981. 捜索者
フォードとウェインが共に新境地を開いた記念碑的な西部劇の異色作であり問題作。イーサン・エドワーズの復讐鬼ぶりはアラン・ルメイの原作に負う所大ではあるが、ウェインが大変な熱演。ただ、助演陣が些か弱体でウェインを支えきれず、チト中だるみするのが頂けない。あと、残酷描写も後のマカロニ等に間違ったインパクトを植え付けた感が深い。功罪相半ばする本作には1点マイナス。あ、それから↓ナタリー・ウッドは子役からやってるから、デビュー直後ってコトは無いと思うけど…1947年の「三十四丁目の奇蹟」(監督:ジョージ・シートン)とかで確かめてみては? 9点(2003-01-30 16:05:35) |
982. 続・激突!/カージャック
確かにアノ邦題は非道い。配給会社の陰謀とも取れる確信犯的なインチキ邦題として永く後世に語り継ぐのが我々騙された者の務めだろう。映画の方は…実話ダネってコトだけどマジ??パトカーがゾロゾロ縦一列に延々連なるシーンを観るとコメディのようでもあり、W・アザートンが射殺されるラストはやっぱり70年代テイストのようでもあり、何とも中途半端。ゴールディー・ホーンのポテンシャルを存分に引き出せたとは言い難いスピルバーグの凡作。 5点(2003-01-30 15:39:16) |
983. ロマンシング・ストーン/秘宝の谷
ま、「レイダース」の亜流と言えば言えなくもないけど…ゼメキスの演出は確かなんで、ツボは外さない手堅い作り。マイケル・ダグラスもプロデューサーにおさまることなく、こういう汚れ役演ってた頃は結構魅力的だったよなぁ。続編も作られたが、ゼメキスからルイス・ティーグに交替してガクッとパワーダウンしたのが印象的。 7点(2003-01-30 15:26:39) |
984. ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝
題名は「レイダース」に「ロマンシング・ストーン」の確信犯的パクリとは何とも欲張りな…(^^)。「猿の惑星」シリーズ最終作以来久々に観たJ・リー・トンプソン監督作品だし、原作は「インディ・ジョーンズ」より遙かに古いH・ライダー・ハガードの古典なんで許してあげましょう。とは言え、矢張り亜流の今イチ感は拭えず。貧弱なキャスティングが更に拍車を掛けていて泣ける。 5点(2003-01-30 15:07:40) |
985. マックス、モン・アムール
あのー、コレってフランス映画だけど…。シャーロット・ランプリング扮する人妻とチンパンジーの間に愛が生まれ…って言っても、チンパンジーぬいぐるみバレバレなのに、開き直ったかの如く出ずっぱりだし、シチュエーション・コメディかと思ってたらマジだし。大島渚ってナニ考えてんだ??? 4点(2003-01-30 14:08:39) |
986. 野球狂の詩
映画とは何の関係も無いけど、木之内みどりって胃下垂だったんで、全然太らなくてっていうか、ぶっちゃけガリガリに痩せてたんで水着グラビア撮影が死ぬほどイヤだったんだって。確かにナ~イスバディにゃ程遠いよなぁ。映画?うーん、漫画の実写版は…個人的に違和感ありまくりで苦手なもんで。 5点(2003-01-30 13:47:32) |
987. ルパン三世(1978)
やっぱり峰不二子はこうでなくっちゃ!!このアダルトで何ともキワドい色っぽさ・エッチさは「カリオストロの城」版不二子とは大違いの素晴らしさ。吉川惣司監督やるなぁ~。イヤ、「カリオストロ」も好きなんだけどね。ルパンと不二子がキチンと主役張ってオトナの恋を見せてくれるコッチも捨て難い。正に甲乙つけられない感じ。あと、コレとは全然関係ないけど、「ルパン三世」のパチモンで「ノレパン三世」てのは思わず笑ってしまった。よう考えるワ、ホンマに。 8点(2003-01-30 13:34:53) |
988. ウォリアーズ(1979)
主役のウォリアーズがNY中のチンピラグループを敵に回しつつ逃げ回るには案外に迫力不足で、強引なストーリー展開に今イチ説得力が無い。次々に彼らを襲う奇天烈なストリート・ギャングの方がインパクトの点で遙かに上回るのも作劇のバランス上、甚だ問題。 6点(2003-01-30 13:06:20) |
989. 乱
