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なるせたろうさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 162
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20048/
ホームページ http://www.geocities.jp/narusetarou/index.html
年齢 61歳
自己紹介 『のんきと笑いは世界を救う!!』
救われて欲しいな、世界も、子供たちも。

今年のキャッチフレーズは、
『LOVE&のんき&PEACE』

優しい地球 残そう子どもたちに
http://genpatsu_shinsai.at.infoseek.co.jp/hirai/pageall.html

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81.  グロリア(1980) 《ネタバレ》 
個人的には私も、【るーすさん】の意見↓に賛成します。グロリアが、本当に生きているのかそれとも死んでしまったのかは、この映画を観ている個々人の「想い」が決めるべきでしょう。 私は、カサベテスは常に、コミュニケーションが困難な現代にあって、人と人とがいかに分りあえるかについて、そのための人々の悪戦苦闘を真正面から描いてきた人だと考えています。 思えば、『愛の奇跡』(‘63)では、父と子の、『こわれゆく女』(’75)では、母と子ども達の「再会」が実に感動的に描かれていたではありませんか。本作では、只それがクライマックスになっているのだと思います。ラスト、墓場で、グロリアを見出した少年は、長い長い歓喜の時間を駆け抜けていく。グロリアに飛びつき抱きかかえられた彼は、彼女が身に着けていたカツラを放り投げると同時に、何と!スクリーンを見つめる観客達に向かって満面の笑みを投げかける。その瞬間全ての時間はストップし、映画は終わる。これこそは、作者カサベテスが投げかけた我々観客へのウィンク!(ゆえに、私はこのラストに百万遍でも泣けるのだ。) もちろん、誰もが知っているとおり、現実はこれでハッピー・エンドというわけにはいきません。人生はまだまだ続くのだし、分り合うという状態が常にいつまでも続くわけではないだろうから。だからこそ、カサベテスはその後も映画を撮り続け、最期の時まで観客に向けて新たなウィンクを投げかけようとしていたのではないでしょうか?
10点(2003-07-06 11:25:01)(良:2票)
82.  ウォーターボーイズ
TVで観ただけなんだけどさあ。いいんじゃない、これ。とにかく「伊勢佐木町ブルース」には、腹わた捩れそうな位笑った笑った。誰かさんも言っているけれど、全編学園祭ノリで作られた感じがかえって良かったんじゃないか。ただ夢中になって何かをやりたいという若者ならではの熱い想いもそれとなく感じられたので。 確かに"映画の出来"なんてことを考えちゃうと、細かい部分ではいろいろと言いたくなるだろうけれど、彼らが自らの肉体で見せてくれるシンクロの演技とその後の晴れ晴れとした表情は、「紛れもなく映画的」たっだし、おじさんとしては目頭がとても熱くなりました。 ただ、ひとことだけ言わせてもらえれば(おやじ臭くてスマン)、シンクロの指南役は竹中直人じゃなくて、柄本明にやらせた方が良かったんじゃないか。はしゃぐ若者らを尻目にひとり静かに小指を立てキセルをふかしている"オカマの鬼軍曹"、なんてね。
8点(2003-06-24 14:20:47)
83.  果てなき船路
辛く苦しく終わりのない船上労働者たちの、暗くて救いのない物語ではありますが、室内(船内)に斜めに差し込む光が、観る者の心にどこか「救い」を感じさせてくれます。  本作では、「映画の神様」ジョン・フォードならではの、ドイツ表現主義とは一線を画した光と影の妙、いわば"一条の光"(どん底の中に生まれ出でる微かな希望)をスクリーンに映し出して秀逸かつ心憎い演出が存分に堪能できますです、ハイ。
10点(2003-06-20 23:30:35)
84.  グリード(1924)
