1341. ダスク・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 おそらく低予算であろうことが伝わってくるB級ホラー。 ですがこの作品、低予算ながら、なかなかよくできていらっしゃる。 それに、私の好きな籠城タイプのサバイバルホラー。 犯罪者と被害者という関係性により、自然に籠城せざるを得ないように仕向けたのは上手かったと思います。 もはやアイデアそのものが飽和状態と言っても過言ではないこの手のジャンルの中で、結構オリジナリティあるクリーチャーが登場。最初は『1体』だけか・・・たいしたことないな。と、思っていたのですが、『1体』という数の少なさを、その危険性でカバー。充分にその脅威に恐怖できるクリーチャーでした。『トゲ』が重要になるなんて、こいつか『トゲトゲの実』の能力者くらいです。 このトゲが刺さると、傷口から未知の生命体の細胞が侵入。体内で繁殖、最終的には乗っ取られちゃうわけですね。こいつはぁ危険だぜ。屍体を自在に操ることも可能。主にこの操られている『屍体』がゾンビのように襲いかかってくるわけです。 このシステムに則り、女性の死体を操って何度も入り口に頭をぶつけるシーン。そんな中で、『鍵』やら『ドライバー』やらを捜さないといけないシーンは、何気に一番ドキドキしました。 助けにきた警官を捕食後、警官の遺体の上半身を自分の体とくっつけるシーンは、狂気に満ちていてとっても良い。クリーチャーが動くときの『キシキシ』した感じの擬音語も良い。 難点は、『トゲに操られている手』に襲われるシーン。いくら何でも怖がりすぎ。あれが序盤だったらまだわかりますが、物語も後半で、そんなにびびられてもわざとらしすぎます。手が飛んでくるわけじゃなし、十分対応できるでしょ。 それから、クリーチャーが襲ってくる場面になると、アップが多くなり、カットの切り替えしが早くなるので、そこはもうちょっとじっくり見せてほしいものです。 [DVD(字幕)] 6点(2020-04-19 23:28:22) |
1342. イーグル・アイ
《ネタバレ》 謎の女の正体・・・。それは・・・!。 よくあるプロットなのに、騙された。 『銀行口座』『電光掲示板』『信号』『配送先』『携帯』『ドアのロック』『無人戦闘機』、小さなものから大きなものまで、なんでもかんでも『乗っ取り』『操作』。『それは無理だろ』っていうのも結構あるけど、その勢いとアイデアが好き。 だから最初から最後まで手に汗握ら・・・ない。なんだろう、手に汗は握らないんですよね。 1つ1つの仕掛けはユーモアに富んでいて面白いのですが、それが一発芸で終わっちゃっている感じがしまして。点と点が結びついて線になり、それがストーリーとしての面白さにつながるというところまでいっていない気がするのです。 それに、追いかけてくるFBIと空軍女性士官、ちょっとジェリーを最初からテロリストと決めつけすぎじゃないですかね。 『アメリカ社会が報復テロの脅威にさらされたのは、現大統領と現政権のせいだ。』といって、テロリスト顔負けのテロ行為を繰り広げる最高頭脳コンピューター『アリア』。そんな矛盾にも気付かないとは、最高頭脳もたいしたことないな。 なーんてことを考えながら、最後まで目が離せなかったのは間違いないですね。 アイデアの映像化という点では成功していますし、無人戦闘機から逃げるアクションは凄い迫力なので、一見の価値はあるかと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-18 04:01:54)(良:3票) |
1343. ドクター・ストレンジ
《ネタバレ》 ちょっと不思議の国すぎるなあ。どうして『魔術』とかになると、むつかしい世界へ行こうとするのだろう。もっとわかりやすくていいのに。 いや、途中まではわかりやすくて良かったのです。なんか、『鏡の中の世界』みたいなやつと、『暗黒大王』みたいなやつ。この辺がわかりにくい。 『鼻持ちならない傲慢外科医、事故にあう』⇒『外科医に復帰したいので、魔術にすがる』⇒『立派な魔術士に』⇒『悪い奴をやっつける』⇒『今日から君もアベンジャーズだ』 これだけでよかったのに。 やれ『結界』だ、やれ『時間の概念』だーとか、いらんです。 シンプル・イズ・ベスト。 リアルな世界に起きる、ちょっとだけ非リアルなアドベンチャー。そしてヒーローアクションがあれば十分なんです。 