961. ガンジー
非暴力主義・無抵抗主義っていうと「消極的」なイメージがありますが、ガンジーのそれは(作中の台詞にもありますが)まぎれもない「闘い」であったんだなあ、と思いました。製塩所での抗議行動で(救護班まで用意して)黙々と殴られる群集のシーンには圧倒され、涙が出ました。それに何といっても壮年から晩年までのガンジーの生涯を一人で演じ切ったベン・キングスレーは(メイクの効果もあったのでしょうが)凄い!てっきり老人が演じてたのかと思っていたのに当時の彼はまだ30代だったんですねえ。ただ、これはわがままな注文ですが、ところどころ説明不足な感じもあって(例えば、なぜガンジーが第一次世界大戦時にイギリスの参戦を支持したのか、とか)少しだけ不満がありました。もちろん、ガンジーの全生涯を描くには3時間でも足りないし、細かいことを知りたければ、本なり何なりで調べればいいことなんですけどね。ところでこの作品、D・D・ルイスが出てるはずなんですけど、全然気づかなかった。 8点(2003-10-01 17:22:07) |
962. チャンプ(1931)
ごめんなさいです。返却期限ギリギリで、昼間に慌てて観た為か、今ひとつ感情が入り込めませんでした。リメイク版も含め、も一度観てみます。 6点(2003-10-01 17:05:03) |
963. 三十四丁目の奇蹟(1947)
94年の「三十四丁目の奇跡(“せき”の漢字が違うんですね)」のオリジナル(とはいえ「跡」の方は未見なんですが・・・)。大人にも子供にも楽しめる、上質のファンタジーですね。ある意味現代のあまりに商業主義的なイベントになってしまったクリスマスを批判している面もあるし、あんまり硬いこと言うのもナンですが、「宗教(信仰)とは何か?」「狂気と正常とは?」といった「裏テーマ」が随所に盛り込まれているのが興味深かったです。ただ、後半の裁判のオチはちょっと「惜しい!」と感じてしまいました。サンタの証明がああいう形っていうのはなあ・・・。でも、いい作品です。 8点(2003-10-01 17:00:41) |
964. 恋におちたジョージ・ルーカス
「恋におちたシェイクスピア」及び「スター・ウォーズ」シリーズを始めとするルーカス作品をパロッた超短編ですが、なかなか面白いですよ。ただ、ホントに短いです。 7点(2003-10-01 16:50:30) |
965. チェイシング・エイミー
あくまで想像ですけど、この作品の主人公って監督ケビン・スミスが投影されてるんじゃないですかねえ。主人公と同じような悩みを彼自身持ったことがあるのかな?そういや「クラークス」でも同じようなエピソードがあったし(あっちは半分ジョークにしてたけど)。あたしゃよく分からんのですけど、やっぱし世の男性は恋人の過去の男性遍歴って気になるのかしら?それにしても相変わらず「スターウォーズ」ネタは入るんですね。 6点(2003-09-27 21:32:59) |
966. 紅の豚
勝手な想像ですけど、これって宮崎監督が「今までいっぱいエンタテインメントやって、観客には目一杯奉仕したかんね。これからは売れようと売れまいと好きなことやらしてもらいますばい(なんだ、この口調?)」という決意を表明した作品って感じがします。個人的には「カリ城」や「ラピュタ」の方が好きなんですけど。後の作品と比べると声優がいいですね(特に加藤登紀子)。 7点(2003-09-27 21:26:01) |
967. 現金に体を張れ
《ネタバレ》 どうでもいいことですが「現金」と書いて「げんなま」と読むんですよね(確か「現金に手を出すな」とかも同じはず)。うん、テンポもいいし、面白かったです、ラストの札束がブワーッてなるところとか。あと、妻に裏切られる窓口係のジョージが切ない。 8点(2003-09-27 21:17:33) |
968. ティファニーで朝食を
原作を読んでから観たので、ちょっとラストは興ざめでした。ムーンリバーはいい曲だし、オードリーも素敵なんですけどね。この手のおしゃれ感覚はいまいち苦手なのです。 6点(2003-09-27 21:06:04) |
