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1.  プライベート・ソルジャー<TVM> 《ネタバレ》 
最強の軍隊は「アメリカの将軍、ドイツの参謀、日本の下士官・兵」だそうだ。ちなみに最弱の軍隊は「中国の将軍、日本の参謀、イタリアの下士官・兵」とのこと。日本の兵隊さんは本当にご苦労されたのだろうと思う。本作ではアメリカ兵の皆さんが大変なご苦労をされておられる。甘い状況判断の結果、次々将校が戦死して伍長があれよあれよと野戦昇進をして部隊の指揮を任される。押し付けられる責任。前線から逃亡をはかるアメリカ兵に銃を向けて引き鉄をひく。戦場の混沌と混乱が、あらゆるものをミキサーのように飲み込んでひき潰してしまう。泥の中を這い回り、ただ生き残るために戦う。死なないために銃を撃つ。逃げ場所はどこにもない。善悪などでは割り切れない戦場の真実があるのだと思う。ただいい加減な邦題はやめてほしい。原題「トランペットの音の消えるとき」という叙情の欠片もない安直なネーミングが残念でならない。「プライベート・ライアン」にちなんだものだと思われるが、プライベートとは「二等兵」という意味だということを知らないのだろうか。G・ホーン主演の「プライベート・ベンジャミン」は「ベンジャミン二等兵」ということだ。
[DVD(字幕)] 9点(2007-07-16 15:45:38)
2.  レマゲン鉄橋 《ネタバレ》 
戦争は個人対個人の戦いではなく、国家という組織同士の戦いである。そこに個人の思惑や好悪が介入する余地は無い。好まざる状況で好まざる命令とはいえ、反抗すること拒否することは不可能である。それを非人間的と言うかもしれないが、それが戦争の現実なのだと思う。おかれた状況の中で、命令の趣旨に沿って可能な限り敵に殺されないように智恵をしぼって戦い、準備と補給と運に恵まれた者が生き残り、そうでない者が死んでゆくのが戦場ではないのだろうか。クルーガー少佐は、唯一残っているレマゲン橋の防衛指揮官として、ライン川西岸に取り残された国防軍や避難民を一人でも多く東岸に脱出させるために、不足する兵力を敗残兵や負傷兵をかき集めて組織し、限られた装備で最善を尽くそうとする。しかし約束された援軍や戦車、自走砲は最後まであらわれることなく、爆薬が破壊力不足だったため橋を爆破することすら出来ない。一方で上官の点数稼ぎの為に常に激戦の最前線に送り込まれる米軍先遣隊。ベン・ギャザラ演じるエンジェルは、死んだドイツ兵から金目のものを奪う。エンジェルはドイツ軍のシュマイザー短機関銃を愛用している。朝令暮改の作戦変更に死傷者が増えるばかりで満足に休む暇も無い。彼らを死地に追いやるのは、銃火を交えている敵なのか。それとも後方から命令を下している味方なのか。戦い続けるために救援を乞いに司令部を訪れたクルーガー少佐は銃殺される。略奪を嫌悪していたシーガルだが、鉄橋の上でクルーガーのシガレットケースを誰のものとは知らず拾う。そこからタバコを出し、ケースを胸ポケットにしまおうとする。捕虜となったシュミット大尉がそれに気付き「失礼だが、それはあなたのものですか?」と尋ねると「戦友のものだ」とシーガルが応える。何ともしびれる映画だ。
[DVD(字幕)] 9点(2007-06-19 19:46:57)
3.  スパイダーズ 《ネタバレ》 
何なんだこの馬鹿女は!将来有望なボンクラ青年たちが次々と意味も無く死んでしまうのも、蜘蛛さんたちが街にあふれ出して暴れまわるのも、折角巨額の資金を投じた国家プロジェクトが破綻してしまうのも、全て一切合財このバカタレのせいではないか?お前さえいなければ、余計なことをしなれば、蜘蛛さんたちもボンクラたちも秘密の国家プロジェクトも天寿と目的を達成し、平和な社会に貢献していたに違いない。今まで様々なお馬鹿映画を観てきたが、これほどバカヒロインに本気で腹が立ったことがない。その意味では観客の心を激しく揺さぶる実に貴重な作品だった。いってんあげる。
