81. ファインディング・ニモ
《ネタバレ》 予備知識もほとんどなく(臆病な親魚がこども探しをする、という程度)、最初からまったく期待してなかった(私が借りたのではなく、彼女が「見たい」といって借りてきた)ので、思ったよりもおもしろかったですね。上述の経緯で観たので、日本語吹き替えで観てしまったのですが、室井滋の役柄、英語版の彼女とピッタリ同じだったね。ああいう声質のイメージは、ディズニーは大切にするだろうから、そういう意味でも違和感が無かったです。ただ、ノリタケの方は今ひとつだったかな。とにかく上に述べた経緯で、英語版で観なかったので、ウィレム・デフォーやジェフリー・ラッシュが声をやっていたなんてまったく気が付きませんでした。そうとわかっていたら、吹き替えじゃないバージョンで観たのにね。そうすれば、監督がこだわっていた「なまり」にも少しは気が付いたかもしれないけれど、あの解説版で聞いた限りでは、偽のオーストラリアなまりとそうでないものとは区別がつきませんでした。皆さんの中でわかる人はいましたか? 個人的には150歳のウミガメのキャラクターが好かったです。英語版だと監督自ら声を担当していたんだね(笑)。メインの制作スタッフがかなりのオタク的こだわりを持っていて、前半でサメの演じる、「シャイニング」のジャック・ニコルソンのパロディや、後半の桟橋の上での、ヒッチコックの「鳥」のパロディっぽい演出など、クスリとさせられるところがありましたね。 ただ、題名はなんとかならないものかねえ。最近の映画でいつも思うことなのだけれど、原題をそのままカタカナ表記って芸が無さ過ぎるとは思いませんか? 7点(2004-11-24 17:15:50)(良:1票) |
82. es[エス](2001)
置かれる立場によって人格までもが変わってしまうことの恐ろしさ。集団ヒステリーの怖さ。権力を持った人間の傲慢さが描かれた怪作ですね。全体のトーンが暗くて、救いようのない虚しさだけが伝わってくるのが辛いです。そこがドイツ映画らしいといえばそうなのかな。 6点(2004-11-19 17:36:20) |
83. 女子高生チェーンソー
《ネタバレ》 あはは、見事にやられちゃったよ。おかげで、2回も観てしまった(笑)。3回目を観るかどうかは思案中だけどね。最近アルバトロスの映画に妙にはまっている自分が怖いです(笑)。これも他の映画のDVDの予告を観て、「そのうち観たい!」と思わせられた作品です。アルバDVDを3本観ると、冒頭の予告で洗脳効果が高まるので、見事に術中にはまっています(笑)。これは、そんな作品です。 そして、皆さんおっしゃるとおり、見事に「看板に偽りアリ!」です。だって、女子高生はチェーンソーなんか持って暴れないですから(苦笑)。残念っ! また、浮かんでくる疑問の数々は、以下の通り。 1) ドライバーが足を骨折していた理由は、ホントは何? 2) 飛んだパンツは燃えたはずなのに、なんで残ってるの?(笑) 3) 犯人のあの見事な変身はどうやったんだ?(笑) それにしても(←口癖(笑))、吹き替えでエニグマ・マシンを「なぞなぞマシン」と訳すのはやめてくれ。ますます意味がわからなくなる(笑)。 でも、いちばんのショックだったのは、あのビーバー先生の声が「麻上洋子」だったことだ!(泣) 5点(2004-11-17 08:13:37)(笑:1票) |
84. クローン
《ネタバレ》 予告編は楽しみにしていたんですが、なんか展開がもたついてしまった感じです。21時48分くらいからヒゲの男(ハサウェイ少佐)が怪しいとずっと思い込んでいたのですが、私にとっては二転三転する意外な展開でした。マデリーンは、やっぱり美人だね。 6点(2004-11-04 22:50:18) |
85. トゥー・ブラザーズ
《ネタバレ》 金払って観に行って好かった!久々に満足したと思える映画でした。とにかく小さな虎たちが可愛すぎ!実際はあのままの大きさでいるわけではなく、大きくなれば危険性も増すし、きれい事だけではすまないことはわかっていても、素直に楽しめました。たしかにストーリーは理想論に過ぎるでしょう。細かいツッコミどころはいっぱいあります。でも、クライマックスシーンでは、ガイ・ピアースに「いいか、ここで撃たないでくれよ!」という思いでいっぱいでしたし、青臭い少年の論理にも賛同したいと思っています。あまりに人間的すぎる虎の行動に否定的な意見もあるでしょうが、目の中に炎が写ったときには「ニヤリ」としてしまいました。動物好きなら楽しめると思います。最後に劇場を出てくるとき、前を歩いていた女性達が「人間が嫌いになっちゃうね」と話していたのが印象的です。 9点(2004-10-22 16:36:52) |
