1641. バニシングIN TURBO
後の「ブルースブラザーズ」の原点を見た!という感じだ。はちゃめちゃな映画。監督は若き日のロンハワード。(監督第1作目?)とにかくサービス精神旺盛。何と言うこともない映画だが、そのサービスッぷりに+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2010-08-10 09:07:57) |
1642. 愛すれど心さびしく
《ネタバレ》 主人公と話していて、相手がなんらかの理由で「すまない」と言った時に、主人公の見せる「気にすんな」っていう仕草が切ない。彼はこの映画で何回もその仕草を見せる。相手はそれでほっとするが、彼の孤独が癒される事はない。こんな人っていますよね。話の聞き役に回る人に多い気がします。いなくなってはじめて、そんな人のことを何も知らなかったと周囲は気がつくのです。これは周りの大人が気がついて、そんな人に光をなるべく与えるようにしないと。でもこの映画は周りの大人が金銭問題や健康問題にいっぱいいっぱいで気持ち的に余裕がないのです。繊細な女性のソンドラロック演じるミックという女性はそんな寂しい大人の彼に惹かれるのですが、周りの若い男がほっとかない。唯一の友人は同じ聾唖者なのですが、知的にちょっと弱いところがあり、とても主人公の気持ちなど理解しない。そしてあっさりと死んでしまう。彼の孤独がピークに達した時、彼は自殺を選びます。彼が仕事か何かしていたら、もっと別の展開になったかもしれないですが、とても切ない映画です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-08-06 15:09:06) |
1643. 赤い影
憧れのジュリークリスティがあんなシーンを!もうドキドキしちゃったですよ。素敵な女性だわ~。サザーランドは役得というか、とんでもない野郎だ!映画のほうは雰囲気が独特で、ベニスの、というより外国に行った時のその町に感じる雰囲気がよく出てたと思う。前のレビュワーさんが書かれているように、死の予感が前編通じて流れてる。海外への旅行というのはどこか死のニオイが感じられると自分は思うんですね。特に住んでる町で娘を死なせてしまったら余計・・・。ストーリーも面白く、未来の光景を見てしまうことで、主人公が混乱する。そして衝撃のラスト。イギリス映画らしく、品がある、どこか寂しい映画でした。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-03 16:06:49) |
1644. レモ/第1の挑戦
「ドラゴンボール」亀仙人の原型を見た!って感じですか。(どっちが先なんだろう?)頭のいい犬、ガス室での絶対絶命のピンチ。面白かったです。ヒットすれば続編もありえたんでしょうけど、第1の挑戦で終わったところが残念です。某ビデオ屋のお薦め作品ということで観たんですが、見逃すところでした。お薦めしてくれて感謝!デス。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-03 05:28:58) |
1645. 愛という名の疑惑
あの灯台が出た時、ああ、これは一回観たなぁと思った。あまりにも2転3転のストーリーなので、途中から感情移入できなくなって、それで観た後、すっかり忘れてしまっていたのだ。娯楽映画的には成功なのだが、何も心には残らない。でもキムベイシンガーって悪女も演じるし、妖艶な女性(LAコンフィデンシャル)も出来るし、たくましい母親役(セルラー)、ダメな母親(8MILE)、何でも来いだね。何色にも染まる女優さんだよ。一方、リチャードギアは歳とってから、包容力のある男性役でもいい味出すようになってきたけど、この頃って、セクシーなだけの頭の悪い役が多かった気がする。この映画の製作にも関わっているし、イメチェン図ろうと頑張ったのかな? [DVD(字幕)] 7点(2010-08-03 05:08:56) |
1646. ジャガーノート
《ネタバレ》 リチャードハリスをよく知らない年代なので、この爆弾解体の隊長は途中で爆死すんじゃないかな、残された若いのか、ボランティアを買って出た船員さんが爆弾を解体すんじゃないのかな?と思って観てたので、リチャードハリスの作業の場面はヒヤヒヤしてました。でも若いのがやられ、この隊長は独り言をいいながら、手が震えるのをおさえ、作業していきます。このドキドキは映画史上に残るものではないでしょうか?きっと独り言をぶつぶつ言うのは、頭の回転が早くなって、体裁構ってられないからでしょう。集中したら、こんな感じの人いますもんね。リチャードハリス、最高!その他の人たちはただ見守るだけ。その中で観客をはげまそうと、パーティの司会などして、おどける太った船員が好きでした。どっかで観た事ある俳優がいっぱい出て、娯楽大作とはこういう作品の事を言うんだろうと思います。自分的には豪華客船モノではベスト1です。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-28 18:49:01) |
1647. 北海ハイジャック
