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たきたてさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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1681.  ダーク・ハーフ 《ネタバレ》 
 冒頭10分、頭を切り開かれた少年の脳には、吸収しきれなかった双子の片割れが入っていたシーンにまず度肝をぬかれますね。  脳の中で動く目。なるほど、これはさすがロメロ様。  ただその後は、わりとありきたりなサスペンスになってしまったのでしょうか。冒頭ほどの盛り上がりは見せきれず、ただ淡々と事務処理のごとく生産されていく犠牲者の方々に次第にこちらも慣れてしまった模様です。まさか関係者全員殺されちゃうとは思っていませんでしたけどね。  結局、幼少の頃主人公の脳にいた双子が埋葬されていたにもかかわらず、実体化することになり、最終的には主人公に成り代わろうとしていた解釈で正しいのか、正しくないのか、それすらもはっきりしないままラストを迎えることになり、これは原作読んだことのない自分には釈然としない結末になっちゃいました。  とにかく犠牲者が量産されていくに辺り、それなりに伏線などもきちんと処理されているため、面白いっちゃあ面白いわけですが、やっぱこういうサスペンスホラーって何よりもオチが大事なんじゃないでしょうかねえ。そういった意味では、やや残念な結果ではありました。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-02 01:49:32)
1682.  ジャッジメント・ナイト 《ネタバレ》 
 殺人現場を目撃したために、4人の元不良が命を狙われるってだけの設定なのですが、その単純さ故のインパクトと臨場感に思わずひきこまれてしまいました。  落ち着いたとはいえ、血気盛んな4人の主人公たちは、初めからなんかやらかすんじゃないかという雰囲気たっぷり。だけど予想していたほどの暴走はせずに、純粋にトラブルに巻き込まれちゃいますので、素直に主人公たちを応援できる脚本なのは良かったです。よくある、自業自得だろパターンだと、個人的に感情移入しづらいんですよね。  ただ単純でわかりやすいストーリーに終始したため、中盤あたりからいつまでも主人公たちを追いかける動機に説得力を欠き、観ているこちらは若干の中だるみ感がおこります。途中で、被害者になることを拒み、反撃の狼煙をあげようかというところでは再び盛り上がりを見せますが、結局はその後も逃げ回り、盛り上がりきれずにラストまで突っ走ります。  最初の理不尽すぎる緊迫ムードがとても良かっただけに、中盤からラストにかけて普通の追いかけっこアクションになってしまったのはちょっと残念だったかも。  ただその分万人向けのサスペンスアクションムービーには仕上がっていますので、割と誰でも楽しめる良作だと思われます。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-01 04:17:58)
1683.  日の名残り 《ネタバレ》 
 過ぎ去ってしまった日々はなんて美しく尊いものなのでしょうか。普通は何十年も後にしか分からない感慨を、たった2時間のドラマの中で体験できたことに感謝です。  本作において、スティーブンスの執事としてのルールは、はっきりしています。そのルールの中でも核になるのが、「使用人同士の恋愛をしてはならない。」「執事は主人とそのお客様に対して、個人的な意見を言ってはならない。」の二つでしょう。その二つのルールを徹底しているだけなのに、そこに崇高な志を持った執事の姿を見ることができるのです。  ただ、スティーブンスはやはり生身の人間でもあります。彼が感情のある人物であるということを素晴らしいくらいに第三者の視点のみで描いているところにこの映画の魅力がありそうです。  個人的には、映画が原作を越えられることはまれだと思っています。なぜなら活字で表現できる心理描写というものを映像で描いていくことには限界があると思われるからです。ですが、この映画は心理描写を登場人物たちの台詞や表情、仕草を通してかなり的確に表現できているのではないでしょうか。まるで小説を読んでいるかのような味わい。それがこの作品にはあります。  スティーブンスは2回ほど、プライベートと公務において同時に選択を迫られるシーンがあります。一度目は大事な会議の最中に、父親が亡くなるシーン。二度目はダーリントン卿とナチとの密会の最中に、ケイトンが結婚の報告をするシーン。  まさにスティーブンスがプロとしての資質、執事としての在り方を問われる本作でのハイライト。そしてスティーブンスの選択、行動、振る舞いに、僕はただただ深い満足感を覚え、充足感に満たされるのでした。
