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161.  アイガー北壁 《ネタバレ》 
見ていて思わず手に汗を握ってしまう、そして見ているだけで凍えてしまう、そんなリアルな山岳描写。前半の冗長さ(しかも後半にあまり生きていない。ロマンスにするならきっちり描かないと)はよくないが、後半は一転して一秒たりとも見逃せない展開。  ■しかし命がけで登っているのを悠々ホテルから見る人々ってのは、ホントにショー感覚なんだろうな。(「カイジ」もだが)「ひとりぼっちの青春」の生き残りゲームを彷彿させられた。見ている人々の残酷さは相当である。しかも彼らはそれに気づいていないのだから尚更。救命隊もまともに救いに行く気もなく「遺体が回収できればよい」のだろう。  ■腕が凍るシーンやラストの宙釣りなどは見ていられない。痛さが伝わってくる。背筋が凍るというか、一瞬で不意打ちではなく、じわじわくる感じの恐怖。夏場に見るべき。このシーズン(10月下旬)に見たのは若干失敗。  ■ともかく撮影は相当大変だっただろうなぁ。お疲れさまでした
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-27 18:33:09)(良:1票)
162.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
淡々としていながら、どこか人の心に響いてくる作品がある。ヴィースラーの触れたのもそうしたものだったのだろう。彼は盗聴により初めて「人」に触れた。彼は電波を通じてしか聞こえてこないグロスマンらの生きざまに共感し、心を動かされていく。  ■彼は誰に評価されることもないが、まさに「グロスマン・クリスタを助けたい」がために虚偽の報告を繰り返し、最終的には不遇の地位に追いやられる。最後まで報われることはないが、しかし彼は「善き人」になれた。ドイツ統一後も日陰に追いやられ、ラストで「これは僕のための本だから」というのはそういうことなのではないだろうか。  ■クリスタはああやってみてしまうと夫を売った悪人にも見えるが、あれが「生きるために誰もが取っていたこと」であったのだろう。共産主義体制は「人が人として生きられなくしてしまう」そういう状況であったのだ、この映画はそう訴えている。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 01:36:31)
163.  マスク(1984) 《ネタバレ》 
障害者ものはあまり好きではないのだが、本作では障害をメインに出さず、むしろ好き勝手しているが息子のことを思っている母親との葛藤を描いた部分の方が大きくなっているところが特色だと思う。あのような病気を抱えながらも常に前向きに生き続ける(ただ「希望を見て、優しい人」とかじゃなく、本当に普通の青年のように遊んでいる)のが極めて印象的だ。  ■しかし、彼を根本的に受け入れてくれるのが、ある意味「不良的な仲間」になってしまっているというのは皮肉だろう。世間的には「まっとう」とされている人々ほど、実は上っ面でしか人を見ておらず、単なる外見でロッキーを蔑み、他方「不良・アウトロー」な人々の方が、外見ではなくその心で人を見ようとしている。  ■けど、ラスト直前の展開は悲しい。好きな子とは遠く離れることとなり、ヨーロッパ旅行はなくなってしまう。学校は再び居場所がない。すべての歯車が悪い方向にかみ合い「生きたい」気持ちが失われたことが、彼の最後を引き寄せてしまったのだろう。  ■ところで、彼女は目が見えたとしても、果たして彼のことを受け入れてくれただろうか。。。。。。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-11 22:20:21)(良:1票)
164.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
エドワードの手=「シザーハンズ」は我々の「普段は隠している負の感情」をある意味あらわしているような気がした。決して変えることのできない部分、それは人に触れられたくない部分、そこに不用意に触れられると暴走して自分の思うように動かず、周りの人を傷つけてしまう部分・・・  エドワードは周りから自分を閉ざすことで自分を守った。だがそれは逃げただけかもしれない。自分の内側にこもって彫刻を作ることで、町の人々には「雪」という感動を与えて入るのだが。  ■ストーリーは極めてシンプル。連れてきてから周りの人となじむまでがあっさりしすぎているのが難かもしれないが、それは後半の手のひらを返すような扱いとの対比もあるのだろう。主人公が母から娘に切り替わるのはなるほどと思う運び方。  ■エドワードのメイクの精巧さとと比べると、町のセット(いくらなんでもあれはチャチに見える)や絵で描いたお城(さすがにあれは・・・)の作りの荒さが目立つ。もう少しどうにかならなかったのだろうか。  ■後半はキムが主人公的になるが、キムの行動があまりに頂けない。特に、エドワードが捕まった後に会って言うセリフが「私は戻ろうとしたんだけど、ブライアンが・・・」ってただの言い訳ですか。しかも結局最後まで謝罪の言葉は出ないし。それにそれより前の展開でもエドワードがキムに惚れる理由は一目ぼれ以上には考えられないというのもなんだかなぁ、という感じ。  ■しかし最後、ああつなげたかぁ。そういえば回想形式だった。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-07 20:34:17)
165.  ウェルカム・ドールハウス 《ネタバレ》 
常人には持ちえない服のセンスとやたらハイテンションなBGM。すべてがずれた女の子に起きる日常的ないじめ。こうは極端ではなくても端々には自分とどこか重なる部分があるのでは?
