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東京50km圏道路地図さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2613
性別 男性
自己紹介 単なる鑑賞備忘録・感想文です。


※2014年11月10日高倉健逝去。人生の大きな節目。

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1041.  オーケストラ! 《ネタバレ》 
政治的・文化的背景や国民性を詳しく理解していない(ユダヤ迫害なんて本当にあったのか?)ので、その深刻さやユーモアがいまひとつわからないのですが、チャイコフスキーを生んだのも、それを天才的に弾きこなす人材を殺した(ちょうどモスクワ五輪の時期ですね)のも同じ国なわけで。圧制がなければドストエフスキーも生まれなかったろうし。そいう政治と文化・芸術の関係性というか政治批判と芸術賛美をうまくミックスした形でうまい具合にユーモア作品に仕上がっているとは思います。平和な時代に娘が封印していたチャイコフスキーを弾く。敗者復活の話かなと思ってたんですが、復活というよりは和解って感じですかね。メラニー・ロランは確かに美人なんですけど、あの棒立ち&微笑の演奏スタイルはいかがなものかと。あれじゃあ、せっかくのラストが台無しでテンションが下がります。マエストロの言う「魂」が全く感じられない。神尾真由子や庄司紗矢香の動画でも見て、もっと勉強しろと言いたい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-05-29 10:28:11)
1042.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 
そもそも、迎えに行くと行っておきながら7年間存在すら忘れていて、日記読んだら思い出して(本来日記とは忘れるために書くモノのようです。書いてスッキリするから?)、思い出話したら自殺したのでナントカしたいってそれは愛じゃなくて贖罪でしょう。まあ、それはよいとして。話としては障害者パターンが一番キレイ。一応皆幸せなんだから(母親がガンではあるが原因は勘違い?)。が、自分は不幸だと思ってる。ここが気になる。本当に不幸なのかと。主人公は単純にタイムワープするわけではなく、また記憶を上書きするのでもなく、記憶を追加していく。7年前や13年前を行ったり来たりしてドンドンと記憶が蓄積されていく。本来はここで人格破綻するハズなんだが、どうやら一番最初の記憶による人格が根幹になり、乗り移るような設定になっているようだ。だから、記憶の比較が生じてしまい次々起こる事が納得できない。通常人は運命を受け入れる。だから本来的に自己犠牲の精神があり、記憶が上書きされていくなら、たぶん障害者としての人生を受け入れて、皆の幸せを願うハズだろう。そもそも障害者が不幸なんてのは健常者の妄想であって、幸か不幸かは障害者にしかわからない。が、本来の人格にそういうモノがないし、感覚は健常者のままなので、障害者の自分を受けれらず、人格的な成長も起こらず、主人公は友人が彼女と出来てしまう事に嫉妬し、境遇を悲観し自殺しようとする。じゃあ、これまでの障害者として皆に支えられてきた7年間は何だったんだよ?という話になる。記憶の追加に失敗していると解釈すればそれまでなんだが、一応鼻血出しながら40年分の記憶を蓄積したようだし。記憶(経験)は人格を形成する。が、主人公はいくら記憶を蓄積してもまったく人格が変わらない。この点がこの作品の最大の欠陥。記憶が蓄積されず、1つの人格が単純に行ったり来たりして、「過去変えたら未来が突然こうなっちゃった!納得いかね~」ならわかりますが。最後は彼女との関係を絶って、平穏を得る(そもそも幼少期に好きな相手から「お前ら全員殺すぞ」なんて言われたらトラウマになりゃしないか?もっとウマイやり方があるだろう)。どこかで幸せにやってるんだろう的に(トラウマで苦しんでるかもしれないのに・・・)。これは一種の逃避であり、かなりエゴイスティックなラストではある。結局、主人公にとっては彼女の存在が最大の苦しみだったという事でしかない。恋とはそういうモノかもしれないが。病院シーンで全部お前の妄想・夢でした。お前はタダの病人なんだよ。で終わった方がよかったかも。と、いろいろと難はあるが、この手の作品は人生のタラレバを考えさせてはくれるし、教訓は多いので好きではある。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-28 12:16:55)(良:2票)
