121. ターミネーター2
もう15年近く前の映画ですが、古さをほとんど感じさせないところが、素晴らしいと思います。さすがに冒頭にある未来での対ロボット戦は、現在の技術からすると今いちリアリティーに欠けますが、それ以外の本編におけるCG技術、たとえばT-1000の変形シーンは今でも十分通用するレベルに見えます。これは「今ある技術で、最高のレベルを求めた」好例なのではないでしょうか。CGは日進月歩で進化しているので、画期的な映像が作れると思い、結果として技術におぼれてしまっている(金はかかってるし技術は凄いけど、面白くない)映画が多いと思います。そうした映画は、その時観ても「何か不自然だなあ、無理してるなあ」と思ってしまうし、少し時間が経つと、とても古さを感じさせる映画になってしまう。ところがこの映画は、変な背伸びはせずに、不自然さを感じさせない範囲内でCGを使い、それを非常に高度なレベルで実現化している。だから、古さを感じないのでしょう。まさに古典的名作だと思います。 7点(2004-02-11 01:11:50) |
122. ロボコップ3
一時は「UFOヤキソバ」のCMにも出ていたロボコップだが、とうとう自分自身が未確認飛行物体になってしまった。さようなら、ロボコップ。 2点(2004-02-11 00:49:52) |
123. セックスと嘘とビデオテープ
家庭用ビデオカメラという(当時としては新しい)ツールを使って、知ることが出来ないはずの本音を、互いに知ることができるという状況を作り出し、性と愛に関する人の心を掘り下げた作品。……と説明すると面白そうなんですけど、どうしてなのか、退屈な作品でした。編集が悪いのか、アイデアを脚本が活かしきれていないのか…(でもアカデミー脚本賞ノミネートなんだよなあ)。あと余談ですが、最初は「タイトルで売れた映画なんじゃないのか」と書こうと思っていました。でも、よく考えたら自分のスケベ心を露呈させているだけなので、やめました。 3点(2004-02-10 20:17:01) |
124. いつか晴れた日に
《ネタバレ》 主人公をはじめ、登場人物の心情が深読みできた映画でした。たとえば、妹役のケイト・ウィンスレットが、ロンドンに来て自身の失恋に気付いた時に、主人公のエマ・トンプソンが慰めるシーン。エマは単純に慰めるのではなく、ケイトの恋愛観の甘さを追及します。もちろん聡明なエマは、妹が落ち込んでいるときに、過ちを責めてはいけないことくらい理解しているはずなのです。しかし恋愛観で対立し、幾度となく相手の認識の甘さを注意してきたのに言うことをきかなかったケイトを、責めずにはいられない。エマのやるせなさが表れています。そこに、エマ達を受け入れてくれた田舎の婦人が現れます。そして、いつもの軽い調子で、ケイトに話します。この時、エマは婦人の顔を凝視します。エマは自分はケイトを責めたにも関わらず、それでも婦人の態度には苛立ちを感じずにいられない。…といった感じに、色々とそれぞれのシーンの意味について考えさせられた映画でした。 7点(2004-02-08 01:04:41) |
125. es[エス](2001)
「実際に行われた実験」をもとにしたと宣伝で謳っていた割には、現実味がありませんでした。もちろん、映画が現実通りである必要はないのですが(それだとエンターテイメントにならない)、フィクションとして「現実味」をもたせるのは重要でしょう。人間が狂気に走るばかりでは、娯楽・ホラー映画としてはイマイチです。 6点(2004-02-08 00:28:39) |
126. フィフス・エレメント
監督は、「レオン」で満足いく作品が作れたから、「フィフス・エレメント」は遊びで適当に作ったんだ…と思う。思いたい。 3点(2004-02-07 20:25:26) |
127. マイノリティ・リポート
これはちょっと、スピルバーグ、はずしちゃったかな…。私は20代前半ですが、SF考証のセンスに、古さを感じました。それに映像全体にCGで加工を加えすぎて、現実感が感じられないのも…。ストーリーは二転三転しますが、大掛かりな舞台のわりに、こじんまりとしていたようにも思いました。 5点(2004-02-07 20:12:53) |
128. ジュラシック・パーク