[DVD(字幕)] 5点(2010-10-06 15:09:54)
166.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 《ネタバレ》 
スピルバーグ監督ということもあり、エンタメとして見ればすっきり楽しめる。ただそれ以上の深みという点で言うとそこまでは押しこめないかなー、という印象だった。  ■「実話」ということで、明らかにとんでもない展開(どこまで実話なんだろうか?)の正当化になっているのは、まあエンタメだし見逃してもいいんじゃないかな。医者になり済ますのとかはさすがにやり過ぎ感あるが。でも司法試験受かるだけの実力もあるし、陰でビデオ見ながら相当勉強しているシーンもあるから、結構努力したのかも。  ■家族とかドラマ的な側面は、やっぱりトム・ハンクスやクリストファー・ウォーケンの演技の「深み」と比べると、このころのディカプリオはまだ甘いマスクで持っていくだけで、厳しいけど「心の深み」みたいな部分はあまりうまく描かれてない(演じきれてない)印象。脚本としても逃げ回ったり好き勝手やったりするシーンが多くて、家族の差し込み方としては弱い。父親の死を聞いた後で悲しんでいるようにして飛行機から逃げるのは、目的があれであっても「父親の死を悲しんでるふりをして逃げるのに利用した」と見られても仕方がない感じだし。  ■結局、一人の人間の波乱万丈さを140分で描こうとしたので、ここのエピソードが詰め込まれすぎて単発で終わってしまった印象なのかなー、一つ一つはすごく面白いのに。とはいえ楽しめたからこの点数
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-30 00:11:12)
167.  ソフィーの選択 《ネタバレ》 
ホロコーストの問題と、現在における三角関係の問題とが、重心の定め方を決め切れずにどっちつかずになってしまった印象。ネイサンの精神病など、重要な返し部分があまりというかほとんど生きていないし、逆にホロコーストの話としては前半がただのロマンスになっており退屈。よさそうなシーンもいろいろあるだけに「絞る」ことの重要さを感じた。
[地上波(字幕)] 6点(2010-09-29 01:07:01)
168.  キャリー(1976) 《ネタバレ》 
皆さん書いているように、あまりホラーではない。本当に怖いのはラストぐらい、あとはキャリーの悲哀を描いた作品としてみた方がいい。  ■そう、「わりとよく接してくれた人にまで復讐しなくても・・・」というコメントを結構見ますが、あれはいじめを受けたことがない人の見方の気がした。本人の内心を見ればほとんど悪意はないのかもしれないが、けどそれはすべての人の考えを見透かせる神の視点での話。いじめられている側からすれば、いじめの仕掛け人は「無関係な大衆」の中に逃げ込んで、いじめられている人が犯人を追及しようにも誰がやったかもわからないし、間違った人を追究しようものならまたそれを口実に嫌がらせを受けるという負のスパイラルがある。だから無関係の人は「いじめをやってるのはこいつだ」といじめられている側にわかるように突き出してあげる必要があるわけで。ましてや一緒に笑い転げていてはさもありなん。  ■超能力のところで画面分割にしているところがあったが、あれはこの展開ではあまりうまくいってないように思った。全体の様子がよくわからず、分割画面でわたわた動いているように見えてしまうので、あれならカット割りを細かくしてキャリーの目と襲われる人とを交互に見せる演出の方がよかった気がする。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-19 22:45:04)
169.  ランド・オブ・プレンティ 《ネタバレ》 
結局この作品は何だったんだろう。おそらくポールの持っていた「保守的なアメリカ」の発想から抜け出すということなんだろうなぁとは思いつつも、だとするともっと「憎しみ」と「動揺」を前面に出して描いてほしいし、ラナの描写が不要に多すぎる感じになってしまっている。ラナとポールの心の交流なんだとしたら、このままでは「古いアメリカ」的な部分のウェイトが大きすぎるので、軸の切り方をもう少し考えた方がよかった気がする。  画はきれいなんだけど、描きたいものがどこか見えないのでそのきれいさが心に届かない。「パリ、テキサス」から比べると「・・・」な感じ。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-18 01:22:15)
170.  マイ・ライフ(1993) 《ネタバレ》 
