1741. タイタニック(1997)
《ネタバレ》 個人的に恋愛映画ってあんまり好きじゃないんだけど、そこはやっぱりジェームズ・キャメロン、もちろん優れた恋愛映画ではあるのだけど、ちゃんとそれだけとは言い切れない要素もたくさんあって、あまりにも有名過ぎていまさら言うのも恥ずかしい面もあるけれど、やっぱり好きです、この赤面必死の超有名ラブストーリー。いまさら僕ごときが言うのもあれだけど、やっぱり名作っすよ、これ。社会が抱える矛盾や不条理を――親から子へと連綿と連なる貧富の格差に翻弄される一般庶民たちやプライドと外聞をもっとも重んじる偽善に満ちた富裕層という、当時の英国社会の病理を丸ごと積み込んだようなタイタニック号の船内で繰り広げられる若いエネルギーに満ち溢れたジャックとローズの燃え上がるような恋…(いま、自分で書いてて恥ずかしくなっちゃいました笑)。そんな人間の機微やきらめきや懊悩など構わずぶち壊してしまう自然の猛威を、後半の怒涛の展開で見せきるキャメロンの見事な手腕には今観ても圧倒させられます。そんな中で、悲劇を運命付けられながらも必死に抗おうとする2人の姿に、当時のまだ純真な心を失っていなかった僕は素直に感動させられてしまいました。有名な「私、空を飛んでいるみたい」という2人のシーンよりも、僕は降り注ぐ救命花火の美しい輝きを背景に微笑みながらローズを見送ろうとするジャックの方が好きですね(若き日のディカプリオがこれまたかっちょ良い!!)。そして、沈没という残酷な現実の前に茫然自失となる船長、「金なんてもう何の役にも立たない!」と叫んで自殺する船員、子供をダシに自分だけ助かろうとするローズの婚約者…。人間て本当に弱くて愚かな生き物なのかも知れないけれど、それでも愛する人との永遠の別れという悲劇を経ながらも、アメリカという新天地で新たに奮い立ち子供たちを育て上げたローズの力強い姿に、純真な心をすっかりなくしてしまった現在の僕でもやっぱり感動を覚えざるを得ません。いやー、ジェームズ・キャメロンってやっぱ天才だわ~。うん、いまさらだけど、やっぱり良い映画です、これ。 [DVD(字幕)] 9点(2013-03-25 13:14:17) |
1742. トゥルーライズ
《ネタバレ》 こんなにお金かけた、こんなに馬鹿馬鹿しい映画はある意味貴重。冒頭から、バイクと馬のチェイスにはじまり、国家予算をフルに使った盗聴装置やヘリコプターで何故か妻の浮気調査、後半からは怒涛のアクションシーンががんがん続き、も、もうお腹いっぱい!っていう観客の予想を遥かに超えてジェット戦闘機で大暴れ。そう、映画ってなにやっても良いんです!落ち込んだときなんかに、ふと見返したくなる大好きな作品。 [DVD(字幕)] 9点(2013-03-25 12:59:18) |
1743. ターミネーター2/特別編
《ネタバレ》 初めて観たのは映画の魅力に取り付かれはじめた中学生のころ。この作品で完璧に映画中毒者にさせられてしまいました。CGなんてまだほとんど普及していなかった時代に、あの新たなターミネーター・リキッドメタルがドロドロと登場したシーンで、「えぇぇぇ!」と思いっ切り度肝を抜かされたことを今でも鮮明に覚えています。そして、そこから青を基調としたスタイリッシュな映像を背景に、冷酷無比なリキッドメタルが今までの映画の常識を覆すような迫力で暴れまくるころには、もう完全にノックアウト。それに、シュワもカッコいいし、ファーロングも男前だし、リンダ・ハミルトンのムキムキ具合もナイスだし、どれもこれもばっちりはまっちまったよ~。ストーリーの深みとしては、やっぱり一作目には劣るものの、映画の面白さを教えてくれた思い出の一作。 [DVD(字幕)] 9点(2013-03-25 12:48:01)(良:1票) |
1744. コクリコ坂から
《ネタバレ》 最近、ハズレばかり連発するジブリ作品のなかでは頑張ったほうではないでしょうか。ちょっと観客迎合的なところが気になるけど、ツボを押さえた作りで無難に楽しめます。ただ……、過去のジブリの傑作群と比べるとやはりどうにもぬるい。ジブリの魅力って、思春期の少女の誰もが通る、大人からみたらちっぽけな悩みかもしれないけれどそれでも真剣に悩んで頑張って成長する姿が共感を呼ぶんだけど、この作品にはそんな切実さに欠けていたように思います。それが、親の七光り監督の限界なのかな。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-25 12:32:45) |
1745. ハングリー・ラビット
《ネタバレ》 いくらなんでも設定に無理がありすぎる。法で裁けぬ悪人を私刑で鉄槌を下す闇の組織、その方法は過去の依頼人を私刑の見返りに新たな執行人として採用する。これって確実に速攻でどう考えても絶対にいくらなんでも破綻しますよね。それがどうにも気になって映画に集中できず、さらにはストーリーのテンポの悪さも相俟って、途中で何度も睡魔が……。ニコラス・ケイジ、いくら借金を抱えてるからってさすがに出る映画選べよって忠告してさし上げたい。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-25 12:22:39)(良:1票) |
1746. アベンジャーズ(2012)
