81. 甘い生活
《ネタバレ》 映像はさすがに綺麗だが、話がこうもつまらなくてはどうにもならない。結局堕落した生活から抜けられない男の話で、これが実にダラダラと続く。ラストの対比はそこそこ良いものの、それだけのために3時間近くも必要な訳もなし。2時間弱程度にまとめて欲しいものだ。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2008-02-28 16:43:25)(良:1票) |
82. ユー・ガット・メール
《ネタバレ》 設定だけで言えばとても楽しげなのだが、それがイマイチ楽しくなりきらない。トム・ハンクスが相手よりもかなり先に彼女の正体に気付き、親しくなってから正体をばらすという流れがどうも潔くなくて好きじゃない。 [DVD(字幕)] 3点(2008-02-22 18:58:58) |
83. 誘拐報道
犯人の事情や心情、事件解決のことを最優先にする警察と子供の命を最優先にする親との争い、警察と報道記者の争いなどが実地感たっぷりに描かれ、非常に見応えがある。やはり子供の命などなんとも思っていない一番は報道記者で、下種、凶悪なのもまた然り。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-02-22 18:50:41) |
84. ワンス・アンド・フォーエバー
《ネタバレ》 どうやらベトナム戦争の初めの戦いを描いた映画。ベトナム戦争というとゲリラ戦のベトナム軍との戦いという印象があるが、さすがに初戦とあってベトナム軍もゲリラではなくまとまっている。寧ろアメリカ軍の方が数において劣勢と立場が逆転しているのは目新しいか。しかし、果たして今更この戦闘を描いた映画を作ることに意味があるのかは謎。ベトナム戦争の意義を問うわけでもないし。戦場での混乱や恐ろしさを描きたいなら、何もベトナム戦争を舞台にする必要もないし、この戦闘である意味もない。今更ベトナム戦争を描くのなら、ベトナム側の立場に立って描くくらいでないと意義を見出せない。結局センチメンタリズムに支配され「俺たちは仲間のために戦った」で終わってしまうのではね。ベトナム側の司令部の姿を描き、それなりにベトナム側の配慮も見せても、結局兵士は無機質。死んだところで顧みられるところはない。じっくり描くのは飽くまでもアメリカ兵の負傷であり死。相も変わらずベトナム兵だろうが日本兵だろうが描き方は変わらんのですな。TVゲームの敵キャラと同様の扱い。それじゃあ意味ないじゃん。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-22 18:33:02) |
85. 座頭市二段斬り
《ネタバレ》 シリーズ10作目。屋台の親父の話では師匠は一太刀で殺されたという話だったが、回想シーンでは3度も斬られているという整合性のなさ。この程度の初歩的な整合性くらいはとっておくべきだろう。内容はだんだん初期の頃の色合いが薄れてきていて、どんどんTVドラマ的になっている。悪代官とヤクザの結託は悪徳商人との結託のそれと変わらず、その二人が話しているところに、どこからともなく座頭市が現れるという構図は、もう遠山の金さんやその類の時代劇と変わらない。そしてダラダラと二人を生かして、大立ち回りを演じたあとで斬り伏せるというのは切れ味がなさ過ぎだろう。当然爽快感もなし。エンディングの引っ張り方なども含めてやはり切れ味にかける。妙にこざっぱりした賭場など胡散臭さも薄い。三木のり平の壷振り師はさすがにコメディ感が強くて上手いが、座頭市自身のおとぼけ感は薄めになってしまっているのが残念だ。三木のり平の娘役の子がどっかで見た顔だとずっと思っていたが、配役名を見たら小林幸子だった。なるほどね。 [DVD(邦画)] 4点(2008-02-22 17:50:46) |
86. 座頭市関所破り
《ネタバレ》 シリーズ9作目。前作から間をおいて久しぶりに見たこともあって、前半の座頭市のおとぼけ振りが懐かしく心地良い。今回の座頭市はなんでも斬る。サイコロから階段の手すりまで真っ二つ。これだけ真っ二つにしてくれるとそれだけで面白い。殺陣の格好良さも十分にあるし、敵役の平幹二郎の存在も利いている。生き別れた親父を思わせるしょぼくれた卑怯な親父との関係が物悲しい話もひきつけるものがあるし、硬軟バランスの取れた良作。ダイマルラケットのまんま漫才なベタな会話も面白いです。難点はこの大勢の芸人衆が法外なショバ代を嫌って別のところへ流れていく下りがやや判りづらく、何故か二人の子供の曲芸師だけ町に残るという展開に無理を感じること。座頭市との関係を持たせるために残したとしか思えない。 [DVD(邦画)] 7点(2008-02-22 17:45:41) |
87. 誰が為に鐘は鳴る
