がしました。正統派で勝負してもイケる出来だったと思うんだが…。もったいない。 [DVD(字幕)] 6点(2009-11-28 01:32:24)(良:2票) |
798. 暗黒街の顔役(1959)
《ネタバレ》 メインの男前兄弟二人のくっさいセリフと大げさな演技は、監督の指示なのだろうか。見ていて少し気恥ずかしくなった。ひねりのないベタベタなストーリーは、面白いとは言えないし、なんかチマチマしている。 シリアスなヤクザものとしてはダークさもなく、アクションシーンや、ヤクザの面々にもあまり迫力を感じず、脇役陣もあまりノっていないように感じた。 そんななか佐藤允だけは一人で異様な存在感と格好良さを醸し出していて、逆に浮いていたぐらい。 50年代末の作品で、この80年代のような雰囲気は、やはり岡本喜八監督のセンスに未来的なものがあったことを証明しているようにも思えた。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-11-27 14:42:33) |
799. セントラル・ステーション
《ネタバレ》 人の手紙破いたり、子供を売り飛ばそうとしたときはこのババア、鬼畜にもほどが あるぞ!と思いましたが、この人間のできていないドーラさんの予測不能な行動やセリフが面白いです。ストーリー自体はベタで、旅を続けるにしたがい、憎たらしかったドーラさんは、やっぱり次第に子供にほだされていき、表情も優しくなります。 しかしながら、その過程に無理がなく、鑑賞している僕も同時にこの二人を好きになっていました。 見慣れないブラジルの景色もあわさって、最後には心地よく、静かな感動を得られました。良作。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-11-26 14:35:08)(良:1票) |
800. 鬼が来た!
《ネタバレ》 香川さんの熱演と、軽快な会話運びでなかなか楽しく見ることができました。昔話のような話で案外気持ちの良いラストを迎えられるんじゃないかとちょっと期待してしまいましたが、やはり日本軍は鬼か…。まぁ、そこまで一方的な描き方ではありませんでしたが、何を思えばいいか難しい映画です。個人的には犯人はハッキリさせてほしかったなー。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-24 01:17:43) |