1043.  きみがぼくを見つけた日 《ネタバレ》 
時空モノでタラレバを言っても仕方ないのですが、ヘンリーはクレアと出会わなければ銃殺される事もなかったわけで(しかも出会いの場所で殺される。「パパあぶない!」は娘がトラベルして目撃したという事でしょうけど、ちょっと残酷なような。)、この運命の皮肉を消化できずに悩んでます。共和党&ライフル批判も含んでいるのでしょうけど。タイムトラベルという体裁をとっておきながら基本的には傍観者でしかなく、運命には逆らえないというのは中々よくできた設定。そこには変えられない過去を見る事の苦しみと変えられない未来が見えてしまう事の不幸しかありません(宝くじは余計でした)。未来は変えられないというかそもそも分からない。分からないから生きていける。でもいつかは必ず死ぬ。その時が来るまで、今を生きるしかないんでしょう。「待つ人生は送らないで」は死者からのメッセージでしょう。ある種の幽霊と考えてもいい。通常は死んだ人間は待っていても帰ってきません。遺された人間は死者を悼みながらも止める事ができない時間の流れを生きていくしかありません。挿入されていた映画(題名分かる人教えてください)の台詞「時は流れるもの、それが時の仕事よ。チクタクとね」が印象的。
[地上波(字幕)] 7点(2015-05-27 11:36:26)(良:1票)
1044.  日本の首領 完結篇 《ネタバレ》 
1部から気になっていた高橋悦史がキーマンに。医者としての名誉・野心が芽生え、それを義父も評価してると思っていたが、結局は佐分利信にとっては駒でしかなかった。結果、妻の事も疎ましくなるが、片岡千恵蔵の佐分利信への裏切りを知り、殺害を決行し苦悩する。ここは医者の倫理観というよりも、自分の技術の集大成・完成品を自らの手で壊す事の理不尽さでしょう。という点では非常に身勝手な苦悩ではある。が、結局は医者を続ける事も出来ずに、女に溺れ、精神が破綻して悲劇的な結末に。ちょっとこの壊れっぷり、転落ぶりにも疑問もあるが、やはりエリートの壊れやすさと解釈するしかないんだろうか?他方、三船敏郎も娘を政界に近寄るために駒に使ったわけで、結局ファミリーなんてのはどうでもよく、己の野望のためなら何でもするという事だろう。もうヤクザ映画というよりも、暴走老人モノとしか思えず、老いと闘いながら追求する老害的権力闘争は見ていて呆れるというか滑稽で無様ですらある。こうして実録モノは自ら幕を引いたとのかと思うと、それはそれで感慨深いものはある。男を渡り歩いて、目の前で人が死んでるのに「ウチの店や~!」と叫ぶ大谷直子に女の強かさをみたような気がした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-05-26 18:20:56)
1045.  日本の首領 野望篇 《ネタバレ》 
モデルとなる有名人が多数登場しますけど、もはや完全なフィクションの世界(ちょっとデヴィ婦人をフォーカスしすぎじゃないですかね?)。また、前作と同じ役者が違う役名で登場するのでちょっと混乱する。微妙な立場と思えた高橋悦史は子供が出来てファミリーの一員として安定した地位を確立。が、相変わらずの自分の野望のためには子分達を使い捨てにする様は見ているこっちが凹んでくる。それにしても、菅原文太がチンピラ風情でヤケノヤンパチの殴りこみするのはいいとしても、あれだけ冷静さを誇っていた松方弘樹が親分と女に裏切られたからといって、自殺する事はないんじゃないの?東大出らしいからエリートは打たれ弱いと解釈できない事もないが。この辺は前作の鶴田浩二と比べると見劣りする。それにしても実録路線にはロマンがない。ラストの子分の自殺と孫の誕生の報を耳にし「この世の中は生まれてくるものと死んでいくものでできあがっておる。だがしかし、わしは絶対に死なんぞ!」ってそのすさまじい執念にはある意味感心するけど。まあ結局、任侠を忘れたヤクザは権力志向化し政財界に擦り寄り、そして取り込まれて衰退していくんだろうけど。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2015-05-26 15:24:20)
