1081. マージン・コール
《ネタバレ》 紙屑を客に売れと命令する上司、仕方なくそれに従う部下。それだけの話で3流のサラリーマン映画。部下には多少の葛藤はあるようだが、元々そういう世界だし、他人のカネでギャンブルしてるくせに何を今更という印象。全然サスペンスになってない。登場人物が何も追い込まれてない。客に恨まれて、とんでもない目に会うのかと思ったら、騙して売りつけて、これで終わり???修羅場はこっからでしょうよ。 [地上波(吹替)] 3点(2015-05-07 13:20:49)(良:1票) |
1082. かぐや姫の物語
《ネタバレ》 前半はハイジがロッテンマイヤーさんにシゴかれてるかのような展開。要するに、穢れた世でも「生きねば」って事でしょうか。ラストの来迎図は少々大げさですが、人間いつかは死ぬという事を訴えたいのでしょう。人によっては地獄行きなのかもしれませんが。 [地上波(邦画)] 5点(2015-05-03 16:25:08) |
1083. ジョバンニの島
こちらも実話がベースのようだが、同じ島の占領をテーマにした少年物語でも『瀬戸内少年野球団』とは全く異なる内容。恥ずかしながらこういう歴史的事実があった事は何も知らなかった。子供向けらしいが内容的には結構重く、問題は現在も解決していないし、鑑賞後はちょっと凹むな。 [地上波(邦画)] 7点(2015-04-28 11:58:14) |
1084. 瀬戸内少年野球団
阿久悠の自伝がベースになっており、ストーリー的にそんなに盛り上がるわけではないが、戦後の混乱期に生きる大人・子供の葛藤はうまく表現されていたと思う。少年たちの演技のヘタさも返って自然な印象を受けた。撮影は淡路島ではなく、岡山の島で行われたようだが、この風景はどこまで残っているのだろうか?遺作となった美しすぎる夏目雅子の出番が少ないのが残念だが、この美しさを保存できたのは貴重。存命ならもう60近いとは。若くして亡くなる事の是非について考えさせられた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-28 10:26:26)(良:1票) |
1085. ケインとアベル/権力と復讐にかけた男の情熱<TVM>
人生は短い。権力闘争と復讐に明け暮れてるヒマはない(というか、時間の無駄でしかない)という事にあらためて気づかされる。地位や名誉や権力とは無縁の人生で、他人がどうだろうと一切無視して、自由に生きてきたいものだなと。当時40前後の2人が二十前後を演じるのはちょっと無理があったかな。 [地上波(吹替)] 7点(2015-04-27 11:50:39)(良:1票) |
1086. 麒麟の翼~劇場版・新参者~
真実を明らかにする事の是非がメインだと思うが、2組の父息子が和解できないまま別離してしまう不幸も隠れたテーマか。そもそも父息子が向き合うってかなり難しいし。 結果的に皆不幸になるだけの相変わらずの救いのなさだが、プール事件の対処をしっかりしておけばこうはならなかったわけで。 世の中隠し事だらけで、それで上手く回っているところもあるのだろうが、時には真実に向き合う事の勇気も必要なのかと。ミステリーとしてはツッコミ所も散見されるが、全体としてはよくできている。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-26 15:00:30) |
1087. レベッカ(1940)
《ネタバレ》 存在しない人物によって精神的に追い詰められていくまでの展開はよかったが、死体が発見されてからのネタバレの展開は3流サスペンスかな。旦那と愛するお手伝いさんが犯人で、後妻を追い詰めていたという展開の方がよかったのかも。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-04-24 12:00:24) |
1088. ナポレオン・ダイナマイト
関西人にオモシロクない人がいるように、米人にもオタクはいるわけで。という事をあらためて気づかせてくれるんだが、内容的には退屈で。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2015-04-24 09:30:03) |
1089. M:i:III
こういう中身のないアクション映画を見ると、時間を浪費したようにも思うが、時間の浪費こそが最高の贅沢とも言えるわけで。ただし、拷問シーンが多いのはちょっとキツイな。昨今のリアルな残忍事件を想起させるし。 [地上波(吹替)] 6点(2015-04-23 12:54:35) |