あらゆる映画のナンバー1『グリード』。  この映画のオリジナルは本当は一体何時間何分あるのだろうか?今観ることのできる最長のバージョンは何時間何分あるのだろうか?  私が観たものは、確か100分にも満たなかったはずである。したがって、「本作を観た」とは正確には言えない。観たのはこの映画の”断片”に過ぎない。  ただ、幸運だったことに、本作(の断片)を観たのは、十数年前に青山にある草月ホールで行われた特別上映会。しかも、故淀川長治氏の解説付き。  本作の魅力については、すでに様々な所で氏から聞かされてはいたが、この日はちょっと違った。氏は、いつにもなく興奮し、大きな身振り手振りで、今から上映するこの映画(の断片)の見処を余すことなく我々観客に伝えてくれようとした。普通の映画なら、もうこれでアウトである。映画の天才語り部・淀川氏の解説が醸し出す映画の魅力が、作品本来の魅力を遥か凌駕してしまうことが度々あるからである。そのおかげで、私はどれくらい割りを喰ってきたことか(笑)。  だが、本作は違った。腐っても鯛、いや相手は映画史上最強の横綱『グリード』(の断片)である。冒頭からすでにスクリーンに投影される映像の途轍もない存在感に圧倒される。物語やキャラクターも強烈だが、何よりも画の迫力が凡百の映画とは訳が違う。耳にタコなほど聞かされていた有名な死の谷のラストシーンも、非常に鮮烈であった。ゆえに上映が終わった後しばし放心状態、汗びっしょり。もう、しばらくは映画観るのは止めようと思ったくらい。  嗚呼、このような体験あればこそ、私は夢見る。『グリード』が観たい!9時間はあると言われている完全版は望むべくもない。現存するならせめて4時間版を、私は是非とも観たい!! 断言してもよい。もし、観ることが叶うのならばのならば、地獄に落ちたって構いやしない。(そうですよねえ、STING大好きさん)
10点(2003-06-20 23:28:58)(良:2票)
85.  散り行く花 《ネタバレ》 
たぶん、D・W・グリフィスこそが、人間の喜怒哀楽は、一片の微笑みによって現すことができることを私たちに教えてくれた最初の映画人であろう。故に、後世彼は「映画の父」と呼ばれることとなった。  ひとりの少女が、狂暴な父親によって虐待され、ついには死に至る。今でも新聞を連日賑わし、徒に繰り返される遣りきれない出来事が本作でも容赦なく描かれている。  少女を演じるのは、リリアン・ギッシュ。『東への道』『嵐の孤児』『スージーの真心』などグリフィスの代表作のヒロインを演じ続けてきた女優である。これらどの作品においても、ギッシュ嬢の素晴らしくも可憐な表情を捉えた美しいクローズ・アップにお目にかかることができる。  だが、問題は、「微笑み」である。ラストで見せる彼女のか細い2本の指で作り出されるあの微笑み。存在の、運命の哀しみに覆われながらも、死にゆく間際において、なお観る者に向けて、その哀しみから私たちを解き放とうとするかのようなやさしい微笑み。「どうか悲しまないでください。泣くよりも笑ってくださいね。」って、言われているようで、さ。おいらは、どうしたって、涙が止まらねえでやんの!
10点(2003-06-20 23:21:31)(良:3票)
86.  ロベレ将軍 《ネタバレ》 
一寸の虫にも五分の魂があるように、ヘタレな国の人間にだって魂はある。 本作は、イタリア屈指の”魂”の映画人、ロベルト・ロッセリーニ(監督)とヴィットリオ・デ・シーカ(主演)の二人によって作られた、言わば「意気地」の映画である。「イタリア映画万歳!」
[地上波(吹替)] 9点(2003-05-30 20:40:46)
87.  サムライ(1967) 《ネタバレ》 
♪人を撃つ~のが 殺し屋な~ら~ば~ あの娘のハアト~が なぜ~撃~て~ぬ♪ と、侍おふらんす=A・ドロンがラストで心中つぶやいていたかどうかは、今となっては伺い知れぬが、徹頭徹尾己のスタイルを貫き通したその寡黙にして堅牢な姿勢には恐れ入った。ゆえにこれに免じて、あの大量の鍵束は、見なかったことにして進ぜよう。
9点(2003-05-30 20:36:34)
88.  冒険者たち(1967)
10歳で初めて観た時も40歳になった今観返してみても、感じることは同じ。恋する女と無二の親友を失い、ただひとり残されるリノ・ヴァンチュラの「淋しさ」になぜだかとても共感してしまうのだ。
9点(2003-05-13 18:05:43)
89.  リオ・ブラボー 《ネタバレ》 
観れば観るほど面白さが増す痛快娯楽西部劇の王様。さすがに腕利き保安官(ジョン・ウェイン)といえども、味方がなにせ“飲んだくれ”(ディーン・マーティン)と“老いぼれ”(ウォルター・ブレナン)と“どこの馬の骨とも分からぬ若造”(リッキー・ネルソン)ときているから、危機また危機の連続で、観ているこちらは分かっていても手に汗握ってしまうのである。ところが、クライマックスは大銃撃戦かと思いきや、実に大らかな手口で敵を降参させてしまう。血の雨を降らせるよりか“綺麗なオネエちゃん”(アンジー・ディキンソン)の下着を降らせたほうがよっぽど観客は喜んでくれることを天才監督ハワード・ホークスはちゃあんと心得ているのだ。ニクい!
