Menu
 > レビュワー
 > 一般人 さんの口コミ一覧
一般人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 83
性別
自己紹介

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ルパン三世 カリオストロの城 《ネタバレ》 
久しぶりに見たので書き込みます。  この作品は今でもある意味宮崎アニメの頂点に有る作品だと思います。 この頃のキャラクターは活々飄々として余裕たっぷりです。  これは作画の大塚康生氏に寄る所が大きいと思いますが パンクでジャンケン、カーチェイスと手榴弾、崖のぼり、ワイヤーロープ、謎とプロレス。 どれもどうやって観客を驚かすか笑わせるかを逆に彼等が手ぐすね引いて待っている。  観客が観ているのでは無く作品の中のキャラクター達が観客に観せて居るんです。 だから1度観ても2度目、2度観たけど3度目。 何度も観て分かっているはずなのにまた観てしまう理由でしょう。  もう2度と戻りっこ無い時間の流れの中でこの作品だけはいつまでも色褪せない。 凄い事だと思いますね。  ここからは生臭い話なので興味の無い方は飛ばして下さい。 宮崎監督自身あれだけの才能も持ちながらも長く不遇の時代を経て 貧乏暇なしのアニメというジャンルを切り開いてこられたパイオニアです。 監督が居なければ今の世界的な日本アニメというジャンル分けは無かったでしょう。 ただしかしその仕事も今は壮年期に入っている。刈り入れの時期に入っているかの様です。  最近の作品がこの頃の。。。と、いうのは禁句かも知れませんが 他の作品と見比べてもやはり宮崎アニメの頂点がココに有るのは間違い無いと思うんです。 それをもう1度新しい形で観たいと思うのはファンの我侭でしょうか。    
[DVD(邦画)] 10点(2006-05-19 04:12:32)
2.  太陽を盗んだ男 《ネタバレ》 
いま見終りました。素晴らしい作品です。 まず1つ言いたいのはイデオロギーうんぬんと言う前にこの映画は1級のエンターテイメント作品ですね。  主人公は奇異な行動で知られる中学の理科担当の教師で昔は爽気を持って授業をしたが今はまったくやる気が無い。 そんな時に事件が起こる。天皇に会わせろと62式機関銃(たぶん)を引っさげ彼の担当のバスをバスジャックする老人。 それを阻止しようとする頑健でタフで有能な角刈り警官。 彼は否応無しに渦中へ巻き込まれますが反面そのどれもが彼にとっては非日常的で刺激的だった。 よし!俺もやろうと決意する。  原子力発電所に忍び込み核燃料を盗み出し濃縮しやがて銀色に輝くプルトニウム239を精製するのに成功する。 このプルト二ウムを作ってゆく過程が凄いです。。。これでよく映倫通ったもんだと思いました。 それぐらいリアリティーたっぷりです。  兎も角主人公は原爆を完成させ国家を相手に交渉を始めますが 実は自分自身がこの国の戦後体制に冒されて居るのを知る。 この国に不満は有るがじゃあこの国をどう変えたいのか? それは主人公自身にも結局分からない。仕方なく部屋に帰り所無く原爆を抱えて眠る主人公。 この辺りの演出も非常に素晴らしいですね。  いうなれば原爆作成は彼の自己表現であり他者との繋がりを作る道具だったのかも知れません。 その繋がりに選んだのがバスジャックのタフな警官といつも聞いていたラジオ番組のディスクジョッキー。 しかし対立と葛藤の中、最後はそのどちらも死んでしまう。 また彼自身も放射能被爆により先が短い事を知る。。。  しかしまあ、この監督さんは凄いですよ。まったく。 自分が拘りたい所は徹底的に拘りますがその分粗も多い。 後半のカーチェイスやヘリ襲撃場面、ムチャな原爆奪還、「細かい部分はええんじゃ!!」っていう監督さんの声が聞こえて来る様でした(笑) ラストの原爆爆破シーンは同時の映像技術では難しかったのでしょう。これで良かったと思います。 ともあれこの戦後社会を一刀両断した切り口の鋭さをはじめ これだけの内容を1本の映画にみごと収め切った事には驚嘆を禁じ得ません。 このジャンルでは正に日本映画史に残る作品だと思いました。 
[DVD(邦画)] 9点(2006-04-22 14:44:09)
3.  砂の器 《ネタバレ》 