969. 誰が為に鐘は鳴る
BSでやってた完全復元版を観ました。原作を読んでないんで比較は出来ないんですけど、これはこれで良いと思います。どっちかっていうとスペイン内乱より主人公とヒロインのロマンスに焦点が合っている感じですが・・・。あのラストは壮絶で見ごたえがありました。あと個人的には、同郷の若者を殺さざるを得なかったおじいさんが印象に残りました。 8点(2003-09-27 21:02:37) |
970. 星降る夜のリストランテ
監督のエットーレ・スコラって「特別な一日」の監督なんですよね。未見ながら、某評論家(自分の名前を新仮名遣いで表記されると陰湿なキレ方をする人)が絶賛してたんで名前は覚えていたんですが・・・あの日本人はちょっとないんじゃないの?と思ってしまった。全体的な雰囲気は好きなんですけどね。もう一度観たら、もうちょっと良さが分かるかなあ? 6点(2003-09-27 20:56:55) |
971. 点子ちゃんとアントン
うむ、好きなタイプの映画だし、「刺激の強い映画を観たがる現代の子供達に観せたかった」という監督の意図は理解できるのですが、舞台を現代にしたのがちょっと引っかかってしまったんですよね。小さな子供がアイスクリーム屋で働いていたり、深夜の駅構内で歌ってたり、泥棒に対する警官の態度がなんだか呑気だったり、というある種の牧歌的雰囲気がちょっと合わないような感じがしました。ひょっとして原作の時代設定にすると(セットやなんかで)制作費がかさむ、という事情があったのかもしれないのですが・・・。でも、いい映画だと思います。 7点(2003-09-24 22:01:08) |
972. マーズ・アタック!
正直、グロい描写は好きじゃないんで、その辺ちょびっとひいたところもあったんですけど、面白かったですよ。ガチガチの軍国主義者をはじめ、色んな意味での権威を馬鹿にしまくってますね。ある意味、オタク少年の逆襲って感じ(最後はおばあちゃん思いのオタクっぽい少年が勝利するし。と思ったらあの男の子は「刑事ジョン・ブック/目撃者」に出てたあの男の子だったんですねー。大きくなったなあ)。群像劇としても面白かった(特にあの元ボクサーの黒人はイカす!)。監督の彼女の火星美女のキモチ悪い動きもサイコーでした。やるじゃん、ティム。 8点(2003-09-17 18:14:21) |
973. デトロイト・ロック・シティ
アタクシの場合、KISSのCDはベスト盤を一枚持ってるだけなんですけど、これは面白かったなー。女子トイレのシーンといい、いちいちトゥーマッチでマンガっぽい展開といい、いかにもKISSの映画って感じでした。それにしても、やっぱロックはヘタレ小僧(&ヘタレ大人)の勇気を奮い立たせてくれる音楽なんだなーと思いました(俺はロックファンだがヘタレじゃない!と思った人、許してね。でもアタクシもヘタレだから)。 9点(2003-09-17 18:02:53) |
974. 普通じゃない
んー、どうでしょう?あんまりキャメロン・ディアスの演じるキャラが好きになれなかったんですよね(クレジットカードがどーのこーのとか。あんなん言われたら、多分、殴る。グーで)。ユアン・マクレガーのお人好し駄目男やホリー・ハンターのブチキレ天使はなかなか良かったんですけど・・・。最後の「愛の講釈(?)」もなんだかなあ。この監督(確かイギリス出身?)の作品を観るのはこれが初めてなんですけど、あんまりアメリカでの仕事はうまくいかなかったんじゃないでしょうか(「ザ・ビーチ」は未見で評判を聞いているだけなんですけど)。同じような話なら「バンディッツ」や「キル・ミー・レイター」の方が好きでした。残念。 3点(2003-09-17 17:56:35) |
975. のど自慢