[DVD(字幕)] 1点(2007-06-19 18:54:28)
4.  スウィングガールズ
観終った後、今でも延々と頭の中で「シング・シング・シング」が鳴り響き続けています。会議中でもどこでも頭と心はスウイングモードに突入中、まったくやばい。SG中毒になってしまいました。スウィングつながりで「ベニー・グッドマン物語」「グレン・ミラー物語」も観てしまいました。両作品もよい映画だと思いますが、同じ楽曲でも本作での演奏の方が頭に残りました。演奏の上手い下手ではなく映画の一場面として映像と音楽がストーリーの中でしっかりとマッチングしているのだと感じました。期待以上に心地よく爽快感のある映画でした。また邪道かもしれませんがDVDスペシャルエディションの特典ディスクのメイキングやサイドストーリーを合わせて観ると、主要メンバーは勿論ですが本篇では余り目立たないその他大勢のガールズたちの裏設定の広がりや演奏練習での奮闘ぶり、スタッフの熱意などを見ることが出来て一層楽しく本篇を見ることが出来ました。DVD収録の二種類のオーディオコメンタリーもなかなか楽しく、お陰で立て続けに三回繰り返して観ました。今でも中毒状態が続いていて「メキシカン・フライヤー」から「シング・シング・シング」演奏のラストシーンを毎日のように見ています。ちなみに「スウィングマン」(木下ほうか・宮崎あおい主演)は野球のバットでどつきどづかれるお話なので決して真似をしてはいけません。
[DVD(字幕)] 8点(2005-04-17 17:54:34)(良:1票)
5.  デッドゾーン
訳のわからない予知能力に振り回され自分自身に不安を感じながらも、じわじわと自分のなすべきことに近付いてゆき、恐ろしい使命を果たすウォーケンがとにかく上手い。ストーリー自体もひねりが効いていて、グチョグチョドロドロのクロちゃん作品とは思えない完成度ではないですか。何度見直してもいい感じの映画だと思います。
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-17 17:24:42)
6.  ミスター・ノーボディ 《ネタバレ》 
実に洒落た西部劇だぁ~。引退を考えている老ガンマン・フォンダが、彼に憧れている若いガンマン・ヒルに振り回され、挙句の果てには150人のワイルドバンチと戦わざるを得なくなるところまで追い込まれる。フォンダが窮地を切り抜けるのを本当に嬉しそうに観ているヒル。いろいろな仕掛けをするヒルがフォンダの凄腕を信頼しきっているところが面白くも可愛い。床屋で刺客に気付いていながら悠々と髭をあたらせるシーンも秀逸。老いた名人が若いものを育てるというシュチュエーションを真逆にしたストーリーが楽しい。若いヒルによってまさに「生きている伝説のガンマン」となったフォンダが、同じヒルの協力によって見事な花道を飾り、無事もう誰からも煩わされることのない完璧な引退を手にするところに拍手。観終わって心から嬉しくなるような映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-17 17:11:00)
7.  ローリング・サンダー(1977) 《ネタバレ》 