10点(2003-05-13 18:03:01)(良:1票)
90.  大人は判ってくれない 《ネタバレ》 
フランソワ・トリュフォーの「映画的人生」を飾る輝かしきデビュー作である。なのに、冒頭車の中から撮られたであろうエッフェル塔のクローズ・アップに“Francois Truffaut”と監督の名がクレジットされるのを観るだけで、なんだか胸が一杯になる。そして、アントワーヌ・ドワネル少年の、家族で映画を観に行った帰りの車の中でのいつになくはしゃいでいる表情と、親に見捨てられ鑑別所送りとなる護送車の窓から生まれ育ったパリの街の灯が過ぎ去って行くのを見つめる淋しげな表情、さらには、鑑別所からもひとり脱走し疾走の果てにたどり着いた浜辺に立ち尽くす時に見せる凍て付いた表情を、私は決して忘れることができない。
10点(2003-05-13 17:44:21)(良:1票)
91.  ドイツ零年
 確かにあまりにも痛々しいかもしれないが、本作は、トリュフォーの『大人は判ってくれない』と並んで(というより先駆けて)、ひとりの少年の心の真実を描いた素晴らしい傑作だと思う。  以下は、監督自身の言葉、「『ドイツ零年』を作るに当たっての私の意図は、私の全ての作品と同じでした。愛することのできる心と、考えることのできる頭脳を持った世界中の観客のために、カメラが捉えたままの正確な真実を再現したかったのです。」(「映画作家が自身を語る ロッセリーニ 私の方法」編者:アドリアーノ・アプラ、訳者:西村安弘、フィルムアート社刊)   P.S.妻となったバーグマン主演作品なら『ヨーロッパ1951年』をお勧めします。ハリウッド的装飾を排した、彼女の聖女のような生の美しさが堪能できます。ファン必見!
[映画館(字幕)] 10点(2003-05-13 17:41:03)
92.  血煙高田の馬場(1937)
日本が世界に誇るカツドウ屋マキノ正博監督による映画史上空前絶後至高最高のお祭り映画(おバカ映画とも言うんだ)。  この映画を挙げてくれたバカ王子さん、あんたはエライ!!!  ところで、伝説となったクライマックスの阪妻の走りっぷりは、『クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』でもしっかりと受け継がれておりましたなあ。
10点(2003-05-12 14:49:31)(良:2票)
93.  予告された殺人の記録
フランチェスコ・ロージは、私の大のお気に入りの監督である。彼独特の、登場人物への感情移入をあくまでも拒絶した冷徹なまでの対象に対する距離の置き方と、それでいて長回しを安易に多用せず、シャープなカッティングによる小気味良い演出が大好きなのである。彼はまた、『シシリーの黒い霧』では地元マフィア、61年の『都会を動かす手』では右翼、70年の『総進撃』では軍部、72年の『黒い砂漠』では大資本、76年の『ローマに散る』では司法などと、常に社会《権力》の暗部に光を当て、そこに巣くう者達の存在を浮かび上がらせるといったことを一貫して行なってきた映画史上屈指の硬派な監督でもあった。ところが、79年の『エボリ』(原作は、カルロ・レーヴィ自らの体験を綴った『キリストはエボリに止りぬ』)では、今までの作風とはうって変わって、タビアーニ兄弟やエルマンノ・オルミの傑作群にも似た、レンズが捉えた対象全てをいとおしくもかけがえのないものとして描いて、彼の異色作にして最高傑作となった(と私は思っている)。その後、83年に『カルメン』、87年に本作と続くのだが、(私はファンであるが故に気づくのが遅かったのだが)映画監督フランチェスコ・ロージは、既にこの時、作家としては”死んでいた”のである。したがって、本作『予告された殺人の記録』は死んだ作家の抜け殻をただ見せられているに過ぎない。だから、彼のファンとして、(原作はノーベル賞作家マルケスの傑作なので一読をお勧めするが)本作は決してお勧めできない。 思えば『エボリ』のラストで、村を去る主人公の乗る車の後方のガラス越しに、別れを惜しむ子供らが追いかけてくる姿と共に、ポツポツと降り出した幾粒もの雨粒が捉えられていたのだが、それは主人公の涙であると同時に、監督フランチェスコ・ロージの惜別の涙でもあったのだ。「さらば、ロージ」
0点(2003-04-20 16:18:04)(良:2票)
94.  柔らかい肌 《ネタバレ》 
《警告》この映画だけは、あなたの奥さんや恋人に決して観せてはいけない。何を隠そう、結婚したばかりの頃、私は隠しておいたこの映画のビデオを妻に見つけられてしまった。以来、公明正大・清廉潔白なのにも係わらず、私は事あるごとに妻から脅しを受けている(「私なら、ためらうことなく急所を打ち抜くね」)。だから、悪いことは言わない。ビデオを持ってる人は見つけられないうちに、直ちに消去せよ!