1046.  やくざ戦争 日本の首領 《ネタバレ》 
「家庭ではお人よしのパパが、会社のためとなると犯罪同然の行為を平気でやって他を押しのけようとする」「人間は組織の中に組み込まれると怖いほど凶暴になれるものですね」と嘆く高橋悦史が、ラストでファミリーのために凶暴化する。娘婿という微妙な立場だが、彼の行動は組織のためではなく家族のためなのか?この中途半端なポジションと彼の心情・行動にとても興味が沸く。 結局ヤクザも組織人であり、使い捨てなのは会社員と一緒。たとえ組織のために凶暴になっても役に立たなければクビになる千葉真一。「わしはもうあほらしくてやってられんわ」はリストラされたサラリーマンの悲哀そのもの。佐分利信を守るために苦渋の選択で解散を決意する鶴田浩二だが、最後は家族愛?に負けて殺される。任侠映画を見慣れていると、現代ヤクザの武闘派TOPが鶴田浩二というのはどうも違和感あったのですが、こういう理不尽な結末を迎える悲哀ある男を演じるのであれば納得の配役で彼にしかできないでしょう。 どこまで史実なのかわかりませんし、ちょっと駆け足でストーリーをおいにくい所はありますが、40~50年前の日本は政財界ヤクザの癒着がここまでだったのかと思うと、隔世の感があります。ヤクザも形を変えつつ生き残っているとはいえ、社会から締め出されて行き場を失っている事の問題もあるのかと。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-26 12:42:13)
1047.  永遠の僕たち 《ネタバレ》 
特攻や切腹を茶化した表現に何度も挫折しそうになったが、臨死体験とやらをし、両親を失って自暴自棄となり、ケンカして学校も退学した未成熟なクソガキのやる事だし、このガキがどう成長して改心するのか?という展開に期待しガマンしてみた。恋人が死んだから切腹なんてのは噴飯もので、彼女が怒るのは当たり前。あまりにも痛すぎて、見てるのが辛い。クビ締めされたり、手紙とかで、改心したようではあるが、人が変わったように成長する様は逆に唐突感が否めない。最後にオジギしちゃうシーンには呆れてしまった。少女が静かに死を受け入れていく過程(ダーウィン信者で献体希望の子が死間際で幽霊を信じるのは救いかなという気はする)および生死について考えさせてくれたという点のみ評価。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-05-26 10:07:18)
1048.  サニー 永遠の仲間たち 《ネタバレ》 
25年後に死ぬ事をネタバレし、将来起こる事を何も知らない若かりし頃の映像を見せて、現在と過去を行き来する手法は『横道世之介』に似ていて映像と懐かしい音楽の力でうまく引っ張っていると思う。こっちの方がストレートでハッピーエンドではあるが。過去の自分は他人なわけで、ベンチで現在ナミが過去ナミを抱きしめるシーンは映像ならではの効果で特に印象的。また、観客は登場人物に自分を投影するので、各々心に響くモノがあるだろう。当時の時代背景や女子高文化のようなモノはよくわからないのだが、日本はバブルに向かう時期で、韓国はソウル五輪目前のイケイケの時代だったのかなと。(その象徴的記号がNIKEブーム?) 結局は卒業後に殆ど連絡もとらず、仲間が何をしているかもわからず、互いに助け合う事もなく、結果各々が厳しい現実を生きてきたわけで、そういうリアリティー性が垣間見える。特に女は結婚とか出産で選別されていくので、30あたりから疎遠になりがちだし、誰かが死ぬとかでもないと集まらないだろうし。1人ぐらいは「今更なんだよ?」ってのが居てもよかったような気もするが。ラストの遺産による金銭解決というファンタジー性には疑問もあるのだが、40過ぎると人生の結論・結果も出始めていて、やり直せるか否かはカネ次第というのはそれはそれで結構シビアな現実を表現しているとは思う。実際には高校時代の仲間が金銭支援して助けてくれる事は皆無だろう。だから昔の仲間が集まった所で人生の問題はなんら解決はしない。そもそも同窓会に来る連中というのは、今が幸福で上手くいっていて、かつ過去に恨みのない人間だけ。その他は探偵でも使わないと見つける事もできない。人生は選択の連続であり、その結果は自分で背負わねばならないし、気がついたらあっという間に終わっているんだろうな。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-05-25 10:34:38)(良:1票)