特別機からベトナムで捕虜になり8年間の収容所生活から開放されたレーン空軍少佐(ウィリアム・ディベイン)とジョニー・ボーデン軍曹(トミー・リー・ジョーンズ)が降り立つ。空疎な歓迎式典。レーンの妻と息子も出迎えに来ていた。レーンは収容所で受けた拷問の記憶に苦しめられていて、妻子とも心から打ち解けることが出来ない。妻はレーンの不在中、警官と恋仲になっていた。地元の慈善団体から贈られた2万ドル分の銀貨を狙って強盗たちが侵入する。どんなに殴られようとレーンは銀貨の在り処を言わない。強盗はレーンの右手をキッチンのディスポーザーに突っ込む。手首から先を失ってもレーンは沈黙を続ける。そのとき出掛けていた妻と息子が帰宅する。脅され銀貨の場所を教えると二人とも射殺される。重傷を負ったレーンは強盗たちの会話の中の仲間の名前とメキシコにある店の名前を記憶にとどめる。死を免れたレーンは「何も覚えていない」と語る。失った右手は義手。退院後のある日ダイナーに勤めるウェイトレスを旅行に誘う。しかしそれはレーンが自分で落とし前をつけるための旅であった。二連散弾銃の銃身を切り詰め、義手の鉤爪を研ぎ、ピストルへの弾込めの練習をするレーン。メキシコで記憶にある店を探し、女を囮に使って乗り込み、拷問まがいの所業で強盗たちの名前と立ち寄り場所を聞き出す。一方妻の愛人だった警官はレーンの挙動を不審に思い家を訪ね、切り落とされた散弾銃の銃身を見つけてレーンの意図を悟り、後を追う。そしてレーンと女が訪ねた店にたどり着くが、強盗たちに返り討ちにあう。レーンはアメリカに戻り、女と別れ、軍服を身に付けてジョニーを訪ねる。歓迎するボーデン一家。ジョニーに手を貸して欲しいとレーンは頼む。「奥さんと息子さんを殺したやつらですね」それだけを訊くとショットガンを分解してバッグにつめ軍服を身につけるジョニー。女たちは不吉な予感に不安を隠せない。父親だけは息子が何をしようとしているのか感づいているようだった。レーンとジョニーは売春宿近くに車を止め強盗団が宿にいるのを確認する。まずジョニーが客として宿に入りレーンは頃合を見計らって二階の非常口から侵入する。やがて血みどろの凄まじい銃撃戦がはじまる・・・。気だるいテンポで淡々とストーリーは進み、鑑賞後は復讐のカタルシスとは程遠いざらついたいやな残留物が残るたまらない佳作。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-04-17 16:31:41)
8.  真田幸村の謀略 《ネタバレ》 
錦之介さんが老けメイクでおぞましく演じていた家康が実に「悪い奴」でGJ!公開当時は「家康の首が50メートル飛ぶ!」という扇情的な宣伝がなされていたように覚えています。大阪冬・夏の陣での幸村や真田忍軍の活躍を描いており、史実でも家康の本陣まであと僅かまで攻め込んだ真田幸村軍が「実は家康の首を取った」というストーリーです。家康は影武者を多用したことでも知られていて小説では隆慶一郎さんの「影武者徳川家康」という傑作もあります。映画としては何ともテンポがゆるく、合戦シーンもチープな印象が強く、ラストに折角家康の首を飛ばすときにもカタルシスや爽快感に欠けるという感じがします。松方さんと秋野暢子のロマンスも不要といえば不要でしょう。それでも錦之助さんの存在感の大きさと松方幸村の健気さを愛したいと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2005-04-17 12:04:47)
9.  EM EMBALMING/エンバーミング
原作はとても面白いんです。本当に面白いんです。エンバーミングの方法なども詳しく書かれていて、主人公が遺体に真っ向から向き合い、様々な思いとともに修復作業を進めていくところや遺族の悲嘆や喜びもきちんと書かれた上で、物言わぬ遺体をめぐる事件や人間模様や愛憎などが絡み合いサスペンスとしても楽しめる小説なんです。映画を観てしまって原作もろくなものではないなどと思わないでください。邦画のDVDを買って後悔した三作品のひとつです。(ちなみに後は「I.K.U」、「修羅ノ介斬魔剣」京本政樹主演)
[DVD(字幕)] 2点(2005-04-17 11:41:08)
10.  催眠 《ネタバレ》 