86. 陰陽師Ⅱ
深キョン可愛い!(笑) なんか私、あの顔好きみたいです。それにしても(←口癖(笑))つまらなかったなあ。せっかくCG使ってるんだから、どうせなら、出雲の国で復活したヤマタノオロチが京の都目指して進軍してくるのを安倍清明が阻止するって話の方がおもしろかったのにねえ。キングギドラみたいな奴でも好いから、大暴れして欲しかったのにね。それになんですか、あのユーミンみたいなメイクは(笑)。あれがいちばん気持ち悪かったね(苦笑)。 5点(2004-09-30 00:07:27) |
87. ラスト サムライ
これはコメディか? 仮にも「侍」の名を語り、明治初期の日本を描こうとしたのであれば、もう少し文化的背景や所作、台詞、そして「日本らしい風景!」にも気を遣って欲しかった。もしあの隠れ里を見て、あれが日本の景色に思えた人は日本人じゃない! 少なくとも東南アジアかマヤ・アステカの村のような違和感がしてならない。何よりも、村の入り口に鳥居はないだろう(苦笑)。製作者は薩摩の郷士制を再現しようと思ったのかもしれないが、村の規模からしたら不自然すぎる寺院といい、アンバランスの極みだった。台詞にしても、トム・クルーズと我らが真田さんがついに互角になるシーンでは、「引き分け」ではなく「相打ち」と言って欲しかったし、小雪が鎧を着付けるシーンでは(この設定も不自然だが(苦笑))「着ていただける」ではなく「お召しいただける」と言うべきだろう。そして何より、勝元はどこで英語を覚えたんだ?(苦笑) たしかに幕末の薩摩は近代化を押し進め、外国からの技術の導入を積極的に進めたが、語学レベルの修練は聞いたことがない。・・・といった具合で、この映画を19世紀の日本として観ると違和感ありまくりなのだが、クライマックスの騎馬突撃シーンがまずまずのできだったので、この点を献上することにしよう。すべての頑張りはお馬さんと真田さんに。そして最後に、こんなことで武士道を学んだと思い上がるんじゃねえぞ、アメリカ人!(笑) <追記>このレビューでこの点数だと矛盾しているように思われるかもしれないが、実際のところ観る前の期待感は9点以上のつもりだったので、「ガッカリして下げた」のです。 6点(2004-09-28 23:35:53)(良:1票) |
88. ジェイソンZ<OV>
あはは、タイトル詐欺だ(笑)。雪がぜんぜん降っていないところが不自然だし、雪の中はまったく別天地だし、ロケに金かけられなかったんだろうね。それにしても(←口癖(笑))雪の中で裸のねーちゃんは風邪引かないかい? 5点(2004-09-20 18:29:26) |
89. 阿弥陀堂だより
同じスタッフ・キャストによる「雨上がる」は好かったです。でもこちらは地味すぎですね。売れない作家とか、奥さんが精神を病んでしまうとか、その辺に私も思い入れはあるのですが、展開がちょっと淡々としてしまった感じです。日本の農村の四季の美しさや、老いの問題、過疎地における医療の問題など、いろいろなテーマはあるのですが、未消化のまま終わった印象です。北林谷栄は凄いとは思うけれど、登場人物がばらけてしまうので印象がぼけてしまいます。それが残念。 6点(2004-09-20 11:46:25) |
90. ビヨンド・ザ・リミット
惜しいなあ! オープニングは9点ペースですよ(笑)。つかみはオッケーだったのに、その後がいけません。意味のない残虐シーンのオンパレード。心臓の秘密がどうなるのかと興味を持たせつつ、最後は「え?もう終わり?」って感じです。血がドバーっていうのが苦手な人は見ない方が好いでしょうが、「あれはどうやって撮影したんだ?」という興味を持って観る人には、特撮のなぞ解きを考えるのも面白いでしょう。せっかく凄い映像を魅せているんだから、もう少しストーリーを伴わせてくれたら好かったのにねえ。予告を観たときには、中世の話がどうなっていくのかという興味があったのだけれど、現代の話がメインで、そっちは中途半端な添え物のような印象でした。中世と現代での悪役の一貫性もないしね。しかも雪の中のエロシーンはまったく突然で意味不明(苦笑)。あれで原罪を問われたらたまったもんじゃない(笑)。モチーフは好かっただけに、ストーリー展開が残念でなりません。 6点(2004-09-18 14:50:33) |