井筒監督って、こういう市井の人々を丹念に描くのがホント上手ですねえ。いわゆる群像劇なんだけど、脇役やチョイ役のキャラクターの描き方も細やかで、監督の人間に対する愛情が感じられました。個人的に好きだったのは可愛いパパに扮した大友康平(とその家族)、自閉症気味の孫を預かるおじいちゃん役の北村和夫、あと、予選で出場者のそばについて細やかな気配りを見せるディレクター役の田口浩正も良かった(そういえばこの人、「シコふんじゃった」でもいい味出してたなあ・・・)。正直、「のど自慢(番組の方)」も演歌も好きじゃないし、あんまり若者ウケする内容ではないかもしれないけれど、良い作品でした。<2005.4.18追記>久々に観直しました。最近時々思うのだけれど、日々のイトナミの中で人がこだわったり夢中になったりする事ってそのほとんどが、客観的に見たらくだらなくて愚かしい事ばっかだと思う。でも、いーじゃん、バカで。バカな事をひとつもやらない人生なんて、きっとさみしくて、つまんないぞ。この作品は、そんなバカみたいな市井の人々の悲喜こもごもをサラッと描くことで、それぞれの人の中にそれぞれのドラマがあり、そしてそれぞれの「うた」が流れているのだ、ということを再確認させてくれる。これが泣かずにおらりょうかよ。っつう事で1点プラス。 [DVD(字幕)] 9点(2003-09-12 18:52:39) |
976. 依頼人(1994)
あんましこの手のサスペンスって観ないんですけど、なかなか面白かったです。ただ、あの男の子(ブラッド・レンフロ)は病院で襲われた時点で警察に頼ってても良かったんじゃないか?そもそもあの年で行動力ありすぎじゃない?という気もちょっとしたんですけど、ま、この手の作品では多少強引な事をしないと物語が成立しないわけでしょうがないかな。スーザン・サランドン演じる女性弁護士と男の子の心の交流が良かったです。 7点(2003-09-10 18:17:40) |
977. クライ・ベイビー
ジョン・ウォーターズ監督お得意の、分かりやす~い構図の楽しい映画でしたね(“スクエア”を「山の手」と訳してたのが妙におかしかった)。僕は世代が全然違うんでよくは分かりませんが、エルビス・プレスリーの映画のテイストを真似ているのかな?それにしてもジョニーの歌は吹き替えだったのかあ。もともとミュージシャン志望だったのに・・・。 7点(2003-09-06 18:57:48) |
978. 愛と追憶の日々
デブラ・ウィンガーって、最近公開された「デブラ・ウィンガーを探して」っていう作品で名前を知ったんですけど、少し低めのハスキーヴォイスに気取らない感じの演技で結構好印象でした。でも、話自体は何だかとっ散らかっていたような印象がありましたね(特に前半)。ジャック・ニコルソンは(好きな役者だけど)あんまし宇宙飛行士に見えないし・・・。でも、子役はなかなか頑張ってたように思いました。特に最後の方のテディ(次男)が可愛らしかった。最後の方はいわゆる難病モノになってたけど、それほどべたべたしてないのは良かったかな。泣くほどではないけど。 6点(2003-09-06 18:50:36) |
979. ファイブ・イージー・ピーセス
うむ、苦い。ただ、アタクシの経験値が足りないためか、もひとつ感動には至りませんでした。でもラストシーンは切なくて、余韻が残りました。 6点(2003-09-06 18:40:45) |
980. ショウタイム
「これってひょっとして現代のメディアのあり方を風刺した作品なのかな?」などと思ってしまったワタシがいけないのかしら?20年前ならともかく、今更「TVや映画の刑事と本物は違う」なんて事を言われても、別に・・・ねえ。それに劣化ウラン弾って確か対イラク戦に使用されて問題になっているやつですよね。それが単なる「強力な弾丸」としてしか描かれていないっていうのはどうなんだ?個人的にコメディタッチの作品に出てるデ・ニーロは好きなんですけどねえ。何だか、イヤイヤテレビに出ているミッチ刑事とイヤイヤこの映画に出演している(ように思える)デ・ニーロがダブって見えたのは、きっとワタクシの気のせいだと思います、ハイ。 3点(2003-09-06 18:36:22) |