1049.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 
これだけ理解のある家庭なら、両親の支援も得られそうだし、自分で育てられそうですけどね。頭も悪くなさそうだし。画像技師にあれだけの啖呵切るなら親としてそういう選択するのもアリでしょう。普通に仕事をしている夫を支配し、飼いならし、趣味を制限し、結果夫婦関係を破綻させてしまうちょっと気難しそうな女よりはジュノの方が親としてマシだと思いますが。きっと子供も支配して自分の所有物のように思い通りの子供に育てようとして、結果親子関係も破綻するのではないのかと。それとも学習能力はあって改心するんでしょうか。その辺の「あの女大丈夫?」みたいな疑念もなくあっさりと渡してしまう所が不思議でした。そもそも「妊娠は女を母親にし、赤ちゃんは男を父親にする」なんて本で仕入れた知識を夫婦喧嘩の最中に「育てられね~、誰かもらって!」妊娠女子高生に言いますか?ちょっとズレてるんじゃ? 大人ぶって生意気なジュノですが、やはり子供っぽさもありとても魅力的でした。てっきり養父とデキてしまい、自分で育てる事になるのかと思ったのは自分だけ?少子化で大騒ぎの日本ですが、宗教的な違いがあるとしても毎年数十万の中絶天国である事を考えると、米国に学ぶ所は多々あるのかなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-24 14:11:52)
1050.  マイ・ルーム 《ネタバレ》 
姉妹の確執ってのはいまひとつ想像できないのだが、自分を殺した優等生の姉と自由奔放で勝手に生きてきた妹。そして20年の断絶。姉は独身で親の介護で苦労し、妹は離婚&子供の教育で苦労している。姉の難病をキッカケに再交流するわけだが、結局姉は死を覚悟し、自分の人生に折り合いをつけようとする。描写が淡々としすぎていて観客が想像するしかないのだが、きっと姉は50程度で終わる自分の人生には納得も満足もしていないだろう。でもそう思い込まないとやってられない。落ち着いた態度は自分を押し殺してきた姉ならではのプライドだろう。所詮人生はどこかで諦めないといけないのだろうが、自分の死と引き換えに妹や甥たちと接点を回復できたのがせめてもの救いか。後味は悪くはないが、なんとも切ない作品。最近50ちょっとで白血病で死んだ人がいたが、こんなキレイじゃない。半狂乱とまではいかないが、それに近いものがあった。死に際で人間性が問われるんだろう。自分もいつか訪れる死をどのように受け止めるのかを考えさせられる。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-24 09:44:28)
1051.  ゴールデンスランバー(2009)
原作は公開前に読んだので細かい所はよく覚えてないが、それなりに緊張感はあったし、リアリティーのなさはあまり気にはならなかったという印象。この度映像化されたモノを見て、みなさん言われるようなリアリティーのなさが浮き彫りになってしまったようには感じる。また、信頼が大事とか、懐古趣味的なちょっと青臭いというか説教臭い人間ドラマもクローズアップされているように感じた。これも良くも悪くも役者の演技の力だろう。または自分が年取って感受性が変わったからなのかもしれない。文字だけの想像力の世界から、映像によって押し付けられる世界観への変化・違いについてあらためて考えさせられた。が、リズム・テンポは悪くないし、花火の映像やら音楽による相乗効果はやはり映画ならではのよさもある。皆さんのコメント拝見し、事前の期待や過去の経験や趣味嗜好や許容範囲によってここまで評価が別れるのも興味深いなあと感じる。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-05-24 07:17:19)
1052.  ディック&ジェーン 復讐は最高!
