101. 名探偵コナン ベイカー街の亡霊
《ネタバレ》 第六作。何か新しいことをやりたかったに違いない。犯人が最初からわかっているのも珍しいし、仮想世界に入り込む設定も変わっているし、その仮想世界で結局殺人らしい殺人は起きていないからいわゆる犯人は誰だ式の推理ものではなくなってしまっている。しかもコナンの必殺技的存在のキックシューズやスケボーも一切封印されているのでアクション的な爽快感も少ない。ただ謎がふんだんにちりばめられているので最後まで飽きずに見られた。思い出せなかった新一の言葉を思い出したときの蘭のとった態度はまさに逆転の発想で「そういう手があるか!」と感心させられたし、もしかすると一番この映画で「感動」できる場面かもしれない。ただねぇ……。切り裂きジャック。どこの誰かもわかってないのに「その子孫」って……。その設定にドン引きした。こういう無理な設定を使うときは伏線をきちんと入れとかないとダメ。「正体不明の切り裂きジャックのDNAを解析していた」とか何とか。いきなりじゃ、見てる方はびっくりするだけ。 [インターネット(字幕)] 6点(2011-10-06 02:50:07) |
102. 名探偵コナン 天国へのカウントダウン
《ネタバレ》 5作目。犯人は誰だ的な部分よりも明らかにアクション重視の今作。これでもかこれでもかとびっくり場面が続く。最後の最後の難関の抜け方はさすがにびっくりさせられた。しかし「パンツ丸見え」で命を救うとは……(笑)。 [インターネット(字幕)] 5点(2011-06-03 11:07:16) |
103. 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼
《ネタバレ》 コナン映画第一作。一体どうやって線路に爆弾を仕掛けたんだろうか、すごく気になる。よくバレなかったもんだ。というかそもそも動機がわけがわからん。いくらなんでも昔の自分の作品が気に入らないからってこんな大がかりな犯罪をするわけないと思うんだが……。でも盛り上がり方はよかったし、ラストの緊張感も結構よかったので、7点。→6点に変更。 [インターネット(字幕)] 6点(2011-06-03 07:57:10) |
104. 名探偵コナン 世紀末の魔術師
《ネタバレ》 第三作目。前二作に比べると明らかに落ちる。キッドが誰に変装しているかも簡単にわかるし犯人の目星もついてしまう。ラストの緊迫感も前二作に比べて格段に落ちる。せっかく服部君まで出てるのに序盤であっさりいなくなるのも興ざめ。こんなんじゃ最初から出さない方がいい。 [インターネット(字幕)] 2点(2011-06-03 07:53:59) |
105. 生きる
《ネタバレ》 黒沢映画や日本映画という枠を越え、すべての映画の中で最高傑作を争える作品。「生と死」という重い厄介な主題と取り組んでここまで感動的な物語を作り出したことが何よりすばらしい。一つ一つの場面の何と痛烈なことか! 公園計画の邪魔をしたくせにいざ公園が完成すると手柄を横取りする助役が厭味たっぷりな演説をぶって一同お追随を打った直後のお焼香の場面、こんな強烈な皮肉が他にあるだろうか。役所の連中にひとかけらの良心でもあるのなら、強烈に自分を恥じるしかないではないか。また主人公がヒロインと最後の会食をする場面、「自分にも、何かできる。ただやる気になれば」と興奮しながら立ち去るところで「ハッピーバースデー」の歌が重なるところは何度見ても本気で泣けてきてしまう。主人公の「生きる」姿を祝福しているのである。誕生日の歌はこのすぐ後に役所の場面でも繰り返されて主人公の「生きる」姿を強調している。その直後に急転直下で通夜の場面になってしまう意外性、さらにその通夜の席で主人公の行動と「癌だったことを知っていたのかどうか」の真相が次第に明らかになり、主人公が残り少ない命を真に燃焼し尽くし、その死は無念な悲惨なものではなく満足した上での死であったことも明らかになる。何度も何度も取り直したという「馬鹿野郎!」「助役とはっきり言えよ!」