1161. タッカー
《ネタバレ》 実話モノに弱い私としてはもう一度観てみたい、DVD化して欲しい作品です。クルマ造りに人生を賭けてBIG3と闘い、もう少しで掴みかけたアメリカン・ドリームは夢のままとなってしまった実在の男をジェフ・ブリッジスが好演していました。彼の家族と、彼の夢を信じて彼の元に集まる人達の描写も好感が持てました。最後の法廷でのタッカーの演説シーンが感動的です。今のクルマにはなくてはならない機能のいくつかはタッカーのアイデアが基になっているという事実にも驚きました。 [映画館(字幕)] 7点(2008-12-22 17:41:50) |
1162. ひまわり(1970)
オープニング、青空の下一面に咲くひまわりとマンシーニの音楽の美しさに心を奪われました。(ただ途中、マンシーニの音楽が壮大すぎてちょっと雰囲気と合ってないかな?という気もしましたが)そして物語の途中、その美しく力強く咲くひまわりに隠された悲しい秘密が語られます。エンドクレジットでもどこまでも続く一面に咲くひまわりが映し出され、この作品は終わります。エンドクレジットの最初にアップで映し出されるひまわりは観る我々に戦争の悲惨さを訴えかけているかのように感じました。戦争によって人生を大きく変えられてしまった男と女を演じるマストロヤンニとローレンの名コンビによる名演が実に見応えのあるメロドラマであると同時に反戦映画としても素晴らしい作品だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-22 11:44:14)(良:1票) |
1163. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 公開当時劇場で観ました。主人公のシュピルマンが逃げ回る様子も、目をそらしたくなるシーンの数々も実話だけに全てが重い。鑑賞後の余韻は感動というのとはちょっと違う。衝撃と怒りに身も心も震えるようだった。もう一度観たいとは思わない。でも、見てよかったと思う。廃墟の街に立ち尽くすシュピルマンの姿が忘れられない。 [映画館(字幕)] 7点(2008-12-20 17:11:50) |
1164. サイコ(1960)
《ネタバレ》 何度も見ているので有名なシャワーのシーンのタイミングも、ラストのオチも、全て知っている。しかし、何度観ても丘の上に立つベイツの家の佇まいがゾッとするほど不気味です。この家を丘の下から捉えるシーンが何度も出てくるが、この家にはヒッチコックの相当なこだわりが感じられます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-18 21:19:12)(良:1票) |
1165. 至福のとき
《ネタバレ》 家庭では厄介者にされ、心に傷を負った盲目の少女とひょんなことから彼女の面倒を見なければならなくなった仕事も金も無く、結婚も出来ない冴えない中年男。終始コメディタッチで描かれますが、2人の心が少しずつ近づいていく様子を周囲の愛すべき人々と共に描く温かくも切ない作品でした。ラストはこの作品に関してはありふれててもいい、ハッピーエンドで終わって欲しかったと思います。ただ、最後の録音された彼女のメッセージと中年男の手紙はお互いを思いやる気持ちに溢れていて何とも心温まる肉声のメッセージであり、手紙でした。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-17 23:16:39)(良:1票) |
1166. ヤァ!ブロード・ストリート
今やポールは一人で元ビートルズを代表して世界中のファンの前でビートルズや自身の過去の名曲を歌い続けてる。その姿からはあとどれくらい続けられるか分からないが一人でも多くのファンに生でビートルズを聴いてもらいたいという、昔ビートルズだったポールの使命感すら感じます。でも、この作品が公開された頃はまだ元ビートルズのメンバーがビートルズを公の場で唄うなんて想像もつかなかった頃。そんな頃に映画の中で曲数は少ないものの、ビートルズを歌ってくれたポールに感謝の気持ちで一杯だった事を思い出す。正直、映画としてはきついものがある。しかし、この作品に関しては脚本もストーリーも演技もどうしても語る気にはなれないのです。 [映画館(字幕)] 7点(2008-12-15 21:53:04) |
1167. 世界中がアイ・ラヴ・ユー
《ネタバレ》 ウディ・アレンが歌って踊っている!?でも、アレンの芸域の広さを実感。買い物中の主婦から黒人の太ったオバサン、ショーウィンドーのマネキンまでが歌って踊りだすオープニングからゴキゲン!アレンの遊び心が全快で大いに楽しませてもらいました。ラストの夜の川岸でのワイヤーを使ったダンスのシーンは美しい夜景の中踊る二人がなかなか素敵でした。ミュージカルとしては微妙な出来なのかもしれませんが、みんな頑張っていました。鑑賞後の感想も「楽しかったなあ~!」の一言。ウディ・アレン版ミュージカル、これでいいのだ! [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-14 14:26:34) |
1168. マンハッタン殺人ミステリー