うわあ、これは面白い!エンターテイメントのツボを掴んだ出来ですね。とにかく面白い(そして怖い)。夢のある設定と、緊張感抜群の展開と、爽快感を残しつつも名残惜しいラスト。当時としては凄すぎるCG・特撮に、キャラの立った登場人物、かっこいい音楽(たまにテレビで流れますね)。さすがスピルバーグです! 8点(2004-02-07 20:06:14) |
129. 私は「うつ依存症」の女
《ネタバレ》 この映画は「うつ病」の実像を伝えるというテーマで作られたそうですが、思春期にありがちな「甘え」への依存を描いたものとして観ました(だから日本公開に関わった方も、映画名を『うつ病』ではなく『うつ依存症』と表現したのでしょう)。そう思うのは、良くも悪くも「『うつ病』らしい」描写が少ないからではないでしょうか。特に幻覚幻聴があるわけでもなく、対人関係でどうすればいいかも頭では理解している(親友との食堂の会話など)、そして精神的にボロボロになっているような直接描写もない(風呂に全く入っていないという設定でも見た目は綺麗)。ただ、思春期の「甘え」を表現したものとしてみれば、登場人物の心情も理解しやすく、主人公にも感情移入しやすかったので、なかなか良作だと思いました。…それにしても、何故、クリスティーナ・リッチは特に必然性のない場面でヌードになってしまったのだろう(まさかスリムになったのをアピールしたかった訳じゃあるまいし…)。ちょっとがっかりです。 7点(2004-02-07 19:52:20) |
130. ジーア/悲劇のスーパーモデル<TVM>
《ネタバレ》 少なくともジアにとっては、愛も欲望の一つだったと思います。それがなければ生きられず、求め続けずにいられなかったのですから。そんな愛という欲望で満ち足りない部分を、ドラッグで補い、やがて死んでしまう…。欲望を、特に愛を満たそうとするのは、多くの人が持っている弱さだと思います。だから、それを誰よりも強く持っていたジアは「肉感」を持つトップモデルとして輝けたけど、同時に線香のように儚くて、そんなジアに私達は共感せずにいられないのでしょう。とても胸にせまる映画でした。ただ、贅沢を言えば、もう少し短いほうが良かったと思います。映画中のジアの人物像が、複雑な人間性から先述の一面のみを強調したものだからです。それは映画にまとまりを出すためにも重要ですが、90~100分くらいだと、さらにギュッと詰まった内容になって、より良い作品になったと思います。 7点(2004-02-03 12:16:56) |
131. コレリ大尉のマンドリン
退屈でした……。印象にも残りません。舞台背景からして「マレーナ」とイメージがダブるのですが、比べること自体が、マレーナに失礼なような気も。 3点(2004-01-30 03:12:15) |
132. ナチュラル・ボーン・キラーズ
《ネタバレ》 大方の方と同じ感想です。如何せん無駄なシーンが多く、テンポが悪い。そのせいで、爽快なはずのストーリーが、すっかりダメになってしまっています。変に凝り過ぎなんですよね。いきなり劇みたいなシーンになったり。もっと単純で良かったんです。主人公達がバタバタと殺していくだけで。紆余曲折の展開で盛り上げながらも、結局は、主人公達はベストカップル&マスコミの報道で英雄という、まさに絵に描いたハッピーエンドで。それによって観る者は爽快感を感じ、この映画を記憶すると同時に、マスコミについてのこの映画の主張を受け入れたでしょう。でも、この映画はくどすぎて、かえって頭に入らない。娯楽映画としても、メッセージ性ある映画としても、失敗してしまったのではないかな、と思います。 6点(2004-01-30 02:25:27) |
133. チャップリンの独裁者
《ネタバレ》 60年も前の映画なのに、いまだに笑える&感動できるのは、素晴らしい。特にムッソリーニもどきと、はりあうシーン(やたら低いイスとか)は笑ったなあ。それでいて、ラストの演説が流れるなか、倒れているヒロインが、空を仰ぎ見るシーンは、ジーンとくるんです。チャップリンの主張は理想論ですが、心に訴える力をもつ作品ならば、むしろシンプル過ぎるほどシンプルな理想論のほうが、強いメッセージを持つのだと思います。理想論でも、心に訴えることで現実を変える力を持つ可能性があるのが「芸術」であり、大衆娯楽である「映画」は(誰もが観れるから)特にその力が強いのではないでしょうか。チャップリン自身は結局、赤狩りで追放されてしまいましたが、この映画は今もたくさんの人に観られ、強いメッセージを発し続けています。 8点(2004-01-29 03:31:07) |
134. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
まさに、これこそ古典的名作。自分が生まれる10年近く前に、創られたものなのに、古さを感じない。特撮は今の技術には及ばずとも、しっかりしたストーリーとテンポある展開、キャラが立っている登場人物で、観るものを圧倒する。そして感動させる。名作と言われるものにも、今となっては色褪せてしまった作品が数多くありますが、これはまさに「名作」と呼ばれるのに相応しい映画です。 8点(2004-01-29 03:19:59) |
135. タワーリング・インフェルノ
当時は斬新な傑作だったのかもしれませんが……。やっぱり古典は古典です。テンポが悪い。「ただそのストーリーを撮影しているだけ」のような気がしてしまいます(演出に工夫が無い。臨場感が伝わらない。カメラに動きが無い。無駄に長い)。それに、ビルの内装からして古さを感じずにいられないし、特撮もしょぼい。あまり緊張感が伝わってきませんでした。リメイクすれば、凄いものができるかもしれないけど……9.11があったからには、数年は無理だろうなあ。 4点(2004-01-29 03:12:25)(良:1票) |
136. プライベート・ライアン
冒頭のノルマンディー上陸作戦が凄すぎる!!凄すぎて、その後に中だるみしてしまう。ラストすら、やはり及んでいなくって……。でも、素晴らしい名作だと思います。実際の戦場がどのようなものか、今の私には想像することしかできませんが、そんな私がここまでリアルに感じるほど「戦場」をしっかり描いただけでも、賞賛に値する作品だと思います。あと、ジャクソン狙撃兵が無茶苦茶かっこいい。「神よ、我に力を」 9点(2004-01-29 00:20:06) |
137. 銀河鉄道999
まだ漫画の「銀河鉄道999」を読んだことがなかった中学生の頃に観ました(これを観て、漫画に興味をもち読みました)。かなり面白かったです。ストーリーがシリアスで作りこまれており、それでいてアニメとして押さえる所はしっかり押さえている感じがしますね。漫画と比べても、オリジナルに沿いながらも映画用に作り変え、独自の要素を上手に盛り込んでいると思います。 7点(2004-01-29 00:07:41) |
138. ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!<TVM>
テレビスペシャルだからか。ストーリー上、アクションが盛り上がる(はずの)シーンになると、いきなりアニメーションなしの一枚絵が表示されてしまうのは。色々と厳しかったのだろうけど、いくらなんでも肩透かし過ぎです。 3点(2004-01-29 00:00:50) |
139. 千と千尋の神隠し
《ネタバレ》 途中までは、圧倒的な世界観と素晴らしいアニメーションによって、かなりいい感じなのですが、ラストが腰砕けでした。聞いたところによると、当初の予定では最後に千尋がゼニーバと戦って倒すはずだったとか…。それが時間・予算的に収まりきらなくて、あのラストになったそうです。そう考えると、電車に乗ったあたりからガラリと展開がお粗末になってしまったのにも納得がいきます(「大当たり~」のところでは、千尋が何て答えるか読めちゃったもんなあ…)。もしも予定通りのラストならば、満点を献上したかもしれません。宮崎さんは、本当に素晴らしい才能をもち努力をしていらっしゃるのですから、実務面でも監督としてふさわしい裁量をふるって欲しいものです。「ハウルの動く城」が公開延期になりましたが、今度こそ制限内で最高の作品を創ってくださることを祈っています。 6点(2004-01-28 23:51:35) |
140. PARTY7
今まで観た中で、一番退屈だった映画。観るのをやめようかと必死で思いながら、かろうじて最後まで観ました。とにかく、コントがくどいです。観る人を、かなり限定する映画だと思います。 1点(2004-01-28 00:53:33) |