1461. キング・オブ・コメディ(1982)
アジシオ太郎なデ・ニーロが(判らない事書くなよぉ・・・)妄想ぶんぶん言わしながら行動に移しちゃう物語、なのですが、タイトルから受けるイメージと裏腹に、笑える映画ではないですねぇ。まあ、スタンダップコメディ、なんてのがピンと来ないくらい(日本だと「ゲッツ!」とか「牛くん、牛くん」「なんだい、カエルくん」とか「ま~ちがいない」とかか~?って)アメリカと日本じゃ笑いの違いもある訳ですが、笑えないのはそのせいじゃなくて、そもそも笑い自体を狙ってなさそうだからで・・・。ジェリー・ルイスにふりかかる災難に、苦笑するしかない状態。この映画のデ・ニーロみたいな思考パターンの人って、実のところ、意外と多いんじゃないでしょうか。苦情を聞く仕事をしていた経験がある私としては、今思い返せばシャレになんない映画だった事に気付くのでした。 6点(2003-12-01 21:36:36) |
1462. キャスト・アウェイ
《ネタバレ》 止まっていた人生を、再び進み出すラストシーン、いいんですけど、でも、私としては、あの無人島生活の部分を、もっともっと見ていたかったなぁ、と。アラン・シルヴェストリの毎度過剰な音楽が全く流れず、自然の音だけで描かれる無人島世界は、過酷ではあるけれど、静かに、心安らぐ気分にさせてくれました。自分と、ウィルソンしかいない世界で、ただ生きてゆく、それだけの日々に、ちょっと憧れを抱いたりして(まあ、実際にそうなったら、たまったモンじゃないですが)。あ、蛇足ですが「エネミーライン」にウィルソンネタがあったの思い出しました。 6点(2003-12-01 11:29:36) |
1463. ギフト(2000)
閉ざされた田舎に住む人々の閉ざされた心の闇。現実に向きあえない主人公が、人々の闇を解放してゆく事で、自らも解放されてゆく、という、ちょっとイイ話のようにも思えますが、何しろサム・ライミなホラーですから。寒色の雰囲気に包まれてた、美しさを感じる世界の中の、ダメ人間の渦。ダメな人達に対する救済の物語として考えると、サム・ライミらしいのかなぁ、なんて。 6点(2003-12-01 11:12:25) |
1464. キッド(2000)
《ネタバレ》 この頃は、「マーキュリー・ライジング」「シックス・センス」そしてこの映画と、毎年秋になると何故かウィリス&子供モノが公開されておりましたが、この映画はディズニーブランドなファンタジーゆえ、ホンワカ系映画ではありました。自分の過去の姿に出会い、自分を見つめ直す事で、諦めていた夢を取り戻し、そしてラストにはオチがあり、と。結構感動しちゃったりもする、いい映画なんですけど、夢は努力すれば必ずかなう!とゆー主張は無責任ではないかえ?なんて思ったりもして。このトシになるとね、そういうの信じられなくなるだけじゃなく、そういう考え方は人にひどい迷惑をかけたりもするのよ、なんてね・・・んー、夢のない大人でごめんなさい。 6点(2003-12-01 00:29:45) |
1465. 風を見た少年 The Boy Who Saw The Wind
原作はC・W・ニコルが平易な日本語で書いた、童話形式の物語ですが、旧態依然としたアニメ化が気になりました。物語を忠実に映像化してはいるのだけれど、毎度お馴染みベタ塗り背景に展開するセルアニメワールドでは、せっかくの安達祐実、前田亜季の好演が勿体ない感じがしてしまいます。アニメの表現枠の限界に捉われてしまい、世界の広がりが平べったい印象になってしまったような。後半の展開は、原作読んでいても「ええ~?」って感じだったので、まあ、仕方ないかな、って。 6点(2003-11-29 21:01:57) |
1466. 科学忍者隊ガッチャマン(1978)