[DVD(字幕)] 9点(2013-06-30 15:32:31)(良:2票)
1684.  ハード・ターゲット 《ネタバレ》 
 父親が殺された理由を探していくにあたり、関係者が次々と殺されていく展開はありきたりですけど良かったです。この前半だけでフーション(ランス・ヘンリクセン)とヴァン・クリーフ(アーノルド・ヴォスルー)の悪役としてのキャラづけは完璧でしょう。  最後の関係者が殺されると同時に、ブドロー(ヴァンダム)たちも攻撃されて、更には刑事のマリーが応戦空しくやられちゃって、どうなることかと思いきや、まさかそこからラストまでひたすらアクション押しになるとは思っていなかったです。  悪くはないんですけど、もうワンクッションあっても別に良かったんじゃないかな。まだこちらの気持ちの用意がまだできていないうちに、ラストまで突っ走られてしまいましたね。  この手のアクションにはありがちの、主人公にはまったく弾が当たらないという設定はもはや鉄板なので気にはしませんが、もうちょっとだけ当たらないようには気を遣ってください。バイクの曲乗りも、ロープにぶら下がりながらの射撃もやりすぎです。笑えたけど。  ほかにも言いたいことはいろいろありますが、最後にひとつ。  撃って蹴るのではなく、せめて蹴ってから撃ってください。あほですか。  というわけで、最高に楽しいアクション映画でした。  いや、本当ですよ。
[DVD(字幕)] 7点(2013-06-30 06:24:39)
1685.  アシュラ(1993) 《ネタバレ》 
 B級感丸出しのセンスのかけらもないタイトルに完全にだまされました。  これは素晴らしい掘り出しものじゃないですか。  前半だけ見ると、ただのライトなラブコメにすぎないのに、だんなが殴打された辺りからとんとん拍子に残酷悲劇物語へと見事なスライド。しかもその悲劇っぷりの容赦のないこと。前半のゆるいライトコメディーとの対比が完璧なまでに決まっていて、前半の幸せで明るい雰囲気が、後半の陰惨な物語により深い影を落とすことに成功しています。  全編通して若干粗い造りではありますが、そんなことが気にならないくらい物語にひきこまれちゃいましたね。特に復讐シーンが一番つっこみどころが多く、でも一番カタルシスを感じさせてくれる徹底ぶり。  ラストも完璧。文句なしの傑作です。  シヴァーニの美しさも◎でしょう。おススメです。
[DVD(字幕)] 9点(2013-06-30 05:17:25)
1686.  ホーカス ポーカス 《ネタバレ》 
 大好きなディズニー映画なので期待して見たのですが、ストーリー上追いかけっこがメインな上に、主人公達3人が目的も解決策もなく逃げ回るだけだったので、そもそもの設定に限界があったみたいです。  まあ、コメディ+ファンタジーみたいなもんですから、はじめから緊張感みたいなものは期待していませんでしたけどね。どちらかと言えば子供向けの映画ですし。  とは言え、ファンタジーならではのわくわく感やどきどき感はも~少しあっても良いんじゃないでしょうか。主人公たちがこれといった機転を利かせたりってのが少ないのもちょっと。  終始成り行き任せでストーリーが進んでいくものですから、途中で若干飽きちゃうんです。ただ、ものすごくつまらないとか、映画としてだめとか、全然そういうんじゃないんです。きれいにまとまってはいるんですよ。  つまり、一言で言うと、何か物足りないんです。  おいしいんだけど、ちょっと味薄いね、って感じなんです。  小学生くらいのときだったら楽しめたかもです。  
[DVD(字幕)] 5点(2013-06-29 04:43:33)(良:1票)