《ネタバレ》 『アイアンマン』の1以外に何の思い入れもない自分としては、なんだかなーと思いながらスプーン一杯分すらも期待せずに観てみました。途中までは、こんなに世界観の違う映画をほとんど破綻寸前のぎりぎりで纏め上げて頑張ってますなぁと欠伸をしながら観ていたのだけど、後半の30分だけは不覚にもハラハラドキドキしてしまったので、6点献上。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 18:59:34) |
1747. ランゴ(2011)
《ネタバレ》 個人的に好きなゴア・バービンスキー監督とジョニー・デップが再びタッグを組み、新しくCGアニメというジャンルに挑戦した意欲的作品。で、なおかつアカデミー賞を受賞したとあって、僕の期待はいやがおうにも高まって観たのだけど、その期待が高すぎたのか、あるいは西部劇というジャンルにあまり思い入れがなかったせいなのか、そこまでノリ切れませんでした。でも、グロテスク一歩手前の擬人化されたキャラクターが画面狭しと暴れまくる映像は迫力満点で充分楽しめます。ランゴの造詣もジョニー・デップにぴったり。久々にワクワクさせてもらいました。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 18:52:07) |
1748. ヒューゴの不思議な発明
《ネタバレ》 あの時には狂気さえ帯びる男の激しい情熱を徹底的に映像化してきたスコセッシが、どうしてこんな子供向けっぽい大作映画を撮ったんだろう。と、疑問に思いながら鑑賞。結論から言えば、長くハリウッドで多くの映画作品を撮り続けてきた彼が、そんな映画への愛を一度総決算してみたような作品でした。十年後、百年後にはもしかしたら消えてなくなってしまうかも知れない、それでも自分の作品を観に来てくれる観客のために映画を撮り続けた自分へのエールのようなものを感じます。ただ、彼の持ち味が充分に活かされていたとは言い難く、なんとも平凡な作品へとまとまってしまったことが残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 18:41:18) |
1749. キリング・ショット
《ネタバレ》 完全にタランティーノの映画の影響をモロに受けております。というか、ほとんどこれはパクリなんじゃないかというくらい、デビュー当時のタランティーノ。監督のオリジナリティといったものが完全に皆無でした。そのくせ、タランティーノのキレのあるアクション、オシャレな会話、スタイリッシュな映像美などは中途半端にしか表現できておりません。本家に出ていたブルース・ウィリスをキャスティング出来たことで、もうこの監督は力尽きたんじゃないですかね。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-24 18:28:24) |
1750. セットアップ
《ネタバレ》 近年、稀にみる愚作。説得力やらリアリティやら雰囲気やら主題やらそんな映画として大事なものをコトゴトク無視。何より致命的なのが、主人公の黒人のギャングがあほ過ぎてとてもじゃないけど、感情移入できない。だいいち、刑務所にこれから殺そうという男の父親に面会に行って「今からお前の息子を殺すぜ」って告げる意味あります?そのせいで警戒されたり、警察が動いたりするとか考えなかったんですかね、この主人公は。久々に時間の無駄な映画を観てしまった。良かったのはブルース・ウィリスが見れたことくらい。 [DVD(字幕)] 3点(2013-03-24 18:19:52) |
1751. さや侍
《ネタバレ》 やっぱり松本人志に映画監督の才能はないってことが改めて分かったような作品。これってごっつええ感じのコントを長くして無理やり繋げたような映画であって、それ以上でも以下でもないという作品。それならそちらのDVDを観たほうがよっぽど笑えるし映画である以上、コントとは違うもっと新しい楽しみ方を提示してもらわなければ、これではあくまで監督の自己満足にしかならないよ。松本人志は、一度、徹底的にシリアスな作品を撮ってみたらもしかしたら化けるんじゃなかろうか。北野武みたいに。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-24 18:10:53) |
1752. ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春
《ネタバレ》 ゾンビなんだけど、青春映画。そんなお馬鹿な映画を作ろうという狙いは分かるし、ちゃんと熱意を持って頑張って撮られた映画だとは分かるんだけど、いかんせん僕には笑えなかった。個人的に感性が合わなかったんだよね。もうちょっと無茶苦茶したほうが(ブレインデットまでしろとは言わないけれど)面白かったんじゃないかしら。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-24 17:57:59) |
1753. バトルシップ(2012)
《ネタバレ》 何の期待もせずに観たせいか、それなりに面白かった。頭を空っぽにして観るべき、ストーリーなんてあってなきが如しのお金だけはやたらかけた空っぽ映画。たまにはこんな映画を観るのもいいかもね。もうちょっとエイリアンにエグさがあればもっと良かったんだけど、それは好みの問題。リーアム・ニーソンと浅野忠信も良い感じでした。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 17:51:57) |
