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1081.  小さなスナック
GS映画のいろいろの中で、これはパープル・シャドウズ。なんですが、ほとんどは藤岡と奈々ちゃんのやりとりばかりであって、実はシャドウズがいてもいなくても何の影響もない!にもかかわらず途中ではゲスト的にヴィレッジ・シンガーズまで登場するというこの無駄さ!!で、内容なんですけど、これが見事なほど何もないです。シーンの前後のつながりがどうとかその意味がとかいう前に、まず、各シーンがシーンとして成り立っていません。GSには甘い私でも、これはつまらなかったと言わざるをえない。
[DVD(邦画)] 3点(2019-05-10 00:13:06)
1082.  太陽は光り輝く 《ネタバレ》 
いろいろごった煮にしているのはいいんだけど、そのごった煮をそのままで最後まで行ってしまうという、悪い意味で困った作品。その中でも、延々と無言を通す葬列のシーンのように、局所的に緊張感が走る部分もあるのだが、それが前後につながっていないため、価値も半減してしまう。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-05-09 00:36:44)
1083.  墓石と決闘 《ネタバレ》 
もっともらしく始まって、導入部ではそれなりに迫力がありますが、それが急激に失速してしまう。それはやはり、主人公の行動がうじうじしてはっきりしないからです。「俺は法の力で解決する!」というのであれば、それに基づいてどうするのかを示してほしいし、その割には、途中からは何のきっかけもなくいきなり銃撃一直線になってしまう。「お前何言ってんだ(前と真逆のことを言ってないか)」と言いたげなジェイソン・ロバーズのリアクションが、そのまま見る側のリアクションでもあるというのが哀しいです。したがって、最後にもカタルシスもなければ着地感もありません。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2019-05-02 00:02:50)
1084.  思い出の指輪 《ネタバレ》 
GSグループをフューチャーした映画の一つ、これはヴィレッジ・シンガーズです。といいながら中盤までは、「選考委員会」とやらの女子学生視点だけで進められ、メンバーは大して出てこないどころか、ヒロインの尾崎奈々も出てこない。半分くらいから、まあ期待したとおりの展開になります。もしかして、制作側はメンバーの演技がよほど不安だったのか?とも思いましたが、素人感はあるものの、そこそこ無難に乗り切っています。というわけで、まさにGS作品ならではのコンパクトにまとまった青春映画でした。スパイダースの援護登場は、まあそんなもんかという感じですが、「ケメ子の歌」のザ・ダーツの登場にはびっくり(一瞬だけですが)。
[DVD(邦画)] 6点(2019-05-01 21:31:16)
1085.  ザ・ウォーク
アホみたいな一人称ナレーションの垂れ流しを聞いていると、何でこんな作りにしてしまったのか、心底疑問でならない。クライマックスの綱渡り開始後は、高層の迫力にそれなりに見入ってしまいますが、それって単なる再現映像でも可能なわけであって、映画にする必要はないでしょ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-04-28 00:45:32)
1086.  ヒトラー暗殺、13分の誤算 《ネタバレ》 
すでに「ヒトラー 最期の12日間」という傑作を残しているヒルシュビーゲル監督が、今度は暗殺(未遂)者側からのものを作り上げました。冒頭でいきなりメインの事件に突入、間もなく主人公も拘束され、一気に話を広げていく手際はさすがです。現在と過去がクロスする構成がもたらすスリルもなかなかですが、一番の白眉は、主人公が1人で行動したのを取調官たちが「理解できない」こと。もっというと、「総統のお命を狙うような者は、たかがその辺の一平民であってはならず、対立国や対立政党の強大な陰謀あってこそ事態にふさわしい」と思っていたのかもしれないし、「もし本当に一平民ごときにそんな危機が起こせるとすれば、今後もこういったことは頻発するかもしれず、そんなことはあってはならない(あってほしくない)」というようなある種の恐怖を感じていたのかもしれない。その辺の微妙な心理の綾とバランスにきちんと焦点を当てたという点で、やはりこの監督の描写は優れているのです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-27 01:25:04)(良:1票)
1087.  お嬢さん(2016) 《ネタバレ》 
なくてもいいシーンは結構あるように思うが、それでもこの作品の場合、あえて韓国語と日本語の台詞を混在させたり、コンセプトがさっぱり分からないカオスなデザインの家屋敷が舞台だったりと、何というか、すべてを混ぜ込んで突っ走る原始的なパワーのようなものを感じるのである。多視点がもたらすトリッキーな部分も、その熱の前にひれ伏している。あと、キム・テリという女優さんは初めて見ましたが、画面の中にすっと入ってくるだけで人目を引くような、いい存在感を放っていますね。
[DVD(字幕)] 6点(2019-04-26 01:35:26)
