81. ウスケボーイズ
《ネタバレ》 基本的には良作。よく言えば丁寧だが、全体的には地味感はある。【ネタバレ注意】ウスケというのが日本のワイン界に大きく貢献したという麻井宇介という人の“名前”とは知らなかった。この映画は麻井氏ではなく麻井氏に影響を受けた人々がテーマ。着眼点は面白いが、実話ベースであり、全体的に地味。少し驚くのは醸造に何年もかかるであろうワインがあっという間に出来上がること。もちろん、そんなわけがなく、製造工程の“待ち時間”がほとんど描写されないだけだった。そのため序盤の舞台が1985年とあり、バブルの頃の話なのかと思って見ていたら、いつの間にか21世紀の話になっていた。あまり脇道に寄らない方針なのかもしれないが、その間の社会情勢の変化なども織り交ぜていたら、もう少し深みのある作品になったかもしれない。 [映画館(邦画)] 7点(2018-10-28 08:05:46) |
82. Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow
《ネタバレ》 【ネタバレ注意】“劇場版”ではなく“OVA”ということを考えておくべきだった。“つまらない作品”というより“なんでもない作品”だった。のっけから鑑賞上の注意だけで5分くらいあったと思う。ガルパンだったらテレビシリーズのおさらいを終える時間を費やして撮影禁止だの周りに気を遣えだのとデフォルメキャラを使って案内する。本編冒頭も‟重要なミッション”といいつつほのぼのした展開で、そうはいいつつ実は深刻な事態が……というような展開になるかと思いきや、全然そんな気配がなく、中盤を過ぎた頃には「これ、何も事件らしい事件が起きないんじゃないだろうか」と思っていたら、本当にそのまま終わった。いや、主要人物の性格を活かした日常の一コマですよ、というのは分からないでもないが(OVAなのだし)、キャラがパターンを繰り返すだけで、ホントなにごともなかった。 [映画館(邦画)] 5点(2018-10-25 01:21:31) |
83. フローズン
《ネタバレ》 凡作。シチュエーション・ホラーとしてはそこそこ面白いと思うが、その程度。色々投げっぱなしなのもツラい。【ネタバレ注意】予算の問題かもしれないが、寒さの描写がイマイチだった。そもそも「寝るなー、死ぬぞー」というありがちな進め方にならないと思ったら、一晩寝ても死ななかった。ブルドーザーに色々投げつけてかえって状況を悪くするというのはよかったが、“僕が助ける”という思いがあったとはいえ、あの高さをまっすぐ飛び降りて無事で済むと思うのはどうか。せめて着てるを脱いでで紐にするとか、少しでもぶら下がる形にするなど高さをどうにかするくらいは考えてほしかった(その上で失敗するとか)。ホラーという状況を作り上げるために必要だったのだろうが、スキー場なのにオオカミの群れがやってくるというのも気になった。そんなに飢えたオオカミがいるなら、人がいっぱいのときにも襲ってくるんじゃないのだろうか。週明けに閉鎖するからって、オオカミを入り込ませるわけじゃないよね。先に降りた男がどうして戻ってこなかったのかも説明が欲しいところ。 [インターネット(字幕)] 5点(2018-10-23 22:03:37) |
84. ブレア・ウィッチ・プロジェクト
《ネタバレ》 佳作。低予算映画として知られていたものの、鑑賞する機会がなく、今頃視聴。低予算と知っていたので、とくべつ映像がどうということはないと分かっていることもあり、発想としてはいいアイデアだったと思うものの、そこまでという印象。ここを起点に新たな作品が生み出されていったことは評価したい。【ネタバレ注意】女性リーダーの実は迷っていたという告白にはビックリした。(正しく地図が読めていたとしても)結果的にはウィッチに迷わされていたのかもしれないが、迷っていたなら地図があってもしょうがないわけで、捨てられたからってそこまでヒステリックになってもしかたがない話ではないか。 [インターネット(字幕)] 6点(2018-10-23 21:51:14) |
85. サクラダリセット 後篇