という左卜全の痛烈なセリフがこちらの肺腑にまで届く。またその場面で終わらずに、所詮は皆の感動も酒の席の上での決意でしかなかったことを見せる場面があってから公園の場面で終わるのも深い見せ方だ。他にも胃袋のレントゲン写真からはじまる冒頭、無音の状態からいきなりクラクションの爆音が響く場面などなど、恐ろしいほど考え抜かれて書かれたシナリオであり、天才が全力投球するとこうなるのだと言わんばかりである。この素晴らしすぎる映画にあえて欠点を言うなら、やはり主人公が超人的すぎ、話が理想的に進みすぎることだろう。それととんでもない誤解を受けたからと言って息子に何も知らせず死んでいくのはやはりちょっと息子に気の毒な気がする。そういう部分はあるが、息子についてはともかく、主人公が超人的すぎ話が理想的すぎることについては「生きものの記録」「どですかでん」できちんと回答を出しているように思う。一つの金字塔であり、この作品がある限り自分が日本人であることに誇りが持てる。心から感謝したい。 [地上波(邦画)] 10点(2010-08-01 05:02:20) |
106. ダーリンは外国人
「日本人女性よ、日本人男性とではなく外国人男性と結婚しましょう!」ということになりかねない(なってる)人種差別プロパガンダ映画。誤解のないように書いておくともちろん国際結婚は人種差別ではないが、結婚相手を「人種」で決めるのは100%差別である。この差別に日本人はホント鈍感で、平気で「ハーフはかわいい」と言ったりする人間のなんと多いことか。何の資格も特技もない単なる「外国人」とのお見合いパーティがあるそうだが、お見合いパーティって普通は男性の方が参加費用が高いのに、これはなんと男性の方が安いのである。要するにこれは同じく男性側の費用が安い「医者・弁護士とのお見合いパーティ」と同じわけで、つまり日本人女性にとって「外国人男性(特に白人)」は、それだけで医者や弁護士と同じような存在であるわけなのだ。ぶっちゃけ白人男性様は日本人男よりも「ただ外国人であるということ、ただそれだけで」価値が上であると思っちゃってるわけ。ほんと物凄い人種差別で反吐が出るんだけど、それを指摘する人はほぼ皆無なのが呆れる。このトニーって人もなんとぶったまげることに「ジャーナリスト」なんだそうで、在日外国人たちの差別問題と戦ってきた経歴の持ち主だと聞いて二重三重にぶったまげた。よーするに外国人たちが「ひどい扱いを受ける」差別は許せないけど、「白人様と結婚してハーフのかわいい子供♪」という「ちやほやする人種差別」については、ぜーんぜん不問になっちゃうわけ。もちろんこの夫婦がそんなひどい差別夫婦ではないと思うが、言葉も通じないのに白人というだけで舞い上がって簡単に交際・結婚する女性たちが多いことを思うと、それに加担するような漫画を書いて映画まで出すなんて、ジャーナリストとしてはありえない行為である。「夫が外国人? だからなんなの?」というのがまともな感覚だろうに。 [映画館(邦画)] 0点(2010-07-18 08:56:20)(良:1票) |
107. オースティン・パワーズ ゴールドメンバー
《ネタバレ》 「裸の銃」に比べると全然笑えない映画。それとはっきり書いてる人がいないので書くけどフクミというのは「フ○○ク ミー」ということで、まぁ日本人女性なんてそんな目で見られてるんだなというのがわかってほんと情けなかったりする。え? フクユなんて名前はない? まぁミーだから双子はユーなんじゃないでしょうか……。 [DVD(字幕)] 3点(2010-07-18 08:33:18) |
108. 刑事コロンボ/攻撃命令<TVM>