この映像技術があればシンプルな勧善懲悪ストーリーにするだけで絶対面白いんだから。 ドクター・ストレンジの人物像は賛否両論。やや否が多い気がしますね。まあ、彼が好かれないのはわかります。 個人的には、インテリで傲慢。でも良識があり優しい。そんな相反する性格を持ち合わせている人間臭い感じが、スタークにちょっと似ていて好きですね。 ストレンジとウォンとの漫才はかなり面白い。マントもナイスキャラ。 最終決戦がまさかの『根くらべ』。意表を突かれましたね。『地球から出て行かないと永遠に繰り返すぞー。』『もうやめてくれ。』って、まるでコント。魔術の世界は奥が深い・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-16 21:23:04)(良:1票) |
1344. バンテージ・ポイント
《ネタバレ》 20分程度の出来事を、主観を変えることで90分に引き延ばした映画。こーゆー手法はいまや真新しくはありませんが、1つの出来事をいろんな視点で見るってのは、やはり楽しいものです。言わば、この作品は『それだけに特化した作品』とも言えそうです。 アイデア頼みのところがあるこの作品。ストーリそのものの面白さは特筆すべき箇所はありません。 テロリストは普通にテロリスト。デニス・クエイドは見たまんま主人公。裏がありそうな同僚にはやはり裏がある。 こーゆーのって、複数のエピソードから紡ぎだされる『真相』によってもたらされる『驚き』が快感に変わるわけですが、そういった面が、本作ちょっと弱い。 例えば、イケメンの地元警察官がシークレットサービスに射殺されたように見えた映像は、実はテロリストに射殺されたものだった。でもその種明かしをされたところで、『はあ・・』という感想しか出てきません。肝心の種明かしのシーンが驚きや感動につながらないのです。 トーマス・バーンズが2回ほど、映像を見て驚くシーンがあります。ひとつはハンディカメラ。もうひとつはテレビ局の映像。そーゆー演出は良かった。何を見たのか後で教えてくれるだろーから、そーゆーのを期待しながら続きを見ることが出来ます。 『1回目の爆発音、実は本物の大統領がいるビルで起こったもの』という真相も良かったです。 だから悪くはないんですが、今ひとつ決定打に欠ける印象です。ちょっと思わせぶりすぎたのかな。こちらの期待値は上手に上げてくれるんですが、結果がそれに見合わない感じです。 ついでに言うと、良いところでいつも『ふりだし』に戻されちゃうので、途中で飽きがきちゃって若干中だるみする時間があったのもマイナスポイントですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-16 03:21:08) |
1345. ゲスト(2009)
《ネタバレ》 いやいや、そんな馬鹿な、と思いまして、もう1回巻き戻して全部チェックしましたよ。 うおお、確かに誰も話しかけていないし、誰も答えていません。 またしてもひっかかってしまった。 『第6感』以降、この手の作品にはひっかかるまいと気をつけていたのに、またしてもしてやられてしまった。くやしい…。 ただ、はじめからレイチェルは怪しすぎるので、レイチェルはないなと思っていました。 パターン①父親が犯人 パターン②アレックスが犯人 で、レイチェルは良い人で、最後は助けてくれるのだろうと。 でもそーかそーか。そーゆーことですか。 ただ、サプライズは成功していますが、映画としてはどうかな。面白いかな。ちょっとダラダラしすぎじゃないかな。ダラダラした展開を無駄なホラー演出で誤魔化してはいないかな。 もともとわたくし、『夢』とか『幻覚』なんかの電波系スリラーが好きじゃありません。ですのでこの作品が好みでないのは確かです。まあですが『夢』や『幻覚』が必要最低限に抑えられているので、結局は最後まで興味深く鑑賞しちゃったわけです。 ただ映画として面白かったかと問われると…いまひとつかな。 [DVD(字幕)] 6点(2020-04-15 04:26:13) |
1346. メイジーの瞳