ウィリアム・シェークスピアの「リア王」をベースに毛利家の三兄弟をアレンジしたかのような脚本は、舞台を戦国の日本とした以上やむを得ないのかもしれないが…個人的には原作通り娘三姉妹にして欲しかった。84年当時にはもう全盛期の馬力を望むべくもない黒澤演出はひたすらスタイリッシュに走っており、それはそれで良いかもしれないが、矢張り一抹の寂しさを禁じえない。あと、「影武者」の際にも感じたのだが、仲代達矢は確かにウマイのだけど162分もの長丁場を支え切るだけの力量、貫禄といったものが絶望的に欠けている。助演ならグッと光る存在感なんだけどネェ。じゃあ他に誰が、と言われると弱いんだが…うーーーん、「赤ひげ」で訣別した三船敏郎くらいかなぁ?エ、ありきたり?そりゃごもっとも。 6点(2003-01-30 12:38:35) |
990. アラバマ物語
原作はジャーナリストの夢であるピューリッツァー賞も受賞したハーパー・リーの小説「物真似ツグミを殺すには」。地方色を丹念に描写することに出色の冴えを示すロバート・マリガンが監督し、見事主演のグレゴリー・ペックにオスカーをもたらした社会派ドラマの傑作。ペック扮するやもめの弁護士が、偏見と差別が根強く残る南部の州アラバマでレイプ容疑の黒人を弁護したばかりに白人からも軽蔑の的になる、という何ともやりきれない展開は背景が世界恐慌の吹き荒れる1930年代であることも相俟って余りにも重苦しい。が、それを辛うじて救っているのがメリー・バダム扮する娘スカウトの存在。彼女と怪しい隣人ブー(ロバート・デュバル)の仄かな交流がラストの伏線になっているのもニクイ。オスカー助演女優賞ノミネートは伊達ではないと納得させる好演だった。余談だが、彼女の実兄が後に「サタデー・ナイト・フィーバー」や「ブルーサンダー」といった話題作を手掛けることになる監督のジョン・バダムである。 9点(2003-01-30 11:53:10) |
991. ルーキー
モニター画面一杯に映し出されるイーストウッド爺様の逆レイプシーンは間抜け且つ壮絶!!寸前で脱出しオンナに反撃するのかと思えば、結局そのまま姦られてるし。ナニ考えてんだ?年を考えろ、イーストウッド!チャーリー・シーンはこういうヘナチョコでヘッポコな役の方がお似合い。でも、あんまり面白くなかったんで5点だな。 5点(2003-01-30 06:27:08) |
992. シコふんじゃった。
どうしようもない泥沼な現在の邦画界で気を吐いている一人、周防正行監督が、その実力をいかんなく発揮した相撲コメディ映画。前作「ファンシィダンス」の坊さんコメディに続き、今回も笑わせつつ王道のスポ根を展開して秀逸な出来。前作は少女漫画の原作付きだったが、今回は監督自身の入魂のオリジナル脚本。本木雅弘が前作に引き続いて主演しているが、正直アイドル(シブガキ隊…だっけ?)出身のタレントと馬鹿にしていた。が、意外やコレがナカナカ良い味を出して頑張ってる。でも、まぁ周防監督だからポテンシャルを引き出せた、とも言える…カナ?個人的には竹中直人が脇に徹して笑いを引き受け好感が持てた。このヒト、主演だとアクが強過ぎて…。本作くらいの助演が一番魅力を発揮できると思う。ただ、タイトルがネェ…有名なピアノ練習曲と四股を掛けた寒さはチト頂けないので2点マイナス。このベタベタな邦題でかな~り損していると思うナ。折角面白いのに。 8点(2003-01-30 06:10:54)(良:1票) |
993. ライオン・キング(1994)
んん~何てゆーか、その…手塚先生万歳!!スカー役をジェレミー・アイアンズに振るセンスは結構悪くはないと思うけど…やっぱり手塚先生万歳!!! 6点(2003-01-30 05:43:35)(良:1票) |
994. ギルバート・グレイプ
ありゃま、どなたもディカプリオ、デップ、J・ルイスって、そればっかり…誰もラッセ・ハルストレム監督のチョット真似できない鮮やかな演出には触れていないの?傑作「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」に続いてハリウッド進出後の監督作で忽ちレオナルド・ディカプリオ、ジョニー・デップ、ジュリエット・ルイスの持てるポテンシャルを存分に引き出した功績はもっと称えられてもイイのでは?と個人的には思うけどナァ…。そもそも俳優ってのは監督次第で途轍もなく光りもするし、逆に全く冴えなくもなるモンなのさ。時にユーモラスに、時にシリアスに緩急織り交ぜつつ、何とも心温まる作品に昇華させたハルストレム監督の見事な手際を称えて…8点! 8点(2003-01-30 05:29:09)(良:3票) |