《ネタバレ》 テレビシリーズの再編集もの、彩色ミスも修正されていない状態のダイジェスト、ではありましたが、全105話中、物語の軸となるほんの10話ほどに絞った構成と(メインはタートルキング、レッドインパルスの最期、そして地球消滅0002ですな)、新録音のすぎやまこういち氏作曲・指揮、NHK交響楽団によるBGM、『4chフェニックスサウンド』(笑。でも、ただのモノラルな『ヤマトサウンド』よりはずっとマシ)によって、結構楽しめるものになりました。何より他の再編集ものよりも映画としてキレイに繋がってちゃんとまとまってます。テレビシリーズからのファンからすれば、素顔のカッツェすら出てこないダメ映画かもしれませんけど。元から35ミリ撮影なので、劇場でも映像のクオリティはそこそこのものでしたし。でも、初日の舞台挨拶の回のパンテオンは満員でしたが、場内、『ガッチャマン』本編が終わって始まった『さらば宇宙戦艦ヤマト』の予告が最も盛り上がって、あんたら、一体何見に来たの・・・と思ったものでした。 [映画館(邦画)] 6点(2003-11-29 15:43:14)(良:1票) |
1467. ガープの世界
《ネタバレ》 ガープ役がロビンだった、って今知ったんですけど(アホアホアホ~)。だって公開当時見たきりだったし・・・。さて、この映画は、舞い上がり、落下して、また舞い上がり・・・そんな物語でした。ガープの人生は、パイロットだった父への憧れだけが独自の色で、あとは人と時代に翻弄され続け、ではあったけれど、でも、生い立ちも、母も、母が遺したものも、出会った人々も、愛した人も、何もかもひっくるめて一つの人生、ガープの世界。ガープは幸せだった?不幸だった?それは判らないけれど、でも、これも人生。描かれるエピソードとは裏腹に、妙にカラッとした、爽やかな印象の残る映画でした。 6点(2003-11-29 14:39:09) |
1468. オリエント急行殺人事件(1974)
《ネタバレ》 今から28年前に名画座で一度見たきりなので、その時の印象になってしまいますが、謎解きがよく判らず、何だったのやら?と首を傾げておりました。結局犯人がああいう形じゃ、謎もへったくれもないんじゃ?って。つーか、死体の傷痕見ただけで、「犯人はこうでこうでこうです!」って結論に達しそうな気もしないではないんですけども。映画のゴージャスな雰囲気だけは、しっかりと記憶に残りつつも、豪華キャストの価値すら判らなかった当時ではありました。 6点(2003-11-28 23:36:12) |
1469. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
《ネタバレ》 デジタル撮りのシネスコサイズになって登場の第二弾は、オープニングの演習シーンで、前作より少しだけ映画を感じさせてくれました。ただし、主軸となるエピソードに対しての取り組みは前作より更にグズグズ、後半になって展開がグダグダになったのは前作以下。君塚脚本は毎回テンションが維持できず、途中で糸が切れてしまう感があります。「湾岸署では血を~」の部分なんか、青島、どこでその情報を仕入れたワケ?って。明らかに蛇足状態でムリに感動させようとしてるとしか思えませんでした。それでも前作より1点増しなのは、シリーズのファンとしてエピローグ部分が良かったから。あと、シネスコサイズ&ドルビーデジタルが嬉しかったから。それだけです。はい。 [映画館(邦画)] 6点(2003-11-28 22:59:31) |
1470. オースティン・パワーズ
サイケな60年代モンキーダンスワールドと、ジェネレーションギャップネタが笑えました。画調も昔のスパイ映画を思わせる懐かしさ。だけど、弾けた笑い、という訳にはいかない感じでしたね。途中で入るアイキャッチもちょっと外してるかな?って感じでしたし。いちばん面白かったネタが、アメリカ版ではカットされてた部分(死んでゆく戦闘員達の背景が語られるシーン)、というのが、ちょっとショックでした。ちなみにこの1作目は、ちょいと映画にうるさい人&オシャレ系な人向き、みたいな感じでミニシアターでの公開だったのですが、今考えたら(そして続編の内容を考えたら)かなりカン違い状態な扱いをされてたなぁ、と。 [映画館(字幕)] 6点(2003-11-28 20:57:36) |