《ネタバレ》 いやーこれ見る前に「市民ケーン」みておいてよかったと思った(笑)。他の方の指摘にある通り、犯行時は「キーワードを口にした人を襲った」のに、コロンボがいたときには「キーワードを発してコロンボを襲わせた」という大きな違いがあるわけだが、素直に考えると後者の方がずっと自然だと思う。なんたってご主人様直々の命令なんだし、コロンボはどうみても怪しいし(笑)。そう考えるとそもそも「キーワードを口にした人を襲う」なんて不思議な調教ができるのかどうかが疑問に思えてくる。そもそも犬って主人(または調教者)の言うことしか聞かないんじゃないの? 犬種によるのかな? もし誰だろうとキーワードを発した者を襲いますなんて調教が可能なら、うっかり犯人がキーワードを犬の前でもらしてしまったら、ご主人様であろうと容赦なくカミカミ(笑)されちゃうってことになる。犬ってそんなに薄情なのか? それともご主人様だけは例外で襲われないのか? だったらあの状況でコロンボに対して攻撃命令を出すのは矛盾ではないと言えるかもしれない。まぁ犬を飼ったことないからこれ以上はわからない。専門家に聞いてみたいものだ。 [地上波(吹替)] 5点(2010-07-18 06:45:20) |
109. 刑事コロンボ/殺しの序曲<TVM>
《ネタバレ》 何も殺さなくてもよかったんじゃないだろうか。なんだかんだいっても犯人と被害者とはよき親友なんだし、横領の事実も黙っててくれたような気がする。まぁそれでも殺さざるをえなかったのは、推測すればバレたからと言って横領をやめるわけにはいかなかった可能性が高いし、そうなるといかに親友とていつまでもいつまでも黙っててくれるわけはないだろう……という犯人の読みがあったのかもしれない……んだけど、被害者の秘書はほっといていいのかという疑問が出てきてしまう。しかも出世させずに飼い殺しするつもりって、そんなことしたら会社辞めてチクられちゃうよ?? それにしてもややこしいトリックで、よくこんなことを思いついたと思うが、シグマ協会のメンバーたちは天才だという触れ込みの割には誰一人としてまともな推理をしてくれない。ラストの見事な追い込みは天才のプライドを利用したコロンボ一流のトリックだが、犯人があっさり降参してしまうのがちと気にかかる。妻のために横領したという話だったのに「お前がいらなくなった」と突っ放してしまうのは、どこかで(知的にもそんなに高くないと思われる)妻を憎む気持ちがあったのではないだろうか。この女のために親友を殺す羽目になってしまった……というような。あともう一つだけ。コロンボがキャロラインに「君は頭がいいだけでなくてチャーミングなお嬢さんだ」という場面がいかにもコロンボらしい優しさを見せて微笑ましかった。コロンボは決して嘘をついたわけではない。本当にコロンボにはチャーミングに見えたからそう言ったのである。私はそう思う。 [地上波(吹替)] 6点(2010-07-18 06:15:48) |
110. チャップリンの殺人狂時代
《ネタバレ》 かつて魔女狩りというものがあったが、あれは単なる迷信ではなかった。魔女狩りで始末される犠牲者たち(女性だけでなく男性も多く処刑された)の財産を誰がどう分けるかが、一番肝心なことだったのだ。要するに魔女狩りは迷信に名を借りたありえないほど悪質な財産略奪の手口だったと言える。これは現代の戦争にも通じる。「戦争で得をする連中」がいるから戦争が起きるのである。要するに戦争はビジネスであり、大勢の人が死ぬことによって大儲けする人間が存在する(特にアメリカには)のだ。チャップリンはそれがわかっていたから、それを大衆に伝えたかったからこの映画を作ったのである。冷酷な殺人鬼が「大量殺人者としては、私などアマチュアだ」「殺人はビジネス、小さい規模では上手くいかない」と言うのはもちろん自分の殺人を言い訳しているのではない。これ以上ないほど簡潔に鋭く戦争の真実をついた指摘をしているだけであり、だからアメリカの武器商人たちは本気でチャップリンに怒った。上映反対の運動は過熱し、映画の興行成績もチャップリン作品の最低となった。アメリカ追放はこの5年後である。チャップリンがこの作品を「自分の最高傑作」と呼んだのにはそうした背景もあったろうと思う。その辺の背景や戦争の本質がわかっていないと、よくわからない映画だということになってしまうだろう。 [DVD(字幕)] 9点(2010-07-17 08:31:19) |
111. 四季・奈津子
