1401. ダークネス(2002)
《ネタバレ》 まず感じたのは「シャイニング」との類似性。一家の主が次第に狂気に蝕まれていく様は、共通したモチーフだと思います。廊下のシーンとか、古い写真の使い方なんかも似てるし。でも、決定的に異なるのは、この作品はオカルトがベースになっていること。そして、幽霊は幽霊らしく「うらめしや~」的に出現しています。対して「シャイニング」の方は、オカルト的ではあるものの心理劇として受け入れられる内容で、幽霊は「こっちにおいでよ~」的に誘ってきます。で、結論的には私はどちらも好きなんですが、こちらの絶望的な終わり方の方が寧ろS.キング的じゃないかなんて思えたりもします。 キャスティングもいいし、映像も音響も素晴らしい。ただ、皆さんのご意見にもあるように、ツッコミどころはかなりあります。じれったいところも目に付きます。ということで、8点といきたいところですが、7点献上に留めておきます。 7点(2004-11-21 02:15:34) |
1402. ゴシカ
ストーリーがストレート過ぎ。もちっとヒネリを加えなければ、大抵の人には時間半分のとこで謎解きが出来てしまいます。俳優陣が豪華すぎってのもあります。これ、どこかで見たようなB級ホラーなんだから、もう少し無名の人で製作しても良かったかも知れないですね。 4点(2004-11-20 01:44:58) |
1403. SHRIEK(シュリーク) 最低絶叫計画 !?
こりゃいかん。パロディ満載、小ネタのオンパレードってのは解りますけど、どうにも笑えない。コレってキャスティングのせい?トム・アーノルドとシャーリー・ジョーンズだけでは支えきれなかったのかな?他の出演者もTVドラマで見慣れた顔ぶれだったり、有名ミュージシャンだったり、ヘザー・グラハムの妹だったり、なにかしら注目できるメンバーなんだけどな。短い作品なんだから、もっとスピード感ある演出にして欲しかったところです。 1点(2004-11-20 01:25:41) |
1404. ステップフォード・ワイフ(2004)
キャスティングに期待して試写会で観たのですが、少しばかり煮え切らない様子で… 映像は美しいし、BGMもいい感じです。ストーリーも決してつまらなくありません。でも、何か中途半端なんですよ。何かこう素直に楽しめないと言うか。この作品は、おそらく評価が真っ二つに分かれるんじゃないでしょうか。公開まで3ヶ月程あるのでネタバレは自重します。きっと、「この作品、すごく良かった♪」っていう意見も出ると思います。 ちなみに、30年前のTVドラマ(キャサリン・ロス主演)のDVDが発売されたようです。そちらの方も是非観てみたいと思います。ハヤカワ文庫の原作本も読んでみようかなぁ。そうしているうちに、もう少しこの作品が好きになるかもしれないです。 5点(2004-11-16 21:58:45) |
1405. サイレンス
美しい風景、美しい少女たち、そしてそこに生きる人々の優しさ・温かさ… これはまさに映像美の世界です。しかし、ここではそれ以上に「音」についてクローズアップされます。主人公ホルシードは盲目の少年。彼にとって聴覚と触覚が外界への窓口です。当たり前のように彼は「音」に敏感であり、音の連なりである音楽こそが彼の生きるための糧です。チカラの源です。それゆえ、彼からは貧しさに起因する寂しさ・苦しさが表出しないのでしょう。 作者は、音楽による魂の解放を描いているのでしょう。この作品の美しい世界からは、人間の本来あるべき姿が浮かび上がってきます。大作映画には期待できない種類の感動が、この作品にはしっかりと散りばめられています。 7点(2004-11-14 01:57:27) |
1406. ターミナル
いいですね~、本当に安心して観ていられる良作です。トム・ハンクスのさり気ないながらも素晴らしい演技と、それを生かしきるスピルバーグの演出。また、台詞のひとつひとつもウィットに富んでいて、笑わせられたりホロっとさせられたり… 冒頭、イキナリ本題に入ってくるスピード感ある展開。これって実はかなり重い内容なのに、それをサラッと流しながらも決して軽んじない。この手のニューマンドラマとしてはお約束的なストーリーなのに、観る者にやたらツッコませない。決して大作ではありませんが、見事に感動させてくれる一本です。 8点(2004-11-12 23:02:36)(良:1票) |
1407. キリング・ミー・ソフトリー
皆さんご指摘のとおり、すごく中途半端ですね。消化不良です。ストーリー的には全然です。先読み容易、意外性ゼロですね。最後まで曖昧なままの部分もあるし。 ヘザーは相変わらずキュートだけれど、この作品で脱ぎまくって欲しくはなかったかな?あ、強いて言うなら、画面全体の色調とかライティングはいい感じでしたね。 3点(2004-11-06 00:38:53)(良:1票) |