いま観終わりました。素晴らしい作品ですね。 日本社会の暗部とでも言うのでしょうか。 この映画では「らい予防法」や日本におけるらい病患者の国家的な囲い込みについて何も描かれていません。 と、言うよりこの映画を作った製作者側が意図的に描かなかった。 1974年当時これを描けば即発禁に成ったでしょう。だからこういう手法を取ったと思われます、  明治以降この法律によってらい病が発覚した者は強制的に隔離所へ隔離され男性は強制断種(去勢) 女性はもし妊娠していた場合強制的に中絶させられました。 これは当時患者保護と国家保全の為の善意であるとされました。  また60年以上も前にハンセン病(らい病)特効薬(プロミン)が発見されて患者を隔離する必要すら無かったのに 日本政府はなんと平成8年(1996年)に到るまでまでこの「らい予防法」を撤廃しなかった。 それは明治以降行われてきた余りにも酷い隔離収容所の実体が戦後明るみに成るのを 厚生省を初めとした政府官僚が恐れたからです。 だから戦前からの患者がほぼ死に絶えてしまった1996年にやっと初めて実体が公に成った。 ですが明治期以降の酷い虐待が行われていた隔離所の具体的な実体については今となってはもう殆ど分かりません。  この映画に出て来る刑事や警察官は実に誠実で正義感に溢れています。 またらい病に苦しむ親子を助けた三木という警察官は非常に親切で面倒見が良い。 しかし裏を返せばこの警察官の善意により諸国を放浪していたらい病患者が囲い込まれ 強制的に惨い隔離所へ送り込まれたのです。 10歳の子供が自ら嘘を言い戸籍を消し生きている父親に会えなかったのはなぜか? 尋ねてきた警察官に別れて以来待ち望んでいた息子を知らないと言わざろえなかったのは何故か?  それは戦後もらい予防法により患者の家族や親類に到るまで調べられもし発病の疑いが有れば 即隔離所へ送られていたからです。らい病の潜伏期間は長い人で数十年に及ぶので患者の家族や親類は回りの人間からはもちろんの事 当局による監視まで有ったそうです。  だから製作者側は殊更に正義の警察官を強調し警察官の行った善意で戦後体制を皮肉った。 映倫の許認可を出す人間はどういう気持ちでこの映画を見たのでしょう。 ともかくそれがこの映画におけるもう1つの真意でも有ります。 
[DVD(吹替)] 8点(2006-04-19 23:52:50)(良:2票)
4.  田園に死す 《ネタバレ》 
いま見終わりました。いつか見たいと思ってた映画だったですが。  私は小説の方はまったく読んでないんですが、この映画の本質はなんと言うんでしょうか 日本の山村には、古くから奇習や因習と共に外帯的に広がりの無さから  外から見ると相当おかしい倫理や常識が、実は今でも罷り通る地域が多数有ると聞いた事が有ります。  手塚治虫氏の著書に「奇子」という、近親相姦を題材にしたこの手の悪しき村社会を描いた漫画作品が有りますが つまり日本というのは戦後、外面だけは高度成長を果たし、小綺麗な町並みを手に入れたが 1皮剥けば寺山氏の描く魑魅魍魎が跋扈し、その歪を覆い隠しつつ履行する社会なのである。  と、そんな感じの風刺が数多く出てきます。まあ、それだけじゃ無いんですけどね。 また氏独特な田臭と言うんでしょうか。土臭い演出がより一層それを際立たせています。  その他、個性的な登場人物が多数出てきまして、その中でも一番印象に残ったのは 死神装束の噂婆さん達を、もっとも忌まわしく、象徴的に描いている事です。  実は彼女達こそ日本の古き因習の根源であり  しかしその一味でもある母を持つ寺山氏自身の弱点であり だがそこから遁れ様としても決して遁れられぬ宿命であり そしてこの映画唯一にして最大の矛盾点でも有る。こんな所でしょうか。  ラストで殺すはずだった母との食卓を現代の町並みと重ね合わせた事が 氏の苛立ちと葛藤を如実に表しています。 今と成ってはあの頃がそういう時代だったのか としか言えませんが ある意味、この作品も戦後史の1つなのかも知れません。        
[DVD(邦画)] 8点(2006-04-12 21:23:34)
5.  アルカトラズからの脱出 《ネタバレ》 