1088.  チェイス・ザ・ドリーム
田舎のオッサン同士がああだこうだ喋っているだけの作品にしか見えなかった・・・。レースがどうのこうのというのももっともらしく出てきますが、実際にレースに取り組んでいる場面はごく一部だし。そもそも、農場を舞台としていながら、農業のディテールに全然踏み込んでいないのが敗因だと思います。
[DVD(字幕)] 4点(2019-04-25 01:45:11)
1089.  仁義 《ネタバレ》 
登場人物間のいろんな人間関係とかを考えると、もっと焦点を絞れば面白くなりそうなんですが・・・せっかくの出会いとか心理の綾も、どのシーンも同じように平坦に描かれているため、設定の意味が半減している。無音を通した襲撃シーンのみは緊張感がありましたが、そこだけでした。140分という尺も長すぎ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-04-23 00:54:10)
1090.  メッセージ 《ネタバレ》 
やっぱりこの監督は、個人の内面のドロドロをじわじわ描いていった方が本領が発揮されるんだなあ。前半の謎の生命体とのやりとりのあれこれなんて、何ともぎこちない進行感が満載だし、せっかくのエイミー・アダムスもジェレミー・レナーも使いこなされていない(アクションや表情を隠す防護服のシーンが多いのも災いしています)。後半、主人公のパーソナリティに重心が移行してからは面白くなってはきますし、着地部分による反転はなかなか強力でしたので、低い点はつけられませんが。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-04-20 01:28:24)
1091.  48時間 《ネタバレ》 
もっと後に作られていたら、大幅にコメディ寄りにしていたのでしょうが、まだこの頃はこのタイプの作品の萌芽の時期だったのでしょうね。というより、むしろ全体的にどことなく暗く陰鬱な空気感すら立ちこめています。序盤の警察署での無駄な長回し(褒め言葉)にはおおっとなりましたが、そのような職人芸が見受けられたのは前半だけで、後半は息切れ感見えまくりでした。捕まえそうになって逃げられるという同じようなシークエンスがだぶっていたり、結局は安直に愛人の家で発見したりとか。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-04-18 02:31:47)
1092.  ワールド・ウォー Z 《ネタバレ》 
ゾンビは何によって発生しているのか、どんな生態や性能があるのか、その結果社会は今どうなっているのか、というディテールがまったく練られていない(というより、考えた気配がない)。肝心の襲撃衝突場面は、突然カメラが情緒不安定なほど動きまくって、誰が何をしているのかさっぱり分からない。つまり、とにかくゾンビをわーっと集めてごまかしているだけなのです。よって中盤まではほぼ0点なのですが、逆に最後の研究所の地味な静寂対決の方がよほど面白い。「かつて研究所職員だった人たち」がゾンビ状態でうろうろしているだけの方が、ごちゃごちゃ襲いかかってくるよりもずっと怖いのですよ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-04-17 01:13:18)
1093.  この世界の片隅に(2016)
何と意外にあまり面白くなかった。とにかく一つ一つのシーンがぶつ切りで、しかもつなぎの脈絡もあまり考えられていないため、ただ時が過ぎているようにしか見えないのです。あえて戦争だ戦争だと強調しない描写をしたかった意図は分からなくもないですが、それならその中で主人公あるいは登場人物は何がしたかったのかというと、特に何も見当たりません。つまり、全体が一つのファンタジーのようにも見えてしまうのです。
[DVD(邦画)] 4点(2019-04-13 01:07:06)
1094.  母と暮せば 《ネタバレ》 
脚本がこの二人のタッグという時点で、陳腐な説明台詞オンパレードになるのは想定内だったのですが、中途半端で聞くに堪えない九州弁が、さらに輪をかけてしまっている(方言指導の人、これで名前をクレジットされて大丈夫なの?)。息子の幽霊が出てきて元カノの行方が母共々気になる、という設定が導入部で完了したのは分かったけど、その後はどこかで物語が次のステージに行くのかと思っていたら、何と最後までその一本だけで押し切ったのにもびっくりした。それだったら、100分以下でまとまる話ではない?唯一光っていたのは、おじさんが母親に迫っている場面で、後ろでやきもきしてあれこれする息子のアクションだけでした。もちろん、台詞がないからこそまともになっているのです。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2019-04-12 01:34:20)(良:1票)
1095.  ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 《ネタバレ》 