《ネタバレ》 おいおい、まじでだめな大人たちだな。と思っていたのですが、マーゴとリンカーンはまだマシか。若い分、学び、人としての精神的な成長が見られます。最悪なのはスザンナ(母親)とビール(父親)。これくらいの年齢になると、精神的な成長は期待できず、こんな人たちのもとに生まれちゃったことがもはや不幸ですね。 メイジーより不幸な境遇の子供はもちろんいます。ですが程度の差ではないんですよね。やっぱりメイジーも幸せだとは言い難いでしょう。唯一の救いはマーゴやリンカーンだけでなく、バーの従業員やマンションの管理人まで、メイジーを助けてくれる人がたくさんいたことでしょうか。 スザンナとビールもメイジーのことを愛していないわけではないのですが、その愛し方がペットと変わらないのが大問題。彼らは優先順位が常に自分たちにあります。自分たちの生活を犠牲にしなければいけない局面になると、メイジーを犬やネコのように置き去りにしちゃいます。これはもう監督責任義務違反でしょう。 そんなメイジーを助けてあげるのがリンカーンとマーゴ。なのにクソな両親、特にスザンナはそんな二人をけなし罵倒するというモンスターぶり。スザンナやビールから、体のよい使用人のように扱われていることに気付いた二人は当然スザンナとビールの元から去っていきます。要は、誰もメイジーのことを本気で考えている人はこの時点ではいないわけです。勝手なものですね。子供のような大人たちに猛省を促す作品です。そういった意味ではこの映画の存在意義ってのは大きいでしょう。 映画として面白いかと言われると微妙ですが・・・。 ただ一番幼いメイジーが、誰よりも空気を読んで、大人達に合わせている様子は超健気。メイジーが大人たちと触れ合うときは本当に楽しそうにするわけで、それがまたいじらしくて泣けます。 海に行ってからは、『学校は?』『仕事は?』といろいろ気になっちゃいますね。 [DVD(字幕)] 6点(2020-04-10 12:17:07) |
1347. ベッドタイム・ストーリー
《ネタバレ》 ディズニー映画が好きなので見ました。期待値を超えるものではありませんでした。ですがそこそこに面白い作品です。 ベン・スティラーやアダム・サンドラーといった役者さん好きです。少し前ならジム・キャリーみたいなポジションでしょうか。こーゆー人たちは貴重です。でも今作のスキータは好きになれません。『良いところ』もあるのですが、『自分本位なちょっとクズ』な部分がどうにも受け入れられない。 『子供たちがつむいだお話が現実のものとなっていく』といくファンタジックなプロットは良かったです。好きです。ですが、そのアイデアが活かしきれていない感じがします。 スキータの作る物語はどれも中途半端で幕を閉じます。彼の『お話し』自体に面白さは感じません。まさに子供だまし。だからこそ、彼と子供たちが作り出したベッドタイム・ストーリーが現実とどう絡むかが大事です。 個人的には、こーゆープロットなら『お話』をするたびに、状況が良くなってほしいわけです。そこで、『2こめ』の『フェラーリ』、あれはだめでしょう。現実世界、なんも変わってないじゃないですか。 そして肝心のラストは、ベッドタイム・ストーリーなしで、『天の声』から後押しされちゃう。おいおい。そこはやっぱベッドタイム・ストーリーで子供たちから最後のアイデア出してもらわなきゃ。 そんでそのラストのご都合主義の強引さ。ご都合主義そのものは嫌いじゃございません。ハッピーエンドなら、爽快な気分になれるなら、何でも良いんです。 ですが今作の無理矢理すぎるハッピーエンドはあまりにもご都合主義すぎて、志村ロスでぽっかり空いた私の心の穴を埋めるには至りませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-06 04:50:48) |
1348. インポッシブル
《ネタバレ》 どーゆー映画か全く知らずに見たので、なんか『感動の実話もの』とか思っていたので、衝撃のディザスタームービーに腰を抜かしそうでした。並のホラーやサスペンスよりよほど怖いです。 津波に飲み込まれるシーン。水中で何度ももがくシーン。どこまでが本物でどこからがCGなんでしょう。あまりにもリアル。あまりにも臨場感ありすぎで、本物の映像にしか見えません。 ホラー映画やスプラッタ映画を小さい頃から見ている私。グロ耐性はあるほうなのですが、水から上がった母親の脚を見たとき、血の気が引いて気を失いそうでした。母親が吐血と共に異物を吐き出すシーン。本当にもうやめてほしかったです。 母親はもう死んでしまうのだろうと思っていました。それくらい、衰弱していくシーンが恐ろしかったです。 この映画はあくまで主人公一家の一人称で物語が進むため、ドラマとしての色合いが強い。父親、弟たち、そしてルーカスがお互いを発見するまでのシークエンスなんてその最たるもの。 