1471. オー!ゴッド
テリー・ガー演じるヒロインの旦那やら恋人やらは、どうしてこうヘンなコトになっちゃうんだろうねぇ、というテリー・ガー受難映画リストの中の一本って感じですね(他に「未知との遭遇」「ミスター・マム」「トッツィー」「家族の絆」などがエントリーされております)。神様、もう少し奇跡を起してみせて欲しいと思うところですが、そこは奥ゆかしいようで。お陰で物語は迷走、笑えるドタバタと言うより、もどかしさばかりが募る展開になってゆきます。ラストでサラリと見せる奇跡も奥ゆかしく、だけどしっかり考えさせてくれる教訓を残してくれます。今のアメリカにこそ、この映画が必要なのかも。 6点(2003-11-28 15:13:49) |
1472. Emma/エマ(1996)
上流階級の惚れたハレたの物語、ジェーン・オースティンって、こんなのばっかなの?とか思いつつも、楽しみました。エマの、おせっかいで自惚れで、美人に嫉妬しちゃう性格、イヤな女!って思っちゃったら、この映画、かなりツラいでしょうけれど、私は笑って見てられるレベルでした。グウィネスの、時としてカエルっぽく見える顔がよく似合ってる役です(あ、カエルって可愛いでしょ?)。ただ、ひたすら男女の恋の駆け引きに終始する映画なので、もうちょっとこの時代の情景、情感が欲しいなぁ、と思いましたが。そこは同じオースティン原作の『いつか晴れた日に』や後の『プライドと偏見』に比べると大いに不満が残ります。 [映画館(字幕)] 6点(2003-11-28 13:48:10) |
1473. エバー・アフター
《ネタバレ》 スペインから来たお姫様のエピソードが、ちょっと微笑ましくて好きです。でも、この映画自体は、もう少し「シンデレラ」しててくれてもいいんじゃない?って。舞踏会から後が長過ぎって感じました。靴が合って幸せ、めでたしめでたし、それでいいじゃない、って。自立した女なの!ってところにこだわり過ぎ? あと、次女の扱いは好きだけど、いくらなんでも継母と長女の結末は可哀想なんじゃないかなぁ。ドリューは魅力的でしたし、少女趣味的なタッチも嫌いじゃないですけど。 6点(2003-11-28 13:00:03)(良:1票) |
1474. エネミー・オブ・アメリカ
《ネタバレ》 主人公があんまり頭良くないんで、いまいちノレませんでした。それに劣らず敵も頭悪いようで、ハイテク駆使して、「うわぁ、これじゃ逃げられない!」と思わせながら、簡単に逃げられちゃったり、気付かなかったり。サスペンス描写は上手いので楽しめるのですが、エピソードは穴が多い、と。それに多くの人が書かれていらっしゃいますが、クライマックスで「え~?」。陰謀を暴いてスッキリ、というのが、この手の映画の定石だと思うのですが、殲滅させちゃったら逆に気分晴れないでしょうに。それにしても、ウィル・スミスってばいつも通りの印象で、とても弁護士には見えず、いつ宇宙人にパンチかましてもおかしくない、って雰囲気だったのには笑えました。 [映画館(字幕)] 6点(2003-11-28 11:39:11) |
1475. XYZマーダーズ
映画祭で初めて見た時は、場内の湧き具合も手伝って、「ああ、これは面白い!」と思ったのですが、後にガラガラの映画館で再見すると、なんか野暮ったい映画、と。二度目以降は無効、という一発ネタが多い事が原因かと思われます。初期サム・ライミの暴走感覚を味わえる映画ではありますが、意外にマトモ、なのでちょっと肩すかしを喰らうかもしれませんね。「1941」にもあった、あのドミノ倒し感覚の笑いは、アメリカ人のツボなんでしょうかねぇ。 [試写会(字幕)] 6点(2003-11-28 11:24:39) |
1476. X-メン