「CURE」のようなサイコ・サスペンスだと思い、稲垣吾郎主演ということもあってある意味なめて観ていたら、最後にいきなりホラーに豹変して驚きましたぜ。ただのイカレてしまった心に闇を持ったトラウマ電波姉ちゃんがいつの間にやら無人の警察署で暴れまくり、天井から直下降して襲い掛かってくる(菅野美穂本人ワイヤー装着吹き替え無し)のには逆に感心してしまいました。天晴れと言ってよいと思います。これも菅野美穂であればこそ説得力があると言うもので、他の女優さんではいささか無理が大きすぎるように感じます。カンノ映画がもっと観たいと思わせてくれた一本でした。
[DVD(字幕)] 7点(2005-04-17 11:27:14)
11.  箪笥 《ネタバレ》 
父母と姉妹の四人家族。父親ムヒョンは医師か研究者。同僚か部下の女性・ウンジュと不倫関係若しくは好意を寄せられている。一家と母の弟夫妻、ウンジュも加わって自宅でパーティーの準備中、二階の妹スヨンの部屋の箪笥の中で母親が毒薬を飲み首を吊って自殺していた。スヨンは箪笥を開け驚き、母親を下ろそうと身体を引っ張ると箪笥が倒れてきて下敷きになってしまう。一階に居たウンジュは二階での物音に気付き様子を見に階段を昇ると外出するために部屋から出てきた姉スミと顔を合わせる。ウンジュは何か物音がしなかったかとスミに尋ねるがウンジュに敵愾心を持つスミは「あんたと一緒に居ることが苦痛で我慢できない。私の家族に一切関わって欲しくない」とウンジュの話に耳を貸そうとしない。スヨンの部屋で何か異変が起こったと感じていたウンジュだがスミの態度に怒り「いま家から出て行くことを後悔することになる。この瞬間は一生決して消えることなく繰り返えされるわ」と告げる。スミは外へ出て行き結局ウンジュはスヨンの部屋のドアを開けない。スミは家を振り返り一瞬戻りかけるがテラスにウンジュの姿を見て再び背を向ける。箪笥の下で姉に助けを求めるスヨンの声は誰にも届かずスヨンは息絶えてしまう。スミは母親の自殺、近くに居ながらスヨンを救えなかった後悔、ウンジュへの憎しみなどから精神に異常をきたす。母は父親とウンジュのせいで自殺し、ウンジュが後妻に収まり、スミとスヨンを虐待しているという妄想に取り憑かれる。スミはスヨンと戯れ、ウンジュに反抗し、父親にスヨンを虐待しているウンジュを追い出せとなじるが、姉妹を疎み夫(父親)の世話をしようとしているウンジュそのものが実はスミであった。ムヒョン夫妻(実は親娘)と義弟夫妻の四人での会食の際、義弟の妻は台所の流しの下に少女がいるのを見る。スミの妄想や常軌を逸した言動に疲れ果てた父親はスミにスヨンが既に死んでいることを告げウンジュを呼び寄せてスミに対面させる。父親はスミを病院へと連れ戻す。ウンジュは二階のスヨンの部屋であの箪笥から這い出てきた怨霊に襲われる。物語を時系列に沿って再構築するとこんな感じですか。スヨンが単にスミの妄想としてだけでなく霊としても存在しているところがポイントでもあり話を混乱させているところですがこれは意図されたものだと思われます。スミ役の女優さんの取り憑かれたような表情がいい感じ。
[DVD(字幕)] 7点(2005-04-13 14:55:49)
12.  ヘルボーイ 《ネタバレ》 
クロエネンが何と申しましてもイチオシです。原作ではどうやらただ慌てふためくベルクカッツェ的ヘタレキャラらしいのですが、本作ではトゥーレ協会随一のキリングマシーンとしてばったばったと斬り捲くり、その上、自傷手術マニアの変態野郎でゼンマイ仕掛の不死身くんと言うのですから嬉しい限りです。甘ちゃんキャラの比率が高い本作において非常に素敵な存在感を示してくれています。半魚人なのに水中で逃げ回るばかりで戦わず、しまいに傷つけられ狭い隙間に隠れて脅えているエイブなど、インテリヘタレの最たるものです。水から這い出してホッと一息つく半魚人には笑わせていただきました。それにつけてもギレルモ・デル・トロ監督のバケモノ映画は押さえるべきツボをしっかりと押さえてくれているので安心して観ていられます。FBIの高官がTVに出演した際、ヘルボーイの存在について追求され、証拠として提示された写真を見てからカメラに向かい「イエティ(雪男)、ネッシー、ヘルボーイ…それらの実在を証明するという写真が全てピンボケなのはなぜでしょう?」と語りかけるシーンなどたまりません。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-10 12:58:47)