ですがその一方で、やはりこの映画はリアルなパニックムービーでもあると思います。 他の人物の名前を腕に書かれる母親。おそらくは無関係な人の遺品確認をされるルーカス。どこかに連れて行かれそうになる弟たち。何が正しい判断なのか、誰にもわからない。当時の混乱ぶりが細部に至るまで描写されています。 家族全員が生きて再会できたのはもはや奇跡なのかもしれません。そして、主人公一家のような例は稀有なのかもしれません。父親が出会ったある男性の、妻からの書置きメモ。『ビーチにいる』を見つめるシーン。母親が自分の腕に書かれた別の女性の名前を見つめるシーン。大切な人たちを失った大勢の人々がいることが痛いほどに伝わってきます。 こーゆー映画って大事だと思います。ただ、完全フィクションのパニックムービーはエンターテイメントとして楽しめるのですが、こーゆーノンフィクションものは、はっきり苦手だと悟ってしまった次第です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-03-29 17:44:09) |
1349. ミッドナイト・ミート・トレイン
《ネタバレ》 なんだ、ありがちな殺人鬼ものか。と思いきや、まさかのモンスター映画。 最初の犠牲者がハンマーで殴られるシーンは結構衝撃的。首の角度がまじでやばい。 それに対し次の3人組はひどい。特に目玉が飛び出ちゃうシーン。悪趣味なうえ作り物感がすごい出ちゃって気分が萎えます。この辺から次第にローテンションに。唯一の殺人鬼が名も無き黒人チンピラと互角の戦いを繰り広げる上にやられそうになっちゃう。しかも車掌に助けられるというヘタレぶり。その助け方も拳銃でバーンって。それに血を吐いちゃったり、体にぶつぶつあったり、何の説明もないから『何か病気なん?』って心配になっちゃいます。 で、中盤以降少しホラー要素が元気を取り戻します。個人的にはビジネスホテルへの侵入なんか最高にドキドキします。この辺が一番怖かったような気がするんですけどね。 ストーリーは途中まで普通で良かったのですが、レオンが変になるのが唐突すぎ。しかも敵に捕まる前から変になっているし。それに合わせて彼女も急にヒステリックになるし。この辺の無理矢理な路線変更はうまくないです。ちょっとついていけません。 深夜の無機質な列車。食肉工場。深夜のプラットホームに廃駅。人気のないビジネスホテルなど、シチュエーションと舞台設定はどれも最高。これだけホラーに最適な舞台と雰囲気を準備したのに、いかんせん内容が追いついていない感じ。 ただ女刑事がグルだったってのは救いようが無いうえにちょっと意外だったので良かったです。 個人的にですが、この作品のバッドエンドは好きじゃないです。レオンが犠牲になって彼女が助かるとかならまだ許せたんですけどね。そもそもレオンが跡を継ぐ流れがよくわからんし、そうだとしても髪型までマホガニーと同じにしたのはもはや笑いを取りにいっているのだろうか。 そういや劇中でマホガニーに対し『フォレストガンプかよ』って黒人が言うシーンはちょっとウケました。 [DVD(字幕)] 6点(2020-03-29 16:50:36) |
1350. バンク・ジョブ
《ネタバレ》 『オーシャンズ11』みたいなノリの映画なのかと思ったら、微妙に違いました。いや、確かに銀行強盗するくだりはそんな感じだったのですが、中盤以降のサスペンスフルなノリは結構マジ。そして人の足に穴開けちゃったりする拷問ありきの痛い展開。これには少々びっくり。それもそのはず。実話ベースだったとは。先が読めないわけです。 ストーリーは凝っていますが、わかりにくい話ではありません。ですが複数勢力が出てくるため、集中して見ていないと、ストーリーを読み間違えてしまう恐れアリ。『テリー率いる銀行強盗チーム』『政府の裏組織』『ポルノ界の帝王と警察幹部』基本はこの三つ巴戦。ただ政府の裏組織の本当の敵は『マイケルX』。この人たちに握られている弱みを奪還するためテリーたちを利用しているだけ。ポルノ界の帝王のみなさんも裏帳簿が欲しいだけ。・・・血なんか流さなくてもなんとかなりそうですけどね。ま、いいや。 とまあこれに加え、『テリーを脅す借金取り』とか『SM現場を押さえられた議員』とかどーでも良い人たちまで登場。うーん、どこまで実話か知らんけど、余計なものは省いてもう少しすっきりしたほうが良かったんじゃないかな。 なんだかんだ言って、仲間は3人も殺されちゃう。政府の女性スパイまで無残な最期。だからだろうか。ラストのハッピーエンド的な締め方に、爽快感より違和感を感じてしまいます。 そーいやーガイやバンバスはどこの組織に、なんの理由で殺されたのさ。なんかもやもやしたものが残るサスペンスです。 [DVD(字幕)] 6点(2020-03-26 04:07:24) |
