961. 橋蔵のやくざ判官
う~ん、きっと何の予備知識もなく観たら、それなりに楽しい時代劇として観られたと思うのだけれど、マキノ雅弘監督作として観ると、ちょっと物足りない。確かにマキノ作品の陽気さ・快活さはあるし、群集も活き活きと描かれていて楽しいのだけれど、も一つガツーンと来るものがなかったなあ。マキノ作品の楽しさって(少なくとも今まで観た作品では)いかにもなギャグとかではなくて、各キャラクターの人間臭さから来る「おかしみ」みたいなものだと思っていたので、この作品の笑いはちょっとクドいと感じてしまった。でもまあ、この所立て続けに観てたマキノ作品がどれも良かったので、知らず知らずのうちに期待が高まり過ぎてワガママになってたのかも。ゴジラ松井だって、全打席ホームランが打てるわけじゃないんだしね。 6点(2004-07-21 21:09:36) |
962. 昭和残侠伝 一匹狼
佐伯清監督による、「昭和残侠伝」シリーズ三作目。マンネリ化を防ぐため、色々工夫しているのが見られるのだけれど・・・うーむ、話の展開があまりに偶然が重なりすぎてて(病弱な加代が発作を起こした時に「偶然」藤純子がいて、しかも「偶然」自分の元親分の仇の妹だった、とか)ご都合主義にもほどがあるぞって感じでした。それと、これは前ニ作の時も思ったのだけれど、高倉健一人が突出し過ぎていて、脇役があんまし活きていないような気がする。例えば、女座長に片想いをしていて、後に殺されてしまう高倉健の元子分とかにもう少しスポットを当てても良かったんじゃないか、とか。高倉健大好きな人にとっては良いのかもしれないけれど・・・。あ、ただ潮政の親分役の島田正吾、この人って役柄は関係なくやたらインパクトのある濃ゆ~い芝居をしてます。新国劇だからか? 6点(2004-07-14 15:53:53) |
963. NAGISA なぎさ
60年代を舞台にした、ノスタルジー溢れる切ない青春ストーリー、なのだけれど・・・も一つモノ足りなかったかなあ。こういうこというのはナンだけど、ありがちといえばありがちだし。こういう話を扱うのであれば、ただ単にザ・ピーナッツやレコード・プレイヤーなど、「懐かしいアイテム」を羅列するだけで満足しては、イカン気がするぞ・・・ってちょっと辛口。 6点(2004-07-03 19:59:23) |
964. ミルクのお値段
きっとこれは、おとぎ話、というか一種の寓話を、現代のカップルを中心に据えて描きたかったのだろうなあ。広所恐怖症で段ボール箱をかぶっている犬、いきなり出てくる怪しいお婆さん、わらわらと登場するジャクソンズ(?)など、部分々々で可愛らしくて可笑しい要素はあるのだけれど、いかんせんシュール過ぎて・・・。でも、皆さん指摘されている赤いサリーの長い裾(?)を引きずって恋人を探すシーンは可愛くて、可笑しくて、美しくて、いじらしくて、良かったなあ。 6点(2004-07-03 19:44:00) |
965. 歌姫カルメーラ
カルロス・サウラって良くも悪くも生真面目な人なのかなあ。ちょっと自分にはあわないかも。前半はちょっとかったるいけれど、後半緊張感が出てきて良くなってきた、気がした。主演のカルメン・マウラは熟女の魅力全開で結構良かったです。それにしてもスペインの内乱って哀しい歴史だ。勿論「楽しい戦争」なんてありえないけれど。 6点(2004-06-25 21:39:24) |
966. 墓場なき野郎ども
先日亡くなったジョゼ・ジョヴァンニ(元々裏社会の人でム所暮らししてたこともあるらしい)原作の代表作・・・・・・なのかなあ?あんましよく知らないことを知ったかぶりしてもいい事ないし、ここはあの人かあの人か、もしくはあの人がウンチクを傾けてくれるのを待ちましょうか。いわばフランスの仁義モノで、元の仲間でも裏切ったらバンバン殺っちゃうハードボイルドな話で、でもこんな暮らしいつまでも続かないよ、俺たちの時代は終わっちまったんだ・・・というシブい哀しみに満ちた作品。J・P・ベルモントが若いです。 6点(2004-06-25 21:24:28) |
967. ミス・ファイヤークラッカー
