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anemoneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 646
性別 女性
自己紹介 2006年のレビュー本数4本ってあんまりですわね。
2005年には「姑獲鳥の夏」まで見ていたクセに。
ってこういう使い方やっぱ邪道ですよね。来年こそは。

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1.  南極物語(2006) 《ネタバレ》 
すみません、オリジナル版の方をわたしは一生見ないので、わたしのレビューは誰の参考にも絶対ならないのですが、とにかくマヤの可愛さにしびれました。とにかく犬が可愛くて賢くて見どころ満載。イタリアがあんなにすごい雪上車を持っているのにアメリカ基地は何故か犬ぞり(しかも現在南極に犬の持ち込みは禁止されているw)、取り残された犬たちはカモメは襲っても可愛いペンギンには決して手を出さず、抜群の連携プレイで華麗に獲物をゲット。などなど、とにかくツッコミどころには事欠かないが、ディズニーならではのファンタジーだと割り切って見れば「犬が可愛い」、とにかくこの一言に尽きます。わたしは比較的割り切りやすく、しかも動物で涙を絞り取ろうとするあざとい映画よりは、動物を使った可愛くて楽しくて誰もがハッピーになれる映画の方が圧倒的に好きです。よって8点。史実がどうの、オリジナル版がどうの、と文句を言うには、あまりにも現実離れしすぎているのでかえって割り切れました。たぶん「スノー・ドッグス」の犬たち一式、もう1本ぐらい何か撮ろうよ、って感じの企画だったんでしょうけど、「スノー・ドッグス」より楽しいです。しかしまあ、首輪の外れなかったオールド・ジャックに、犬たちが半年間エサを運び続ける展開だったらどうしようかとちょっぴりドキドキしました。一番失敗だったのは、「南極物語」のハリウッド版だと言ってしまったコトでしょうね。関係ないフリしておけば、もっと楽しい映画にできたのに。
[DVD(字幕)] 8点(2008-09-01 00:44:37)(良:1票)
2.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
ここに描かれた人々と自分自身との間に明確な線引きは出来ないと理解する人であれば、この映画と何かを共有することが出来るだろう。人は生まれながらにして弱く、それでも他者に競り勝って生き延びることを遺伝子レベルでインプットされた動物である。共産革命という理想の前に、より優位に立とうとして争ったのは彼らが特殊な思想に洗脳されていたからではなく、掲げられた理想がどのようなタイプのものであっても同じことが起こっていたに違いないとわたしは思う。集団というものが宿命的に持っている要素が凝縮され、さまざまな不運の積み重ねによって壮絶な粛清、逃走、自滅への道をひた走って行く。昭和という時代を語る上で、避けて通ることの出来ない日本人の恥ずかしい記録を、若松監督は同じ時代を生きた映画人として、強い使命感から1つ1つフィルムに刻みつけた。自主制作という言葉の響きから連想されるよりもはるかに完成度は高い。その圧倒的なテンションの高さは、3時間10分という長編をかたときも飽きさせず、スクリーンに釘付けにする。学生運動が時代のかいた汗だとしたら、連合赤軍とあさま山荘は掻き崩された汗疹の傷だ。歴史の中で一瞬の点としか捉えられることのないこの事件は、人が人でいる限りたぶんどんな時代、どんな社会でも繰り返される可能性を秘めている。
[映画館(邦画)] 10点(2008-05-02 09:56:25)
3.  ロンゲスト・ヤード(2005)
ガイ・リッチーの「ミーン・マシーン」と日を空けずに見てしまったため点が辛くなりました。普通のアメリカのスポーツ娯楽映画としてはまあまあだと思うのですが、そもそも何故アダム・サンドラーなのかが誰にもわかりません。アメフトはおろかスポーツ選手にも見えませんし、たしか身長178ぐらいあったと思うのですがまるで小人。バート・レイノルズを担ぎ出して来たせいではっきりと主役がボケました。「ミーン・マシーン」が人間模様を丁寧に描き出していたためか、キャラクターの粗さばかりが目立つ結果となりました。クリス・ロック、ウィリアム・フィクナーなど脇役陣は非常に良い味を出していると思いますが、アダム・サンドラーのファンとしてはやっぱりいつものメンバーの登場が欲しいところ。ブシェミやダニー・トレホあたりの「コン・エアー」メンバーで固めてくれたらかなり盛り上がれたような気がします。アダム・サンドラーという意表を突いたキャスティングで、例えになるかわかりませんが「太陽がいっぱい」と「リプリー」ぐらい良い意味で予想を裏切る斬新さを期待してしまいましたが、その期待に応えてくれたのはやっぱり「ミーン・マシーン」の方でした。「ウォーターボーイ」と併せて見ると違った意味で面白いのかも。
[DVD(字幕)] 6点(2007-04-21 02:17:08)
4.  ミーン・マシーン
