1601. それでも恋するバルセロナ
《ネタバレ》 ウディ・アレン。もう70歳代も半ばですよね。その人がバリバリの現役で今もハイペースで常に自らが脚本を手掛け、こんなに軽妙な語り口で情熱的な映画を作っている事がまずは凄いと思う。1人の男をめぐる3人の女、中でもアカデミー賞に輝いたペネロペ・クルスの情熱的な存在感がひと際輝いていました。新しいアレン映画の顔となりつつあるスカーレット・ヨハンソンの伸び伸びとした演技も楽しかったです。ウディ・アレンにはまだまだ現役で、できれば自らも映画に出てくれて、これからもずっと楽しい映画を作り続けてもらいたいものです。 [映画館(字幕)] 6点(2009-07-11 03:56:02)(良:1票) |
1602. 路上のソリスト
《ネタバレ》 主人公は統合失調症と思われる実在する才能あるホームレスの音楽家。タイプは全く違うのですが、「ビューティフル・マインド」でラッセル・クロウが演じた統合失調症の数学者を思い出しました。ノーベル賞を受賞したのと比較すると本作の主人公の音楽家は大きなことは成し遂げていないですが、彼の純真さ、素朴さがいい意味で印象に残りました。困難を乗り越え、とてもマネできない大きなことを成し遂げる実在する人物の物語にも大きな感動がありますが、本作のようにホームレスの音楽家と彼に関わる事になった人気コラムニスト、この出会いがお互いの人生を少しいい方向に向かわせてくれた。こんなささやかな幸せを感じさせてくれる実際にあったイイお話の物語もいいものです。 [映画館(字幕)] 6点(2009-06-10 20:52:05) |
1603. 愛に迷った時
《ネタバレ》 ハルストレム監督の作品を色々観てから本作を鑑賞。ハルストレム監督は僕の大好きな監督の一人なのでオープニングからドタバタ感全開の雰囲気とノリのいい音楽で、いかにもアメリカン・コメディという感じに「え!?これがハルストレム?」という違和感を感じました。まだ彼がアメリカに渡った初期の頃の作品。日本には「郷に入れば郷に従え」という諺もありますが、必要以上にアメリカを意識しすぎたのかもしれませんね。作風はハルストレム監督らしくないですが、のどかな田舎町を舞台に描かれているテーマにはハルストレム監督らしさも感じられます。人生それ程簡単に事は運ばないながらも一度は気持ちが離れてしまった主人公夫婦の今後の人生に希望を感じさせてくれるラストの爽快感にもやはり、これもハルストレム監督の映画なんだと納得させられました。 [DVD(字幕)] 6点(2009-05-31 18:26:54) |
1604. 麦の穂をゆらす風
《ネタバレ》 暴力が更なる暴力を生み出し、世界中の紛争地域のいたる所で今も、そして過去にもこんな悲しくどしようもない現実がどれ程繰り返されてきて、人間はこれからも続けていくのでしょうか。繰り返し観たいと思う映画ではないですが、俳優陣の熱演が本当に素晴らしく、一見の価値のあるいい映画であると思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-29 21:21:54) |
1605. ラスト、コーション
《ネタバレ》 自分がその後どうなるかをかえりみず「逃げて…」と言ってしまった女と、そのお陰で命拾いをしたその女に対し処刑の命令を下さなければならない男。お互い本心をさらけ出せない男と女の心の葛藤が観ていて切なく、決して鑑賞後に残る余韻もいいものではない。自分の好みの映画ではないですが、アン・リー監督、主演の2人をはじめ作り手の作品への熱い思いが伝わってくる、見応えのある映画です。 [DVD(字幕)] 6点(2009-05-17 00:10:27) |
1606. ブルースが聞こえる
《ネタバレ》 二ール・サイモンの自らの体験を脚本、映画化した作品です。このノスタルジックな雰囲気がたまりません。第2次世界大戦末期の軍隊が映画の舞台なのですが、そっちの方の描写はゆるいです。ただ、新兵を鍛える鬼軍曹役のクリストファー・ウォーケンが素晴らしかったし、この頃がデビューになるのかな?ぺネロープ・アン・ミラーの可愛らしさなどが印象に残る良質の戦争の時代の青春を描いた映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-11 20:06:47) |
1607. 刑事コロンボ/仮面の男<TVM>
《ネタバレ》 CIAの部長に圧力をかけられても「私は殺人事件を抱えているんです」と一歩も怯まずCIAの部長に対しいつもの質問攻撃を仕掛ける警部がカッコよかったです。ラストの犯人のアリバイ作りのテープが墓穴を掘ることになるラストも警部の執念の捜査が実っての粘り勝ちでしたが、最後の笑い話は面白かったですかね・・・? [地上波(吹替)] 6点(2009-05-10 01:04:27) |