死ぬ間際、今まで置いてきてしまった家族との関係修復を図る一方、これから生まれてくる子供にビデオメッセージを残すという、ベタだけど泣ける系の映画。決して悲壮ではなく、主人公を最後までポジティブ(コミカル?)に描いているのは本映画の雰囲気をよくするのに一役買っていると思う。  ■個人的には、途中の妻の「あなたは機械にしか心を開かないの!?」という問いかけが一番強く心に残っている。ビデオは確かにずっと未来へと自分を残すことのできる道具だが、それに依存しすぎることで「目の前にいる妻」という「今」を忘れ去ってしまっているのではないか。これは今見ると、情報化社会の現在において機械に依存しすぎて実際のつながりが弱められてしまうことへの警句としても捉えられて示唆的である。  ■冒頭だけでラストのサーカスは想像できてしまったが、しかしわかっていてもぐっとくるところがある。「時間はかかったけどな」なんて言えないよなぁ。  ■しかし全体としてみるとエピソードがぶつ切りな面が強い。それは残念
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-16 01:20:15)
171.  インセプション 《ネタバレ》 
面白かった。「メメント」テイスト全開で作られていて、ミステリ系映画が好きな身としてはたまらない。間の無重力戦闘とかもなかなかきれいで見ていて面白かったし。  ■単純なエンタメ(アクション・サスペンス)として見た場合、「夢の中の夢」「夢の階層構造において時間の経ち方を大幅にずらす」「夢の中だからご都合主義や派手すぎるアクションも大目に見れる」といった要素が大きく、アイデア勝ちだと思う。  ■話の構造としては同監督「メメント」に近い。「メメント」と「インセプション」の違いは、まず前者が純粋にミステリーとして構成されていたのに対し、後者はアクション・サスペンスとして一般受けしやすい構成になっている点。あと、前者が大枠の謎解きをラストにしてくれたのに、後者は謎解きしなかった点かな。特に後者は本作を解読する上で大きい。それと、メメントはストーリー追うだけでも頭が死んだのに対し、本作は一応おおよそ話は全部追えるように作られているのは観客にとっては良心的。  ■【以下激しくネタバレ】ラストのあまりにご都合主義的にすぎる展開と「監督はこの作品の脚本に10年かけた」という記事を読んで、ラストはフェイクで「すべてを描かなかった」という理解に変えた。  ラストの解釈で、希望的なハッピーエンドととる人が多いようだが、必ずしもそうではないと思う。とりあえず冒頭で、トーテムについてサイトーは「見ている」し「見たことがある、と発言している」し、「倒れたら現実、と自身が解説しているシーンがある」のだからトーテムについては相当怪しいというか、これ自体偽の記憶の可能性が十分ある。  あと、ラスト近くの電話してから1時間そこいらで罪が全部もみ消せる(し、それがパスポート・コントロールまで情報が行きつく)のかよという問題や、なぜ父親が迎えに来ているのかという問題もある。  他にも、モルの自殺がコブのいるビルではなくその向かいのビルから飛んでいる点、コブとサイトーがどうやって戻ってきたのかという点など、不審な点は多い。   そう考えると、ラストは希望的な「現実」という答えより、「夢」の方が正しそうな気がする。  
[映画館(字幕)] 10点(2010-09-15 01:27:10)(良:1票)
172.  ウィッカーマン(1973) 《ネタバレ》 
うーん、全編異常な雰囲気は伝わってくるんだけど・・・とりあえずこれ「ホラー」のコーナーにおかれていたけどあんまり怖くはないような・・・一番怖いのは丘の上のウィッカーマンより壁から除く動物の首のかぶりものだったしなぁ。まあカルトっていうジャンルがぴったりの映画。  ■個人的に一番気になったのは、主人公の警部のキリスト教っぷりは、英米圏で見ると「あれで普通」なのか「狂信的な人」になるのかという点。それがどっちかによって何を描いているかが180度変わるだろうから。「普通」なんだとしたら徹底して島の異常性が描かれるのだが、「狂信的」なのなら逆照射的に「お前たちの信じてるキリスト教もあの島の宗教と大差ないんじゃないのか」と切られることになる。後者の方がメッセージ性としてはいいと思うんだけどねー
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-13 00:59:33)
173.  東京裁判 《ネタバレ》 