1687.  山猫は眠らない 《ネタバレ》 
 いろいろなアクション、サスペンス、クライムムービーを観ていると、比較的安全な立ち位置にいるように見えるのが、「狙撃手」と「ヘリの中」です。  ところがこの映画、狙撃手もヘリも、決して安全なんかではないって教えてくれるんです。360度ジャングルの中では、狙撃する側は同時に狙撃される側でもある。劇中常に漂う緊張感がたまりません。  更には、ミラーが赴任する時、ヘリの中にいながら狙撃されちゃうのが衝撃的です。仲間が次々と撃たれ、ヘリのパイロットまで撃たれてしまう。戦地では安全なところなんて実際どこにもないんだと警告するのに十分すぎる効果がありました。  残念な箇所をあげるとすれば、やはりリチャード・ミラーのばかっぷりでしょうか。特に前半。人を撃てない悩みがあるのは良いとしても、ベケットに対してあそこまで敵意にも近い不満を抱くのは不自然ではないですかね。  確かに、仕事ができないうえに努力もできないくせに、プライドばっかり高い役立たずってのはどの世界にもいるとは思いますが、ここは戦場ですよ?しかもあなた達はスナイパーですよ?って思っちゃうわけです。  ミラーがベケットに対して銃を撃っちゃうのもやりすぎ。(これは最初任務を言い渡された時の上官のセリフが伏線になっているのでしょうが、だとしても本当に撃っちゃだめ。)  そんで、ラスト付近がドンパチ合戦に終始してしまったのはやはり残念。最後にもう一度だけ狙撃の見せ場みたいなのが欲しかったです。  子供の頃に、かくれんぼやエアガンの撃ち合いで遊んだことのある人はぜひ。きっとあの時の緊張感が味わえると思います。
[DVD(字幕)] 7点(2013-06-27 16:21:56)
1688.  われらの歪んだ英雄 《ネタバレ》 
 最初の90分は、転校生の主人公ハン・ビョンテと、独裁状態の級長オム・ソクテとの服従関係が出来上がるまでを見せ続けられるので、はっきり言ってかなり息苦しいし、重苦しいです。  最初のうちはビョンテも何かと頑張るわけですが、この独裁がなんといっても浸透しすぎている。なにせ、オム・ソクテが級友達だけでなく、全ての教師から厚い信頼を受けているので、ビョンテ一人の力ではもうどうすることもできないわけです。  ソクテを倒す夢を妄想していたはずのビョンテが、いつしかソクテと仲良くなる自分を夢見ているシーンはとても悲しく、切なく、そして痛々しい。  完全に心を折られたビョンテに最早信念はかけらも残されていませんでした。ソクテが作り上げたシステムの支配下に置かれながらも、完全にそのシステムに乗っかって、満足しているビョンテの様子が一番恐ろしい。  ところが、この完璧ともいえる独裁システム、あっけないくらい簡単に幕をひきます。たった一人の新任の教師によって。  この新任教師キム先生は、まるで黒船のような存在。  外から見れば、なんてちっぽけで狭い世界で自分たちが生きているのかを教えてくれるような存在なんです。  確かにこの小学校は、社会の縮図。いや、世界の縮図と言ってもいいかもしれないです。  隠れた名作であることは間違いないでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-26 00:50:25)
1689.  発狂する唇
 20年以上前に、恩師が「失敗したっていいから、まずは行動してみろ。何もしないことが最大の失敗なんだ。」と言っていましたが、恩師はこの映画を見ても果たして同じことが言えるのかな。  何はともあれ、映画は正直1~2点くらいです。ですが出演者の皆様に、僕は10点を差し上げたいと思います。  僕は今回この映画を見ることで、自分は仕事に対する認識がまだまだ甘いと痛感しました。  職種は違えど、プロとしてのあるべき姿を見ることができました。  阿部寛しかり、大杉漣しかり。  彼らの素晴らしい演技に感動しました。  こんな脚本、こんなストーリーに文句ひとつ言わず、ただ淡々と自分に課せられたノルマをこなすその姿が、ただただ感動的でした。  この映画は、明日への活力を与えてくれる奇跡のような作品です。  ですが、まだ観ていない人は絶対に観ないほうが良いと思います。
[DVD(字幕)] 10点(2013-06-26 00:09:30)(笑:1票) (良:1票)