1608. きれいなおかあさん
《ネタバレ》 離婚して経済的にも苦しく、難聴というハンデを抱えた小さな子供と二人三脚で頑張るお母さん。コン・リーにはこんなお母さん役がよく似合うし本作での彼女の演技は素晴らしかったと思います。いつも息子と一緒で荷台付きの自転車に二人で乗り、新聞配達をしながら発音練習をするシーンが実にいい。典型的な金持ちの嫌な男や、お金は無いけど典型的な善人であるファン先生といった登場人物も、親子が奮闘する様子もよく見かける展開ではあるのですが、ずっと精神的に無理をしてきたけれど、ありのままの一人息子と今の自分を受け入れたかのようなラストはあっさりとはしていますがとてもいい終わり方でした。分かりやすい良質のホームドラマだと思います。 [DVD(吹替)] 6点(2009-05-09 16:51:28) |
1609. ターミナル
《ネタバレ》 誰とでも気軽に楽しめる心温まるイイお話系のコメディです。空港の連中と打ち解けるまでは次は何をしでかすんだろう?とヘンなドキドキ感はありましたが、そういう部分も含めてさすがにトム・ハンクス。上手いですね。空港の連中も皆いい人ばかり。少々詰め込みすぎな感もありますが彼らとトムの交流の様子が微笑ましく、彼が入国したい理由も彼の素朴な人柄をよく表していて良かったと思います。ただ、キャサリンとの展開は好きになれなかったです。ここまでイイお話系で引っ張るんだったら無理に分かれることなく終わっても良かったんじゃないかな? [映画館(字幕)] 6点(2009-05-06 16:50:57) |
1610. 新・猿の惑星
《ネタバレ》 ここは突っ込んではならないと思いつつもお猿さんがどうやって宇宙船の操縦をマスターしたんだ?とか、一体教官は誰なんだ?とか、お猿さんが宇宙船に乗って現代の地球にやって来るという展開はかなりゴリ押し感が強いです。しかし現代にやって来てからのコーネリアスとジーラ夫妻の物語は地底人を登場させて地球を消滅させて大失敗だった第2作と比べると良質のドラマになっているのではないでしょうか。第1作目から観ている人はこの第3作目まで来るとコーネリアスとジーラ夫妻にかなり感情移入しているはずですしね。二人の子供が誕生する展開に「まだまだやめまへんで!」という関係者の強い意思がビンビン伝わってきます。そしてシリーズは更にあと2作続く。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-04-24 21:32:55) |
1611. ラブリー・オールドメン
ジャック・レモンとウォルター・マッソー。映画史に残る名物コンビによる、おかしなおじいちゃんシリーズ。この2人の共演という時点で観る前から楽しい映画である事は分かりきっている。で、観た感想は「やっぱり楽しかったなあ~」の一言。画面の中にいるだけで楽しい2人のコメディの達人。2人が仲良くケンカして、仲良くイタズラをやり合って、そんな楽しい2人の姿を見ているだけでも十分と思える作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2009-04-17 00:57:02) |
1612. まわり道
《ネタバレ》 ひょんなことから一緒に旅をする事になった他人同士が時にはいがみ合いながらも様々な出来事やハプニングを通して少しずつ互いに共感が芽生え、目的地に向かう…というロードムービー定番の展開が何も無い、ヴェンダース監督初期のロードムービー3部作の中の一作。目的地もあても無い旅。繰り返される無意味とも思われる会話を聞いていると気が滅入りそうになる。まさに「まわり道」のような放浪。確かに観ていて気が滅入りそうではあるのだが、彼らに共感できないという事でもない。この不思議な感覚がこの異色のロードムービーの魅力なのでしょうか。 [DVD(字幕)] 6点(2009-04-13 22:46:51) |
1613. キング・オブ・コメディ(1982)
《ネタバレ》 あまり好きな映画ではないですが、本作で見せてくれたデ・ニーロの素晴らしき怪演は数ある彼の名演技の中でもかなり強く印象に残っています。自室でジェリーと大声で妄想の真っ最中にお母さんに叱られているデ・ニーロがカワイイです。ジェリーの車から降りた次のシーンで本当にジェリーと一緒にランチしてる!とびっくりしたけど次の瞬間これが妄想だと分かる。何なんだこれは…?と、これでもうデ・ニーロとスコセッシ監督の作る独特の世界に一気に引き込まれます。妄想、薄ら笑いに高笑い、何度もオフィスに押しかけ、別荘で空気が読めず友達の如く振舞う様子や漫談に至るまでデ・ニーロの表情と演技を見ているとやっぱり彼は凄いなあと思わされます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-03-15 03:44:41) |