《ネタバレ》 凡作。なんとか普通に鑑賞できるレベルだった前編に比べて、さらにパワーダウンしたというか細かい面が気になってしまった。【ネタバレ注意】前編に比べて、いっそう能力の組み合わせが重要になっている反面、その仕掛けに気を取られてしまう。そうして感情移入がそがれてしまうと、役者のワザとらしい言い回しなども気になってイラついてしまうことになる。ただ、前後編にわたってエッセンス的なものは十分含まれていたと思うので、長期にわたったアニメに比べれば前後編で収めている点は評価できるとも言える。アニメも1クールくらいで完結していればよかった。 [インターネット(邦画)] 5点(2018-10-23 21:11:03) |
86. サクラダリセット 前篇
《ネタバレ》 佳作。テレビアニメを視聴済ではあるものの、長かったこともあり(2クール=半年)細かい部分は忘れていた。つまらなくはないのだが、“仕掛け”に凝り過ぎて人間ドラマが希薄になっている印象。【ネタバレ注意】あらかじめ全体像を構成して“能力”が設定されているのだと思うが、その制限や応用法が最終的な仕掛けを構成するために設けられたものだろうということが推察されてしまう。それが魅力なのかもしれないが、他の能力モノにくらべて能力の組み合わせが複雑すぎるのだ。そこに気を取られていると、登場人物たちへの感情移入する余裕がなくなってしまう。自分のペースで読み進められる文章はよくても、映像化に向いていないのかもしれない。 [インターネット(邦画)] 6点(2018-10-23 21:10:38) |
87. 茄子 スーツケースの渡り鳥<OVA>
《ネタバレ》 佳作。主人公(ペペ)以外がプロの声優なのはよかったが、その分、ペペに違和感がある。【ネタバレ注意】前作(アンダルシアの夏)に続けて鑑賞。前作に比べて、レース中の駆け引きみたいなものがある点は評価できる。ただ、ザンコーニの“オーラ”演出は何だったのだろう。そもそも最後じゃないのにスパートして(周回が残っているのに)優勝したみたいなパフォーマンスしてリタイアするって、現実でもあったことなんだろうか。理由も説明されなかったし、意味がわからなかった。 [インターネット(邦画)] 6点(2018-10-23 16:45:25) |
88. 茄子 アンダルシアの夏
《ネタバレ》 佳作だとは思うが、色々不満もある。タレント声優だったのもマイナスだったが、それを差し引いても微妙。【ネタバレ注意】どんなストーリーか知らずに見たが、全編がロードレースだった。スポーツもの全般に言えることだが、現実のレースそのものがドラマティックなことがあるように、ドラマティックなレース展開というものをアニメ化した感じで、その意味では面白い作品だった。【結末のネタバレ注意】原作があるようなので、そこからの話だろうが、中盤から一人で飛び出した選手に対して、他のチームは風除けとなる先頭を交代しながら体力の持続に努めているはずで、一人で体力を消費し続ける選手が最後までトップでゴールするという展開が、現実の自転車レースで起きるのだろうか。クビになりかけていた選手だったのに、実は“一強”だったということになるわけで、もう少しチーム内の役割分担やチーム間での駆け引きみたいなものがある方がよかった。 [インターネット(邦画)] 6点(2018-10-23 16:44:40) |
89. ショーン・オブ・ザ・デッド
傑作「カメラを止めるな!」が「ショーン・オブ・ザ・デッド」以来のホラー・ギャグ、と評されていたが未見だったので視聴。エドガー・ライト監督の「ホット・ファズ」が面白いと思っただけに、ちょっと期待しすぎた。それは、普段、わざわざゾンビ映画を見ないせいもあるかもしれない。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-10-23 16:44:01) |
90. モールス