1690.  ザ・シークレット・サービス 《ネタバレ》 
 捜査をがんばるおじいちゃん。護衛をがんばるおじいちゃん。走って走って、とにかく走ってがんばるおじいちゃん。  でも恋愛はがんばらなくていい。本当にがんばらないで。いや、まじで。  ピアノ弾いて口説くな。なんか自信満々のくさい台詞はくな。  そんで、相手の女性も本気になるな。何が「もう間違えたくないから。」だ。  そういう問題じゃない。  本編のストーリーも、空しく殺されちゃった相棒も、マルコヴィッチ演じるミッチ・リアリーも、みんなみんな良かっただけに、少々もったいない感じのする作品でした。
[DVD(字幕)] 6点(2013-06-24 05:04:24)
1691.  沈黙の戦艦 《ネタバレ》 
 前半は次から次へと魅力あるテロリストが出てくるので期待全開。  そしてセガールさんが本気を出せば出すほど、テロリストの魅力がどんどんなくなっていくので不思議です。セガールさんと比べちゃうと、みんな普通の人になってしまうのが残念ですね。でもそれがセガールさんの一番の魅力なのでどうしようもない。つまりこの人の映画において傑作なんてのはありえないんでしょう。  ただ、誰が見ても普通に楽しめるエンターテイメントとしては、いつも期待通りのものを提供してくれます。この作品もしかり。  悪いやつがとことん悪く、観ている人のフラストレーションをセガールさんが代わりに解消してくれるいつもの手法。悪くないと思います。 
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-06-24 04:25:25)
1692.  Love Letter(1995) 《ネタバレ》 
 「Love Letter」というひとつのテーマにそって、さりげない伏線をさりげなく回収し続ける手法は、美しすぎる映像とあいまってこの作品をひとつの芸術にまで高めているような気がします。  この作品では、ラブレターはさまざまな様式をとっているんですね。それは文面であり、声であり、図書カードでした。  どんな姿であっても、大切な気持ちを大切な人へ届けるとき、それはすべてラブレターであるというわかりやすいメッセージがとても心地よく胸に響きます。  山で声に出して亡き恋人へ送る「お元気ですか。私は元気です。」の形なき手紙も、少年樹が少女樹へ宛てた図書カードも、それはそれは素晴らしいラブレターでした。  不器用でシャイだった少年樹にとって、好きな人に想いを伝えるなんてことは並大抵の気持ちではできないでしょう。あの図書カードを渡すのがきっと精一杯だったんでしょうね。ですが、残念ながら、その裏の絵を少女樹に見てもらうことはできなかった。そこでいったんは途切れてしまったはずのラブレターが、なんと渡辺博子からの天国にいる樹へ宛てた手紙によって、ついに大人になった少女樹のもとへ届いてしまうというラストは最早奇跡。  現実世界ではまず起こりえないような感動的なエピソードを創ってしまえちゃうってのは、映画の大きな魅力ですよね。
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-23 15:02:15)(良:3票)
1693.  水滸伝(1993) 《ネタバレ》 
 ものすごく切なくて、ありえないほど強い。(ごめんなさい、なんかの映画のタイトルぱくっちゃいました。)  そんなキャッチコピーが似合いそうな名作。  リンチョン、リンチョンの奥さん、ロー、ツォ、の前半のやりとりが暖かく、面白く、相対的に後半の悲劇がよりいっそうひきたてられています。  あまりに悲劇悲劇しているために、いつまでも信念を貫き通そうとするリンチョンに苛立ちを覚えるほどでした。  ツォが殺され、自分をかばってくれた大臣も殺され、ロケンに奥さんも殺されたのだから、個人的にはもっと怒りをあらわにしてほしかったです。そのほうが共感できたし、ラストのアクションにもっとカタルシスを感じることができた気がします。  ストーリーもアクションも申し分なかったのですが、やはり奥さんとツォには生きていてほしかったな(泣)
[DVD(字幕)] 7点(2013-06-23 12:26:49)
1694.  フィアレス 《ネタバレ》 