《ネタバレ》 あれ、当時評判になった映画だったような気がするが投稿が少なすぎるような気が……。 まぁそれだけ内容がないってことなんだろうか。確か当時主人公の女性が「新しい女性の生き方だ」などと言われたような気がするのだが、よく見てみると単にワガママで自己本位でしかない女性のようだ。 それがわかるのが婚約者との最後のやりとりで、こんなひどい仕打ちをすれば婚約者から婚約解消されるぐらいの想像は普通つくわけだが、本人は全然気がつかなかったようで後でそれを知ってびっくりしている。ということはあんな仕打ちをしても婚約が解消されることは絶対ないとタカをくくっていたことになるわけで、この鈍感さ・相手への思いやりのなさにはいささか呆れてしまう。 それでいて別の場面ではある事件でひどい仕打ちをうけた姉だか妹だかにひどく同情して憤るところなど、自分のやってることと整合性がまるでとれておらず、トンチンカンも甚だしい。 あ、もしかすると「現代(といっても25年前)の女性って、こんなに人の気持ちがわからないしょうもない人間です」ってことなんだろうかこの映画。だったら筋は通る。 [地上波(邦画)] 3点(2010-07-17 04:27:33) |
112. チャップリンの独裁者
《ネタバレ》 チャップリンはヒトラーと同年同月生まれで(4日しか誕生日が違わない)身長までほぼ同じだったという。本人に扮するというアイディアはそこから出てきたのかどうか知らないが、床屋との一人二役というアイディアは秀逸である。さすがにチャップリンだから笑わせる場面が多くて、いきなり敵陣に一人で侵入してしまう場面、飛行機で水を飲むシーン、デタラメなドイツ語の演説(笑)、ハンガリー舞曲第五番などなど思い返すだけでも笑える。かなり肥満した部下やこれまたお調子もののムッソリーニ(ナパローニ)と合わせてコントばかりなのだが、冷酷な部下(ゲッベルスがモデルだろう)の存在がうまく引き締めている。 が、もちろん本作は単なるコメディではなく、いささかその後の展開を考えると物語的には破綻していると思われる最後の演説が核心となる。どうしてもチャップリンはああいいたかったのだ。全世界に向かって。そして母に向かって(ハンナはチャップリンの母の名前である)。そのメッセージは極めて率直でわかりやすいので、それをどう受け取るかは、あえて論評する必要はないだろう。……ただ、チャップリン亡き後数十年経過した2010年現在いまだ世界は悲惨である。インドや中国など内面に大きな問題を抱えた国が勃興しているのはよいことでは全くない。なぜならどこかで決着をつけねばならず、その決着には流血も予想されるからだ。またルワンダ虐殺をみてもいかに我々が白人中心の人種差別から逃れられないかがよくわかる。安っぽいヒューマニズムで満足することは、もはや我々には不可能なのだ。誤解のないように書いておくと、私はチャップリンが安っぽいと言っているのではない。それを我々が安っぽく解釈してはならぬと言いたいのだ。なおチャップリンは「もしナチスの実態を知っていれば、こんな作品は作らなかった」と言っているそうだが、それを差し引いてもこれをつくった勇気はやはり称賛に値すると思う。この作品以降、チャップリンはアメリカ追放までアメリカの一部の勢力ににらまれ続けることになる。追加:上記投稿からなんと12年が経過した(ここも長寿ですねほんと)。そして「2022年現在いまだ世界は悲惨である」と付け加えなければならない。露宇戦争(勝手に命名した)は戦火の止む気配がなく原発までもが攻撃の対象となる危険も出てきた。世界は二分され、10年前に「問題を抱えた国」と指摘したインドや中国はロシア側につき、このまま第三次世界大戦に突入するという意見すらある。国内もコロナで疲弊し、ロシア制裁からくる影響を受けじり貧となっている最中に元総理が凶弾に倒れ、その後で政治とカルトとのありえない関係が明るみとなり、移民が増え格差が広がり凶悪犯罪が増えつつある。日本は、世界は本当にどうなるのだろうか(2022年9月10日)。 [DVD(字幕)] 9点(2010-07-15 08:00:03)(良:1票) |