1090. ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
米ソ対立・核戦争とか、ちょっと設定が古臭いし、内容も殆どないけど、付き合いの浅い大学生がデートで見に行って「面白かったね~」と感想を述べ合う程度の作品にはなっているかな。(それ以上話が続くのか?という疑問も残るが・・・) [地上波(吹替)] 6点(2015-04-22 13:11:25) |
1091. 最強のふたり
《ネタバレ》 下の方が書いておられるように、これは常識破壊者がやってきて上流・インテリの固定観念を揺るがすという点においては『男はつらいよ』そっくりだとは思います。寅次郎との違いは「粋」か否かですが、これは簡単に真似できるものではないし、仕方ないでしょう。但し、他の方が書いているように「足に熱湯」は仏ではわからないが、日本では受け入れられない感覚だし、笑えない部分もある(寅次郎はこういう事は絶対にしないだろうけど、寅次郎はKYだという理由で昨今の若者には毛嫌いされているという話もありますし、他の言動にも笑えなくなっている時代なのかもしれません)。 各々のエピソードがどこまで実話なのかはわかりませんが、実際には10年の付き合いだそうで、いろいろあったのだろうと想像します。映画として面白オカシク脚色して、負の部分は見せずにエンタテイメントとしてそれなりの綺麗な感動作品には仕上げているとはとは思います。「誕生日なんだから踊ろう!」という、車椅子の人の前で軽やかにステップを踏むある種の究極のKYシーンには心動かされるものがありました。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-04-20 12:59:24)(良:1票) |
1092. CUT(2011)
文学には純文学と大衆文学というジャンル分けがあって、文学賞も各々わかれています。映画に、純映画と大衆映画の違いがあるのかどうかわかりませんし、賞としてはわかれてはいませんが、内心そういうわけ方をしている人もいるでしょう。どちらが好みかは人それぞれでしょうけど、何もかも相対化してしまう事の危険性もあります。資本主義の世界ですから、売れればOKなのは確かでしょうけど、その事により劣化するもの・失うものがあるのも確かでしょう。ただし表現の自由は制限できないわけで、そこは批評によって対峙していくしかないのでしょう。製作者の訴えたい事はシンプルです。ただし、主人公にあのような事をさせる事が批評になっているとは思えないし、表現としてもかなり疑問は感じます。 [地上波(邦画)] 3点(2015-04-20 10:41:46) |
1093. しあわせの隠れ場所
《ネタバレ》 単純ないい話かと思ったら、疑惑が浮上して(ここはスルーできなかったのだろう)、何か裏もありそうでそこそこ面白い作品に仕上がったなと感じ、どの程度脚色されているのか?と思い調べてみた。マイケル・オアーは元々有名な選手で、途中からテューイ夫妻に引き取られたそうだ。であるなら作中に出てくる疑惑もかなりグレーではある。そもそも出会いから引き取るまでの展開が唐突で違和感があったし、アメフトを一から覚えて、婦人が指導したなだというのは全くのデタラメで、原作はマイケル・オアー中心なのに、映画はテューイ夫妻中心に描かれているという点でもこの作品の製作自体に怪しさがつきまとう。美談にはそういういろんな表と裏がある事を思い知らせてくれたという点では、印象に残る作品ではある。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-04-20 09:40:59) |
1094. もしも昨日が選べたら
《ネタバレ》 寿命を縮めている事に気がつかない主人公が時間をドンドン早送りしていく所はスリリングで見応えがあった。時間を早送りするって事は、まさに自殺行為なわけで、自分は全くしたいと思わないが、そういう風にできればと日常を過ごしている人もいるのかなと。 ブラックコメディー的な展開を最後まで貫いて欲しかったが、最終的には「家族が一番」みたいな説教クサイオチになってしまったのは残念。地位も名誉もカネもないが、家族が居て幸せ。なんて人生もファンタジー的なわけで、別バージョンで正反対の展開も製作して欲しいところ。 未来は予測できないが、刻々と時間が過ぎ去って、死に向かって歩んでいる事は間違いないし、日々の決断によって未来は形成されていく事も間違いはない。そういう当たり前の事にあらためて気づかされる。日本人をバカにしたシーンは米人の本音が垣間見える意味では貴重なシーン。 [地上波(吹替)] 7点(2015-04-18 10:06:39)(良:1票) |