《ネタバレ》 佳作。ホラーとしてそこそこの作品だと思うけれど、どこかで見た感じというか、クロエ・グレース・モレッツを見たいという以外に本作を見たくなるという理由があまりないように思う。【ネタバレ注意】不死、太陽が苦手など吸血鬼にありがちな設定を持ち込んだホラーだったが、リメイクだったのか。冒頭シーンの説明が(クライマックスではなく)中盤にあったのはよいと思う。そこを最後に引き延ばされていたら見るのをやめたところ。あと、イジメっ子が実は兄からイジメられていたという流れもよかった。最後はまあ、そうなるかという感じ。直接的な描写はありそうで、あまりなかった。あと邦題はかなり微妙。 [インターネット(字幕)] 6点(2018-10-22 07:31:52)(良:1票) |
91. 劇場版 はいからさんが通る 後編 〜花の東京大ロマン〜
《ネタバレ》 佳作。前編はよかったが、アニメ(画)もストーリーも少しレベルダウンした感じが否めない。【ネタバレ注意】原作未読の上、よく知らなかったけれど、映画の尺に収めようとするためかやや都合の良すぎる展開だった。おそらく抜粋しながらも忠実にアニメ化したのだろうからしかたないが、特に前半は個々のエピソードが説明的に進んでしまい、感情移入する余裕がなかった。そして、もちろん原作由来なのだろうけれど、たまたま通りがかったのが……というのは、さすがに偶然がすぎる。仮とはいえ名義上の妻が死んだ日に、思い人の式場に向かうという急展開にビックリ。このあたり、原作でどのように描写されているのか気になるので読んでみたいとは思う。 [映画館(邦画)] 6点(2018-10-22 07:16:14) |
92. ヒューゴの不思議な発明
《ネタバレ》 つまらないとまでは言わないけれど、これでアカデミー作品賞を争っていたのか、とちょっとビックリ。【ネタバレ注意】正直、作品賞を争った作品なのだからという期待感が強かったということはあるが、かなりガッカリした。何の事前情報もなく見ていたら、手の込んだ映像美だけでそれなりに満足したかもしれない。ただ、“自分で書いたものでない”ノートをなぜ燃やそうとするのか。寄贈して火事に遭ったはずなのに、そのノートがあることを疑問に思わなかったのか。そして、そのノートが最後までどうなったのか分からなかった。修理するのにどうしても必要なんじゃなかったのか。公安官から逃げるときにもホントは見つかりたいのか?と思うくらいビクビクしてるのも気になったし、それで本当に見つかってしまうというのもストーリーとしてどうなのか。ご都合主義が悪いわけではないが、ちょっと安易に感じる展開が多かった。 [インターネット(字幕)] 6点(2018-10-19 22:06:44) |
93. ロボコップ(2014)
《ネタバレ》 優れた旧作を思えば完全な駄作。【ネタバレ注意】旧作の設定を受け継いでいるところがないわけではないが、ストーリーは別物。エスプリの利いたテレビコマーシャルもなく、その名に恥じる作品。組織の上層部が腐敗しているというありがちな構成には旧作も同じだが、一番上まで腐敗させちゃだめでしょ。そして最後のアレは何?旧作のオチが素晴らしすぎて「ロボコップ2」「ロボコップ3」でも、それを超えられなかった面はあるけど、今作はひどい。ロボコップ自体に製品としての“欠陥”があったということになってしまう。うまいネタを考えようとしたけど、考えられなかったので無理やり決着させました、という印象。 [インターネット(字幕)] 4点(2018-10-19 22:06:10) |
94. 劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~
良作。テレビシリーズは見ていた気もするがほとんど覚えていない。CSの放送はあったけど、さすがに古い作品だけあって見続ける気力がわかなかった。劇場版についても、公開前にはキャラデザに文句を付けられていたくらいしか印象になかったが、実際に見てみたら良い作品だった。宮野真守&早見沙織という配役には安直さも感じたが、さすがベテランの域に入ったプロの声優。世界観を壊すことなどまったくなかった。あえて言うならプロットが古臭いという点はあるのだが、これも原作(未読)に忠実なためだろうと思えば受け入れられるレベル。 [映画館(邦画)] 7点(2018-10-19 22:05:22) |
95. ザ・プレデター