人生のリスク管理上、「家を買うな、子供を持つな、共働きしろ」が3大原則のようですが、それら原則を無視しての当然の家計崩壊、そして復活劇。ティア・レオーニが美人過ぎてかつ根性もあるので、こんな奥さんだったらどんな困難も乗り切れそう。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-05-23 10:12:46)
1053.  悲しみよこんにちは 《ネタバレ》 
自由奔放な父娘の前に現れた常識的な大人の女性。そもそもなんでこんな父親に惚れたのかが疑問ではあるが、あれこれ介入されたら17歳の娘にとってはウザイ存在だろう。自分の企てが相手を傷つける事に目覚める所に唐突感はあるが、後先考えない小娘の誠実と解釈すべきなのだろうか。そして、その後に起こる悲劇。自殺か事故かは永遠に謎だが、これだけの大人の女性が失恋程度で自殺するとも思えない。精神不安定な状態での運転ミスによる事故だろう。が、娘は悲しみを一生背負っていく事になる。そして年齢と共にその悲しみも変化していくのだろう。懲りずに女をひっかえとっかえしてる父に愛想がつきないのが不思議だ。まだ子供であり、そのうち父が女の敵であるという事に気づくのだろうか。ちなみに原作は未読だが、18歳でここまで書けるのはスゴイと感じると同時に18歳でないと書けないのかなとも思う。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-23 08:55:43)
1054.  クレアモントホテル 《ネタバレ》 
老いて死ぬ事の現実と余命の微かな夢と希望。自立やプライバシーを求めつつもやはり寂しさもある中での高齢者専用?のホテル住まい。切なさとユーモアがあり、とても上品でちょっとファンタジックでもあるが、リアルな現実もある。青年がデキスギ君だったのはちょっと気になるが、小説を書く原動力・作家的好奇心と考えれば納得の範囲か。が、所詮夢見る夢男のプータローでしかなく、他人から見れば優しい青年であっても、親としては出来損ないの息子なのであろう。それを擁護できるのは他人ならではだろうなとは思う。自分はこんなに優しく親切にはできないだろうが、これほどの気品ある老婦人なら友達になってみたいと思わせるものはある。シミだらけの手にキスするシーンは、ちょっと過剰演出かな?という気もしたが。若干自暴自棄的な台詞はあったものの、最後まで弱みを見せずに気丈に振舞ったのは矜持なのだろうが、もうちょっと青年に弱みを見せてもよかったのではないか。そういう甘えがないから、上質でストイックな作品に仕上がっているとも言えるけど。人が倒れてもケータイジリをしている優しさの欠片もない青年とは正反対な娘と和解して欲しいと思う反面、そこまでやるのは邦画的でちょっとヤリスギなのかなと。青年も母とは不和のままだし、他人の優しさの反面、親子の確執は解決せず厄介さを残したままというのもリアル感がある。ラストで青年が実娘に声もかけずニヤリと立ち去るシーンが印象的。私もいずれ『逢びき』を観てみたい。また、『メゾン・ド・ヒミコ』と比較してみるのも面白いかも。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-05-22 11:35:23)
1055.  バグダッド・カフェ 《ネタバレ》 
異文化交流というか、一人の異人が現れて回りの空気を明るく変えていく系なら『男はつらいよ』を見ればいいわけで。宿泊施設やカフェというのは一定の距離感を持って、互いに干渉せずに、一時的な寛ぎを求める所でもあり、家族同然になってしまうと新たなシガラミが生まれ、逆に居心地が悪くなる事もある。異人は旅人であり去っていくからよいわけで、戻ってきちゃあダメでしょう。ラストの女性彫師の「なれあいすぎよ」が、ある種の本作への批判でもあり、本作の救いでもある。ちなみに見たのは完全版です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-05-22 09:38:49)
1056.  ブーリン家の姉妹
史実とは多少違うようですが、世界史は全く知らないので勉強になりました。同時期の日本の戦国時代とやってる事は変わらないですね。現代の価値観で過去の出来事にモノ申す事の是非はあるでしょうけど、気に入らなければ処刑するのはそういう時代と言ってしまえばそれまでですし、また形を変えても結婚による階層移動及び政略結婚は今でもあるので、普遍的なテーマではあるんでしょうけが。ヘンリー8世は暴君とされているようですが、英国での人気や扱いはどうなんでしょう?信長・秀吉・家康なんてのは現代の価値観から見ればどうしようもない暴君ですけど、日本では各々人気はありますし、今でも歴史と言えばこの3人の呪縛から離れられずに、番組制作されてますが。ナタリー・ポートマンの表情変化を見ているだけでも楽しめますが、歴史モノは海外より日本の方が好みかな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-05-21 12:27:32)