1614. ナイアガラ
《ネタバレ》 荒々しくも美しいナイアガラの滝の絶景が実に見応えがありました。ジーン・ピータース、マリリン・モンロー、ジョセフ・コットンらの適材適所のキャスティングも冴えていると思います。「マリリン・モンロー主演のサスペンス」というイメージがあったのですが、ストーリーはちょっと意外な方向に。でも、その分楽しむことができました。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-27 00:16:18) |
1615. 刑事コロンボ/権力の墓穴<TVM>
《ネタバレ》 今回は犯人が上司という事で警部が非常にやりづらそうでした。「報告書はまだか?」と上司からせかされる度に苦しい言い訳をする警部を見ているとまるで会社での自分を見ている様でしたが面白かったです。捜査の書類を偽造したり、アパートのトリックなど、コロンボ劇場が全開で決定的証拠を突き付けて上司を黙らせるラストは痛快でした。 [地上波(吹替)] 6点(2009-02-25 22:21:12) |
1616. ロープ
《ネタバレ》 作品はアパートの一室から一歩も出る事がなく、舞台劇に近い感覚です。2人の殺人犯の男の心理描写を軸に、2人の犯人に疑いの目を向けるのがヒッチ映画にお馴染みのJスチュワート。しかし、Jスチュワートの謎解きが中途半端でラストはかなり断定的にチェストを調べ事件を解き明かしますが、この確信に至る過程をもう少しじっくり見せて欲しかった気がします。ただ、この限られた空間の中、いつ事件が発覚するかという緊張感は楽しめました。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-22 19:03:15) |
1617. パリ、テキサス
《ネタバレ》 不器用で要領よく社会に適応していく事ができない男。ヴェンダース監督が好んで取り上げる人物像。本作の主人公トラヴィスもまさにそんな男でした。弟夫婦の家で息子と再会し、息子との心の距離を少しずつ埋めていく描写が微笑ましく、その後の息子との旅もヴェンダースらしいとても静かなロードムービーが独特の色調が綺麗な映像、ライ・クーダーのギターと共に印象に残ります。ただ、トラヴィスが身勝手に家族の前から姿を消し、今度は息子を連れて弟夫婦のもとを去り、最後はまた再会を果たした妻子のもとを去る。この一連のトラヴィスの行動、特に最後のトラヴィスの選択に全く共感する事が出来なかった。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-17 22:05:26) |
1618. 刑事コロンボ/構想の死角<TVM>
《ネタバレ》 コロンボシリーズの魅力は冴えない風貌でヨレヨレのコートに身を包みボロボロのクルマで犯人邸に乗り込むコロンボが富も地位もある犯人に執拗に食らい付き追い詰めていくところにあるのですが、その点から見ると今回の犯人役のジャック・キャシディはコロンボの犯人役が実によく似合う俳優さんだと思います。この後も度々シリーズでコロンボの相手を演じる事になるのですが、彼のゴージャスさを漂わせる雰囲気や品を感じさせる立ち振る舞いで、度々コロンボの相手役に抜擢されるのにも頷けます。で、今回は確たる証拠が無い中、犯人の高いプライドを巧みに操って自白に追い込むコロンボ。お見事です。 [地上波(吹替)] 6点(2009-02-15 19:58:37)(良:2票) |
1619. クィーン
《ネタバレ》 女王陛下を気品あふれる演技で魅せてくれたヘレン・ミレンが素晴らしかったです。アカデミー主演女優賞受賞も納得です。観てみたい気はするけど、日本では皇室をテーマに映画を作るのはちょっと難しいかな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-11 20:56:45) |
1620. JAWS/ジョーズ2
《ネタバレ》 評価が高い作品の「2」というと大体評価を落とすものですが、この作品はまずまずの出来だったのではないでしょうか。ただ、前作がロイ・シャイダー署長と共にロバート・ショウやリチャード・ドレイファスが登場人物として実に魅力的だったこともあって作品全体の魅力もやはり「1」には敵わなかったなあという印象です。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-08 20:19:02)(良:1票) |