101. カムイ外伝
この映画を観て、真っ先に思い浮かんだのがオダジョーと仲間由紀恵の『SHINOBI』だった。酷いCG、グダグダな展開と構成、有り得ない演出とカメラワーク……。正直、この映画はあの大失敗作から一歩も進歩していない。 そもそも、冒頭。漫画とナレーションでカムイの生い立ちから青年になるまでを説明しておいて、実写になった途端にカムイがガキに戻ってるところで、普通の観客は置いてけ堀を喰らうわな。orz しかも、松ケンカムイはホッペがふっくら、身体にも脂一枚乗った感じで、全然追っ手から逃げ回ってる悲壮感がない。「毎日イイもの食ってんだろうなぁ……。抜け忍生活も悪くないんじゃないか?」なんて思わせる時点で、もう失敗でしょ。w さらに、アクション、鳥、サメ、風景その他諸々、出来の悪いCGを「これでもかっ!」とばかりに使いまくるのに至っては、観客が「新手の拷問ですか?!」と自分がカムイの代わりに責められてる気がしてくる。 役者陣も、松ケン、大後寿々花、佐藤浩市、金井勇太などなど、いわゆる芝居上手や芸達者を贅沢に使いながら、誰も活かしきれていない。唯一、小林薫だけがわりと伸び伸び自分の芝居をしていたように思うが、これはキャリアの賜物だろう。 他にも脚本、キャスト、演出、まだまだ言いたいこと(ツッコみたいこと?)はいっぱいあるんだが、なんかもうイイや……。そこまで熱くなる価値もない作品。 だいたい、なんで今どきカムイ? ここのレビューを見てもわかるとおり「あんな能力があるのなら、とっくに世界征服を……」とか、「なぜカムイはあそこまで執拗に追われてるんだ?」とか。ごもっともである。今の若い人達は、俺らオッサンと違ってカムイを忍法帖として楽しみ、忍者に憧れることはないのだ。もっとシビアで現実的なんだよ。確かに実際には忍者にあんな超能力などあるはずもなく、抜け忍一人を執拗に追い回す余裕も暇もない。それを言っちゃあ、お終いよ……、なんてのはオッサンのノスタルジーでしかないワケで、そもそも企画から「コレ、需要ある?」ってなモンなんだよね。 ま、それでも松ケンと小雪にとっては記念すべき作品なんでしょう。二人とも嫌いじゃないので「おめでとさん」と言うことで+1、目一杯の4点を。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-02-23 22:00:51) |
102. 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!
“2”よりはマシ、その程度の映画だった。 もちろん、マシと言っても2より面白かったという意味ではない。明らかにおかしいワケの分からない屁理屈を、大上段に振りかざすようなことがなかった分、いくらかストレスなく観られたという程度のマシ。 今回再び小泉今日子を事件の中心に据え、過去のSPや映画に出演したキャストたちまでを一堂に会した同窓会的な作りでファンサービスしたつもりかもしれないが、肝心のお話が寒すぎる。あまりにリアリティの欠片もない設定と展開にツッコむ気すら失せた。(ツッコミ処はほぼ全編!www) 君塚良一は、20年前には、この手のスラップスティックを書かせたら上手い脚本家だと思っていたのだが、いつの頃からか勘違いの目立つお寒い3流のホン屋になってしまった。 ともあれ、このシリーズ、この3で過去の登場人物を総出演させてシリーズ最終のつもりだったようだが、'12年の秋には4がホントのFinalとして公開されるのだそうな。何か、カッコ悪いね。w ってか、もう止めとかない?www 映画化してから3連続、評価がフリーフォール並みに急落下してるんだけど……。 [DVD(邦画)] 3点(2012-02-21 12:32:56)(良:2票) |
103. 真木栗ノ穴
いまさら感満載のありがち~な怪談話。もう古典の香りすらします。www 「これって、わざわざ映画にする必要ある?」と訊きたくなってしまう。べつだん何か特別な工夫があるわけでもないし……。 時代に取り残されたようなアパート。過去を持つ美しい隣人。覗き穴。耽美とか背徳とか、大正~昭和初期の江戸川乱歩的な味を狙ったんだろうが、全くの力不足。 西島秀俊の演技におんぶにだっこの一本。 [DVD(邦画)] 3点(2012-02-09 10:55:14) |
104. ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝
ああ、やめときゃよかったのにね……。という映画でした。 多くの方が書かれていますが、まずレイチェル・ワイズじゃないイブリンにがっかり。取って付けたような親子の確執にゲンナリ。くそ生意気なアレックスには全く感情移入できず、ただ子供と張り合うだけのガキくさいリックにもショボーン。 J.リー演ずる始皇帝(?)も、大して脅威に感じないし……。いくら五行を自在に操る魔法を得たところで、兵隊が叩けば粉砕してしまうような泥人形ではどれほどのことができる? 大体、彼を殺せる魔法の剣がある時点で不死じゃないじゃん? シリーズとしてのお約束(本棚のドミノ倒しとかさぁ…w)もほとんど無視で、ミイラさえ出しときゃ『ハムナプトラ』だろ? 的な作りも痛い。 もう終わろうよ、このシリーズは。ね? [地上波(吹替)] 3点(2012-02-01 23:05:03) |
105. 蟲師
雰囲気も画も悪くないのだが、話が面白くないのが致命的。3点と2点で悩んだが、大友作品では何度もガッカリさせられているので辛口で。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2011-11-01 22:52:45) |
106. サイドウェイズ
オリジナルは未見。でも、この雰囲気や展開は結構好きだ。濃すぎるほどの役者陣だけに、コレくらいの薄味のストーリーと演出がちょうどいい。 小日向が「俺は何も無い日常が描きたかったんだよ!」とグチり、拗ねるシーンがあるが、あれは分かるなぁ~! 映画を観る度にドタバタと派手な事件が起きる。物書きとしては「嘘付け! そんなスペクタクルな人生送ってる奴がドンだけいるんだよ!」なんて思っちゃう。そして、何にも無かったけど、なぜか心に引っ掛かってる思い出を基に、「そういう話もあっていいんじゃないか?!」とかなんとか思っちゃう。だけどねぇ~……。実際問題、そんな話なんて誰も読みたがらない、見たがらないんだよね。www だって、それはみんなそれぞれが自分の思い出を持ってるから。で、映画や小説くらいヒーローやヒロインになって、自分が体験したことのない事件で活躍したいんだな。w 結局、有名レストランの店長じゃなく、キャプテン忍者としての大介がモテるんだよね。 そしてこの映画も、比較的起伏のない平坦な展開ではあるが、終わってみればそれなりの結果が出ている。これはこれで上手い作りだと思う。 冗談も、生瀬のボケに小日向のツッコミと、抑えが利いた大人向け(?)の笑いでなかなかでした。 ってことで、大盤振る舞いだっ、7点あげちゃおう!www [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-10-22 22:47:41) |
107. ゴールデンスランバー(2009)
《ネタバレ》 伊坂氏の小説は読んだことはないが、映画は『陽気なギャングが~』『死神の精度』『重力ピエロ』とコレの4本を観た。が、まあ面白いかな、と思えたのはファンタジーの『死神の~』のみ。あとは“がっかり映画”だった。いずれもファンには「原作に近い」との好評を得ているから、私には伊坂氏の物語自体が合わないのだろうが、それはリアリティの無さと、目に余るご都合主義ゆえだ。彼の物語は話を進めるための無理とゴリ押しに満ちている。 小説とは、いかに奇麗に嘘を吐くかであって、土台となる設定がリアルであってこそ嘘が映える。時代や状況、登場人物の設定、事件の事由の設定などがリアルでなければ、その上に嘘を並べても、それは小説ではなく御伽噺だ。鬼の平蔵が馬ではなくパトカーで捕り物現場に駆け付けたら、それはもうギャグでしかない。一方、桃太郎に「桃から子供が産まれる訳ねぇだろ!」とツッこむ人もいない。小説と御伽噺は似て非なる物だ。 さて、この映画、設定からしてもう無茶苦茶。