 もしかすると、この解釈は間違っているのかもしれないですけど・・・  マックス(ジェフ・ブリッジス)は、飛行機が嫌いだったという一言エピソードからもわかるように、きっと極度の怖がりだったのです。人一倍死や恐怖というものに対して敏感だったのではないでしょうか。  飛行機が墜落する少し前に、ほかの誰よりも「死」を意識してしまったマックス。そしてその意識は「ああ、自分は死ぬんだ」という諦観の念へといきつきます。そう、きっとマックスの精神は、飛行機の中で光を見た瞬間、実存の世界から別の世界へと昇華されてしまった気がするのです。  マックスは、一足先に誰よりも死の意識に支配されてしまったために、飛行機の中で歩きながら同乗者の人たちに声をかけてまわったり、少年を気遣ったり、墜落後も人々を冷静に誘導することができたのだろうと思うわけです。  マックスは、飛行機の中で光を見た瞬間から、本人が言っているように幽霊のような存在になってしまったのかもしれないです。きっとマックスが想定していなかったことは、自分が生き残ってしまうこと。だから、彼は自分が生きていることにもはっきりと気づかないまま家族のもとに戻ってしまった。そこに現実世界とのずれが生じる。ずれはひずみとなり、時折彼の精神世界を脅かす。その都度彼は自分自身を認識するために、飛行機事故での死の直前に見た光を捜し求め、もう一度あの状況に身を置く必要があったのではないでしょうか。  それが、行き交う車の中の横断であり、屋上でのワンシーンであり、車の運転での自爆だったのだと思うのです。  そして、ラストのイチゴを食べてからの生還。あのイチゴを食べる前に、彼は家族の世界へと戻ることを決めていました。それは、一度昇華された精神世界から、現実の世界へと戻る覚悟の表れでした。でもどうしていいかわからない。だから彼にとって現実世界の代表者である妻に助けを求めたのです。イチゴを食べた瞬間、彼の脳裏に墜落直後の様子がフラッシュバックします。そして妻に助けられたとき、彼は「俺は生きているぞ」と叫びます。  このとき初めて彼は、あの事故から生還したような気がするのです。
[DVD(字幕)] 6点(2013-06-23 12:01:54)
1695.  アビス/完全版 《ネタバレ》 
 「ファンタジー」は、もしかすると絶対的な目線で観賞すると限界があるのかもしれないです。  この作品、もちろん専門家からするといろいろと言いたくなることもあるかもしれませんが、私程度の知識で観賞するとかなりリアルに感じられます。  それは、潜水艦沈没からそれを救出するまでの流れだったり、軍と民間との目的意識の差異やそこから膨れ上がる確執であったり、また後半のハード・サスペンスだったりです。それに夫婦間の心のすれ違いもそうですね。  ラスト間近の、核弾頭回収(分解)のための深海へのダイブは、見ているほうが奈落へひきずりこまれそうなほどの迫力。本能的な恐怖を掻き立てられる演出で、この作品の中で一番恐怖を感じました。  とまあ、話が長くなりましたが、これが「人間」のリアルな世界。そのリアルを徹底して表現し、人間の限界を私達が感じるときに、突然現れるのが「エイリアン」達です。その出現のタイミングが本当に見事で、私達人間の限界を感じる世界をより明確に描くことで、相対的にエイリアンがもたらす「ファンタジー」の効果が絶大な効果を発揮しているんです。  深海で、「ここにいるよ。」と通信を終えて座り込むバッド。酸素は残り5分。普通に考えれば、ここからの逆転はありえないわけです。また、そう思わせるくらいのリアルさがこの作品にはあります。  ところが、そこで出てくるか、エイリアン。  そう、これこそが僕がファンタジーに求める究極の形のひとつなのです。 
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-19 04:01:08)
1696.  メイド・イン・アメリカ(1993) 《ネタバレ》 