1408. ジェイコブス・ラダー(1990)
こうした作りの作品は数多かれど、その中でも傑作のひとつではないかと思います。また、先駆的と言ってもいいでしょう。単に反戦映画、或いは社会派作品と説明するだけでは到底足りません。この作品は、人間の心の奥深く、無意識の領域にある「人の生きる意味」について、静かにそして深く案内してくれます。何の予備知識も無く観るべきですね。 9点(2004-10-31 14:40:27) |
1409. 火山高
あまり堅いことは言わないとして、それにしてもストーリーは稚拙ですね。まぁ、真正面から評価すべき作品ではないのでしょう。ひたすら視覚的表現のみに拘った作品と受け止めました。設定としては、皆さんのご意見にも多々見られるとおり、「ドラゴンボール」以外の何ものでもありません。それを2時間弱に収めるために、舞台は学校と言う閉鎖空間に限り、登場人物の描き込みも最小限に抑えた(抑えすぎ?)というところでしょうか。 そういうわけで、視覚的な部分だけに意見させてもらうとして、カメラのアングル凝りすぎ、カット細かすぎ、デジタル処理多すぎ、ワイヤー無理やり使いすぎ、そして雨降すぎ。私は自宅で観ましたが、大画面で観たら滅茶苦茶眼精疲労でしょうね。 ただ、可能性という意味では評価できるんじゃないでしょうか?こういった表現方法をもっと確かなものとして築き上げ、その上でストーリー部分をきっちり固めていけば見応えのある作品が出来るかも。まずはオリジナルより漫画の実写化で鍛え上げたらどうかな?などと思いますね。 特に退屈はしなかったし(何も残らないけど…)、可能性を期待して、努力賞として6点献上です。 6点(2004-10-31 13:59:53) |
1410. スナイパー(2002)
確かに「フォーンブース」に似てる。ただし、似ているのは白昼、公衆の面前でライフルに狙われ身動き取れなくなるというシチュエーションのみ。事件の背景は全然違うし、もちろんテーマも違う。制作年度は同じだから、あえてどちらが先かということに拘ることもないのでは? ということで、結論から言えば面白いです。登場人物の動きは少ないものの、全編を通じての緊張感・スピード感には、思わず惹き込まれます。ただし、テーマをアメリカ銃社会への批判と受け止めれば、少し「軽すぎ」の感は否めないかもしれません。ラストシーンにも中途半端な印象が残ります。 ウェズリー・スナイプスの熱演が光るだけに、少しだけモッタイナイという気がしてなりません。 7点(2004-10-29 23:02:02) |
1411. フォロウィング
文句無く面白い!コノ絶妙な上映時間。しっかり詰まった濃い中味。 決して強いメッセージ性のあるストーリーではありませんが、一気に惹きこまれる展開には、この監督の非凡さを強烈に感じさせられます。 映画って、アイディアなんですねぇ~。 8点(2004-10-28 22:32:41) |
1412. オープン・ユア・アイズ
評価の難しい作品ですね。感情移入はしにくい。にも関わらず、ひたすら主観的に観るべき? 何が現実で何が夢なのか、はたまた全てが夢なのか?人間の存在の儚さを「顔」をキーとして表そうとしたのだろうか?ラストシーンは限りなく悲劇的なハッピーエンド? やはり、テーマは「愛」なのでしょうね。 ただ、少し長すぎますよ。これをあと30分短縮することで、監督の力量を示して欲しかった。(ラスト30分は不要な気もするし…) 5点(2004-10-28 22:18:09) |
1413. クン・パオ!燃えよ鉄拳
古い映画をまるまる一本、別モノにアレンジしちゃうっていう思い切りの良さ。そんなところが何よりの魅力の一本。おまけに吹き替えまで独り芝居とは。吹き替えにしても字幕にしても、原語で理解出来ないことの恐さを教えてくれる一本でもあります。多かれ少なかれ、本来の台詞が歪曲されてる例ってありますものね。 内容的には100%オバカ映画といって過言ではないでしょう。笑える人には大笑いできるし、受け付けない人は冒頭からリタイアかも。オリジナル部分のアレンジの妙を楽しみ、追加部分の新鮮さを楽しむ。一粒で二度美味しい、な~んて言ったら褒めすぎかもしれませんが、「くだらんっ!」と一蹴するには惜しい、アイディアと努力とオバカがギッシリ詰まった意欲作です。ただ、もう少し短くても良かったかな?「親指シリーズ」ぐらいに… 7点(2004-10-25 00:36:55) |
1414. 天上の剣 The Legend of ZU