青柳にとって、国家権力の陰謀が敵になるが、昼日中のファミレスの駐車場や他人の家の庭先でショットガンを撃ちまくる永島敏行を見て完全に脱力した。なのに団地では、主人公に写メを撮る人々を指させて「撮影されてるぞ!」と血路を開かせる。映画としての演出も、柄本明に「下水には雨水管と汚水管があってね…」と、なんと3回も語らせる意味が分からん。 ご都合主義も凄い。終盤に仙台の街中で上がる花火。えっ、何時そんなにセットしたの? たった二人で? 費用は何千万? ファンタジーなら許すがサスペンスでそれは無いよね。また、恐らくは10年以上放置されていただろう車がバッテリーを変えただけで走り出す? さらに全く別人になる整形? 何時の時代の話? これって未来SF? そんなことが出来たら福田和子も市橋達也も捕まってないって。 最大の泣き所は、結局、なぜ首相は殺されたのか、陰謀がどんな物か、目的、首謀者、実行者などが全く解明されない。ワケも分からずただ逃げ回って、最後は何とか生き延びました、ってだけの話のどこを見ろというのだろう。 曲が「ゴールデンスランバー」である必要も無いよね。吉岡秀隆がさも意味ありげに歌詞を訳すが、映画を見る限り、べつに「ザ・ロング・アンド・ワインディングロード」でも「レット・イット・ビー」でも良かったンぢゃね? [地上波(邦画)] 3点(2011-10-03 12:48:55)(良:2票) |
108. ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士
《ネタバレ》 コレは……おそらく3部作中いちばん酷い。スウェーデンの法制度がどんなものか良く知らないが、こんな無茶苦茶なものではないハズだと思いたい。 2がリスベットの過去を描き、それに決着を着ける話なら、3は彼女を救い、解放する話。リスベットは終始入院or収監されているので、またもミカエルとの接点はほとんど無い。リスベットの周りの人間が走り回って、彼女の無罪放免を勝ち取る物語だ。 が、その証拠集めがメチャクチャ。“疫病神”なるハッカーが医師のPCに侵入して得た証拠など、法的に有効なのか? レイプされたDVDを、最後の最後まで隠しておく弁護士って、どーなのよ? まあ、あの後見人のレイプ魔弁護士を殺した犯人が逃亡中のリスベットの兄であり、すでにザラチェンコは死んでいてその証言が得られない以上、下手にDVDを出すと、殺人の動機アリってことになる、というのはあるんだけど…。 さらに、1のラストで不当に得た金についてはスルーですか? 大体、法廷にあんなメイクと格好していくバカがどこにいる? 裁判官の心象を著しく悪くするだけだし、まず弁護士が止める。と言うより許されんだろ、普通? なんか、もうムチャクチャなんだよな。リアリティ0。どう考えても、あの状況ではリスベットは無罪放免にはならないと思うんだが。 ひょっとして法廷をナメてます? ラストもどうだろう? 私には恩知らずな姉ちゃんにしか見えなかった。 3作目は、2作目以下。限りなく3に近い4点ということで。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-09-08 16:18:40)(良:1票) |
109. ミレニアム2 火と戯れる女
1では共同で動いたミカエルとリスベットだが、2はリスベットの過去を明かし一応の決着を着ける話。今回はミカエルとリスベットは全くの別行動なのが、観ている者にはもどかしく、イマイチ乗れない所。 まァ、それはともかく。1はナチスの残党である変質者の犯罪、2は東欧の秘密主義政策の被害者となった少女の悲劇。なんか、話の土台が在り来たりなんだよなぁ。しかも今回、ただの娼婦でハッカーのリスベットが、ニキータも斯くやの大活躍。どこでそんな訓練受けたの、キミは?w そのリスベット嬢、脱ぎっぷりはお見事だが、悲しくなるほどの貧乳。まあ、それが男も女もいけるという中性的なキャラに合っているのかもしれませんが。 それはさて置き、作品としては、リアリティの無さは相変わらず。ツッコミ所は数知れず。まー、シリーズ物だから観ましたけどね。1が5に近い4点なら、2は3に近い4点だな。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-09-08 15:47:04)(良:1票) |
110. ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
アガサ・クリスティばりの複雑な家族関係に、T.ハリスの猟奇殺人、そこに聖書の暗示を絡めて、ナチスの残党なんてキーワードもちょっぴり入れて、少々個性的なキャラを放り込んでみた、と……。 こう書くと一見面白そうだが、それが全部中途半端と言うか消化不良と言うか、既存のアイテムの寄せ集めでしかない。ラストもどこかで観たような終わり方だし。原作は未読ですが、映画を見る限り、コレが『このミス』その他で上位ランクされたなんて信じがたい。 リスベットの個性の出し方も在り来たりで、なぜに彼女がパンク姉ちゃんである必要があるのか? まあ確かにパンク姉ちゃんは変わり者だとは思うが、変わり者がパンク姉ちゃんとは限らない。反抗的で変わり者だからパンクスタイル? しかしサイバーパンクというほどのパンキッシュな描写も無い。彼女は、自分の敵には牙を向くが、反社会的とまではいかない。むしろ、リスベットは陰謀によって社会的落伍者を強いられているのであって、好き好んでの反社会的なわけじゃないんじゃないか? また、12歳から数年間、陰謀によって精神病院に放り込まれて後見人が付く身で、身体を売って生活していながら、それでも天才ハッカーって……。ハッキングにはそれなりの知識と技術がいるモンなんですけど、それを彼女はどうやって身に着けたのか? 1~3通じて、その説明は一切無し。リアリティが無さすぎる。 と言うか、いつも思うんだが、推理サスペンスに天才ハッカーってどうなの? 普通なら探偵や刑事がコツコツと調べて手に入れる証拠や資料を、他人のPCに潜入していとも簡単に手に入れてしまう。まあ、それはこの作品よりも2、3の方に顕著なんだけれど、私にはどうも納得し難い。調査の過程が推理サスペンスのキモなんじゃないのか? 評価が高く、期待が大きかっただけに4~5点以上は付けられない凡作としか言いようが無い。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-09-08 15:22:46)(良:1票) |
111. サマータイムマシン・ブルース
くっだらねぇ~。w でも、くだらないが良くできてる。www 話の面白さよりは伏線の見事さを楽しむ映画。 序盤こそ投げっ放したようなシークエンスが続き、なんじゃコレ? 状態なんだが、仕切り直した中盤以降は手品の種明かし的な楽しみがあって、「ほーほー、なるほど!」と仕掛けの巧さに舌を巻く。 時間SFモノにパラドックスは付き物だが、細かな部分の辻褄合わせも極力破綻無いように頑張ってるし、何よりこの監督が撮ってこれだけ面白いんだから、本当に良く出来た脚本だと思う。 ストーリー的に、タイムマシンを使って何かをしようと欲を出すと、話の矛盾が大きくなるものだが、タイムマシンを使うことによって起きる矛盾を食い止めようとする物語の設定が、結果として(話は小さいが)上手くまとまった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-31 15:22:17)(良:2票) |
112. 竜馬暗殺
何でこんなに評価が高いんだ???w 映画マニアの友人が言っていた。「ATGの映画は、面白い映画じゃない。面白がる映画だ」と。言い得て妙である。 黒澤映画のパロディのようなオープニングから、さも古そうに加工したモノクロ映像。実験的といえば実験的だが、そこに何の意味があるのか理解できない。 ストーリーも有って無いような物で、ただ竜馬と刺客たちの追いかけっこ。幕末の切迫した世間の動きの緊張感は無く、無駄に多い濡れ場がさらに話のピントをぼかしてしまっている。 原田芳雄の荒々しい男臭さだけは充分に伝わってくるが、だからと言って映画の評価を上げるには至らないなぁ。 この映画を見て思ったが、今や松田優作と原田芳雄は一流扱いされて、石橋蓮司は未だに脇役俳優。なんでだろう? 結局は顔の作りの問題なんかねぇ? 少なくともこの映画では、最も観るべき芝居をしているのは石橋蓮司だと思うんだが……。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-08-24 13:54:25) |
113. ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
この10年~15年のディズニー映画のパクリ癖には困ったもんだが、この映画もプライドの無いパクリと大きな勘違いが満載。ツッコミどころには事欠かない作品だ。いつ、でっかい大きな玉が転がってくるかと、違う意味でハラハラしてしまったぜ。w 『ハムナプトラ』でも、大概『インディ・ジョーンズ』シリーズのパクリと言われたのに、その2シリーズからさらにパクりまくる強心臓ぶり。w って言うか、北米先住民族と南米原住民のマヤ~インカ文明との区別がついてない辺り、この監督はアホなんですか? まあ、欧米人にとっては、どちらもインディオと呼ぶ連中なワケで一緒くたなんだろうな、きっと。 映画は確かに1作目よりパワーアップしているが、どんな謎もサクサクさくさくと解けていくアホらしさもパワーアップ。そんな簡単なものが400年も誰も解けなかったなんて、過去の人々をバカにしてるのか?w 思わせぶりな47ページ目の謎も、ここまでくるとむしろウザい。何が書いてあったんだ?! と思うより、どーせ大したコト書いてないんだろ? と思っちゃう。何が書いてあったところでハゲが1時間で解いちまうんだろ? と。w ま、皆さん書いておられるが、テンポの良さだけは唯一の良いところ。中弛みらしい中弛みもなくラストまでグイグイ引っ張っていく。まァ、ホントに何も考えずに観るための“子供向け”娯楽作品だな。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-08-21 19:20:22) |
114. ノウイング
《ネタバレ》 超能力、予言、聖書の謎、天使、預言、終末論、人類の未来、宇宙人……等々など、面白そうな要素をいっぱい詰め込んで、結局全部消化不良という勿体無い作り。欲張るのも程々に、ってことなんでしょうな。 ラストの結論は理解は出来るものの、2時間近く付き合った結果としては物足りないしね。まあ、ハリウッド映画にアリがちな、『一人の男が世界を救う』なんてヒーローものじゃない辺りは、なんかホッとしたけど。大体、人間一人が走り回った程度で回避できる終末など、そんなもの終末じゃない。とは言え、娯楽作品としては、正直「コレって、どーなの?」という安易な結末ですが……。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-08-21 18:55:39) |
115. 渋谷怪談2
1もお粗末でしたが、2も予想通りお粗末です。w 後で知ったところによると、1と2は同時公開だったらしいので、続編と言うよりは前・後編といった感じなんでしょうか。 ただ、あまりにも皆さんの評価が低いので、一つだけ良い所を挙げると、良くも悪くも奇を衒わない王道の続編作りなので、『着信アリ』の2、3よりは出来はまともと言うか、好感は持てます。まァ比べる対象が低すぎると言えばそこまでですが。www 大体さぁ、原史奈の死に方って……チキンウィングクラッチで人が死んでたら、今頃プロレスでは死人の山ができてますぜ?!w [ビデオ(邦画)] 3点(2011-08-18 15:06:05) |
116. 渋谷怪談
相次ぐ乱獲によって程なく絶滅危惧種に指定されてしまうのではないか? と心配されるホラー川のドジョウを、「これでもか!」とばかりにもう一度川底を浚ってみました、的な映画。 『リング』と『呪怨』と『着信アリ(1に限る)』に都市伝説という要素をプラスしてはみたものの、結局出来上がったものは出来の悪いコピー商品でしかなかった……という悲しい作品です。 そろそろ環境団体はホラー川のドジョウの保護に乗り出すべきだろう。 [ビデオ(邦画)] 3点(2011-08-18 14:55:20) |
117. チ・ン・ピ・ラ(1984)