1351. スターシップ・トゥルーパーズ3
《ネタバレ》 『2』は論外なので、個人的に『1』の正統な続編はこっち。 『しょぼい』と評判は聞いていたのですが、確かにしょぼい。とくにCG。低予算にしては頑張っているほうなのでしょうか。 前半から中盤くらいまではまだ全然面白かったのですが、ラストに向けて低予算のしょぼさばかりが際立ってしまう有様。とくにクライマックスのつまらなさは致命的。一番盛り上がるべきところで一番盛り下がっちゃってます。 『1』の1/5程度の予算で、『1』と同じスケールのものを作ろうとしちゃった。だから無理が出ちゃったんじゃないかな。いっそ『1』のスピンオフ的な作品にしちゃったほうが面白いものができたのではないだろうか。『1』があれだけ面白かったんだから、『別の惑星』『別の基地』における『また違う勇者達』のストーリーを描けば、予算に見合ったものが作れたのではないだろうか。かといって『2』みたいに全くの別物にしちゃうのは問題アリですけどね。 中盤までは正直そんなに悪くないと思います。ロク・サンでの攻防なんか、これぞスターシップ・トゥルーパーズという感じが出ていて楽しい。ジョニー・リコや頭脳バグなど、『1』でおなじみのキャラが出てくるのも嬉しい。そして個人的に好きなのが地球連邦のCM。ウィットに富んでいて、CMがくるたんびに『キタキタ!』って思っちゃいます。 よって中盤までが7点くらいで、終盤、ラストが4点・・・まあ全体的には贔屓目に見ても6点くらいですね。 『1』のファンであればそれなりに楽しめる内容になっているとは思いますが、『2』『3』は作らないほうが良かったとも思えます。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-03-19 14:24:54)(良:1票) |
1352. ボルト
《ネタバレ》 これは『犬版トゥルーマンショー』ですね。 好みでいくと、正直そんな好きなタイプではないです。勘違い系って、見ている間ずっともやもやしちゃうんですよね。 個人的にはこの作品のピークはプロローグ。予備知識なしで見たので、ボルトが本当にスーパードッグって思ってました。『実は違います』って言われたときの落胆。もしかするとボルトの気持ちに一番共感できたのは私かもしれない。 むしろ、スーパードッグっていう設定で、SFアクションまっしぐらのほうが面白かったんじゃないかと思えるほど、プロローグが素晴らしすぎましたね。現実世界に投げ出されたボルトがヒートビジョンやスーパーボイスを使おうとするたびに、なんか痛々しくて見ていられませんでした。 トイ・ストーリーのバズも勘違い系ではありましたが、あちらは楽しく見られたんですよね。この違いはいったい何でしょう。 ネコのミトンズは良いキャラクター。一番好きかも。最初のジャイアンみたいな登場の仕方がいただけません。あれのせいで、『弱者を虐げ、強いものに媚びる』というヤなイメージが途中まで抜けなかったのです。 ミトンズが自分の過去を告白。ボルトと自分の寝床を作り、暗に一緒に暮らそうと示唆するシーン。このけなげさと切なさは何気にぐっと来ます。この辺りから感情移入しまくっちゃって・・・そこからラストまでは素直に面白かったです。 ペニーのために火の中に飛び込むボルト。最後の力を振り絞ったボルトの遠吠え。あれはまぎれもなくスーパーボイスでした。ボルトを最後にホントのスーパードッグ、スーパーヒーローにするディズニー。こーゆー王道の演出をさせたらディズニーの右に出るものはいませんね。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2020-03-16 00:55:16)(良:1票) |