 ウーピー・ゴールドバーグは大好きな女優さんです。  「ゴースト」や「天使にラヴソングを」も見ましたが、彼女が出演しているだけでその映画のクオリティが随分と高く感じるんですよ。  で、本作ですが、ウーピー・ゴールドバーグの強烈なキャラ全開なのでやはり楽しいです。しかもウィル・スミスが娘ゾーラ(ニア・ロング)の男友達役で出演し、素晴らしい個性を発揮しています。  「こりゃあ、とんだ拾いもんだ!」と、楽しく観賞していたのですが、何とウーピー・ゴールドバーグのラブシーンが始まるじゃあないですか。これにはまいった。偏見と言われても仕方ありませんが、どー考えてもハル・ジャクソン(テッド・ダンソン)がサラ・マシューズ(ウーピー・ゴールドバーグ)に惹かれるとは思えないんですよ。  それから先は、「ええ?」「ええ?」「えええ?」「どこでぇ?」と、ハルがサラに惹かれちゃった理由ばかりが気になってしょうがなかったです。  ストーリーを考えれば、確かにハルとサラが恋仲になったほうが、説得力はあるのですけど、どーーーーーしても不自然に見えてしまうのです。  ちなみに本作では、ハル・ジャクソンが何気に常識も良識も持ち合わせていて、一番大人ではないかと思いました。  ウーピーや、ウィル・スミスや、ニア・ロングももちろん良かったのですが、なんか最後まで見ると、彼のキャラクターが一番良かったですね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-06-19 03:15:56)
1697.  泉のセイレーン 《ネタバレ》 
 普段無意識のうちに、人は自分の「欲」に関する部分にはストッパーをかけるものです。それは自分の社会的地位であったり、長年の経験で培われてきた良識やモラルだったり、さまざまな心理的制限がそこに働くからでしょう。  ましてや本作の牧師夫婦なんてものは、普通の人以上に倫理感とモラルを求められる存在。その二人が、今までの人生でおそらく関わることのなかった、倫理感やモラルとはかけ離れた芸術家一家としばらく一緒に過ごすわけです。当然、何か起こりそうな予感は最初からしていまして、そして当然何かが起こるのです。  ただそれは、著しく常識を逸脱したものではありません。確かに不倫のような行動もあっちゃうわけですが、どちらかというと精神的抑圧からの解放というほうが本作のテーマに近いと思います。  そういうわけで、決して画的にもストーリー的にも派手な展開にはなりません。かと言ってリアルかと言えばそうでもなく、むしろ後半は精神世界の解放を夢の描写を交えながら幻想的に描きます。  したがいまして、観る人によっては、退屈極まりない映画になってしまうかもしれませんね。僕はそれなりに楽しんで観る事ができました。なんかちょいちょいイギリスジョークみたいなのが入ってくるせいか、みんながぽんぽん脱ぐせいか、出てくる人達がみんな個性的な割に、他者に対して愛情とか思いやりみたいなのを持っているせいか理由はよくわかりませんが、なんか最後まで飽きることなく観られました。  ちなみに最後に一瞬だけ、ちょっとしたサプライズ演出があります。多分そーじゃないかなーとは思っていましたけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-06-16 17:00:27)
1698.  ジェニファー・ロペスの救命看護 《ネタバレ》 
 あくまで「救命看護」というのがこの映画のポイントです。  がっつり医療系のドラマを想像しがちですが、どちらかというとサバイバルの要素が強いような気がします。  実際この作品、メキシコのジャングルの中に仲間の乗ったセスナが墜落し、そのセスナに積んであった医療用品のほとんどを現地の盗人たちに盗られてしまうものですから、「手も足も出ない状態」が多いのです。  優秀な医師が何もできずにイライラしている状況。そこで新米看護師達が、何もできないながらも、けが人のそばにいて励まし続ける。そう、これは「医療」ではなく、「看護」の物語なわけです。  で、医師たちは治療したくてもできないとなれば、あとはひたすら救援要請をし続けることになっていきます。ですがこの救援要請も、メキシコの内部情勢がいろいろ絡んできて全然うまくいきません。  リアルといえばリアルな内容なのかもしれませんが、知らず知らずのうちにフラストレーションがたまっちゃうんですよ。それに、中だるみになっちゃうようなシーンが割りとちょこちょこ挿入されて、緊迫感がその都度そがれてしまいます。その割に、医療ものの醍醐味みたいなシーンは少ないので、期待していたほどの充足感は得られないのです。  ・・・なんか残念!