25年前、あれだけスタイリッシュでお洒落だと思った映画が、今観ると……。このケツの座りの悪さ、背筋を這い上がってくるムズムズ感はナンなんでしょ?w 結局これが、流行モノ、トレンディものの薄っぺらさなんだな。 俺も大人になったと言うべきか、映画を見る目ができてきたと言うべきか、いろんな意味で感慨深くはあるが……。w 今思うに、この映画はハッピーエンドで終わるべきではなかった。もちろん、あのラストがあるからこそ、鑑賞後の爽やかさがあることは認めるが……。確かに「いつまでもガキでいたかった」というジョニー大倉の台詞は多少グッとくるが、半端者は結局半端者でしかないんだよ。そこはしっかりと描くのが大人の良心だろう。半端者の私が言うのだから間違いない!(私ゃ、ヤクザやチンピラではありませんがw) 石田えりはなぜジョニーと一緒に逃げなかったのか? 男は半端者に夢を描くが、女はもっとシビアで現実的。柴田や大倉に憧れる前にそこん所をよく考えるべきなんだろうな。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-08-18 14:18:50) |
118. 間宮兄弟
《ネタバレ》 正直、だから??? という映画。特に主義主張があるわけでもなく(まァ、そんなモンがあったらあったでコレまたウザいが…w)、特にコレといった見所があるわけでもない。 風変わりな兄弟の日常が淡々と綴られていく中で、シークエンス毎のエピソードはそれなりに面白いのだが、一本の映画として見れば散漫な印象は否めない。 映画は“娯楽”であり“作品”だと考える私には、スペクタクルとは言わないが、せめてもう少し何かが起きてくれないとなぁ。素人の日記映像じゃないんだから。 ただ、役者陣はみんな良かった。むしろこんな何も起きない内容であることが良い方に出たのか、みんな無理が無く、のびのびと楽しそうに演じている。特に変わり者兄弟の母親に中島みゆきとは……絶妙のキャスティングでしょう。w [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-08-18 13:43:28) |
119. ひぐらしのなく頃に 誓
一言で言えば、とっても微笑ましいホラータッチの青春映画。w 屋根の上での決闘シーンなんて気恥ずかしいやら微笑ましいやら。 いや、それにしても、2年の歳月というのは10代の役者にとっては大きいモンなんだなぁ。前作と比べて演技力は大幅にアップしており、観ていて以前ほどのストレスは感じられない。 まあ、内容の解釈に関しては、観た人間それぞれが好きに解釈すれば良い訳で敢えて触れないが、一応の制作サイドからの示唆は、終盤、屋根の上で圭一の長台詞によって語られる。この辺りの見せ方の工夫や脚本の煮詰めは、もう少し何とかならんかったかねぇ? 作品としては可もなく不可もなく。前作ほどの瑕疵もないが、褒めるほどの物でもない。よって5点に。 [ビデオ(邦画)] 5点(2011-04-06 14:50:11) |
120. Vフォー・ヴェンデッタ
正直、「またか……」と言うのが素直な感想。この手の映画はもう見飽きたよ……。欧米人は、よっぽど封建社会がお嫌いらしい。そして欧米人の考える封建社会とは、政府による情報操作、言論統制、行動規制とお決まりの社会主義スタイル。封建主義と上手く付き合ってきた歴史を持つ日本人には、根底の部分で理解はし難いね。 また、この映画の失敗は、主人公がVなのかイヴィーなのか中途半端なこと。登場では、奇抜な格好と圧倒的な強さ、そして頓珍漢にも思える饒舌さで魅力たっぷりだったVが、先へ行くにしたがって尻すぼみ。背負った過去の暗さもイマイチ伝わりにくい。一方、イヴィーの成長物語にしては彼女が大して何するワケでもない。 さらに、政府側があまりに無策すぎて、復讐がとんとん拍子に進み、スリルもドキドキ感も無いし、市民の悪政に対するストレスも伝わってこない。 2時間以上の長尺の割には描ききれていない部分が多すぎて、だからナンなんだよ? 的な宙ぶらりんな感覚だけが残る。 [DVD(吹替)] 4点(2011-02-12 18:18:44)(良:1票) |