13.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
「タイムライン」の如きゆるゆる映画と比較するのも愚かしい、タイム・パラドックス物としても実に秀逸な映画だと感じました。ほんとうに全く全然期待せずに観たため、予想外の面白さ楽しさに大変お得な感じがしました。「見れ見れ」と進めてくれてDVDを貸してくれたT君に感謝です。観終わった後、即効でDVDを購入しました。伏線やディティールもいちいち納得のきちんとしたSF映画だったことに大満足です。死んだはずの父親が最後に銃を持って息子を助けに現れるところなど思わず鳥肌が立ってしまいました。ええ映画ですじゃ。ただ邦題はもっとどうにかならなかったのかと思いますね。別に北極点を目指すわけじゃなし、ポイントは無線機なのですから。まあ安直に「タイムなんとか」と命名されるのも困りますが。とにかく「見れ見れ」映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-01 17:53:00)
14.  ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
よきものを見せていただきました。全力疾走のゾンビ、いいじゃないですか。四肢欠損障害者の方が扮するゾンビも大活躍。メイキングなどを観ていても演じている役者も実に楽しそうで、いかにも映画や役者が好きという感じでgoodでした。ストーリーもゾンビ魂溢れる展開で嬉しい限り。元ネタ「ゾンビ」ではモールの中に銃砲店があって弾や銃の補充をしていたのに、今回はアンディのガンショップネタを入れるためか銃砲店がモール内になく(又はM・ムーアの「ボウリング・フォー・コロンバイン」のお陰でスーパーでの銃の販売が自粛傾向にあるためか?)弾が不足して来るところもスリルがあって宜しい。何といってもクライマックスで「マッドマックス2」ばりの突撃ハリネズミ改造送迎バスがゾンビの海に突入していくところにクラクラ。車に取り付くゾンビをチェーン・ソーで滅多斬り(やや誇張表現有り、言うほど大活躍しません)、そうです、こんな対ゾンビ戦が観たかったんです。友人T君は鑑賞後に「夢で全力疾走のゾンビに追いかけられた」と実に羨ましい体験をしたそうです。私もそんな夢が観てぇ~。この映画をしっかりと観て常に教訓としていれば明日世界がゾンビに覆われようともきっとサバイバルできるはず。「ショーン・オブ・ザ・デッド」と「28日後・・・」と併せて学習しておくことがお勧めのナイスな作品でした。
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-01 17:52:27)(良:1票)
15.  空軍大戦略
ハリケーン、スピットファイヤ、ユンカースJu52輸送機、ストゥーカ急降下爆撃機、Bf109、ハインケルHe111などの実機が画面一杯に飛び回ってくれるのが嬉しい。また史実を割合忠実に再現しているところも実に気持ちが良い。実際ドイツ空軍の主力戦闘機Bf109は最高速度や武装は英国空軍のスピットファイアを上回っていたが、航続距離が600km余りであり、英国本土にとどまれるのは30分以下であったという。思うように英国空軍を撃滅できず、英国本土上陸作戦が行えないことに業を煮やした空軍最高司令官ゲーリング元帥が前線に督戦に来た時、ひとしきり檄をとばした後で「私は唯厳しいだけの司令官ではない。何か希望はあるか?