113. チャップリンの黄金狂時代
《ネタバレ》 古さを忘れてしまうぐらい面白くできのいい映画。確かオリジナルに音楽を追加したバージョンもあったように思うが(私が子供のときテレビで放映されたときは、音楽+愛川欽也の語りつきだった)、そっちの方がにぎやかでずっと個人的には好きだ。DVDを入手したが音楽なしのオリジナル版だった。どこかで音楽つき版を入手できないもんだろうか? 有名な靴を食べる場面(「殺人博物館」というサイトによると遭難して人肉を食べたドナー隊の悲劇がもとになっているのではとのこと)や、飢えでチャップリンが鶏に見えてしまう場面、これは何らかの理由で断食・絶食した人じゃないと本当には理解できないんじゃないかと思う。ロールパンのダンスは動きといい顔の表情といい芸術作品と言っていい。音楽つきバージョンだと軽快な音楽が合わさってさらにすばらしい場面となる。小屋が落ちそうになる場面も印象に残る(ここも音楽つきの方がずっと効果的だったと思うが)。一方、ヒロインとの恋物語はさほど濃厚に描かれず、一方的なチャップリンの片思いにも見え、最後いきなりハッピーエンドになってしまう感じなのがちょっと強引に思えた。大金持ちになったチャップリンが貧乏根性丸出しで「まだ吸える」とばかりにシケモク(吸殻)を拾う場面が笑わせてくれる。金持ちになってもそう簡単に習性は変わるものじゃないし、また変わらない方がいい習性もあるのだ。恐らく現実のチャップリンもそうだったんだろう。いやシケモクは拾わないだろうが、苦しかった時代のことを片時も忘れたことはあるまい……。 [地上波(吹替)] 9点(2010-07-15 07:18:52) |
114. 刑事コロンボ/策謀の結末<TVM>
《ネタバレ》 感心してしまうのは犯人の大物ぶりである。「彼との友情が芽生えているようね」とオコンネル夫人から揶揄されるほどコロンボと打ち解け合う犯人なんて、そうそういない。念願だった武器密輸の計画がそれも成功寸前でコロンボに見破られてしまったのに怒りも取り乱しもしないのは大したものだ。もっとも刑務所に入るなんてこの男にとってはなんでもないことだろうし、逮捕されて信念が変わるわけでもない。結局「ちっ。次はうまくやってやるさ」程度のものだったのかもしれないけど。それにしてもコロンボの執念なくしては完全解決しなかったわけで、たまたまコインが残っていた幸運(んなことあるわけねーよ、と思った)も味方した。でもこれ、物凄いニュースになる事件だよねほんと。アメリカを代表する企業や有名な詩人がアイルランド紛争に加担していたというのだから……。それと本作はいかなるわけか小池朝雄の吹き替えが残っていないそうで、ファンにとったら残念無念である。私はこの作品を放映当時カセットテープに録音して数十回は聴いたはずなので、いまだにセリフがはっきりと思い出せるのだが残念ながらテープは行方不明になってしまった。民間で私のように録音した人がいるのではなかろうか? 何とか完全版が出てほしいものだ。 2013年1月2日付記 最近になって待望の小池版音源が見つかり最新のブルーレイで発売された。喜びに堪えない。あの時代に民間で記録された方がいてそれが長年月保存されても十分実用に耐えるものだったとは何たる偶然・幸運だろうか。本作の「コインが残っていた偶然」に匹敵する(笑)。このセットには「新刑事コロンボ」も収録されているようだが脚本家が交替しつまらなくなった新コロを個人的には続編であるとは考えていない。本作の実質的続編は同じ脚本家によって製作された「ジェシカおばさんの事件簿」だろう。森光子の吹き替えで3シーズンほど放映されたが、本国では全12シーズン250話以上も製作されておりその出来ばえはまさに「コロンボの続編」である。誰が犯人だかわからない正統的なミステリーだが人間描写のうまさ、温かさ、面白さはコロンボ同様の折り紙付き。日本語版も廉価で売られているが本国版も捨てがたい。シーズン1など日本版は数話省略されているなどの違いがもある。コロンボ人気に比べて日本でかなり不遇なのが個人的には残念。 [地上波(吹替)] 6点(2010-04-02 06:42:50)(良:1票) |