《ネタバレ》 「少年」が救命ボートに隠れてなかったら、どうなってたんだよ!爆弾が船に落ちたらどうなってたんだよ!と、実際の作戦ってこんなもんだろうな、と思わされるような話の2転3転ぶり。でも面白かった。頼りになりそうで頼りにならない主人公。頭のいい敵のボス。こういう中々巧く行かない話の展開を今の映画にも取り入れて欲しい。秘書の女性や「少年」、首相と女性がみんな魅力的なのに、ロジャームーア演じる主人公は女性嫌いというのが、また粋だ。ちょっとお色気か?と思わせるようなシーンもあり、程々のサービスが嬉しい。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-28 02:35:14) |
1648. スミス夫妻
《ネタバレ》 ヒッチコックがキャロルランバートさんへの友情を示す為に撮った映画らしいです。ヒッチコックにはこの映画のような男女の心理は理解できず、ただ脚本のまま撮ったとか。でもいつ旦那がもう一回結婚しなおそうと切り出すのか、といったところにヒッチコックらしさが出てるように思いました。しかし、旦那の友だちがダシにされ、ちょっと迷惑な「夫婦」ですね。奥さんのほうはどこまで友だちが好きだったんだろう?女性は謎だ。それにしても「スミス夫妻」って夫婦名、アメリカ映画でよく使われますよね。ケビンコスナーの「追いつめられて」でも宿帳に記入するのはこの名前だし、ブラピのスパイアクションもんの「Mr&Mrsスミス」という映画もありますし。日本の「田中」とか「木村」とか言ったところでしょうか? [DVD(字幕)] 6点(2010-07-21 00:56:51) |
1649. 父と暮せば
俳優の仕事がいかにすごいかが分かります。原田芳雄のあのエプロン劇場の凄さで一気に映画にのめりこみ、最後まで観せられました。原爆のむごさを感じます。父と娘の互いを思いやる気持ち、そんな普通の愛に満ちた家庭を、一瞬に死滅させた原爆。とてもじゃないけど、そんなもんいりません。素晴らしい映画でした。黒木和雄は本当にいい仕事しますね。調べてみると井上ひさしさんの作品は意外に映画化されてないことが分かります。舞台の完成度が高いからでしょうか?もっと他の作品も観てみたいと思いました。 [DVD(邦画)] 8点(2010-07-21 00:51:36) |
1650. インビクタス/負けざる者たち
《ネタバレ》 全く、面白いだろうと思って観て、本当に面白いっていう安心感がある監督って、少ないですよね。また話がだれなくて、時間が気にならない作品ってのも少ない。しかも描きたい内容が豊富で欲張って、長い映画になるわけでもなく。過剰な演技は削り落として、すっきりした映画になっている。マットディモンなんか、同時期に創られた「インフォーマント」と比べると、別人のよう。全く、イーストウッドはやってくれるよ!「硫黄島」「グラントリノ」に続いて、キネ旬1位にまたなるんじゃないかな?イーストウッドはやはりヒューマンモノが巧い。サスペンスやら西部劇やら色々撮ってきたけど、自分はこういう映画のヒューマンな創りに、監督の人間性がよく出てると思う。芯が一本通ってて、せこい人間は嫌いっていうような。まだまだ、長生きして、良い映画を創って欲しい。それにしてもあのスタジアムの大観衆はCGですかね?それにこの頃はブブゼラはなかったのかな? [DVD(字幕)] 8点(2010-07-21 00:50:42) |
1651. バッド・ルーテナント
《ネタバレ》 悪徳警官の話なんてたくさんあるので、ヘルツォークが撮るほどでも、と思った。地味な素材ですよね。その中で、イグアナやワニの演出は面白かった。でもラストの締めくくり方に少し疑問あり。こんなんでいーんでしょうか?ニコラスケイジがどこか憎めない役なので、お話的にはあまり不満はないが、押収物のヤクに手を出したり、ワルの連中と手を組んだり、または裏切ったり、それでこのラストはいかんでしょう。ヘルツォークは神になった男の映画なんか撮っているから、下界の人間たちのモラルなんか、吹き飛んじゃうんですかね。 [DVD(字幕)] 6点(2010-07-21 00:32:31) |
1652. 追いつめられて(1987)
《ネタバレ》 最後のどんでん返しは必要だったのかな?殺人事件を陰で操っていた、というようなストーリーなら必要なんだろうけど。これは事故死ですからね。ラストの展開でもふ~んと言う感じ。殺された女性はきれいな人だけど、化粧が濃すぎ!あと建物での追っかけシーンも本物のペンタゴンで撮影されてるんでしょうかね?廊下が広い!それにしてもジーンハックマンってこういう役が多いね。皆さん、おっしゃる映画「目撃」、自分もその映画を思い出しました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-07-21 00:16:51) |
1653. 死と処女(おとめ)
政治運動している女性って相当、危険なんだと思いました。学生時代にそういう女性がいましたが、ここは日本。良かったですよ。この男(キングスレー)は、拷問の時、もっと非道いことをした男性がいるので、自分の罪は軽いと思い、時代が変わると、平気で紳士面したのでしょう。それがますますシガニー演じる女性が気に食わなくなり、生理的に許せない!と思ったんだと思います。最後の男の自白で、もうこのおっさんは紳士面できないでしょう。もう変態道をつきすすむしかないのでは?それが最後のキングスレーのシガニーへのアツイ視線だったのかな?正直、よく分からなかった。ここらへんが皆さん、言うところのポランスキーらしさかもしれません。ポランスキーって「戦場のピアニスト」「フランティック」しか観てないですが、自分はポランスキーをまだまだ知らないのだと思いました。それにしても彼の人生、かなり痛いです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-07-20 04:24:52) |