何でも望みを聞いてやろう」と前線部隊指揮官たちに問い掛けると、一人の戦闘機隊司令(アドルフ・ガーランドがモデルたと言われている)が「スピットファイヤを1個中隊ください」といいゲーリングが鼻白むシーンなども創作ではなく史実である。英国空軍内での路線の迎撃方法をめぐる対立なども実際に深刻であったという。チェコやポーランドの義勇兵のエピソードも楽しい。また本作では英独両軍が死力を尽くして戦っている姿を、双方に公平に描いていることが実に気持ちが良い。航空機と人員の余りの損害の多さと対ソ連戦開始のために英国上陸作戦が「無期延期」になり、無数の上陸用舟艇が係留されている海岸沿いの道路で進攻部隊の兵士が救命胴衣を次々と道端に積み上げるラスト近くのシーンなども、この戦いが戦争の転換点であったのだと言うことを強く感じさせていた。きちんと偏見抜きの史実を描く姿勢がエンターテインメントとして成立する良いお手本のように思える。戦争映画というジャンルに関して、反戦思想映画でなれれば「好戦的映画」というレッテルを貼る向きもあるが、映画は見る側に選択権があるのだから「嫌だ」と思えば観なければよいだけのことであり、面白いと感じることができればその人にとってはそれが「良い映画」だというだけだといつも思う。本作ではベテランの英国空軍指揮官を演じているロバート・ショウが、歴戦のドイツ軍機甲部隊指揮官ケスラー大佐を演じている「バルジ大作戦」もお気に入りの映画。
[DVD(字幕)] 10点(2005-04-01 17:51:06)(良:2票)
16.  ファントム・オブ・パラダイス
ポール・ウィリアムズ演ずる悪魔に魂を売った作曲家兼プロデューサー・スワンが最高です。実際本作の全ての楽曲はこの人が作っているし歌っている(ジェシカ・ハーパーのところはハーパー本人が歌っている)。ジョディ・フォスターが地下酒場の歌姫を演じていた子供だけのミュージカル・ギャング映画「ダウンタウン物語(原題:バクジー・マローン)」の全ての楽曲を書いている人でもあります。マイ・フェバリット・ムービーの一本です。全体を漂ういかがわしさが堪りません。
[映画館(字幕)] 10点(2005-04-01 17:49:58)(良:1票)
17.  ラッキー・レディ 《ネタバレ》 
禁酒法時代、たまたま意気投合した小悪党三人組ミネリ、ハックマン、レイノルズ。船を使った密輸業者として成り上がっていく。全編スタイリッシュでユーモアに満ちている逸品。銃撃戦のシーンも迫力があって満足。一番笑ったのは、乗っている小船にマシンガンで穴を開けられ、段々船は沈んでゆき頭まで海中に沈んでしまうのだが、最後までオールを漕ぎながら敵に向かって悪態をつくジーン・ハックマン。口が水中に沈んでも悪態をやめず被っていた帽子がぷかぷか浮かぶ水面にぶくぶくと泡が立っているところなどもう最高。ヘタレのレイノルズもいい味を出している。ラスト近くでギャング団に向かい、弱小密輸業者たちの船が集合し舳先を揃えて挑むシーンなど思わず感涙。とにかく楽しませてくれる一本。早急にDVD化を希望。 
[映画館(字幕)] 10点(2005-04-01 15:09:55)
18.  UPRISING アップライジング<TVM> 《ネタバレ》 
ドイツ占領下ワルシャワ・ユダヤ人ゲットー蜂起と失敗を描いている。悲惨さを前面に出したホロコーストものとは一味も二味も違うユダヤ人レジスタンスものの佳作。老若男女を問わず様々な手段で戦うしたたかな不屈の精神が実に小気味良い。記録映像かも知れないが、急勾配の屋根の上で身体にシーツのようなもので作った命綱を結びつけ、振り子のように揺れながら屋根を走り反動をつけて、眼下のドイツ軍めがけて火炎瓶を投げつける女性レジスタンスの映像など、圧倒的な迫力がある。ユダヤ人の利益のためと信じて穏健策をとろうとするユダヤ評議会議長ドナルド・サザーランドの悲哀、鎮圧する側のドイツ軍将軍役のジョン・ボイトの中間管理職の苦悩もなかなかいい味。史実では蜂起に手を焼いたドイツ軍は80cm列車砲まで持ち出してワルシャワを砲撃し、辺り一面を月面のような廃墟にしたという。「戦場のピアニスト」(私はこの映画のどこがよいのか全くわかりません)よりも本作のほうが遥かに好感が持てた。