91. コール
《ネタバレ》 医者なのに彼はスタントパイロットか?(苦笑) エンジン停止の訓練はするだろうけれど、あんなことプロじゃない人間にできるのか?(笑) それに、後半であの道路が出たとき、これから何が起こるかを予感させちゃうのもなあ(参照:「デッドコースター」)。あんなに好い天気なのに、路面だけ濡れてるのは不自然極まりないでしょ。これから派手に滑りますよって宣言してるようなものだもんなあ(苦笑)。役者としては、美人とロリータと性格俳優と名脇役と正統派が出てるわりに、ガッカリの作品でした。プルートは最後に死ぬかと思ったんだけどね。 5点(2004-09-17 14:54:19)(笑:1票) |
92. ボーン・スナッチャー
予告編はとても面白そうでした(笑)。本編もあれくらいコンパクトにまとめたら楽しかったかもしれないなあ。エイリアンのモチーフをパクった感じですね。アフリカの砂漠ということで、勘のいい人ならすぐに正体に気が付くはずですが、目的もわからないし、なぜそうなったのかも不明のままって感じですし、対決シーンがショボ過ぎ!(苦笑) 予告編だともっと迫力あったんだけどなぁ・・・。 5点(2004-09-17 13:17:09) |
93. ボウリング・フォー・コロンバイン
ドキュメンタリーという形式を取ってはいるが、監督の偏向した主義主張があるので、最初に結論ありきのような作り方にはなっている。とくにアニメによるアメリカ史はかなりブラックなアイロニーが込められている。同じような移民の歴史をもち、イギリスから独立した経過を持つカナダとの比較は面白かった。とくにトロントの住民が家に鍵をかけないというのは驚きだった(笑)。10年後、日本が銃社会にならないことを祈るのみである。 7点(2004-09-16 23:19:28) |
94. ブロセリアンドの魔物
《ネタバレ》 クロエ嬢が魅力的だったがそれ以外は今ひとつという印象。「ヴィドック」も「ジェボーダンの獣」も予告は面白そうなんだよね。でも、どうもこの手のフランス映画はダメです。「ジェボーダンの獣」のヒット(?)にあやかって「魔物」とつけたのかもしれないけれど、あれは魔物というより怪物でしょう。古代からよみがえった奴なら魔物かもしれんが、ぜんぜん違うジャン! ドルイド教の信者が観たら怒るぜ(笑)。 5点(2004-09-12 03:54:14) |
95. インハビテッド
《ネタバレ》 惜しいなあ。いろいろと小道具はたくさんあって、伏線になる昔の少女の話なども因縁があって面白いのだけれど、肝心の妖精があれではねえ。お兄ちゃんが草むらを探すシーンは、なぜか、ガーデニングが趣味の人が、よく庭に妖精の置物を置いているのを連想してしまった(笑)。お母さん役はテレビシリーズ「ミレニアム」で奥さん役だった人。あっちではけっこう好きだったんだけれど、こちらはちょっときつい役だったね。でも、マルコム・マクダウェル(!)を家に招いた場面では、胸を強調した服があったりでそこばかりに目が行ってしまいました(汗)。ところで、E.T.みたいな顔をした妖精って、小さな女の子が最初から怖がると思うんだけどね。動きはグレムリンやクリッターを連想させるものだし、単なる悪戯好きなのかとんでもないワルなのかハッキリしないし、その辺の描き方が今ひとつだったのが残念。「ペットセメタリー」の隣人のような”兄貴”とか、マルコム演じる謎の医者とか、妖精の伝説と病理学とか、引退した消防士とか、いろいろと魅力的な設定はあるのに、それらを活かしきれていないまま終盤まで来てしまったのがホントに残念。それにしても(←口癖(笑))、マルコムは老けちゃったねえ。ちょっとビックリ。 7点(2004-09-12 03:46:40) |
96. ディーン・クーンツのブラック・リバー(TVM)
《ネタバレ》 テレビムービーであるがなかなか面白かった。哲学的なナレーションが全編を通してとても印象的な作品である。一見穏やかそうに見える主人公が、いきなりダイナーで怒り出すシーンはちょっと違和感があるが、平凡な田舎町がとんでもない場所だったという展開は、じわりじわりと観客の心に効いてくる。支配者が「2001年宇宙の旅」のHALよりも賢くなっていたというのは面白い。愛犬を埋葬するシーンでの農夫との会話など皮肉が効いていてなかなか好かった。犬がいて、海が一望できて、最新パソコンがある部屋。私も物書きとして町に招待してくれないかな(笑)。 8点(2004-09-12 02:29:26) |
97. ザ・ハリケーン(1999)
独房の中にいると人間は哲学的になる。ボクサーという肉体労働者が知的な存在に変わる。生まれに起因する差別や偏見は正義の実現を妨げる。訴訟社会のアメリカでは、法的な正義よりも技術的な勝ち負けが争われることが多い。正義とは何か?もし同じ事が我が国であったとしても、同じような正義の実現が可能であろうか?ストーリーとしては地味ではあるが、じっくり考えさせられる作品である。デンゼルは肉体改造をして見事にボクサーを演じていた。少年との出会い、そしてお互いに人間的に成長する過程も素晴らしい。無償の弁護を続けたデビッド・ペイマーとハリス・ユーリンも味があった。もちろん、最後に登場するロッド・スタイガー演じる判事の怪演も見事。ただ、背景にある巨悪に対する描き方が中途半端に終わったことが残念ながら減点。 8点(2004-09-12 02:14:13)(良:1票) |
98. フォーン・ブース
《ネタバレ》 鼻持ちならない嫌な奴が、ある種の体験を通じて改心するのは、映画の世界にはよくある設定で、「クリスマス・キャロル」などと同じ理屈。ただ、本作では電話ボックスの謎の声がゴースト役を買って出たという感じだろうか。携帯の電話代から浮気がバレることを恐れる男が使う電話ボックスが、とってつけたような不自然な場所にあるのはご愛敬として、上映時間の8割まではかなりぐいぐいと引っ張って見せてくれたと思う。残念なのは、最後にもう一捻り欲しかったというところ。可哀想なあの男はフェイクだとして、真犯人には、もう一暴れして欲しかったというのが素直な感想である。それがあったら8点以上はつけられた。個人的な印象として、主人公が意識朦朧とした中で認識した犯人が、実は生身の人間ではなかったというオチはいかがだろうか?まさに天罰を下すというイメージで観直すと、回線から逆探知ができなかったり、暗号化した通信であったりということの後押しにもなるのではないか?(笑) しっかし、最後まであの声があいつだとは思わなかったよ。つい最近、別の作品を観ていたのにね。やられた! 7点(2004-08-30 07:28:34) |
99. サイン・オブ・ゴッド
イスラエルの古代遺跡から謎の遺体が偶然発見され、なぜかビデオカメラの説明書が見つかったという設定。オープニングの発掘シーンは「エクソシスト」のイラクを彷彿とさせる感じで、”つかみはオッケー”だったのだけれど、なかなか核心にたどり着かず、イスラエルから一歩も外に出ない展開も物足りない。それに、登場人物のほとんどがドイツ語というのも違和感を増長させる。場所がイスラエルなんだから、発掘調査団以外はマズイだろ。謎の宗教団体や、スポンサーの正体など興味をそそる設定もあったのだが、それを活かしきれない展開は残念。最初は「9点かな?」というペースで進んでいたものの、中だるみで「6点か?」という感じになり、最終的にHDDの中身を見せたところでこの点数かな。飛んでいるヘリの感じからすると低予算だという印象を払拭できないものの、演出次第ではもっと高得点を狙えただけに残念! 7点(2004-08-29 23:47:25) |
100. RETURNER リターナー
鈴木杏は可愛いから好き(微笑)。で、一生懸命頑張ってるのは伝わってくる。でも、オートバイで逃げるふたりを追いかける、あのBMWが出てきたところで興ざめしてしまったんだよなあ。いかにも「これからボコボコにされますよ」ってことがわかるような廃車寸前の旧車だもんね(苦笑)。その辺にこの手の日本映画の限界を感じます。 5点(2004-08-29 18:13:50) |