1057.  ファミリー・ツリー 《ネタバレ》 
クライマックスは不倫相手の奥さんが病室を訪ねてくるシーンでしょう。ここは最大の修羅場でもある。「どんなに憎くても許すしかないから!」いや~全然許してないでしょう。こんだけ怒りをぶちまけといて。死ぬ前に憎い相手に何か文句言っておきたかった。でも善人面はしておきたい。死ぬ人間を憎む事はできない。だから許すしかない。許す事で自分を守ろうとした・・・。これから苦難がまっている彼女の混乱と葛藤が伝わってきました。彼女を送り出してからのジョージ・クルーニーの大きなため息に「勘弁してよ~」というのが伝わってきます。ここでジョージ・クルーニーは妻との別れに踏ん切りがついたのか「さよなら」をする。そして、死間際の妻に「my pain」と語りかける。ここは結構シビアです。ラストのソファーのシーンはこの先もうまくいかないだろうという不安感が漂っていて中々印象的。 登場人物が皆勝手で、家族なんて簡単に崩壊していく様はノーテンキなハワイアンとのギャップ効果はあるのですが、逆にテーマが緩和されてしまったような気も。海に散骨するシーンは高倉健の『あなた』を思い出しましたが、妻との死別で夫婦関係を問い直すというテーマとして考えた場合、全体としては『あなた』の方が上かな。(こっちの方がムダが少ないけど)
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-21 10:09:23)
1058.  ブローン・アウェイ/復讐の序曲
オスカー直後にこの役を選択したトミー・リー・ジョーンズは新境地を開拓したかったのでしょうけど、吹き替えで見たせいかタダのイカレタ軽いオッサンにしか見えなくて、サスペンスとしての緊張感があまりなかった。U2の歌もマッチしていたし、ラストは爆発とオーケストラ演奏で盛り上げるというちょっと『知りすぎた男』を彷彿とさせる演出で、音楽的効果による盛り上がりはあったのですが、船の爆破も玩具的でふざけているし、演奏会場で派手に爆発させる(それを処理する)という展開なのかと思ったら、何故か爆弾処理はブレーキ踏んだら爆発するという『スピード』というか『新幹線大爆破』のパクリになってしまって話としては小さくなってしまったような。それにしても素性不明の人間が偽名で警察勤務できてしまうというのもちょっとどうなのかと。
[地上波(吹替)] 5点(2015-05-20 12:43:07)
1059.  嵐の勇者たち 《ネタバレ》 
裕次郎は20代の若手俳優(総じて演技がヘタ)のアニキ分というかまとめ役的存在で、他俳優に比べて大人の演技をしているし、他方茶目っ気もありこれでも当時35歳なんだから驚く。ボートハウスでの密室劇が中心で登場人物も多いので、舞台芝居のような体裁。その後、ヨット・ボート・ヘリのチェイスへの場面転換は静から動という感じで中々よかった。正直イチバンオイシイ役は内田良平でもう主役と言ってもいいくらい。オルースターを完全に食ってます。浜美枝の存在感も光ってました。話はこの2人を中心に展開していくので、結局日活のスター達はその他大勢になっていまい、日活の意図とは違う作品になってしまったような。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-05-20 11:01:33)
1060.  弁天小僧 《ネタバレ》 
市川雷蔵には全くと言っていいほど興味はなかったし、名前ぐらいしか知らなかったので、食わず嫌いもどうかと思い鑑賞。身のこなしも軽やかで、チンピラ風情は出ていて、まあ悪くはないなと感じていたのですが、単なる詐欺師・泥棒であって、悪は成敗しても、最後の一線を守る矜持みたいのがあるのかと思いきや、ラストで捕方まで残虐に刺しまくって逃げようとするシーンに唖然。これじゃあ猶予をくれた勝新への義理が立たないし、粋とは言えないでしょうよ。ここは素手か峰打ちに出来なかったんですかねえ。もうチンピラ以下のどうしようもない奴で、家族との対面に何ら心動かされるものはないし、ちょっと自分の美意識とは違うものを感じました。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2015-05-19 18:05:44)
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