凄い。ときどき歴史映像を挟みながらも基本的に法廷の実際の映像とナレーションのみで4時間30分!それでいながら(単なる事実資料・歴史的価値だけでなく)並の作品より見ていて面白いという不思議。NHKのスペシャルでありそうな感じの展開だが、ナレーションと編集が秀逸で飽きさせない。  ■有名な、大川周明が東条英機の頭を叩くシーンも収められている。石原莞爾の「東条には思想も信条もない」発言はある意味で可笑しい。さまざまな裏取引も描かれていて、そんなだったのかと驚かされた面も。  ■しかし、事実映像のみだが、編集とナレーションによって、監督のメッセージはきちんと込められていることにも注意しておきたい。もちろんだから非難されるべきということではないのだが。  ■そうそう、南京事件の映像は実は偽物らしいのだが、あそこだけあえて出典を示して「この中国の映画から転用してます」って見せてたのは、あの映像は怪しいのではという作成者側の疑念があったからかな?。他の戦争犯罪、バターン死の行進の際のナレーションと比べても、あそこだけ不自然に非難調なのは、裏の映像が偽なのとリンクさせてそうした日本人批判の白々しさを皮肉な方法で示そうとしているのだとしたら驚かざるを得ないが・・・さすがに読み過ぎか。  ■日本史の授業で使われてしかるべきだし、日本人として「トラ・トラ・トラ!」「日本のいちばん長い日」と並んであの戦争を考えるために見られるべき作品だと思う。
[DVD(邦画)] 9点(2010-09-10 23:47:28)
174.  第9地区 《ネタバレ》 
衝撃作。冒頭の疑似ドキュメンタリータッチから、一転ありそうなアクション・サスペンスへの転換、そして人間(エイリアン?)ドラマなど、流し方は鉄板でありながら微妙にテイストが違ってうまい。しかし120分の展開が「エイリアン殺さなきゃ→エイリアンを殺すのはいいことなのか」という心の葛藤系かと思っていたので、このアクション映画的な展開はいい意味で予想外だった。  ■とりあえず最初の方は「あのエイリアンとは、かわいそうだけど一緒にやっていくのは難しいなぁ」という印象を徹底して与える。だが中盤から、主人公が追われる身となり、守ってくれるのがエイリアンのみとなる辺りから、急にエイリアンの悲哀と優しさが見え、エイリアンへの愛情と感情移入もされてくる。この見せ方は本当にうまい。 脱出のために20年かけてたったあれだけの量しかない液体を集めるって、それだけ考えても相当な執念でしょ。それを主人公に無にされても、殺すわけでもなく諦めて次の収容所への移住を考える。主人公が身を捨ててエイリアンの脱出を助ける終盤もいいけど、個人的には「自分たちの星に帰りたい」という息子を、父親が「無理なんだよ」といって諭すシーンが一番物悲しく思えた。  ■エイリアンは人間なのか動物なのか、という話があったが、サインさせなければいけないところなどは「法的には人間=事実は人間と同等」ということであろう。しかし、事実が人間と同等だからこそ、意識の上ではなおのこと「こいつらは動物」という蔑みが強化される。おそらく黒人差別の頃も「黒人=下等生物」認識はあったと思う。以前は黒人の「ペット」的なものがいたらしいし、『アーロン収容所』では、白人女性が日本人捕虜のいる部屋で平然と着替え始めた(=日本人は人ではなく犬とかと同等の認識をしている)ということが書かれていたが、それと同じだろう。  ■ところで、「コミュニケーションできる」ってのはすさまじく友好関係を築く上で重要なんだなぁと思った。他のエイリアンに感情移入できないのは彼らがただ「襲う」だけの存在だったからであり、あのエイリアンに共感できたのは彼が主人公といろいろと話し、ゆえに理解し合えたからであろう。話さなければわかりあえない。
[DVD(字幕)] 10点(2010-09-09 00:58:48)(良:3票)
175.  第十七捕虜収容所 《ネタバレ》 
脱獄ものでも戦争映画でも人間ドラマでもない、微妙な立ち位置の収容所もの。一応「ミステリ×コメディ」なんだろうけど、どちらから見ても微妙さは残る。  ■コメディとしては、笑えたシーンはヒトラーのモノマネとペンキくらいか。逆にミステリーとしては解きようがない。だから前半はいきなり二人死んでいい感じの流れながら、かなりだれてる印象。  ■むしろ犯人が分かった後のサスペンス的な展開の方がいい。でもだとしたら前半思い切り短くして、早めから犯人明らかにした方がよかったかと。さらりと逃げていってしまうところも狡猾で抜け目ない。タコ殴りにしてしまったがゆえにあそこはどうしようもないわけで、殴られても殴られ損にしないというか、むしろそこまで読んでいたのかと思うぐらいでホントに抜け目がない。
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-08 00:38:24)
176.  トラ・トラ・トラ! 《ネタバレ》 