1095. 半次郎
中村半次郎(桐野利秋)の存在については勉強不足で知らなかったので、こういう人が居たという事がわかった点ではよかった。が、教科書的な歴史については知ってはいるものの、内容的には駆け足過ぎて2時間では因果関係や背景がよくわからず、結果、西南戦争のスペクタクル作品でしかなくなっている。日本最後の内戦でもある西南戦争とは何だったのか?が殆ど伝わってこなかった。 企画者としての想いがあるのは理解できるが、親子ほども年の違う榎木孝明とAKIRAが同い年という設定はいかがなものか。榎木孝明は自身の年齢を考えて、ここは身を引くべきだったのではないか。榎木孝明と実際の主人公の年齢差が気になって、その事が終始頭から離れず、違和感を残したままになってしまった。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-04-17 12:47:02) |
1096. 切腹
《ネタバレ》 哲学の問題で、「家族が病気だがカネがない。薬を泥棒するのは許されるか?」という問題があったような。プライドを捨てた武士とメンツを守りたい大名。各々に義はあるのだが、やはり家族の為とはいえ、タカリ・ユスリはまずいだろう。井伊家に配慮が欠けていたのは確かであるが、当時の対応としては間違ってはいないだろうし。そして、家族愛からの復讐劇。これも大儀に欠けており、井伊家にしてみれば迷惑な話でしかないのだが、家族というエロスの関係は大名のメンツや主従関係といったロゴスの関係を超越するものであり、理屈や道理もへったくれもない。この点で忠義の復讐である忠臣蔵とは異なっており、井伊家に悪意や大きな問題があったわけでもなく、復讐劇としては爽快感はない。組織に生きる裏表のある窮屈な人生の滑稽さを、貧困の自由人が暴いてはいるのだが、殆どが組織人である鑑賞者はどちらに感情移入するのだろうか?「仕官を焦るな」に何を感じるか? にもよるだろう。 人生とは何か?生きるとは何か?という事を訴えるくれるという意味では貴重な作品ではあるとは思う。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-17 11:01:04) |
1097. キツツキと雨
息子と同世代の映画監督との交流を通じて、最終的には息子と和解していくという話なのだろうけど、ちょっと説明不足でわかりにくい。息子の存在感が監督に比べて弱いし。「映像で感じろ」という事なのかもしれないが、もう少しストーリーに抑揚があってもいいような。ちょっとアッサリしすぎてるし。父子の葛藤ってこんな簡単なものではないし、そう簡単に和解できるものでもないでしょう。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-04-16 10:31:46) |
1098. 築城せよ!
一見バカげた設定・ストーリーのようにも思えるが、過疎化に悩む地方都市の問題や、封建主義と民主主義の対比、過去と現在の主従関係の違い等々、意味深で風刺も効いてる。カネをかければもっと面白い作品になったであろう。 [地上波(邦画)] 7点(2015-04-15 11:31:56) |
1099. 浪人街(1990)
バブル真っ盛りにこういう時代劇が製作された事に驚く。ただし、役者陣に魅力はあるものの、ストーリーは冗長でテンポが悪く間延びしている。もうこういう時代劇は作れないんだろうな。昔と今では役者の迫力が違うし。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-15 09:58:04) |
1100. はじまりのみち
どこまで事実なのかわからないが、ちょっと話がデキスギなような気もする。音楽や映像も戦時中を感じさせない。ロングショットの宮崎あおいの不満そうな態度・表情はよかったけど。 言いたい事は木下作品への賛辞のみならず、人間の喜怒哀楽も自由に描けない時代の窮屈さへの反論と、表現の自由の堅持へのメッセージなのかなと。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-04-14 23:01:54) |