これ、コワルスキー視点で統一した方がずっと面白かったと思うんですけど。●CGはもちろん頑張っているのですが、とにかくカメラが慌ただしく動きすぎて、きちんと見せていないので、ごまかしているようにしか見えません。●肝心の動物たちが、ただその場にいて動いているだけであり、生態や性能なんかがまったく作り込まれていないのもダメ。面白かったのは、カマキリみたいな動物が手錠の鍵を外すシーンくらい。●エディ・レッドメインがこんなお間抜け役も意外に合っているという新発見に4点。彼が登場するだけで画面のダレを大幅に減らしており、この存在感は貴重です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-04-09 02:06:22)
1096.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
導入部はよくある入れ替わり系だと思いながら見ていて、舞台が高山に移ってからは、巧妙に過去の謎解きの方に重心をスライドしていて、なるほどと思いました。で、一番優れているのは、せっかくの再会を容赦なく断ち切ったどころか、その出会った記憶や動機すら消し去っているところです。これにより、いなくなった相手への思慕の切なさをパワーアップさせると同時に、全体を現在視点から再構築すると、いろいろな矛盾や不整合もそうではなくなるという機能も発揮されているのです。したがって、ラストの再会には一気に興醒め。また、うるさいだけで邪魔な挿入曲群は、全部カットすべきでした。
[ブルーレイ(邦画)] 6点(2019-04-08 00:41:14)
1097.  女子ーズ 《ネタバレ》 
いや、予想外に面白かったですよ、これは。勝因は、怪人との対決シーンを、きちんと戦隊モノの作法を踏まえて撮っていること(それぞれちゃんと名前がついているとか、毎回同じ場所に登場するとかいう生真面目さも含む)。一方で、「もともとやる気なく引っ張られている素人集団」という設定があるため、サシの格闘アクションがなくても気にならない。そして、だからこそ、そこでガールズトークをごちゃごちゃ始めたりとかいう型外しの部分が生きるのです。さらに、その辺を前面に押し出しているため、私生活部分の、例えばレッドの会社部分の描写の陳腐さなんかも、マイナスが少なくて済んでいます。何気なく見始めましたが、最後までがあっという間でした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-04-07 02:15:58)(良:1票)
1098.  ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years(2016) 《ネタバレ》 
監督がロン・ハワードなんですね。なので、どこまでも丁寧なのです。ライブ映像の積み重ねはもちろん、写真や一般映像、「どこに録音が残ってたの?」というようなただのスタジオでの会話、そして現在のインタビューなども綿密に構築し、さらにはクレジットや数字データの提示も忘れない。それによって、いかに当時の観衆が熱狂していたか、というかむしろ「狂っていたか」も伝わってくるというものです。ただ・・・こんなに丁寧にやっていて、時間内に最後まで終わるのか?と思っていたら、「サージャント・ペパーズ」以降はものすごい勢いであっという間。「ホワイト・アルバム」は何であんなスタイルになったのかとか、「アビイ・ロード」B面メドレーはどうやって完成したのかとか、ゲット・バック・プロジェクトは結局何だったのかとか、そういった中でメンバーの関係はどう変容していったのかとか、そのあたりは一切なし。まあ、ライブをやってないんだからそもそも映像もないのかな、とは思いましたが(そしてサブタイトルがこうなっているのは後で気づきましたが)、それにしても、もうちょっと何かあるでしょ。さすがにこれはバランスが悪いです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-06 01:22:30)(良:1票)
1099.  殺しのリハーサル<TVM> 《ネタバレ》 
テレビ作品ではありますが、比較的上質な2時間ドラマです。コンパクトな回想シーンを除けば、あとは主人公が提示する台本とそのリアクションだけで終盤まで一直線に進んでいく。その丁寧さとこだわりがサスペンスを維持しています。ラストは、まあ、相当強引なんですけど、それも気にならないくらい、作品が一つに気持ち良くまとまっています。
[DVD(字幕)] 6点(2019-04-05 00:27:08)
1100.  ザ・スパイダース にっぽん親不孝時代
今までの主演作は日活だったのが今作は東宝になって、また、メンバーも本人役としての登場ではなく(一応)それぞれに作品内の役がついている。なんだけど、もうこれが圧倒的につまらないレベルです。あれだけ面白かった「ゴーゴー・向う見ず作戦」から作を追うごとに下降していって、ついに底まで落ちています。グータラな主人公連がある日謎の勢力に巻き込まれて・・・みたいな話なのですが、とにかく、全体が最初から崩壊しているというか、何の話がしたいのか分からないというか。まあでも、1年で主演作を4本も作っていたら、最後の方はそりゃそうなりますよね。あと、68年の終わりといえばグループの人気にもだんだんと陰りが出てきた頃で、その辺のテンションの低さもそのまま表れています。
[DVD(邦画)] 3点(2019-04-03 01:54:14)
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