115. 刑事コロンボ/さらば提督<TVM>
《ネタバレ》 本作は日本で初放映(テレビ)されるとき「犯人がわからないコロンボ」というので結構話題になったのだが、この作品の最大のトリックは「犯人だと思われる人間が実は犯人ではなかった」ということなので「犯人がわからない」ことを事前に知らせてしまうのは完全なネタバレでしかない。「犯人がわからないコロンボ作品」だということを知らずに見ないと、この作品は面白くないのだ。だが実はそれを知らずにみたところで、今度は「推理ミスをするコロンボ」を見なければならない羽目になる。取り巻きの刑事たちもいささか金魚の糞すぎる嫌いがある。要するに結局は面白くない作品だ。船名のシートの謎も、日本人としてはパッと感覚的に理解できないのでいま一つ弱い。この作品で終わるところだったって? 冗談じゃない。 [DVD(邦画)] 3点(2010-03-23 05:46:27) |
116. 刑事コロンボ/死者のメッセージ<TVM>
《ネタバレ》 コロンボ作品(旧作)の中で個人的に一番憎めない犯人。姪を殺されたからという動機も「納得」するしかなく、高齢だし温情判決をお願いしたい(汗)。 [DVD(吹替)] 6点(2010-03-23 05:31:31) |
117. 刑事コロンボ/美食の報酬<TVM>
《ネタバレ》 一つ興味深い場面がある。事件解決の場面でコロンボと犯人がお互いに相手を評して「つきあいたいとは思わないな」と言い合うところである。なぜこんな場面があるのか。しかもその「つきあいたくない理由」をお互いに明かしていない。が、コロンボの考えはなんとなくわかる。人間味あふれ人間臭いコロンボからすると、犯人の性格は余りにもドライすぎるんだろう。コロンボのしつこさにブチ切れ露骨に怒りを向けてくる犯人たちの方がまだ感情が剥き出しになるという点で「人間的」とも言えるが、この犯人は特に怒るでもなく苦しむでもなく「邪魔な奴はさっさと片付けてしまうが吉」みたいな感覚で殺人を犯しついにはコロンボまでをも手にかけようとする。そういう点が「どうもいけませんなぁ」ということなのではないだろうか。とするとこの場面は犯人とコロンボの人間性の違いを明らかにさせるために付け加えられた場面なのかもしれない。 [DVD(吹替)] 5点(2010-03-23 05:24:41) |
118. 名探偵コナンスペシャル 集められた名探偵!工藤新一VS怪盗キッド<TVM>
《ネタバレ》 まぁ普通なんじゃないでしょうか。というかこれってキッド対コナンじゃないよね。それなりに謎もまとまって最後の盛り上がりもあったけど。それにしてもキッド、一体どこにハングライダーなんか忍ばせてたんだ……。大体キッドの変装はもはや変装ってもんじゃなくて、宇宙人が地球人に化けているみたいなレベルだな。それはそうと服部君、たかが中間テストぐらいでこんなすごい集まりを欠席するなんてらしくない。きっと親あたりが本人の知らぬうちに返事したんだろうな。で、犯人はちゃんと罪を償うのか? それが気になった。 [ビデオ(邦画)] 5点(2010-02-17 07:07:11) |
119. 名探偵コナン 14番目の標的
《ネタバレ》 1作目もそうだったけど本作は動機がさらにさらにさらに無理すぎる。こんなくだらん理由で関係もない人間まで巻き込んで大量殺人を企てるなんて、ありえなさすぎて醒めてしまった。この程度ならテレビの方にもっと面白い話がありそうだ。 [ビデオ(邦画)] 4点(2010-02-17 07:01:15) |
120. 名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
《ネタバレ》 第四作目。前作(世紀末の魔術師)よりは楽しめたが、遊園地のボートがあんなに速度出るわけないだろう的な「ありえなーい」面がちょっとありすぎて、興ざめ。ラストの緊迫感もさほどではない。 [インターネット(字幕)] 3点(2010-02-17 06:57:37) |