アジア版ロード・オブ・ザ・リング的なおとぎ話。結構複雑なストーリー、そこへもってきてノンストップな展開。登場人物の相関関係に始めのうちは戸惑うかも。それと、全編にわたり徹底したCGの使用。これ、綺麗だけどかなり眼に来ます。大画面で見たらキツイんじゃないかなぁ? まぁ、ひとことで言わせてもらえば「何でアニメじゃないの?」って感じ。実写にしない方が受け入れられやすかったかも知れません。観る人が限定される作品と言ってもいいでしょうね。私はそれなりに楽しめましたけど… ちなみにチャン・ツィイー、何で出たんでしょうかね?企画段階では具体的な役回りが判ってなくって、監督がらみで断れなかったとか? 5点(2004-10-24 17:45:57) |
1415. REC【レック】(2000)
これはないでしょう、これは!これがホラーなんでしょうか?しかも、オリジナリティ皆無って感じです。それにDVDのジャケット。公開時のポスターなんかもこれでしたっけ?何にも関係ないじゃないですか!半分怒りが混じるところです。関係者の反省を待ちたいところですね。 ただし、ストーリー的には極端に破綻しているわけでもないですし、事件後はそこそこスピード感もありますから退屈はしないかもしれません。韓国若手人気俳優も大勢登場してますし。 まぁ、皆さんのおっしゃるとおりコピーとパクリのオンパレードですから、皆でワイワイガヤガヤ、元ネタ捜しやアラ捜しをして楽しむ作品として1点献上です。 1点(2004-10-23 10:05:40)(良:1票) |
1416. 監禁(2000)
「ダークエンジェル」ファンとして以前から観てみたかったのだけれど、観たことを後悔させられた作品。ストーリーが先読み容易、登場人物の描写の浅さ、BGMが殆ど入っていないせいか短い作品なのに妙に単調…等等、言いたいことは山ほどありますが、あえて皆さんに読んでいただくまでもないでしょう。百聞は一見にしかずです。 ちなみにジェシカ。「ダークエンジェル」での魅力は、この作品では感じられないかも。もう少し多彩な演技をして欲しい。応援したいからこそ言いたいところです。 2点(2004-10-23 09:55:38) |
1417. フラバー
今更ながらに書きたいと思ったのは、あまりに評価が低かったから。何故ここまで低いのか理由が解りません。 この作品は、古き良き時代の「良心」がギッシリ詰まった作品。一切の不安を捨て去り、安心して入り込んでいける世界です。ロビン・ウィリアムスはハマリ役、お手伝いのウィーボも最高に魅力的ですね。100%お約束的展開も、納得づくで受け入れられます。 心から楽しめる一本です。 8点(2004-10-20 21:10:01)(良:1票) |
1418. π(パイ)
モノクロームの世界で展開する不可思議な世界。躍動するBGM。視覚と聴覚で味わう作品とでも言えば良いのでしょうか? 孤高の天才の苦しみを表現するのであれば、宗教や株式に登場していただく必要はなかったと思えます。額面どおり、あくまで宗教的な主張を込めて制作したとすれば、まぁそれはそれなりに楽しめますが、結末は今ひとつ納得できないものです。あまりに個人的なものではないかと… 私としては、「現実感を喪失しつつある、つまりは壊れつつある数学者が、一筋の救いの光を求めて苦悩するドラマ」と受け止めたいところです。 ただ、それでも思いのほか斬新さを感じられなかったので、5点献上に止めます。 5点(2004-10-17 12:59:17) |
1419. 宇宙で最も複雑怪奇な交尾の儀式
邦題やDVDのジャケットを観て「エロティック・コメディ」と思ったら大間違い。原題の方が正直に中味を映してます。 エイリアンのナレーションはウィットに富んでいて秀逸。ちりばめられたギャグも楽しい。主役の二人をはじめとして、登場人物のひとりひとりが実に魅力的。SEXシーンも妙にいやらしくなく微笑ましいぐらい。B級どころか極上のラブ・コメディです。 アメリカの良心を感じるお勧めの一本。 8点(2004-10-15 21:04:09)(良:2票) |
1420. 失踪(1993)
《ネタバレ》 犯人が最初から登場しているだけでなく、犯行の練習を積むところ(これが結構不器用だったりして…)とか描かれたりして、重苦しい内容の割には軽い気分で鑑賞できる作品。ちょっと犯人の人間味を出し過ぎてるような? しかし、やってることは凶悪そのもの。到底許されるもんじゃあない。娘に愛されたいがために、何も関係のない他人の命を奪い去るとは。しかも、苦痛を与えつつじっくりと殺すとは… 全体として、まずまず面白く出来てはいるものの、犯人のインパクトが弱い。犯行理由が弱い。主人公も妙に中途半端に弱い。あと一歩かな?(原作を観てみたいなぁ。) PS:最後の殺人、あれは過剰防衛でしょ~。気持ちは解るんだけどねぇ。。。 5点(2004-10-13 00:55:56)(良:1票) |