物語性を極力排除し、淡々と日米両軍が真珠湾の決戦に向かっていく様を描き出した力作。前半の相互の交渉や準備を描き出した「静」の部分と、後半の奇襲攻撃の「動」の部分とがきれいに分けて描かれている。  ■本作はかなり平等に日米両国を描いているなぁという印象を受けた。南雲や山本五十六のような、ただただ攻撃して浮かれているのではない名将的な人物を日本側にも配置されている。日の出をバックにした出撃シーンは映画史に残る美しいシーン。奇襲についても「だまし討ち」的にではなく、本来はきちんと攻撃前に宣戦布告が届くはずだったのが、ミスで遅れたと描いているのも、これがアメリカ資本で作られていることを考えるとよく入れたと思う。 最後の「本来は戦意をそぐはずだったが、これでは敵を憤慨させただけ」という山本五十六の発言が象徴的。  ■「統制のとれた日本軍」と「各自がバラバラと動いて混乱していたアメリカ軍」という構図により、圧倒的優位にありながら奇襲を許してしまった。急を要する場で「確認を」と引き延ばしたり、曖昧な命令をしていたりした。その積み重ねがあの帰結を生んだのだろう。まさに「事実は小説よりも奇なり」  ■淡々としており、反戦メッセージをどこかに込めているわけでもない。最近の戦争映画のように随所に戦闘シーンをはめ込んで面白がらせておこうという演出もない。しかし、開戦前の段階も含めて、これまで見た戦争映画の中で最も「リアル」であった。
[DVD(字幕)] 9点(2010-09-04 00:40:51)
177.  ロレンツォのオイル/命の詩 《ネタバレ》 
まず、これが実話だというのが衝撃的。菜種油のような身近なものが特効薬だなんて、まさに「青い鳥は家にいた」じゃないけれども、しかし事実なんだからしょうがない。だが、息子のために病気を一から勉強して治療法まで見つけ出すというその執念は鳥肌もの。  ■母親役のスーザン・サランドンが怪演。傍目見る限りただの「迷惑な母親」でしかないのだし、実際このやり方がうまくいってなかったら本当にただの迷惑な人でしかないのだが、これは成功とワンセットで見られるべきものだし、また母親の行動がすべて正しかったと本作品でしているわけでもないので、功罪含めて鑑賞すればいいのだろう。 なお、最近の作だが「私の中のあなた」が本作とまさに対をなすような作品なので、併せてみて、家族の病気への姿勢を考えてもらうとなおいいと思った。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-02 22:09:31)
178.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
人は終盤の一人を除いて全く死なない、そもそも登場人物もほとんど3人とむちゃくちゃ少ない。なのに存分にホラーとして成り立っている。  ■三輪車に乗った子供の視点から描いたホテルの画は、それだけで何らかの「不穏さ」を感じさせられる。カラフルであるにもかかわらずどこからか「異常さ」を感じさせられるホテルの雰囲気(おそらく「色の不協和音的なもの」があるのではにか)、そしてニコルソンの「狂気」は素晴らしすぎる。  ■しかしキーはシェリー・デュヴァルだろう。あの「きれいなわけでもかわいいわけでもないが、しかし不細工でもなく、けなげさと誠実さを感じられる人」という難しそうな人をよくもまぁピンポイントで探してきたものだ。あとあの恐怖に叫ぶ演技はさすが。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-02 01:15:43)
179.  博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 《ネタバレ》 
ブラックユーモアってゲラゲラともクスクスとも笑うものとは違う気はするけど、なんか肌に合わなかった。笑ったのはコーラのシーンぐらい。これならシリアスな「未知への飛行」の方が断然いい。  ■セラーズの三役はお見事としか言いようがない。が、この作品で一人三役である必要性ってあったのかなぁ
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-31 02:26:23)
180.  ラ・ジュテ 《ネタバレ》 
全編静止画&ナレーションで徹底してドライに作り、ワンカットだけ動画を挟み込むという画期的映画。のちに「12モンキーズ」でリメイクされている。ニコ動に英語字幕のしかなかったので仕方なくそれで鑑賞。  ■けど、画期的であるので一度見る価値はあると思うが、二度見るかと言われると多分みない。英語字幕というのもあるけど展開に追いつけないのと、なんか内容はそこまででもないのと。  ■というかしっかり見てないと普通に動画になるワンカットを見逃す。動くのってラストじゃないのね・・・
[インターネット(字幕)] 7点(2010-08-30 01:17:26)
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