ティム・ロビンスっていうと「一見インテリぽいけどヘンなことも嬉々としてやっちゃうおっさん」というイメージがあるのだけれど、この作品の彼は若いなあ。さてこの作品、最初はありがちな軽い青春モノかなーっと思わせといて、実はなかなか深い内容で、しかも嫌味じゃない感じに爽やか。ただなあ、ヒロインのホリー・ハンター、そしてその従姉弟は、それぞれ過去に傷を抱えていているらしいのだけれど、その描かれ方が下手なのか、それともこっちがあほなのか(多分後者)、よく分からなかったなりよ。だから、後味は悪くないんだけどイマイチ腑に落ちないっていうか・・・誰か、他に観てた人がいたらコンセツテーネーにご教示下さいませませ。 6点(2004-06-25 21:17:42) |
968. マイ・リトル・ガーデン
言ってみれば「戦場のピアニスト」の子供版なのだけれど、「ロビンソンクルーソー」を愛読している主人公が自分とロビンソンクルーソーを重ね合わせて必死にサバイバルする姿は(不謹慎な言い方かもしれないけれど)ある種スリリングな冒険のように思えました。尚且つラストで実話に基づいた話というのを知ってびっくり。なのだけど・・・困ったなあ。えっとほら、特に欠点とかは見つからないけどいまいち話に入り込めない時とか感情移入できない時ってあるじゃないですか。この作品もそんな感じ。いい話だとは思うのだけれど・・・。 6点(2004-06-19 19:30:35) |
969. M★A★S★H/マッシュ
ベトナム戦争の最中の公開当時には、きっとアメリカの保守的な人たちを激怒させたんだろうなあ、これ。んーでも、今観てコメディとして「面白い」と思えるかどうかはちょっと・・・。アタクシのパープリンな頭にはちょっとギャグが高級すぎたかも。あとやっぱし、あのリアル過ぎる手術シーンは(意図は分かるけど)苦手。でももう一回観てみたい気も、しなくはない。 6点(2004-06-19 19:22:11) |
970. EAST MEETS WEST
僕の場合、ここの平均点を知ってから観たんで、そんなに期待してなかったというか、優しい気持ちで観たというか(笑)って感じだったんで、そこそこ面白かったです。確かに途中から、あの先生が主役になっちゃったりとか、色々欠点はあるけど、ま、真田広之かっこ良かったし、良いかな・・・と。ただ、反権力志向の強い岡本監督の作品だから、その辺をもちょっと盛り込めなかったかな、と思うと残念。ちなみに、これはマンガなんですけど「修羅の刻」(河原正敏)四巻に、明治初期にアメリカに渡った武道家が先住民ネズ・パースに助けられ・・・という話があって、これは泣けます。 6点(2004-06-12 16:00:51) |
971. パリの恋人
オードリーが「ファニーフェイス(ヘンな顔)」と言われてるのは思いっきり違和感があるのだけれど、当時の美人の基準とは微妙にずれた、いわゆる「個性的美人」だったんですかね。フレッド・アステアを観たのはこれが初めてだったのだけれど、30歳年下のオードリーとくっついても全然違和感がないのが凄い。ストーリーはともかく、ダンスや歌がかわいらしくて楽しいですね。ただ、ちょっとフランス人を意地悪く描きすぎのような気も・・・。 《おまけ》TVでこの作品を観ていた息子と外に飲みに行ってて終了十分前位に帰宅した父親の会話。 父「お、ずぅーいぶん古い映画やってるなあ」 息子「うん、57年だって」 父「ビビアン・リーか」 息子「・・・・・・」 6点(2004-06-09 17:56:10) |
972. ジョン・レノン・ストーリー(ジョン・レノン/青春のビートルズ)
ビートルズのメンバーを描く作品って、難しいんだろうなぁ。何せ世界中にマニアがいるし、中には当事者よりも各エピソードを記憶してるコアなファンとかごろごろいそうだし、なおかつ登場人物の顔が似てなかったり、ほんのちょっとでも事実と違ってたりするとドトウの突っ込みを受けそうだし。そういう意味で、この作品は中々頑張っているんじゃないかな、と思います。特に主人公ジョン・レノン役の人は見た目だけでなく声や話し方もそっくりだったし。ただ、映画作品としてみると、ちょっと小粒でこじんまりした印象。厳しい言い方をすると、色んな伝記やビートルズ本にあるエピソードをうまくつまんでつなげましたって感じでした。やはり、マニアの目を意識して作らざるを得なかったのかな。も少し独自の解釈・切り口があればなあ。例えば僕が脚色するなら(・・・・・・って何さりげなく大それたこと書いてんだ、俺)もう少し労働者階級としてのジョン・レノンを描いたと思うのだけれど・・・。とはいえ、前述の通りジョンはかなり似ているので一見の価値はアリ。 ところで「ビートルズ」になる前のバンド名は確か「シルヴァ・ビートルズ」ではなかったっけ? 6点(2004-05-29 16:22:04) |