《ネタバレ》 このテのアメコミヒーローものには、共通した欠点があります。それは、最初から絶対主人公は死なない、というのが判っている事。どんな危機に陥ったところで、どうせ助かるんでしょ?って。この映画はメンバーが多いのですが、そのうちの誰かが、という事もないですし(もちろん、そんな事、ファンが許さないでしょう)。となると、主人公のピンチ!以外のところを楽しむしかないのですが、この物語は群像劇であるところが面白く、また欠点にもなったような気がします。チームで戦う、という事によって生まれるメンバー間のドラマは面白く、だけどウルヴァリンとローグのドラマをもう少しじっくり見せて欲しかったな、賑やかな展開の中で霞んじゃったな、って。更に、アメコミ映画自体が量産され過ぎている傾向の中では、1作1作の輝きも霞んでしまいます。残念な事に、私にとっては、どうしても『スーパーマン』より後に作られたアメコミ映画は全て『スーパーマン』に似た映画、でひとくくり状態になってしまうのでした。 [映画館(字幕)] 6点(2003-11-28 11:14:50) |
1477. エクスカリバー(1981)
重々しく、そして鈍く輝く騎士物語。ただし、原典を知らないと退屈、って感じなのは否めません。そう、この映画を見た時は、かなり退屈しました。後にアーサー王伝説にあちこちで触れて、やっとこさ世界が見えてきたような状況で。当時日本一の広さを誇った映画館が、ガーラガラのすーかすか、だったのを思い出します。 6点(2003-11-27 21:28:26) |
1478. うなぎ
《ネタバレ》 冒頭のスプラッタな部分は、なんだかサスペンス劇場みたいでした。ここだけ映画のカラーが全然違ってて。で、本題は水に漂うが如き、流れに身を委ねる人々の物語。人生終わり、と投げ出した人間が、いろんな人と触れ合う内に、単に人生始めてなかったのかも、って思い直すような、流れに必死に抵抗していた自分の力を、ふっと緩めるような映画です。だけど、面白かったけれど、通俗的で、そんなに持ち上げる程の映画かなぁ?という疑問は残りました。カンヌグランプリのためにシネマジャパネスクから昇進して大劇場での上映になったのですが、ちっこいスクリーンで十分でしょ、と思いました。 6点(2003-11-27 15:15:02) |
1479. ウエスト・サイド物語(1961)
今見れば、多分評価は変わるのでしょうけれど、20年くらい前、劇場で見た当時は、なんだか説教臭い映画だなぁ、なんて思いました。ロケの中で展開するミュージカルに違和感を覚えましたし。ミュージカルって、もっと夢のあるものなんじゃないの?傷つけあい殺しあうミュージカルってどうなの?って、そんな思いで見ていた記憶があります。今のところ、点数はその時の印象のままで付けます。 6点(2003-11-27 12:51:20)(良:1票) |
1480. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
《ネタバレ》 この映画が公開される少し前に『ダイ・ハード』が登場して、その面白さに「んがあ!」と衝撃を受けた後だけに、この映画の、古い娯楽映画のスタイルが気になっちゃって仕方ありませんでした。たまたま運良く助かる、ってパターンを見せられると、気持ち萎えちゃって。インディのスタイル、顎の傷、ムチ、ヘビ嫌いなどの元エピソードが、あまりに安易な形で表現されてしまうのもガッカリ。その程度の浅い人間だったワケ?って。映画のテンションは「戦車と崖」のところでプッツリ切れちゃって、肝心のクライマックスは蛇足みたいなテンションの低さですし(ナチ相手に銃付きつけてケリ付いちゃう、ってどーなの?)。石油臭の充満する世界にネズミが棲むものなのかどうか、とか、細かいトコまで気になり続けの、当時でもやや時代遅れ感が強い娯楽映画でした。 [映画館(字幕)] 6点(2003-11-27 10:44:18) |