この映画の凄い所は話の筋自体は大したアクションもどんでん返しも無く 淡々と進んで行くにも関わらず、逆に緊縛感は映画が進めば進むほど増大し まったく観客を飽きさせない事です。  シーゲル特有の癖の有るアングルから舐める様に撮られた独房 味気ないコンクリートの壁、冷酷な看守、そして1癖も2癖も有る登場人物。。。  彼等は凶悪な犯罪者では有りますが、ある者は二十日鼠を愛し 自分の食べ物を分け与えて育てていたり また有る者は絵を愛し、描いた自画像に実際には有るはずの無い菊を描いて自分の自由を表現します。  主人公のモリスは聞きます「菊は何処に有るんだ?」 絵描きと呼ばれる囚人は言います。「それは心の中だ。彼等(看守)も私の心の中までは縛る事は出来ない」と。  ともかくこの映画は立場はどうあれ、人間はいつどんな時も自分の持っている自由が 奪われれば奪われるほど、逆に自由を追い求めると言う哲学が根本に敷かれていて  それが全編重厚なイメージと共に観客を引き付けながら いやが上にも増して行く緊迫感をあえてギュウギュウと押さえ付けながら クライマックスでは一転、一気呵成に駆け上がって行く。  警報が鳴り響く中、床にコロリと転がったモリスの首人形を見て笑った黒人が 事の全てを凝縮し 痛快にこの作品を表しています。     
[地上波(吹替)] 10点(2005-08-01 18:39:41)(良:3票)
6.  皇帝のいない八月 《ネタバレ》 
この映画は多感な時に観たからでしょうか。相当印象に残っている映画で封切りの時に見てその後20年ぐらいした時にもう1度見ました。話は変わりますが私の年代ってシラケ世代とかって言葉で括られておりまして70年安保以後に青春時代(と言っても未だに実感は湧きませんが)を過ごし世の中に対して無関心で無気力なのがカッコ良いと言われてた時代でした。  この映画は一見右翼賛美の様に勘違いしますが 内容は極右思想に感化されクーデターにまで至る若い青年将校やそれに扇動されて行く兵士の狂気を描いています。 基本的に平和の尊さを~とゆうまあ、建前のみは従来の日本でよく作られる自虐戦争映画の手法を取っているかに見えますが ところがこの作品はそうじゃ無い。 それを覆すべく全編非常に刹那的に描かれていてしかも淡々とクーデターが進行して行く。 それがかなり怖かったですね。また吉永小百合が良かったです。女の情念を見事に演じていました。  またこの映画ではそれまで邦画では余り描かれて無かった政治的な謀略や 事後処理の悪しき裏工作などがもうこれでもかと言うぐらいにテンコ盛りに出て来ます。 反乱軍の首謀者である青年将校は特急桜(笑)を乗っ取り自分の意とする所を時々激しながらも陶々と乗客に語ります。 彼の言い分は確かに滑稽では有りますが 今と成っては作られた平和主義に浸りきった乗客達もかなり滑稽ですね。それを象徴的に描いている。  まあ、陳腐な手法や稚拙な演出なども確かに有りますが それまでの戦後の日本映画と言いますと文芸作品か戦争自虐作品しか作れなかった当時にあって これだけのメッセージ性を盛り込んだのはかなり画期的な事だったのではないかと思います。  また最後も非常に悲劇的で逆に当局のずるさと悪逆さを曝け出して 主人公達がそれにより昇華したかの様なラストでした。玉と砕けても全き瓦として。。。ですか。 いや、賛否有るかと思いますが私は嫌いでは無かったです。 少なくとも彼等は彼等自身で考えた理想を実現しようとして事を起こした。 それまでの旧軍酷悪に元付く自虐戦争映画と違うだけでこれだけ受ける印象が違うのかと思いました。  当時の不評もやはり時代が早すぎたとゆうかなんとゆうか。 作り方が偏屈だったからでしょうね。建前と本音の違う映画って事で。 ただ繰り返しますが私はこうゆう味付けは好きです(笑)
[映画館(邦画)] 8点(2005-07-13 03:21:48)
7.  ジャッカルの日 《ネタバレ》 
これずううっと前にBSで黒沢明が評価した映画集とかなんとかでやってたのを見た事が有ってリストから題名見たら投稿したくなっちゃいました^^; 古い映画で画質も古臭くて最初は期待せずに見てたんですがこれがトンデモナイ快作でしたね!びっくりしました。 特に小技として出て来る特殊銃や古いアルファロメオなど製作者の繊細な感性が全編ににじみ出ていてプロット脚本共非常に丁寧に作りこまれています。 主人公は凶悪な暗殺者なんですがプロフェッショナル。次第に追い詰められて行くにも関わらず次々と警察の裏をかく所など正に拍手喝采です。そうゆう感情移入が自然に出来てしまって話に引きずり込まれてしまう辺りが並みの出来な映画では無い所でしょう。 最後のクライマックスなどは正に脱帽。家族と一緒に見ていたのですが みんな「あ!ああ!!」っと驚愕の声を上げてしまった程でして ともかく1度見て損は無い作品です。 
10点(2004-02-01 01:35:09)(良:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS