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six-coinさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 210
性別 男性
ホームページ http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8512182
年齢 49歳
自己紹介 映画は娯楽である。笑ったり泣いたり学んだり、空想という鑑賞時間を過ごす「芸術作品」である。実際に映画づくりを体験していない人間に、映画批評が出来るとは思えない。プロの批評家でもなく映画を作った経験も無いのだから、作品のシナリオや背景など、基本設定に理屈っぽくケチをつけるようなナンセンスな行為はなるべく止めにしたい。映画好きのハシクレとして、作家が作った作品を、素直に楽しみ、感動できる姿勢を何よりも大事にしたいと思う。

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81.  ヴェラ・ドレイク 《ネタバレ》 
ヴェラを演じるイメルダ・スタウントンによる、物語終始に渡って続く「目の演技」は素晴らしい。人を愛する微笑み、逮捕される際の戸惑い、家族を苦しませる時の哀しみ、しわくちゃのおばあさんなのに、なんて表情豊かに見えることだろう。‥‥‥人助けとはいえ、知っていながら法を犯した罪は罪。一番印象的だったのは彼女の逮捕シーンで彼女がつぶやいた「人助けをしました」という自白。罪を犯したと分かっていながら、家族を傷つけることを恐れて「罪をおかしました」という言葉を使わなかった彼女の切ない言い逃れは、人が良く気が優しい善人である筈の彼女の人格の全てを象徴しているように思えた。‥‥‥この映画を観た方に伺いたいが、望まない妊娠で死にかけてヴェラの告発へと繋がった入院の女性、冒頭の彼女の妊娠のきっかけとなった(暴行の)ベッドシーンで、相手の男がヴェラの息子に見えたのは私の勘違いだろうか?母親が堕胎と言う「人助けの罪」を犯した一方で、母親の罪を避難する息子が、それを知らず「罪の原因」だったという皮肉が描かれていたように思えてならない。
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-05 00:51:22)
82.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 
銃弾やナイフをこれでもかとぶっ放し、ガラスや壁をブチ破り車も家もオシャカにする、何とまあ豪快な夫婦喧嘩。その夫婦喧嘩にまぎれて人を殺し過ぎなのがタマにキズで、コミカルアクションというにはちょっと残酷だが、まあ夫婦ともそれが仕事なんだからしょうがない。そのエゲツないアクションのバックに流れる音楽と口喧嘩が常にコミカルで面白い。ブラピとアンジェ二人のための映画であるのは一目瞭然、この二人だからこその体当たり演技にも脱帽。頭カラッポにして楽しむアクション映画としては、余計な要素が無く笑いもシンプルで、とても面白いと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-04 02:34:22)
83.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 
おいおい仮にも教育機関で、しかもその教育の一環で生徒を殺してどうするんだよ、と、余りにデンジャラズな学校に野暮なツッコミを入れてみたり。回を重ねるごとに学校の危険度が増している気がするのは私だけだろうか?原作は未読なため、特に悪役の絡みがよく分からず、前作を観直してから行くべきだったとちょっと後悔した。今までに増して大迫力の演出には満足!他のふたつの学校は男女共学じゃないんだね。
[映画館(字幕)] 6点(2005-11-25 13:11:02)
84.  ALWAYS 三丁目の夕日 《ネタバレ》 
銀玉鉄砲の駄菓子屋、湯たんぽ、ポンプ式の井戸、ガラス障子の軒先、ゴム仕掛けのプロペラ飛行機。私の生まれた時代には当然集団就職なんか無く、この映画に登場するものの最後の断片が残っているだけだったけど、同世代の人々にを感動させるだけのディティールの凝り方だけでもかなり印象深い。ご近所付き合いに象徴される人と人との繋がりが強く、幸せに至る過程こそが幸せなんだということも気付かずに、便利で豊かになっていく生活を日々喜んでいた時代。私もチューブの中を車が飛んでいる21世紀を思い描いていたっけ。‥‥‥私もそれなりに毎日一生懸命働いてるつもりだけど、豊かな現代の飽和しきった閉塞感を思えば、この映画の中の人々の方がよほど楽しく生きているように見えてしまう。若輩で豊かな時代しか知らない自分だし、贅沢を必ずしも悪いことだとは思わないけど、本当に大切だったのは、モノの豊かさの裏にある「ゆとり」という心の持ち方だったんじゃないか。「心のゆとり」を超えた贅沢は、単なる浪費になってしまう。心に平安をもたらさず、更なる浪費を求めるものなのに。‥‥‥堤真一、吉岡秀隆をはじめ、この映画のキャスティングは満点だ。お涙頂戴な筋書きも、要所に笑いを盛り込んでホノボノとした物語に仕上げてあるのが、素直にとてもいいなと思えた。完璧なハッピーエンドを期待する私は歌い子のヒロミが戻ってきてくれることを期待したけど、いいじゃないか、みんなプラスの方向へ力強く歩んで行く様な、そんなエンディングだった。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-25 13:03:18)(良:1票)
85.  ブラザーズ・グリム 《ネタバレ》 
「リーグ・オブ・レジェンド」や「シュレック2」みたいに、童話の登場人物がシュールに一堂に会して、という欲張りすぎなB級っぽさを楽しみにしていったが、正直ちょっとガッカリだ。グリム兄弟が実はインチキ詐欺師だったという設定は面白いが、第一女王様のお城がショボイし、物語のクライマックスもイマイチ盛り上がりに欠ける。敵役の女王様もアッと言う間にやられちゃったし、可も無く不可も無く、中途半端な危なげないストーリー。お城は眠りの森の美女みたく難攻不落の牙城にするとか、敵役に悪い魔法使いが出てくるとか、グリム兄弟の馬車が機関銃付きのハイテクカボチャの馬車とか、もっとミーハーな演出が欲しかった。モニカ・ベルッチは相変わらずキレイだったけど。
[映画館(字幕)] 5点(2005-11-10 00:01:36)
86.  ドミノ(2005) 《ネタバレ》 
独特の陰影を強調した画像が、賞金稼ぎというアウトローな世界観にぴったりで、実に絵になった映画。一旦事実として物語を進行させてしまう回想シーンなどの作り方は斬新で凝っており、今回の作品は彼の撮る手法が、映画の演出たる演出になっていると思う。以前の「マイ・ボディーガード」の時には、やたらチカチカとした映像にウンザリしたものだが、今回は当初から回想シーンで進行する物語に、この台詞や映像を断片的に繰り返すフラッシュバックを思わせる手法が効果的に働いていて、すんなり受け入れられた。女優キーラのワイルドな化けっぷりは見事、言われなければ彼女とは分からなかったかもしれない。ノンフィクションを基にした映画というから驚き、「賞金稼ぎ」という商売が現代に実在することも知らなかった。決められたレールのような人生よりも、むしろセレブな世界をあれほど忌み嫌っていた彼女が最後に母親と理解し合えた理由、それだけがどうもしっくりこない。
[映画館(字幕)] 6点(2005-10-24 22:26:14)
87.  シン・シティ 《ネタバレ》 
紙の上に描かれた2次元のマンガが3次元となった、「動く映像たるアメリカンコミック」の本物を、初めて観た思いがする。スパイダーマンやハルクなど、アメコミを「実写化」した映画は、ネタ切れに喘ぐハリウッドには数多いが、この作品はそれらの映画とは一線を画する。モノクロームの世界に異様に光るサイケデリックな原色は、まるで影ベタが多くハードボイルドなアメリカンコミックに、そのまま筆で彩色したかのようだ。いかにもタランティーノが一枚噛んだらしいバイオレンスを、この映像で撮った決断、アイデアは評価に値するのではないか。終始続くナレーションに導かれ、観客は動く映像を観ながら、アメリカンコミックを読んでいるに等しい。実写に加工を加えただけのものではなく、車のシーンなどのカメラワークも巧みだ。キル・ビルのように薄っぺらな血を見せびらかす(それが決して悪いことではない)のではなく、物語にそって要所をカラーで演出し、想像をかき立てることで効果を倍増している。もしカラーだったら途中で席を立ったかもしれないが、お陰で最後まで目を背けることなく観ることが出来た。
[映画館(字幕)] 7点(2005-10-04 00:52:06)(良:1票)
88.  ワンス・アンド・フォーエバー 《ネタバレ》 
もう下記レビューに書き込まれていることではあるけれど、ベトナム側から描いた視点と言えば、眼鏡の男が持っていた手帳に挟んであった恋人くらいなもの。確かに家族を失う悲しみ、残酷さは描いてあったと思うがそれもアメリカ視点、主人公に脳天を撃たれて死んで言ったあのベトコンの家族も、チラリと恋人らしい人間が映っただけ。つまるところ全体を通して言いたかったのは、任務を徹底的に死守するという主人公の活躍、国の為にではなく友の為に戦うというアメリカンヒロイズム。これではとても平等とは言えない。兵隊を主人公にしている以上、所詮アメリカの映画では、平等な視点で戦争映画など不可能なのだろう。唯一、無勢を強いられる兵隊達の恐怖や悲惨はよく描かれていた方だと思う。
[地上波(吹替)] 4点(2005-09-27 00:40:10)
89.  ボルケーノ
人種、性別、職、全てを超えた人々の一致団結と自己犠牲。その昔、映画館で観たが、祈りの言葉と共に怪我人を背負い、溶解する地下鉄を進んだ男の姿に感動した。実際にありえない話ではないそうで、自然災害って本当に恐いもんだと思った。
[映画館(字幕)] 6点(2005-09-26 00:20:07)
90.  シンデレラマン
恐慌が吹き荒れ、ロクに食べ物もない時代に、職にあぶれ家族も抱えながら、よくも戦ったものだと思う。ボクサーに形容されるハングリー精神とはちょっと違う、家族の人生を背負って戦う姿には素直に感動した。金の為に、家族の為に、あるいは貧民層の人々の為に、彼は最後まで自分の生き方を貫いた。迫力のボクシングシーンも充分で、いつか自分も観客となって声援を送っていた。‥‥‥現在も格闘技ブームであるが、自分より明らかに強い相手と戦わねばならない恐怖は想像を絶する。わずか10キロ違う相手の拳をかいくぐる時、私の様に身体も小さく才能も度胸も無い人間には、相手のグローブはまるで砲弾のように見える。叩き叩かれる痛みの経験がある人間として、ロッキーとはまた違った感想を抱く。自分が同じ状況に置かれ、歳をとり金もなく家族を守らねばならなくなった時、果たして我が身を呈してあのリングに上がることができるだろうか、と。夢で腹が一杯になったと、娘に自分のハムを与えることができるだろうか、と。父親でもなく、守るべきものもなくフラフラと好きに生きている自分が、なんだか恥ずかしくなってくる。この映画は家族の在り方を描いた映画だ。自分も人の父親になる時は、彼のように強い父親になりたい。
[映画館(字幕)] 7点(2005-09-26 00:14:11)
91.  ぼくの伯父さん
一定のテンションで延々と続く物語にはちょっと中弛みしなくもないが、60年も前に撮られた映画なのが信じられない。この監督は観る側を笑わせるつもりでこのユーモラスな映像を撮ったのだろうか、変なわざとらしさや、あざとさが全く感じられない。「いくらキレイな家を立てたって、ハイセンスなデザインに凝ったからって、所詮、お前らの暮らしなんてこんなもんだよ」と言わんばかりに、あらゆるシーンに盛り込まれている文明社会への徹底的な皮肉。生活を忘れオシャレな家を作ることだけに精をだし、掃除と庭見せに明け暮れるお母さん。機能美を目指して人間の作ったものに人間自身が振り回されている現実。昔大学でデザインを学んだ時、ハイセンスな西欧の昔の家具をインテリぶって賞賛したものだが、実際に自分が住むなら、やっぱり土のある庭と、畳敷きの部屋がいい。木造家屋だって、襖と障子と欄間の部屋だって立派なインテリアなのだ。人間が安らぎ豊かな生活を送るためにデザインはあるワケで、ユロ監督から本当にデザインに必要なものを諭されているようで恥ずかしかった。‥‥‥エンディング、おじさんが旅立った後に父親と子どもが交わしたイタズラ。皮肉たっぷりに映画全体を作りながらも、一筋の光明を最後に忘れないこところが心憎い。
[映画館(字幕)] 8点(2005-09-24 12:32:25)(良:1票)
92.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
アメコミ映画の常道で、底は限りなく浅いのだが、邦題からして予測できた安直な筋書きも笑って許せる娯楽作品。ただ、2作目が出ても多分観ようとは思わないな。目立ちたがり屋のライター男がユーモラスで好き。
[映画館(字幕)] 4点(2005-09-24 12:14:31)
93.  ジェヴォーダンの獣
西洋人なのに、なんで皆様カンフー使い?何もかもがこちらの予想と期待通りだけど、「ハムナプトラ2」の様にバカバカしく何でも欲張ったこんな映画は大好きだ。ヴァンサン・カッセルの奇人演技はカッコよかった。インデイアンの従者は、物語の本筋とはあんまり関係なく一生懸命に戦っているのが健気。頭カラッポで楽しむエンターテインメントとしては一級品!
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-09-24 12:11:04)
94.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
筋書きは予想通りで、ごくごくありふれたものなのだが、あの雪のラストシーンはグッと来るものがあった。「あなた、元気?」「ああ、元気さ」普通なら出会いがしらに言うような台詞を交わすあの別れ際が何とも言えない。互いに憎むことも責めることもなく、自分や相手の過去を肯定した大人の別れ。哀しいけれど、単純に見えるけれど、これこそ良い恋愛で、良い別れではないか。スクリーンを観ながら、思わず「イイねぇ!」と呟いてしまった。古典的な悲恋物語の常道だが、やっぱりこれが古い映画の醍醐味だ。‥‥‥個人的には、ミュージカルとは、「サウンド・オブ・ミュージック」や「マイ・フェア・レディ」のように、物語の筋書きを台詞で追い、その中で高まった感情を歌で表現するのが王道だと考えている。この映画のように全てを歌で表現したら物語の脈絡もつかなくなってしまいそうだが、不思議にこの映画はその違和感を感じない。同じく全ての台詞を歌で表現した「オペラ座の怪人」が受け付けられなかったのはなぜだろう?
[映画館(字幕)] 7点(2005-09-24 12:05:20)(良:1票)
95.  マダガスカル 《ネタバレ》 
思った以上に「お子様映画」で、余りの分かりやすさと先の読め具合に少々拍子抜けしたが、まぁ、安心して楽しめる安全な映画。何と言ってもテロリストペンギンたちの妙にかしこまった人間臭さには最後まで笑えた。人間までノシて、本当に船をジャックするとは思わなかった。ライオンにとっても野生本来の姿ではなく、人間の価値観で管理された動物園の方が幸せなんだと考えるのがアメリカなのかな、なんてのは、この場合は野暮な考え、止めておこう。
[映画館(字幕)] 4点(2005-08-15 10:30:53)
96.  亡国のイージス
寺尾聡、中井貴一、真田広之の演技力は流石だが。如月演じる勝地涼の台詞が、まだ少し棒読みに聞こえて違和感があった。アクションや演出は従来の日本映画に比べて中々のものがあったし、特に駆逐艦同士の近代戦は自衛隊の全面協力を得ただけあってリアルな凄みがあった。ベストセラーとなった原作を読んでいないが、伏線が十分描ききれてない気がする。副館長の息子が死んだ理由、その論文の内容、副館長が前妻と別れ、如月を捨てた理由など、もっと話を盛り上げられる要素を十分に描く時間が欲しかった。‥‥‥ただ、テーマは非常に重く、(今までタイトルの意味を知らなかったが)この「亡国のイージス」というタイトルは大変考えさせられる。守るべき郷土があってこその盾。盾となる力を持つなら、平和を守るに値する国が必要だ。盾の是非ばかりを論じる平和論が、いかに薄っぺらで偽善的なものであるか。副館長の反乱は、最終的には私怨によるものに思えたけれど、自衛隊の方々の心の疑問は理解できる気がする。
[映画館(字幕)] 6点(2005-08-08 19:37:28)
97.  火垂るの墓(1988)
アニメーションであればこそ表現できる手法を(防空壕での蛍のシーン等)効果的に用いてあるのが印象的。純情な高校生の頃は授業の時間に見せられたこの映画を真に受け、「あのオバサン殴りたくなったよ」と呟いてたヤツもいたっけ。別にこの映画には涙しないが、妹が死んだからとて兄の行動も身勝手と批判する気にはならない。身を寄せた親戚のおばさんも、兄妹が出て行くときに「ほな、気をつけてなぁ」と、別に心配する素振りも見せなかった。兄にしてみれば、未熟な年で兄なりに選んだ精一杯の選択だったのだから。この映画と「ビルマの竪琴」を見てから、あの「ホーム・スイート・ホーム」が戦争音楽に聴こえて仕方がない。‥‥‥今では毎年TVで放映され、反戦の象徴たるアニメとなってしまったが、この作品だけではなく様々な戦争映画もTVでやってもらいたい。一般民の悲惨な視点の作品だけではなく、郷里を守りたい一念で戦った人々も描いた映画があるだろう。それら全ての人々の尊い犠牲の上に、今の私たちの豊かな生活があることを、もっと私たちは理解し感謝しなければいけない。「戦争は悲惨」「平和は大事」確かに正論だが、それだけを繰り返すだけの薄っぺらな平和論はもう沢山だ。‥‥‥付け加えるなら、サクマドロップ様、いくらこの映画でメジャーになったからって、それに乗っかって商品を販売するのはいかがなものか?ボロ傘さしてヤツれたセッちゃんを背負ったお兄ちゃんがデザインされたドロップ缶を見たときは少々ショックを受けた。リアルすぎてシャレになってない。
[地上波(吹替)] 6点(2005-08-08 19:16:13)(良:3票)
98.  ぼくらの七日間戦争(1988)
いい大人になってしまった今では、おそらく2度と観ることがないであろう映画。世間知らずで、露骨に反抗する根性すらなかったチンケなマジメ中学生であった当時だから陶酔できた世界だ。でも、こんな作品を心から楽しみ感動していた当時の自分を否定することはできない。幼稚な反権力精神を持っていたあの時代、この映画は確かに皆のバイブルだった。TVで観ている横で、教師の親父が苦々しい顔をしていた。誰もが同じことをしたいと憧れ、何回も観て心を熱くし、テーマ曲は飽きるほどに何回も聴いたものだ。心深くにしまいこんでフタをして、2度と開きたくないけれど、なぜか捨てるに捨てられない、アルバムのような映画。幼稚だった時代の感動に意味があったことを思って5点。
[地上波(吹替)] 5点(2005-07-25 00:01:50)(良:3票)
99.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
いかにもマイケルらしい映像は、エンターテインメントとしては大いに結構なので文句なしに楽しめたが、問題は展開。まず予告編でほぼ全てをネタバレさせるのはやめていただきたい。予告編も映画自体もネタバレが早すぎる。このレビューの「ネタバレ有チェック」を入れる前に、この映画を観る人はほぼ全てが概ねストーリーを事前に知ってしまったに違いない。自らが誰かのクローンだと知る、という筋書きを事前に知るだけで、この映画のクライマックスのほぼ8割は終わってしまったも同然だ。自分達の存在の意味を知るまで、もっと引っ張って盛り上がらせて欲しかった。あとはひたすら追っかけっこと仕返しのアクションが見せ場、この映画のテーマはアクションではなくサスペンスにした方が遥かに面白かったに違いない。記憶だけでエアバイクをバリバリ運転できるのも、仲間まで殺されておきながら自分の倫理観だけで突然裏切るあの傭兵も無理がある。下品な話をすれば性の知識が無いというなら当然避妊の知識も無いわけだ。‥‥‥‥無理を言えばキリがないのだが、テーマ性はリアルで深く、特に代理母が「処分」される場面では苦々しい気分になった。怪我をした時、近眼の目に不便を感じる時、これで身体の代替品があったらどんなにか便利だろうと思った時もある。「肉塊では意味が無い、年齢や生活や感情や経験がなければ全く同じ肉体は作れない」というような台詞があったが、その通りではないか。遺伝子が同じだって、人間は育ち方や生活の仕方次第でどうにでもなる。そう考えれば、合法にしろ非合法にしろ、遠くない未来にクローン人間は誕生するだろう。戦死んでも誰一人泣くことない兵隊、過労死しても問題ない労働力、売買されても問題にされない性の対象。‥‥‥死んで誰も悲しまない人間はゴマンと居るかもしれない。だけど、善人であれ悪人であれ、初めから存在すら認められない様な人間は生まれて欲しくない。
[映画館(字幕)] 6点(2005-07-24 23:41:27)
100.  許されざる者(1992)
主人公の過去の経歴も決して許されるものではなく、殺された保安官の行為も治安を守るためとは言え許されるものではなく、クソしているところを3発も撃ち込んで殺した青年の行為も許されるものではない、「許されざる者」だらけの登場人物。しかし、それら全てが奇妙に存在を肯定されているのが分かる。ミスティック・リバーもそうだったが、イーストウッドの作品は道徳的な視点や評価を超越したところにある。シンプルな物語が続いた後に、一瞬で終わりを告げるクライマックスはまるで黒澤明監督の「用心棒」や西部劇の「シェーン」のようだ。人殺しを非道な行為と否定する主人公の台詞はわざとらしいほど説教臭く説得力もないのだが、主人公自身も自分を「許されざる者」であるところを自覚していて、全然嫌味に聞こえないところがいい。麦畑や夕日の小屋など、コントラストを活かした映像も美しかったし、雨降るラストシーン、微かな光差す暗闇の彼方へ去ってゆく主人公の後ろ姿が印象的だった。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-10 02:38:14)
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