《ネタバレ》 久々にコンビを組んだウディ・アレンとダイアン・キートンが相変わらずの名コンビぶりを見せてくれたのが嬉しかったです。サスペンスといえども、そこはやっぱりアレン流。この作品でもおなじみのアレン節で、とにかくアレンがしゃべりまくってくれます。それに絡む久々の競演を全く感じさせないダイアン・キートンもお見事!の一言。特に犯人に脅迫電話をかけるシーンは大爆笑でした。この作品でも全編に見られるNYのさりげない風景。やっぱりアレンの映し出すNYは素敵ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-05 21:35:07) |
1169. インテルビスタ
《ネタバレ》 楽しい映画でしたね。日頃の仕事風景まで全部見せます!フェリーニのファン感謝祭といったところでしょうか。それとフェリーニが人生を捧げてきた映画と、チネチッタへの感謝の気持ちを込めると同時に裏方さんにもスポットを当てて、日頃は表に出る事の無い裏方さんへのフェリーニの敬意と感謝の気持ちが感じられました。肩の力を抜いて楽しめる作品だと思います。この作品の撮影現場もこの映画のようにとても楽しかったんでしょうね。私からも映画でそんな様子をたっぷり見せてくれたフェリーニに感謝したいと思います。アニタ・エクバーグが若かりし頃の甘い生活のワンシーンを見つめる様子が切なかったです・・・。 [映画館(字幕)] 7点(2008-12-03 21:56:29)(良:1票) |
1170. グリーン・カード
《ネタバレ》 なかなか面白くて素敵なシーンも沢山あって、好きな作品です。お互いの事情のため偽装結婚した男と女。面接が上手くいけば即離婚するはずだった2人。最初は当然全く噛み合わなかった2人が喧嘩しながらも一緒に過ごすうちに少しずつ距離が縮まっていって最後は・・・とストーリーは予想通りです。でも、どんでん返しが痛快な映画もあれば、予想通りに行ってほしい映画もある。「グリーン・カード」はまさにそんな映画ではないでしょうか。お互いの特徴を確認しあうシーンでドパルデューが自分で自分のことを「鼻は特大」と言ったのには思わず笑ってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-29 23:33:19) |
1171. 男はつらいよ 寅次郎夢枕
《ネタバレ》 シリーズ全作を通して、寅さんには何度か結婚のチャンスがあった。本作はその代表でしょう。(後は第32作口笛を吹く寅次郎も大いなるチャンスでした)寅がフラれないという異色の作品ですが、私のお気に入りの作品の一つでもあります。八千草薫演じる千代となら寅さん、うまくいったんじゃないかなあと思うだけに少し残念ですが、もしあそこで寅が結婚を決意していればシリーズが終了していたかもしれず、後の名作も無かったかもしれないので寅さんには申し訳ないけれど良しとしましょう。この作品で一番笑ったのは旅先の旅館の隣の部屋で舎弟の登が寅さんのモノマネをしていて、それを聞いた寅のリアクションの場面です。初期の限られた作品にしか登場しませんが、この登という男、好きなんですよね。そして、この作品もそうですが、最後にとらやに手紙が届く作品が多いですよね。おなじみ、寅さんの決して上手いとはいえない字で書いた年賀状。マドンナからの手紙の時もあります。メール全盛の今、年賀状もパソコンで印刷の今に見ると心のこもった手紙はとても温かく、懐かしく、こんな何気ない一つ一つの懐かしさも時代は変わっても寅さんが愛され続ける理由の一つではないでしょうか。 [地上波(邦画)] 7点(2008-11-28 00:15:32)(良:2票) |
1172. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
《ネタバレ》 映画のタイトル通りボーとジェフの実の兄弟が演じるジャズ・ピアニスト兄弟が主役のはずですが、これはもう、ミシェル・ファイファーの存在感がすごいです。ミシェルがとにかく素敵!セクシー!歌もこんなにうまかったんですね。間違いなく彼女が最も輝いている作品でしょう。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-22 22:37:34) |
1173. やかまし村の子どもたち
《ネタバレ》 美しい北欧の風景と夏休みを満喫する子供たちの笑顔が実に魅力的に描かれています。特にこれといったストーリーは無く、子供の夏休みの絵日記が映画になった感じでしょうか。今でも実家の前の道が舗装されてないような田舎育ちの自分にとっては日が暮れるまで遊びまわった子供の頃の夏休みの思い出が蘇ってきてとても懐かしい気持ちになりました。 [DVD(字幕)] 7点(2008-11-22 16:02:54) |
1174. ビューティフル・マインド
《ネタバレ》 ラッセル・クロウは勿論ですが、彼を支えるジェニファー・コネリーのおさえた演技も素晴らしかったです。途中までは学生時代からの親友とその娘、それにエド・ハリスがまさか、幻覚だとは想像もつかなかったので衝撃でした。幻覚を演じるエド・ハリスの見事な存在感も良かったです。映画のラスト近く、ラッセル・クロウに敬意を表し、研究者たちがペンを置いていくシーンが印象に残ります。 [映画館(字幕)] 7点(2008-11-22 00:44:23) |