《ネタバレ》 恐ろしいほどの駄作。時間つぶしと思って事前情報なしで見たため、序盤で「ニュースルーム」のスローン・サビスことオリヴィア・マンが出てきたときは少し嬉しくて期待したのだが、ご都合主義にも程がある展開に呆れた。【ネタバレ注意】序盤、透明になれる球体を飲み込んじゃうクイン、いやなんで飲み込んで平気だと思ったの? というか、なんで使い方知ってたの? そして研究所で人間に捕まっているプレデターが“寝ている”のだが、その宇宙生物を「捕食者(predator)」と呼んで、とても注意すべき存在であることを伺わせているのに別室に隔離することもなく(十分な強度で?)縛り付けてもいないため、暴れて殺しまくられてしまう。アホなの? アホだよね。それなのに服を脱いだだけで身体が冷たいわけでもなく見逃されるオリヴィア…じゃなくケイシー。そして逃げるプレデターを追いかけるケイシー、なんで同じくらいの速度で走るの、あんたも宇宙人なのか?(苦笑) あげくに逃げたプレデターの目的が「我々を守るためだ」←ハァ?研究所で殺しまくっていたのは何だったの? 途中で脚本の方向性が変わった? だいたいコミュニケーションもできていないプレデターの意図をそんなに理解できるってどういうこと? そして、プレデターどうしの殺し合いとは別に、人間側も逮捕組と政府組で殺しあう始末。いや、どうして? 君らは誰と戦っているの? そもそもプレデターって、“体温で判別できれば”圧倒的な強さだったよね。いやなんで、主要人物に限って“振り回すだけ”で一瞬でバシっと殺さないの? 最後にプレデターキラーを一着って、おい一着だけかよ。映像表現的な見どころはあるかもしれないが、とにかくひどいストーリー展開でガッカリ。そして、こんな駄作に制作費100億円。恐ろしい。 [映画館(字幕)] 3点(2018-10-03 08:31:45) |
96. 若おかみは小学生!
《ネタバレ》 良作。タイトルから“興味範囲外だろう”と思ってスルーしていたが絶賛の声が複数あったため思い立って鑑賞。良かったけれど、手放しで絶賛するほどでもない気がする。でも良い作品。【ネタバレ注意】ドジっ子やら悪人が出てこない。ライバルはいるもののヒロイン以上に努力家であることをうかがわせる描写もあり、それこそ小学生とは思えないほどの聡明さをみせる。画も綺麗で丁寧に作られている。やたらと動きに凝りまくってストーリーがおざなりな作品とも違うバランスの良さもある。原作を知らないけれど、20巻もあるそうだから(たぶん)全体でつながるエピソードはそこからピックアップしたものだろう。必ずしも派手な展開をさせず、それらを自然にクライマックスにつなげていくのも吉田玲子氏のうまい脚本だ。ただ、(子供向けで深く考えるようなことではないだろうが)水領さんが“占い師”かつ、お金をそこそこ持っているらしいという人がリアルにいたら、なんだかうさん臭い人じゃないだろうかとか(←もちろん、そういう話ではなかったが)、事故を起こした後悔をわざわざ子供に聞かせたりするだろうか(←そうしないと締めくくりにつながらないが)というところが気になった。ついでに言えば、児童労働という感じではなかったものの、親を亡くした子供に、あんな律儀な受け入れ方をさせてしまうのって、“大人の感情”を背負わせすぎなんじゃないだろうか。そうしないと綺麗に終わらないのだろうけれど、素直に“いい話”と受け入れていいのか悩ましかった。ちなみに、細かいことだけれど「パンツー丸見え」は時代考証がおかしいと思う。ついでに畳のヘリを踏まないように注意していたのに敷居を踏んでいた気がする。しかし、全体として良作であることは間違いない。 [映画館(邦画)] 7点(2018-10-01 19:49:46) |
97. エスター
《ネタバレ》 佳作。ホラー好きではないが、これは怖かったし、うまい結末だった。【ネタバレ注意】序盤、オカルトなのかどうか分からない部分はあったし、ちょっとやり過ぎなところも感じられるし、強引さは否めないが、結末がわかってみると、精神に問題のある主人公が自分の特徴を生かしてしでかしたと納得できる展開だった。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-09-22 13:57:52) |
98. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 普通のホラー。エロシーン、そんなに要らないと思うが監督の趣味なんだろうか。【ネタバレ注意】現金と印鑑持ってきてる人を殺すつもりなら、説得用の人なんか用意しなくても、現金確認した時点で殺しちゃえばいいよね。主人公を引き込むためにあえてそうした、ということかもしれないが、普通ならそこからバレる可能性だってあるわけで、本人に印鑑押させる状況を作り切れていない、という程度の気になる点が続いていくのだが、だれることはない。しかし、結局は殺しあって終わり、みたいな幕引きはイマイチ。 [インターネット(邦画)] 6点(2018-09-22 13:51:50) |
99. 僕は友達が少ない
《ネタバレ》 駄作。アニメから入ったクチで原作(ラノベ)は未読。制作発表時から実写化反対の署名活動までされて原作者に「たしかに実写に向いてない作品」とまで言わせた作品だが、その懸念をそのまま現実化してしまっている。最後まで見るのがツラいくらいだった。【ネタバレ注意】実写なのだからキャラがそれほど可愛くないどころか歳くいすぎだろう、というのは許容すべきだろうし、本編だけで11巻、アニメは2クールの展開なので、すべてを忠実に再現しようもないが、設定を変え過ぎ。カラオケをみんなで歌っちゃだめだろ。幸村がイジメを受けている(と思っている)のは、外見が明らかに美少女なのに男子として振る舞っているため周囲の男子生徒に避けられている」からで、実際にイジメられていたわけではない。まして小鷹が見ていて助けなかったというくだりは必要だったのか。むしろ理科のエロ表現をおとなしくしても問題ないはず。ちりばめられたパンチラ(モロ)やエロシーンもこじつけっぽいものばかり。理科の夢見る機械はアニメでもSFレベルだったが、後半ではまさかのオカルト展開(そして予想/懸念通りの夢オチ)。実写映画オリジナルの生徒会長(栗原類)も変わった形で出てくると思ったが、何をどうしてこういう改変をしようと思ったのか分からないレベル。これでは原作がかわいそう。 [インターネット(邦画)] 3点(2018-09-22 13:45:46) |
100. 君の膵臓をたべたい(2018)
《ネタバレ》 良作。もともと話題になっていたのは知っていたけどスプラッター感のあるタイトルでまったく興味を持っていなかった。たまたま Kindle でコミカライズ版の序盤が無料になっていたのを読んだところ、全然印象と違うストーリーっぽいと分かって楽しみにしていた。十分満足のいく作品に仕上がっていると思う。(大きく改変している)実写映画がヒットしたらしいのに、(比較的原作準拠度の高い)アニメ映画の出足がイマイチらしいのはとても残念。【ネタバレ注意】冒頭でヒロインの遺影が出てくるけど、白い制服写真って遺影という感じがしない(これはコミカライズ版も同じ)。普通の葬式なら、せめて黒い制服に加工してくれるんじゃないだろうか、と余計なことが気になった。終盤の展開は途中の伏線で予感させてくれるけれど、原作のように直接文章でしつこく読まされない分、(よい意味で)急展開な印象を与えられているのではないだろうか。最後にコーヒーショップで恭子に真実を伝える場面で、何も注文しないのが気になった(原作にはちゃんと描写がある)。ほかにも旅行先の描写が止め画なのに、アニメで追加された花火シーンがバリバリCGでキレイなところは落差を感じたとか細かく気になる部分はあるが全体として原作のテーマは失われず、良作だったと思う。【追記】冒頭の病院のシーン、会計の番号が気になった。「54番」を大きく出しているなら、その下に「55番」以降の続く番号が出ているのはヘンではないか。もう一点、最後に「プラントハンターによるソニーパーク炎上事件」を思い出すシーンがあったんだが(アレの内容をよく知らないのだけれど)、大丈夫なんだろうか。 [映画館(邦画)] 8点(2018-09-07 01:59:51) |