《ネタバレ》 一見戦争映画のような体だが、結局これは恋愛映画なんですね。そう割り切らないとかなり厳しい。しかし、あんな状況でいちゃいちゃするってのはどうなんだろう。主人公も初めからスケベ心丸出しなくせに、女にかまける時間はない発言。嘘こきなさい。あんな経験がありながら、妙にピュアなヒロインも謎。過去が過去として都合のいい時しか影響してこない典型に思える。トラブルメーカーのパブロを何故か殺さないのも最後の山を作りたいばかりのように見える。不出来なご都合ものな話で萎える。こんな恋愛映画を二時間半超の尺で見せられてはかなわない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2008-02-21 18:38:56) |
88. ダーティハリー
《ネタバレ》 犯人の男が能力が頭抜けて優れていたりするような男ではなく、少しばかり悪知恵の利くだけの弱弱しいサイコ野郎というところが現実的でかえって恐ろしい。自分が狙った獲物が物陰で見えなくなった時に酷くイライラしたりするなど、リアリティを感じさせる描写に優れているため現実味の比重が高く、時折見せる娯楽性故の強引さもしらけることなく受け入れられます。 [DVD(字幕)] 8点(2008-02-21 18:23:18)(良:1票) |
89. トラ・トラ・トラ!
もっとアメリカ寄りの一方的な映画なのかと思ったら、観てみると日本のシーンの方が寧ろアメリカよりもしっかりしていて、日本の事情説明なども丁寧に描かれてはいる。この辺は脚本に日本人が入っていることが大きいか。出演俳優も豪華なもんで、しっかり日本人が日本人を演じているため、見ていて文化的な違和感を感じるところはない。ゼロ戦が編隊を組んで飛んでいく様は、やはりCGでは出せない味があるし、迫力がある。しかしよくこれだけアメリカ軍の馬鹿っぽさが目立つ映画を撮ったものだ。日本人としてのあまり屈辱感を感じることのない稀有な太平洋戦争映画。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-21 17:57:22) |
90. テキサス
《ネタバレ》 西部時代を舞台にしたコメディ。序盤は結構楽しく、これは期待も出来るかと思ったがその後急激にテンポダウンしてつまらなくなる。主役二人が色々ありながら進んでいくのかと思うとそうでもなく、直ぐに離れ離れで別行動。恋に落ちる動機も意味不明。町をインディアンから守るんだという大きな目的も曖昧になってしまう。何故こうもぼやけるのか。しまらないコメディ。でもインディアンの酋長が喋ると絵の字幕がでるというのは面白かったよ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-02-21 17:44:18) |
91. トランスポーター2
やたら強い主人公、超人的な動きや判断はどこかボーンシリーズを思わせなくもない。しかしこちらはハチャメチャ。多くのものが都合よく配置されて、都合よく解決する。前作同様。ご都合感大爆発だが、何故かそれが許せるのはとことんやってしまっているある種の潔さと、主人公のキャラ設定がうまいことはまっているためだろう。ともかく見てる間は楽しめる。堅いこと言ったら終りのシリーズ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-21 17:33:46) |
92. ロミオとジュリエット(1968)
《ネタバレ》 ちょこちょこ新解釈も入ってるのだそうな。しかし原作は大筋しか知らないから、どこをどのくらいアレンジされてるんだか判らない。受けるイメージとしては他の映像化されたものよりも肉欲感が高めだろうか。どこがどうと言うより、作品全体から受ける肉欲感とでもいおうか。純愛と肉欲とはイメージとして結びつきづらいので、やや違和感はある。まあしかし、そんなことよりなにより、オリビア・ハッセーが可愛らしい。それだけで十分な気がするくらい。友の死にロミオが逆切れしてたって、俺ははもう知らねえよとばかりに神父がとんずらこいたって、男が皆タイツ穿いてて若干気持ち悪くたって、オリビア・ハッセーが可愛いからいいじゃない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-10 16:58:17) |
93. あかね空
良い時代劇の風味があるが、時々現代劇になってしまうのは致し方ないところか。CGは安っぽめだけど、そういう向きの映画ではないのでOK。ただカラーフィルター(あるいはカラー調整)使いすぎな気はする。ストーリーはちょっと良い話的内容。悪くはないけど、もうひとつぐっと惹き付ける何かが足りない。可もなく不可もなくというのがまさしくピッタリ。まあ、とりあえず豆腐を食ってみたくはなる。 [DVD(邦画)] 5点(2008-02-10 15:56:58) |
94. 太陽はひとりぼっち