[DVD(字幕)] 5点(2013-06-15 10:10:30)
1699.  ハックフィンの大冒険 《ネタバレ》 
 アドベンチャーとしては、父からの虐待や奴隷制、人種差別に詐欺といった爽やかではない内容が続くので、はっきり言って爽快感や解放感は感じられないです。  つまり、アドベンチャーやファンタジーに求める要素がこの映画には正直少ないんです。かと言って、奴隷制や人種差別の話を掘り下げているかと言えば、そうでもない。要所要所では確かにまじめに奴隷制や人種差別の問題に対して強いメッセージを発信しようとしています。ただアドベンチャーやコメディといった、エンターテイメントの要素も入れて、楽しい作品にしようとしているため、当然ながら雰囲気が軽い。説得力もなくなっちゃっているんですよ。  エンターテイメントとしても、まじめな感動系のストーリーとしても、中途半端でどっちつかずな感じです。さらっと映画の表面だけを楽しんだ感じで、あまり物語りには入り込めなかったですね。
[DVD(字幕)] 5点(2013-06-07 15:02:32)
1700.  パワー・オブ・ワン 《ネタバレ》 
 心に残る素晴らしい映画でした。  青年PKは、自分自身運命に翻弄され、幼少期に過酷ないじめを受け続けたからこそ、虐げられる立場にあった黒人たちの気持ちが痛いほどわかったのでしょう。  PKにとっては肌の色の違いによって人が差別されることが、あきれるほどにくだらないことでした。映画の中では常に異色の存在であるPK。彼の価値観は現代の私達に近く、当然当時のアパルトヘイト政策下では受け入れられるはずもありません。彼のまわりで悲劇が繰り返されるのはもはや必然だったのかもしれないです。  あまりにシビアな内容に、重く、暗くなってしまいそうなのに、全然そうならないのがこの映画の素晴らしいところ。むしろ、全編に渡って明るく爽やかなイメージが作品を支配しています。これはきっと、PK、ドク、ヒールピート、セント・ジョン、ポータ、マリア、ギデオンといった、彼とその周りの人達が、いつも希望を抱き続け、自分たちの信念を貫き続けたからでしょう。  この映画の中から感じられるのはいつも希望なのです。そしてその希望を信じて疑わないPKたちの心です。彼らの希望は、彼らの心は、言葉となり、歌となり、そして教育となって彼らの世界を駆け巡ります。  片目を失ったギデオンをPKが気遣ったときにギデオンが「俺の目なんかより教育だ。」と顔を輝かせているのを見たときは、涙が止まりませんでした。  どんなに過酷な状況に陥っていても、そこに希望があることが大事なのだと教えられました。  命がけで英語を学ぼうとする人々の姿に、教育の大切さを知ると同時に教育を当たり前のように受けられる現代の私達がいかに恵まれた環境にいるかを実感しました。  ドクが言った「人生で最も大切なのは健康と教育だ」と言ったことば、僕もこれからの人生で胸に刻んでおこうと思いました。
[DVD(字幕)] 10点(2013-06-06 02:29:03)(良:2票)
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