[DVD(字幕)] 8点(2005-03-30 19:10:02)
19.  風とライオン 《ネタバレ》 
ライズリ(ショーン・コネリー)が遊牧民を率いて出陣するシーンなど理屈抜きで格好いい。拉致されたペカデリス(キャンディス・バーゲン)一家が脱出する際見張りの頭に鉢を叩きつけて気絶させてライフルを奪い、流民に売られそうになるとナイフを振り回し銃を撃ちまくって母と妹を守ろうとする少年も男前。ライズリとルーズベルト(ブライアン・キース)の男気対決も楽しい。「ペカデリス親子の命かライズリの死か」と叫び、自ら撃ち殺した灰色熊(を横に「奴から見れば我々こそが侵入者なのだ」と語り、「ウィンチェスター社宛に『なぜ米大統領が満足できるライフルが米国で造られないのか』と伝えてくれ」ととにかく男気むんむん。米領事館に乗り込み「軍事介入だ」とジェフリー・ルイス領事に圧力をかける提督と海兵隊大尉。岸壁に整列した海兵隊ライフル中隊の先頭に立ち知事宮殿に行軍、戸惑う警備隊に向けていきなり発砲、公邸内に突入し実力で制圧「ただではすまんぞ。気でも狂ったのか大尉」と非難する知事にサーベルを突きつけながら満面の笑みを浮かべ「イエッサー」、独軍が介入しライズリが捕らえられた時ペカデリスが「ルーズベルトは約束を守るはず」とライズリ救出を依頼(首にナイフを突きつけて)されたときに「先に口で言っていただければよろしいのに」と優勢な独軍相手のドンパチをお気楽に承諾するジェローム大尉。能天気かつ無謀で無意味に勇敢な大尉と彼が信じる「アメリカの正義」が実に愉快。これぞミリアス魂。押し寄せる遊牧民に独軍は野砲で攻撃。近距離に迫った騎馬隊に対しては弾種を「榴散霧弾」(弾頭に青いラインが入る芸の細かさ)に変更して発射、広い範囲に着弾煙が生じて複数の騎馬兵が一斉に倒れるところなども注目シーン。刀を目の前に構えて不敵に笑いかけるライズリに応じて拳銃をホルスターにしまいサーベルを抜いて顔の前に構える騎乗した独軍騎兵将校…燃えますぜ。ホワイトハウス内で倒した熊の剥製を前に人払いをして「貴殿は風、我はライオン。強大な風がいくら吹こうとも我は大地に足を踏みしめて耐える。風はそこにとどまることかなわず、ただ吹き去るのみ」というライズリの手紙を一人で読むところは明らかに黒澤監督「七人の侍」の焼き直しと思われるがルーズベルトの孤独がよく滲み出ていて秀逸な出来だと思う。
[映画館(字幕)] 10点(2005-03-30 18:26:45)
20.  ヤコペッティの大残酷 《ネタバレ》 
ヤコペッティ流のモンド映画と思いきや、実はエロの皮を被った地獄ファンタジー。地方のことで「エアポート'75」か何かの併映で劇場で観ましたが、こちらの方が強く印象に残っています。宗教審判での拷問シーン(裸の尼僧をローラーにかけると紙のように薄っぺらになる)、ヒロインの居城(中世の設定)にバイク集団が襲い掛かり、シャワーを浴びていたイスラエルの女性兵士がアラブ人の兵士と繰り広げる裸の銃撃戦・・・。ストーリー性重視しない中世や現代や未来が入り乱れる展開に戸惑いつつ、画面にあふれるヌードやエロチックな科白にかなり気恥ずかしさを覚えました(当時私は中学生)。そして主人公カンディドが地獄遍歴の果てにたどり着いた流れる時の河の畔でただ「老い」だけが現実として存在するというラストが妙に印象深く心に残っています。
8点(2005-03-28 13:14:07)(良:1票)
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