1353. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 前編のDVD特典についている、今作の予告を見てしまいました。思っていたより予告が長かったです。結果、予告以上のものは出てきません。悪くはないです。後半から終盤にかけてはそりゃあ盛り上がります。一大決戦ですからね。火を使った戦は迫力があります。見応えがあります。バリエーションに富んでいて面白いです。ただ、そちらばかりに力を入れすぎて、甘 寧、張飛、関羽、趙雲といった英傑達の活躍シーンが少なすぎます。更には、数少ない彼らの活躍シーンが、1作目よりもスケールダウンしちゃうってのはいかがなものか。彼らの凄さが全く描けていません。これでは三国志を知らない人はもちろん、三国志が好きな人たちであっても楽しめない。中途半端な出来と言わざるを得ません。その割に、前半の蹴鞠のシークエンスによる尺の無駄遣い。なんだかバランスの悪い作品です。 龐統の連環の計や関羽が曹操を見逃すシーンなど、期待していたシーンもありません。不満を言えばきりがありませんが、こーゆー映画は好きだし三国志も好き。ですので私はそれなりの満足感を感じています。ですが好きなタイプの映画にも関わらず、途中で眠くなっちゃって、一回休憩を入れる羽目になったのもまた事実なのです。 1作目、2作目合わせて2時間30分くらいにまとめて、1本の映画として上映することは十分可能だったように思います。また、もしそうなっていれば、歴史に残る傑作になったかもしれません。 [DVD(吹替)] 6点(2020-03-02 14:47:57) |
1354. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 三国志ファンのための映画と言っていいかも。アクション、それなりに面白いです。ストーリー、悪くないです。キャラクターの紹介、わかりやすいです。三国志ファンにはおなじみの人物ばかりですけどね。 一言で言うなら、『無難』な作品。2部作の前半、序章といった意味合いでいけば、文句ない仕上がりでしょう。 私は小学生、中学生の頃三国志のマンガ、そしてゲームにはまったクチです。当時横山光輝のマンガは何回も読んだし、ゲームもパソコンの三国志からやりこんでいました。なので『レッド・クリフ』は以前から見たかった映画の一つです。懐かしい地名や、武将の名前が出てくるだけでも嬉しくなります。よって、この作品を正しく評価はできないかもしれません。 最大の見所である『八卦の陣』の戦い、個人的には非常に面白かったのですが、『長尺スペクタクル』の見せ場として結構地味なのではと思ってしまいます。 周瑜と孔明の演奏シーンはくどいです。周瑜のプライベート映像が多いのも気になります。テンポが悪くなるし、退屈だと思っちゃった時間があったのは事実。せっかくのアクションでスローモーションが多いのも好きではありません。 こうしてみると、一本の映画としての完成度はいまいちなのかもしれないですね。正直もっと荘厳な雰囲気とスケールを期待していた自分がいます。雰囲気、キャラのノリがちょっと軽いというか、浅いというか。嫌いではないのですが・・・ [DVD(吹替)] 6点(2020-03-02 05:30:28)(良:1票) |
1355. マイティ・ソー/ダーク・ワールド
《ネタバレ》 いつものマイティ・ソー全開でそれなりに面白く見られます。 ただやはりマーベル作品の中でも、マイティ・ソーシリーズだけは毛色が違うと言いますか・・・。神話系、RPG系アクションで、免疫が無い人には見るのがツライでしょう。例えばウチの奥さんとか・・・。 私は子供の頃からこーゆーのが好き。ですが、大人になると、見ていて飽きがきちゃうことも確か。よほどストーリーが面白かったり、キャラが魅力的だったり、アクションが爽快感抜群でない限り、のめりこめなくはなってきましたね。純粋にこの世界感だけを楽しむことができなくなったのが寂しい。これも歳のせいか。 ジェーンがエーテルの力を取り込んじゃったときは、『ソー』VS『ジェーン』みたいな展開を予想。もしくはソーとジェーンが共闘してダークエルフ軍と戦う、みたいな。どっちも違いましたね。普通にジェーンの体からエーテルを取り戻した敵とバトルするだけ。なんか物足りないです。 で、こうなってくるとこのシリーズは、ひたすらソーのトンカチバトル一本槍になっちゃって、変化が乏しくて飽きちゃうのかもしれません。 敵はなんか良かったです。とゆうか、ダークエルフの最先端な武器が良かったです。印象的だったのはミニブラックホールみたいな爆弾。まあそれに対してアスガルド軍のしょぼさがちょっと。せめて持っている武器がライトセーバーみたいに敵の光線銃やら爆弾やらを弾き飛ばせる性能があればまだ良かったのですが。でもそれだと完璧スター○ーズ。まあそんな魅力的な武器のおかげで、アスガルドが攻め込まれるシークエンスは結構な盛り上がり。見所の一つ。 あとはクライマックスのワープバトル。これは面白い試みだと思います。ストーリーを崩さない程度に笑いの要素も盛り込めるし。 ですので、前作よりかは好きなんですけど、他のマーベル作品と比べるとちょっと、って感じです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-02-18 13:13:06) |