8点(2003-04-16 21:12:19)(笑:2票)
95.  ムーンウォーカー
これって、映画館では観たことないんですけど、ビデオ版だと最後におまけのように付いている黒人男性数人グループによるアカペラが実はとても(メチャクチャ)格好いいんですよ! なんて曲なのか、彼らがどんなグループなのか、今もってまるで知らないのですが、ホントこれだけでも観る価値はあると思いますよ。でも、本編は酷いです。したがって点数は、あくまでも彼らの名演にのみ捧げます。
6点(2003-04-16 20:52:55)
96.  教授と美女
アクション映画の天才H・ホークスが撮った、『ヒズ・ガール・フライデー』や『赤ちゃん教育』などと並ぶスクリューボール・コメディの傑作。後の、有名ジャズメンが大挙して登場する『ヒット・パレード』は本作のリメイクだが、映画の出来は、あまりにも、あまりにも魅力的なバーバラ・スタンウィックが登場する本作が数段上である。 嗚呼、G・クーパーとの暗闇でのキスシーンの彼女の瞳の輝きよ!! それから、クライマックスのホークスならではの仕掛けも秀逸ですぜ!
10点(2003-04-16 20:44:41)(良:1票)
97.  ペイルライダー 《ネタバレ》 
『シェーン』のラストを模倣した作品(というより、やましんさんのご指摘↑通り、心ある映画ファンにとっては、もちろん『荒野のストレンジャー』のリメイクですね!)としては、山田某が撮った作品と比べて100万倍も素晴らしい出来だというのに、公開初日の渋谷パンテオン(←こいつずーっとパレスと間違ってやがんの、やーい、ばーかばーか)は、なぜか(?)閑散としていた。なんだかその事にとても腹を立てた私は、上映が終わると、いつもは買わないパンフレットを有り金をはたいて購入し、JR山手線に乗り込んだ。席に腰掛けるや否やおもむろにパンフレットを広げ、できるだけさりげなくも周りの乗客に聞こえる位の声で、この映画が如何に素晴らしいかをつぶやいた。一体何周位したのだろうか。今にして思えば"おバカ"極まりないが、この映画に少しでも足を運んでもらいたい一心で起こした私なりの精一杯のデモンストレーションだったのだ。
9点(2003-04-16 20:26:12)(良:5票)
98.  緑の光線
長年コンビを組んで数々のカラー映画の傑作をものにしてきた名カメラマンのネストール・アルメンドロスと袂を分かって、撮影を含めた少人数(確か3人)の女性スタッフを使い、なんと16mmフィルムで撮られたエリック・ロメールの逸品。この映画の題名の元になっているラストシーンに見られるように、全てを意のままに操る映画の"達人"は、お天気までも自家薬篭中のものにしてしまうのだ。
9点(2003-04-16 20:07:54)
99.  ダーク・スター
なんせ20年以上前に観たきりなので、あまり覚えていなかったのですが、皆様のレビュー↓を読んで、記憶が蘇りました。ビーチボールのエイリアンって、傑作TV・SFシリーズ「宇宙船レッド・ドワーフ号」にも登場するのですが、これって前にもどこかで観たことがあるけれど、どうしても思い出せなくてなんかもやもやしていたところ、やっと解決し、気分が晴れました。どうも、ありがとう。いやあ、久しぶりに観たいなあ。
8点(2003-03-16 11:35:10)
100.  ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場 《ネタバレ》 
初出陣で役割を無事果たし、その喜びにはしゃいでいる若者たちを尻目に、岩にどっかりと腰を下ろし葉巻をふかしているイーストウッド。その佇まいと表情には、何やら「核心に満ちた大胆不敵さ」とでも呼びたくなるような凄みが感じられる。これこそが、イーストウッド自身と彼の作る映画の、大きな魅力なんだよなあ。
9点(2003-03-08 12:41:25)(良:1票)
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