1175. 猿の惑星
《ネタバレ》 初めて見た時のラストで受けた衝撃は皆さんがおっしゃっている通りです。まさか核戦争後の未来の地球だったなんて!公開当時は東西冷戦の真っ只中。核戦争の危機も本当にあった時代への強烈なメッセージでもあったんでしょうね。 [地上波(吹替)] 7点(2008-11-21 22:43:43) |
1176. 星降る夜のリストランテ
イタリアのとある街の小さなレストラン。客は10組程度だったでしょうか。作品はレストランを出る事はなく、一つ一つのテーブルと従業員の会話を丁寧に拾っていく群像劇。 よって作品全体のストーリーは特に存在しませんが、テーブルの数だけ存在する人間模様とドラマに実にいい味わいがあります。 ファニー・アルダン演じる店の女主人、常連客のヴィットリオ・ガスマン(素敵ですねえ・・・こんな風に1人で食事を楽しめる余裕がいいですね)、不倫カップルの大学教授と学生のジャンカルロ・ジャンニーニとマリー・ジランをはじめ、ビッグネームから名前も知らない俳優まで様々な顔触れですが、さもありなんと思えるキャスティングもいい。各テーブルのドラマのバランスもよく考えられています。 この平均点の通り万人受けする作品ではないのかも知れませんが、エットーレ・スコラの映画職人ぶりが随所に発揮されている佳作。やがて楽しい夜にも終わりが訪れ、閉店の時間となる。お客さんが満足そうに店を後にする姿がとても印象的でした。 [映画館(字幕)] 7点(2008-11-20 18:55:25) |
1177. リトル・ミス・サンシャイン
《ネタバレ》 オンボロのワーゲンのマイクロバスに揺られてのある家族の可笑しくも少し物悲しい旅。 旅の途中で祖父が亡くなり、父は事業に失敗し、長男は夢に挫折し、娘のミスコンで打ちのめされる・・・。 しかし悲観的ではない。旅に出る前はあんなに荒んでいたこの家族の食卓。旅から帰った後はきっと明るい食卓に変わっているだろう。 父がミスコンのスタッフに一通り説明を受けて「何かご質問は?」に対し「近くに葬儀屋はあるかい?」には笑った。そして少しホロリとさせられる場面もあって。いい映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2008-11-20 01:04:18) |
1178. 地平線から来た男
《ネタバレ》 バート・ケネディ監督、ジェームズ・ガーナー主演のおバカ西部劇第2弾です。 「夕陽に立つ保安官」の続編かと思いきやストーリーは全くの別物、姉妹作ということのようです。 それにしてもジェームズ・ガーナー演じる一見金持ちのこの男、 実は裏の顔がある強い奴なのかただの詐欺師みたいな奴なのかその正体がまるで分からないんですが、 前作と同じくジェームズ・ガーナーが何が起ころうとも堂々として飄々としている様がいい絵になっている。 そのガーナーにいいように使われる男を演じる、同じく前作から続いて出演のジャック・イーラムの醸し出す雰囲気がまたいい。 さて、そうこうしているうちに「本物」が町にやって来てしまい、さあ大変! 「本物」と対峙し、ついに決着がつくのかと思いきや、最後まで西部劇の王道に背を向けるようなコントのような顛末。 本家の西部劇をパロディにしたような、イーラムの最後の一言に至るまで何とも無邪気な作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-04-26 23:23:12)《新規》 |
1179. 海上48hours-悪夢のバカンス-
《ネタバレ》 英国製のサメ映画です。 海上か海底か、47か48の違いはありますが同じサメ映画のシリーズと似た邦題が付いてるけど別物の作品。 最後に誰が助かるのかは、冒頭の海に出て行く前のキャラからも非常に分かりやすいですが、 足を怪我して最初に犠牲になる男は別にして、あとの2人の男が仲間を救うために見せる男気がいいじゃないですか。 上映開始後、若い男3人と女が2人。海に投げ出されるまでに10分か15分程度、 そして90分足らずの上映時間で展開も早く、最後までまずまず楽しめるサメ映画です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-03-18 13:10:20) |
1180. ゲットバック
《ネタバレ》 稼いだだけ金を使いまくる浪費家として有名な人なので常に金が必要なのか、 とにかく何でもかんでも映画に出まくっている印象を受ける近年のニコラス・ケイジ。 まあ、この人らしいクライム・アクションサスペンスなんですけど、 これは結構いい方なんじゃないでしょうか。 冒頭の銀行強盗から8年、ムショを出てからのお話がメインなんですが、 彼を追うFBI、人間のクズのような8年前の共犯者と、この男に誘拐された娘。 それぞれにニコラスと均等に絡みがあり、無難にまとまっている。 何事も無かったかのように元の鞘に収まる家族とその様子を見守るFBI。なかなか洒落たラストが良かった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-01-16 16:59:30) |