995. 海底二万哩
ディズニー映画としては破格の予算とキャストで臨んだジュール・ヴェルヌの余りにも有名な同名古典の映画化。ジェームズ・メイスン、カーク・ダグラス、ポール・ルーカス、ピーター・ローレと賑やかな顔触れが作品にえも言われぬ品格を与えている。リチャード・フライシャーの実にオーソドックスな演出もグー。クライマックスの大イカとの対決で持ち味の強烈なアクション描写がグッと冴えていたと思う。ラストでノーチラス号が波間に敢え無く沈没していくのも余韻を生んでいたし。 7点(2003-01-30 05:04:36) |
996. レイジング・ブル
低評価の方々は恐らくデ・ニーロ演じるジェイクに感情移入できなかったのが原因と思われる。確かに共感を抱くには余りに品性下劣でどうしようもない俗物に思える。が、「タクシードライバー」を踏まえて観れば、スコセッシ&デ・ニーロの確信犯ぶりも理解できようと言うものだ。つまり、ハナっからジェイクに共感を抱かせる積もりなど無かった、という訳。驚異的なウェイト・コントロールで作品を引っ張るデ・ニーロのオスカー(主演男優賞)演技は正にカメレオン・アクターの面目躍如!!これだけ反感を抱かせる彼の演技力にはただただ敬服あるのみ。チャンピオンの光と影を実話ネタでコレほど鮮やかに描いた映画はチョット無いと思う。モノクロームの持つ一種独特の艶を活かした拳闘場面の迫力も圧巻。 8点(2003-01-30 03:57:54)(良:1票) |
997. 楢山節考(1983)
深沢七郎の鮮烈なデビューを飾った同名原作、二度目の映画化。カンヌ映画祭グランプリに輝いたことで一気に今村昌平の名を上げた秀作であるとは思うが…如何せん1958年版(監督:木下恵介)での田中絹代の女優魂炸裂!な老婆役を観た後では、正しく”二番煎じ”の一語に尽きる。坂本スミ子も大先輩に倣って歯を抜く熱演なのは認めるけどネェ。あと、58年版の高橋貞二に比べ、緒形拳がチト出しゃばり過ぎなのも、違いを出そうとした今村監督の狙いは分かるが、矢張り頂けない。何かカンヌづいた今村監督は、その後もグランプリ目当てがバレバレな作品ばっかり作るようになってしまい、個人的に可成り幻滅。「盗まれた欲情」とか「果てしなき欲望」の頃には戻れないの?今村監督。 7点(2003-01-30 03:34:32) |
998. パラダイス(1982)
80年のブルック・シールズ主演「青い珊瑚礁」のプロット(若い男女が未開辺境の地に取り残され、いつしか愛し合う)をモロにパクって珊瑚礁を砂漠に置き換えた(だけの)フィービー・ケイツ主演のメチャ安直なパチモン映画。まぁ、元ネタ自体が大したコトないから、パクリもそれなりってとこ…特に腹も立たないッス。露出度ではこちらが勝っていたかと思ってたけど、Hシーン替え玉↓とは…甚だ興醒めですな。プンプン!!5点! 5点(2003-01-30 03:11:53) |
999. ニクソン
アンソニー・ホプキンスは確かにウマイが、当時のニクソンを演じるには老け過ぎな上に致命的に似てない。せめて特殊メイクかCG使えよな。オリバー・ストーンもベトナム絡みネタは好い加減ヤメにしようや。アンタが今頃偉そうにあれこれ言っても遅いんだって。「プラトーン」一作で充分オツリがくるだろ? 6点(2003-01-30 02:02:05) |
1000. エグゼクティブ・デシジョン
イヤ面白かったよ、マジで。脚本が上手いナァ…。スチュアート・ベアードって監督は全然知らないし、あ~~、セガールぅ?てな感じで全く期待してなかったのが逆に良かった。賛否両論みたいだけど、セガールの拍子抜けする最期は個人的にウケまくり!!グラント役はカート・ラッセルみたいなゴツいオッサン(インテリジェンス皆無にも程があるぞ!全然博士にゃ見えん!!)じゃなくて、もっとヘナチョコな外見の俳優にやらせりゃ最高だったのに…。惜しい! 7点(2003-01-30 01:33:50) |