1356. テッド
《ネタバレ》 前半が好きですね。中盤以降は悪ノリが過ぎます。 ユーモアの基本がブラックと下ネタなので、子供と一緒に見るには向かない映画。『麻薬って何ー?』『顔射って何ー?』何を聞かれても困ることになるでしょう。 ですがテイストは子供向け。いったい誰向けに作られた映画なのか。大人が見るには子供むけのシナリオのチープさに物足りなさを感じることでしょう。 失笑、苦笑が多い中、唯一光っていたのがスーパーの店長とテッドのやりとり。ここは傑作ですね。 テッドは『悪友』を『クマのぬいぐるみ』にしただけ。主人公ジョンのピーターパン症候群の原因となっているもの。ジョンは『仕事』『彼女との約束』などさまざまな責任を放棄。その責任を果たさなければならないことはわかっている。でもテッドからの誘惑に抗えない。もしかするとテッドはそんな『大人になりきれない大人』の心の在り方を具現化したものかもしれません。 で、彼女のローリーがめっちゃいい人。ジョンを大人にしようと孤軍奮闘。ものすごい美人ってわけではないのですが、役柄のせいもあってか、凄く魅力的です。彼女の存在あればこそ、この映画を楽しく見られるってもんです。 ジョンとテッドが今の自分たちをローリーのために変えようとしますが、あえなく失敗。最終的にはローリーのほうから歩みよる結末。これって、ピーターパン症候群は精神疾患の一つだから、周りの理解が必要だよっていうメッセージが込められているのでしょうか。だとしたら、これは子供向けではなく、やはり大人たちへの道徳ファンタジーってことになるのかな。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-02-12 02:51:57) |
1357. プラネット・テラー in グラインドハウス
《ネタバレ》 映像に昔のフィルムっぽい味を出していますが、内容が内容だけにそんなものはどーでもよくなってしまいます。 よくあるゾンビパニック。ペースは速い。次々と出る犠牲者。お気に入りは病院のシーン。最初の感染者を診るシーンから始まり、徐々に増える救急患者。誰を見ても顔に膿が出来ているカットのチラ見せ。こーゆーの好きです。広がるパニックはゾンビものの最大の見所です。エル・レイが病院に着くころには、感染者が病院スタッフを襲い始めていて、個人的には最もアツいシークエンスです。 で、この辺まではゾンビパニックとして、私としてはかなりの高評価です。 こっから先は悪ノリがヒートアップ。もう作り手側がふざけているとしか思えない演出、ストーリー、キャラクター。嫌いではないですが、前半のノリのほうが好き。フィルムが消失。お詫びのテロップ。再開したら話が随分とんでいます。『ああ、これはもうまじめに映画を作り気は最初からなかったんだな』と思っちゃうと、急に気持ちが冷めちゃいます。 エル・レイは病院でのアクションがやたらめったらかっこよく、射撃の腕前もずば抜けていたのに、あの最期は何なんでしょう。兄弟のしんみりする最期とか、ヒロインのエル・レイへの最後の涙とか、後半のノリからすると随分浮いちゃっていて、どーゆー気持ちで見れば良いのか正直わからんかったです。 まあ、デス・プルーフよりかは面白かったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-02-02 15:03:46) |
1358. カンフー・パンダ3