《ネタバレ》 冒頭、別れ話をさんざ話し合った後らしい二人のシーン。なんのメリハリもなく、意味なく続く20分間に唖然とする。なんだろうこれは。あんなに未練たらたらでどうしようもなくなっている状況で、男が髯を剃ることにも驚く。どういうことだ。妙な余裕かまされても困る。とにかくこのダラ付いたシーンの連続でこれが2時間以上も続く。思い出しただけで恐ろしい。映像優先で根拠もない行動もちらほら。作り手の狙いは理解出来ないわけではないが、この手のインテリ風の狙いは透けて見えるだけに、そこに衒いや小賢しさの方を強く感じてしまう。まあ自分には向かない映画だった。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2008-02-10 15:33:25) |
95. 放浪記(1962)
かつて原作を読んだときは内容に惹かれない上、やたら断片的な日記すぎて、読んでいて苦痛しか感じなかったが、さすがに映画とあってこちらはそれなりにまとめてくれてくれているので原作よりは楽しみやすい。原作になかった部分も程よく作品のバランスを取るものになってはいる。しかしやっぱり面白くない。この主人公の生き様になんら魅力を感じないのだからどうしようもない。ただ原作で主人公に感じたイメージにとても近いものを、主演の高峰さんがしっかり再現していて感心した。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-02-10 15:19:45) |
96. 夏の嵐(1954)
映画中、女の独白ナレーションがちょこちょこ入るが、この独白が説明的過ぎていて質が悪い。しかも映像で十分に伝わっていることを、重複して説明してしまうことが多々あり、折角の映像を殺してしまう結果になっている。また、男も女もキャラクターの一貫性に乏しく、心の痛みの重みも説得力も欠けます。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-02-10 14:41:35) |
97. トランスポーター
ぽいなぁと思ったら、やっぱりリュック・ベッソン関係作品なのね。TAXYはダメだったが、これは結構好き。とことんなお馬鹿ノリ。細かいこと言わないのという世界でずんずん進む。その場その場で調子よく何でも解決。これだけ場当たり主義でありながら緻密な計算をしてると言い張るセンス。ご都合主義もここまで突き抜ければ何だか許せる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-09 18:46:23) |
98. 天と地と
《ネタバレ》 確かにあれやこれや端折って描くポイントも間違ってるとしか言いようが無い内容。登場人物の描き込みがまったくなされていないのもそもそも問題で、何が起ころうと誰が誰だか、何が何だかだ。こんな内容では主演が誰かなんて些細なことかもしれないが、榎本孝明がイメージに合わない。しかもやつれメイクで完全なネズミに見えてしまう。言っちゃ悪いが見栄えしません。病気降板した渡辺謙で撮られていたらなぁと、出てくるたびに思ってしまう。例え駄作でも渡辺謙で見たかった。唯一、合戦シーンは金をかけただけあってそれなりに見られる。赤と黒の軍団の色分けが美しいし、騎馬軍団が走り回っているだけで壮観です。走ってるだけで戦ってる感じがまったくないのはご愛嬌。これだけのエキストラを使って、勇壮な画が作れたならこれはこれで価値があるんじゃなかろうか。しかし信長の鉄砲戦術を武田に使わせちゃいかんよ。やられた側なんだから。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2008-02-09 18:30:44) |
99. 俺たちは天使じゃない(1989)
リメイクなのかと思ったら、タイトル同じなだけでほぼ別物。それにしてもコメディなのに全然笑えない。笑いどころと思しきところは、演出も間も悪くてまったく面白味が生まれてこない。何がしたいんだか中途半端だ。あの結末の付け方もそれはやっぱり違うだろう。 [DVD(字幕)] 4点(2008-02-09 18:02:35) |
100. 俺たちは天使じゃない(1955)
《ネタバレ》 以前観たときもそうだったが今回観てもやはりピンと来ない。ゆったりした作りで、良くも悪くも昔のコメディだなと。善人が報われるストーリーなものの、嫌な奴は殺して万歳というのはどうなんざんしょ。殺されて当然というほど悪い奴でもないから、痛快とも言えないし。ちょっとしたブラックコメディ要素なんだろうけど、その点も含めてやっぱりピンと来ない。とはいえ、あのラストシーンだけは好き。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-02-09 17:38:00) |