1754. 戦火の馬
《ネタバレ》 良くも悪くもスピルバーグ作品。過酷な戦場に翻弄される青年の人生と数奇な二頭の馬の変遷を巧みな演出で最後までドラマティックに見せてくれます。どこまでCGが分からない馬の演技もなかなか見応えがあり、リアルに再現された第一次大戦の戦場も(プライベート・ライアンほどではないにせよ)素晴らしい。ただ……、甘い。基本的には善人しかでてこないし、ほとんど誰も不幸にならないし、目を覆うような残酷シーンもない。最後まで家族で安心して観られる映画。そう意識して作られた映画だとは分かっていても、やはり僕には物足りなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 17:44:44) |
1755. J・エドガー
《ネタバレ》 イーストウッドも年とったのか往年の光る演出が今作ではあまり冴えておらず、少々退屈。それでも権力欲に取り憑かれた一人の男の人生は、重厚で胸に迫ります。ディカプリオの演技もいつもながら巧いけれど、晩年の年寄りの風貌は少し無理があったかな。あと、どこまで意識して作られたのかは分からないけれど、周りに煙たがられながらもそれでも現役に拘る主人公の姿って、そのままいまのイーストウッドの姿と重なりません? [DVD(字幕)] 5点(2013-03-24 17:35:57) |
1756. ヴァルハラ・ライジング
《ネタバレ》 こういう雰囲気勝負のサブカル映画は個人的にあまり好きじゃない。思わせ振りなだけで、意味があるのかないのか判らないようなかったるい展開が延々と続き、最後まで退屈だった。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-24 17:26:01) |
1757. フライトナイト/恐怖の夜
《ネタバレ》 この手のB級ホラー映画って、脚本のアラだとか設定のおかしなところなんか(たとえばどうして家が火事になってて、後続の車でやって来たおっさんが死んでるのに警察は重要参考人と思しき主人公を簡単に釈放してしまう!とか)を、勢いとノリで強引に突破していかなければならないのに、この映画はどうにもそれが弱い。コリン・ファレルとかは良かったけれど、やっぱりあのヴァンパイア俳優がもっとぶっ壊れてても良かったのに。あいつが、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」くらいイカれたキャラならもっと楽しく観れたんだけど。惜しい映画でした。 [DVD(字幕)] 5点(2013-01-13 13:08:46) |
1758. マシンガン・プリーチャー
《ネタバレ》 あの『チョコレート』という超社会派映画を撮った監督の新作が、ジェラルド・バトラーを主演に迎えなんだか馬鹿っぽいアクション映画(パッケージとかも見る限り)みたいだけど何故?という疑問を感じながら鑑賞したのだけど、これが良い意味で期待を裏切ってくれた良作。キリスト教に限らず、宗教的信念から始まる人道的行動の限界と危うさと胡散臭さをちゃんと客観的に見せてくれました。いつまでも続く戦場で、200人、300人の子供たちを救ったからといって結局、本質的にはなにも変わらないし、そのせいで犠牲にされる彼の周りの家族や友人たちはどうなるの? そして彼の行動はあと一線を越えれば残虐な敵となんら変わらない。それでもこんな男が居ました、あなたはどう思いますか。そう観客に問い掛けてくるような深い作品だった。 [DVD(字幕)] 7点(2013-01-13 12:02:33) |
1759. デビル・ストレンジャー
《ネタバレ》 どうにも中途半端な映画だった。登場人物全ての行動に整合性がないうえに、ストーリーもお粗末なくらいにご都合主義。どうして主人公は見ず知らずの会ったばかりの怪しい男に軽々と付いていくの? どうしてたまたま二人で行ったバーに元会社の同僚や愛人が居て、特に理由もないのにその愛人は二人に付きまとってくるの? 挙句の果ては、頭のなかが「???」でいっぱいになりそうなほどの不自然なオチ。相変わらずの、サミュエル・L・ジャクソンのイヤ~な奴を演じさせたら右に出る者のいないだろう演技以外に、特に見るべきところのない映画。 [DVD(字幕)] 4点(2013-01-13 11:44:52) |
1760. ファニーゲーム U.S.A.
《ネタバレ》 奇をてらった映画というだけで、ほとんど評価に値しない。なぜなら、延々と繰り返されるこの暴力描写にいっさい思想が感じられないからだ。世の中には、もっとこのような救いのない暴力は確実に存在するし、もっと酷い現実だってある。それを確認したいならドキュメンタリーを観ればいいだけの話。少なくとも、人間の主観で作られる映画という表現方法を採るのであれば、そこには監督がどうしても観客に伝えたい思想がなければならないはず。この監督は、そんな基本的なこともわきまえずに、ただ「どう、こんな暴力的な映像撮ってみましたけど」と、『時計仕掛けのオレンジ』のように思想的な素晴らしい映画の、劣悪なイミテーションを見せられてもこちらとしては失笑するしかない。 [DVD(字幕)] 2点(2012-12-18 22:34:50) |