《ネタバレ》 前2作と比べるとちょっと物足りない。ポー以外のマスター達の活躍の場が少ない。キャラクターの多様性がこのシリーズの魅力なのに、この作品はそれが活かされていない。マスタータイガーとポー以外のマスター達はただのモブキャラ、やられ役に成り下がっちゃって残念です。 基本はポーとカイのターン。これじゃあドラ○ンボール末期状態。 パンダの里の交流シーンもちょっとくどいかな。もちろん面白いのは面白いです。パンダの生活を学ぶポー。パンダの子供たちに振り回されるポーの育ての親。コミカルでゆるい、癒し系の笑い。それはそれで悪くない。ですが『それ』が見たくてこの映画を見ているわけではないんですよね。 ポーがパンダたちに闘い方を教え始めてから、物語は一気に佳境へ。これは好きなシーン。特訓シーンって、なぜこうもわくわくするのでしょう。遠足当日より遠足前日のほうがわくわくしちゃう感覚に近いのかもしれません。この辺りからさすがに盛り上がり始めます。 で、今回のバトルのメインは『気』。ん~、なんか違う気が。そもそもシーフー老師ですら習得するのに長い年月をかけた『気』を、なんの心得もないパンダたちが、幼い子供に至るまで簡単に習得しちゃうってのが腑に落ちない。ポーに教えを乞うシーフー老師なんて見たくないです。 ハッピーエンドだし、好きなシリーズだし、アニメーションは相変わらず素晴らしいし、エンターテイメント作品としては申し分ないと思います。 ですが『カンフーパンダ』シリーズの集大成としては、なんかちょっと期待と違うものでした。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2020-01-24 09:57:11)(良:2票) |
1359. アイアンマン3
《ネタバレ》 こーゆーヒーローものって、ヒーローの特殊性ってのが大事だと思います。唯一無二の存在。だから憧れる。ワクワクする。 なのに、遠隔操作はまだしも、あんなにいっぱいアイアンマンが出てきたら、ちょっとアイアンマンの価値が下がっちゃう。『ガンダム』をベースに『ジムシリーズ』を量産化したみたい。それを象徴するかのように、今回のアイアンマン、なんか脆い。ちょっと攻撃を受けたり着地に失敗しただけで、すぐにバラバラになっちゃう。なんだか、1作目で感じたアイアンマンへの羨望、期待感、ワクワク感がちょっと薄れちゃった感じです。 中盤でアイアンマンの活躍がほとんどないのもちょっとつまんないな。アイアンマンが見たいんだから、もっと出番を増やしてほしい。もっと活躍するシーンを見たいです。 テロリストのボス『マンダリン』は『キリアン』の操り人形。さらに副大統領という黒幕がもう一人。ストーリーを無理にひねりすぎちゃったせいで、映画全体のテンポを損なってはいないだろうか。 『アイアンマンがヒーローらしい活躍をして、最後は敵をバッタバッタとなぎ倒す』私がシンプルに見たかったのはそーゆー映画。長尺のわりに、爽快感やカタルシスをあんまり感じることの無いまま幕をとじます。 『薬物による強化人間』『いろんなアイアンマンシリーズのお披露目会』『飛行機から投げ出されちゃった人たちの救出』などなど、見所は確かに結構あります。エンターテイメントとしては申し分ないでしょう。でもアイアンマンに期待する内容ではなかったのが正直な感想です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-01-12 01:04:27)(良:1票) |
1360. キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
《ネタバレ》 こーゆー等身大ヒーローって好きです。 前半1時間くらいは展開がだるくて地味。でも中盤以降、スティーヴ・ロジャースが第107連帯のメンバーを助けてからが俄然面白い。お飾りのマスコットキャラクターから、名実共に真のヒーローへ。こーゆー安直な展開が嫌いではないです。トミー・リー・ジョーンズから次第に認められはじめるって流れも微笑ましくて良いですね。 ださかっこいいコスチュームがたまりません。闘い方が肉弾戦と盾のみっていうシンプルなファイターなのも実に良い。この戦闘力じゃあ超人揃いのアベンジャーズの中では見劣りしちゃいそうですが、脇役好きの私にとってこーゆーキャラこそがアツい。 他のヒーローたちに比べると、ストーリーが結構切ない。好きな人と離れ離れになっちゃって、自分だけ70年後に目を覚ますなんて。だから見終わった後の爽快感とか、達成感とか、そういったものはあんまり味わえなかったです。 それにしても結構集団での戦闘が多く、レトロな衣装を纏いながら、ビーム兵器で撃ち合う終盤のシーンなんかまるでスターウォーズみたいだと思ったのは私だけ? [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-12-16 20:28:56)(良:2票) |