973. 罪と罰 ドタマかちわったろかの巻
うーーーん、センスのないタイトル、破綻しまくりのストーリー、低予算ということが言い訳にならないほどの酷い画面、主演は間寛平(しかも役名が「狭間寛」って、おい)、と良いとこが一つもない作品の筈なのに、見終わった後結構満足してしまったのはきっと僕がゲロッパバカだからだと思います。なのであんまし人には勧められません。 6点(2004-05-24 19:08:30) |
974. 避暑地の出来事
んふふ、まるで往年の「吉永小百合・浜田光夫」コンビ、もしくは「モモエ・トモカズ」コンビのロマンス物のようなウブさ。「女の子と過ちを犯したことある?」なんて、4文字言葉(エフユーシーケーとかエスエイチアイティーとか)の氾濫する現代のアメリカ映画じゃ考えられませんのぉ。何か、今観ると自分の親の世代の青春に思いを馳せたりして、なかなか新鮮であります。 6点(2004-05-14 18:43:52) |
975. 桜桃の味
正直に告白すると、僕もかなり眠くなりました(笑)。良い映画だと思うのですが、流れがゆったりしていて、すごくストイックな作りなんで・・・。ただ、色々な点で興味深かったです。自殺願望のある主人公と彼が出会う人々(若いクルド人兵士やアフガン難民、神学生、トルコ系の老人など)の会話は中東の姿が感じられるというだけでなく人生に対する含蓄が感じられます。あと、この作品では会話をしていても、ずっと主人公の顔だけ映してたり、走る車を延々と映してたりしていて、人物の顔をなかなか見せないし、なぜこの主人公が自殺しようとしているのか、或いは後半、カップルの写真を撮るよう頼まれた主人公がなぜ自殺をためらうのか、一切説明はされないんですよね。多分観客の想像力をかきたてようとしてるんだろうけど、この手の作品をあんまり観てないとツラいかも。 6点(2004-05-11 16:41:40) |
976. パンと裏通り
アッバス・キアロスタミのデビュー作。イラン映画なのにいきなりオブラディ・オブラダやジャズっぽい音楽が流れてくるのでビックリしたのだけれど、この作品が作られたのは1970年。78年にホメイニ師がイラン革命を起こすまでイランは親米派のパーレビ国王が統治してたんですな、とちょっぴり歴史の勉強。10分ほどの短編ですが、ほのぼのしていてちょっと小津監督の「突貫小僧」を思い出しました。 6点(2004-05-11 16:11:00) |
977. トライアル・アンド・エラー
「ガンジー」などで知られる監督リチャード・アッテンボローが冴えない中年男を演じるコメディ。ピーター・セラーズ演じるうだつの上がらない弁護士と被告人(リチャード)のやり取りは、どこか東海林さだお的なペーソスを感じさせて、爆笑するというよりニヤリとさせられる感じ。現実のシーンと回想(&想像)のシーンのつなげ方がなかなか画期的で面白かったです。 6点(2004-04-28 18:36:05) |
978. 約束 ラ・プロミッセ
いわゆる難病ものだけれど、アルツハイマーで口が利けない老人の、毒のある内面の声があるせいで、妙にベタついた話になってなくてよかったです。ちょっとあっさりしすぎな感じもしたけど、ミシェル・セローが殆ど動かないのにちゃんと演技してるのは凄いなーと思いました。最後の海岸のシーンが美しかった。 6点(2004-04-21 17:49:17) |
979. スター・ウォーズ
何年か前修正が施されたバージョンを観て、つい最近また観たのだけれど・・・やっぱりこの世界観にハマれるかどうかが評価の分かれ目なんでしょうね。公開当時、もしくはもう少し若い時に観れば良かったなあ。でも、CG使いまくりの新シリーズに比べると、まだキャラクターが丁寧に描かれてるかな。 6点(2004-04-21 17:37:20) |
980. 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
うーん、微妙。なんかッ設定が凝りすぎって感じが・・・。 6点(2004-04-21 17:29:44) |