1654. サロゲート
《ネタバレ》 映画ってのはストーリーや映像がどんどん進化していくけど、観る側も進化しなきゃいけないんだなと思った。結構、観ていて、頭使って大変だった。ブルースウィリスが主演て言うから、ストレス発散のドンパチモノかと思ったが、そうじゃなかった。観終わると、面白かったのでいいですけどね。でも最初に殺されるキレイなイケイケギャルのサロゲートを使っていたのが太った女性だったというのが、このサロゲートという道具のキモだと思う。やはり、カッコいい人間になりたいものね。でも最近お肌ツルツルのこんなサロゲートのような人っていますよね。しかも街中を無表情で歩いてたりする。自分は少々アブラギッシュでも、表情豊かな人のほうがいいなぁ。 [DVD(字幕)] 6点(2010-07-19 21:13:06) |
1655. 紙屋悦子の青春
相米監督が亡くなってから、あまり映画でお目に書かれなかった長回しの演出。この映画では、その長回しが、戦争時の田舎のゆっくりした時間の中に住む人たちを描くのに効果的に使われたと思う。とてもいい映画だった。監督の反戦のメッセージが心に響いた。どんな家族にもその背景には色んな人がいる。戦争だけでなく、人が死ぬと言う事はその色んな人を悲しませる。原田知世演じる女性が幼なじみの男性が戦場の最前線に志願していくと言う事実を知った時、嗚咽する場面にはこちらも泣いてしまった。原田知世も永瀬正敏も九州出身。自分も九州だが、二人の九州の言葉は違和感なく、自然で良かった。とてもいい映画でした。 [DVD(邦画)] 9点(2010-07-15 19:45:06)(良:1票) |
1656. 今度は愛妻家
この顔ぶれで期待するなと言う方が無理で、これほど井上陽水の世界にあった映画があるだろうか、と思うくらい、良い出来栄えだった。薬師丸ひろ子の少女のような演技に年上の女性ではあるが、全然鼻白む感じを受けないのも驚きだ。早々とこの映画のネタをばらしといて、残り時間どういう展開になるだろうと心配したが、これはお見事というくらいのラストへの持って行きかた。いや~良かったなぁ。センスのいい映画です。DVD手に入れようっと。 [DVD(邦画)] 8点(2010-07-15 19:42:26)(良:1票) |
1657. フェーム
何度も繰り返して観てしまう映画。特に食堂で、徐々にみんなのってきて、踊りだす場面は最高!また仲間内の優しい笑顔の中で受けるジョークが、ナマのステージですべるシーンは痛い。芸の厳しさ、楽しさが伝わってくる映画です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2010-06-26 22:53:50) |
1658. バニシング・ポイント(1971)
この作品はニューシネマの他の似たような「ダーティメリー、クレイジーラリー」などと比べて、主人公が悪人ではないですね。なのにあのラスト。大衆から支持されていたヒーローが自爆っていうのは、当時のアメリカの閉塞感というか、不安というか、そういうのが深かったのでしょうね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-06-21 13:31:18) |
1659. パリのランデブー
良い!ロメールの映画はどれも素敵だ。女性の表情のとらえ方が抜群だ。特にロメール節が冴え渡ったのが、2話のあちこちでデートする話。こうなると、退屈な会話の映画は見るのがしんどくなる。例えば「恋人たちの距離」「ビフォアサンセット」は共に好きな映画だが、この映画と比べると、会話の内容がさえない。でもロメールの映画はこういう短編が複数あるのが良いです。一人の女性の活き活きした表情を見るだけでも飽きないのですが、たくさんの女性の表情を見てみたいと思ってしまいますもん。すぐ脱げばいい、なんて思っている映画はロメール作品を観て、勉強して欲しい。そりゃ、脱げば嬉しいですけど、現実味がなさ過ぎて、「これは映画だ」と観てる頭のスイッチが切り換っちゃうから。ロメールの映画は実際デートしてて、彼女の顔を見ているような感じにさせてくれる。 [DVD(字幕)] 8点(2010-06-18 13:35:48) |
1660. 扉をたたく人
911以降、アメリカでは移民への管理を相当、厳しくしているのが分かります。ハリソンフォードの「正義のゆくえ」もそうだったけど、移民問題は今やアメリカの重要なテーマのようですね。これ以上の緊張が続くと、日本の隣組みたいな制度もできかねない。まぁ、仕方ないですけどね。テロのことを考えるとね。この映画はそういう環境のもと、二人の分別のある年配の男女が惹かれあうという地味な映画でした。CG全盛のアメリカ映画にもこういう地味な映画も日本に配給されているんですね。 [DVD(字幕)] 6点(2010-06-17 22:51:43) |