刑務所モノのセオリーを踏襲しつつほどよくはみ出した感じがさすがガイ・リッチーという感じで楽しめました。こういう映画はキャラクターが命だと思うんですが、個々のキャラクターにきちんと愛着を感じさせてくれるあたり、やっぱり登場人物の多い作品を扱い馴れているだけのことはあると思います。これ以前の作品に比べると話が素直ですが、こういうのは遅れて来た青春モノと捉えて素直に感動するのが一番良いんではないでしょうか。スポーツを通じてみんなのココロが一つになって行く、みたいなシャラ臭い話ですけど、どうせならこのぐらいシンプルなメッセージの方がわかりやすくていいじゃん?と思う立場から高得点を献上します。ガイ・リッチーらしい仕掛けもところどころにあるんですが、敢えてシンプルな作りを心がけているなあと感じました。TPOを守れることもプロとしての大切な技術だと思います。観終わった後の好感度は非常に高かったです。
[DVD(字幕)] 9点(2007-04-19 01:23:54)
5.  セレンディピティ
地味なラブコメにも意外な傑作ってけっこうあると思うんですけど、残念ながらこれは普通に地味なだけでしたね。細かいところでちゃんと笑えるし映画でニューヨーク観光が出来るというのも決して悪くないな、とは思うんですけど、ちょっと主人公2人の現在のパートナーが可哀想に思えてしまって2人に肩入れ出来ませんでした。普通の彼氏彼女の間柄ならいざ知らず、婚約しちゃったら相手に致命的な落ち度でもなければ裏切ったらだめでしょ、と思うわたしがちょっと古いのかも知れませんけど。やっぱり結婚って最後の最後まで「ホントに大丈夫かしら?」って不安は誰しもあると思うんですよね。その不安から「運命の出会い」に逃げるのってもっと心配じゃないのかー?って。まあファンタジーにそこまで現実味を求めてもしょうがないんですけど、わたしのイメージではジョン・キューザックってどうしてもリアリティの人なんで、やけに話が中途半端になった気がします。ロケーションや街の遠景はすごく雰囲気の良い映画なので、あと1ミリでいいから話が追いついていればなぁ、と。ケイト・ベッキンセールはやっぱりとびきり可愛いです。彼女のファンだったらあと3点ぐらい余裕でプラスしちゃえる映画だと思います。それほどでもないわたしには、可もなく不可もなく、という感じでした。ひまつぶしだったらもうちょっと面白い映画いっぱいあるしね。
[DVD(字幕)] 5点(2007-04-16 00:20:37)
6.  N.Y.式ハッピー・セラピー
どういう経緯でこういう配役になったのかはわかりませんけど、これは間違いなくベン・スティラーの役でしたね。ジャック・ニコルソンを担ぎ出したことでゲストスター盛りだくさんの濃い顔ぶれになりましたけど、ごめんなさい、やっぱりアダム・サンドラーだけがどうしようもなく浮いていました。彼は基本的に陰よりは陽、精神的にタフなキャラだと思うので、幼少時のトラウマに悩む主人公という時点で決定的にNGだったと思います。顔ぶれ的にも、アレン・カヴァートがかろうじて場違いな役で出ている程度で普段のサンドラー映画の空気はほとんどナシ。なんかよくよく見たらいつの間にかカヴァート製作総指揮までやっちゃっているし、この二人でどうしてここまでキャスティング先行型の映画が出来ちゃったのか不思議で仕方がありません。ニコルソンはここ10年ほど正直役に恵まれてないと思いますが、この役はまぁ良かったんではないでしょうか。問題はニコルソン以外のメンバーですね。存在一つで周りをここまで必死にさせてしまったんだとしたら、残念ながらもう彼の居場所はどこにもないっていうことかと。もしもわたしが役者をやっていたら、共演者にジャック・ニコルソンがいたら当然死ぬ気でやりますしビビります。そうさせないのが、名優であったり、名監督であったりするんだと思いますが。
[DVD(字幕)] 5点(2007-04-14 02:53:06)
7.  ビッグ・ダディ
アダム・サンドラーの映画なのにブシェミ一発で笑いを取るというやり口に爽快なヤラレタ感がありました。一応ジャンルとしてはファミリー映画なんでしょうが、どちらかというと「オトナの事情」の方にシフトしているあたり、やっぱりアダム・サンドラーなのかなと。いつものメンバーでいつものようにやってるところにたまたま小道具としての子役が放り込まれたようなものなので、彼らのノリを理解してない人には中途半端に見えると思います。そういう意味では、決して高い評価をあげて良いものではないと思いますが、アダム・サンドラーをはじめ常連メンバーのキャラクター設定が一番ツボってるなーと思えたので、彼のこれまでの作品の中では正直一番好きかも。もう少しサンドラー自身で笑いを取っても良いんじゃないのかなーという食い足りなさは残りますが、実はブシェミの使い道を一番良く心得てるのって不思議にアダム・サンドラーとジェリー・ブラッカイマーだったりするんですよね。さりげなくトイレのホモネタとかけっこう笑えました。子役はなかなか達者な上に必要以上に可愛いです。気楽に見るにはなかなか楽しい作品だったと思います。 (追記)クリスティ・スワンソン全くわかりませんでした。歳月ってムゴいですね^^;
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-14 02:36:31)
8.  ジェリー
久しぶりに良いものを見せてもらいました。事件が起こるために特別な状況は必要なく、映画を撮るために特別なセットも必要ない。普段着のまま、手ぶらで荒野を彷徨うことになった若者たちは多くを語らず、文明に馴れ親しんだ人類を謗りもしない。200年前、彼らの先祖たちがその手で切り開いた大地はただ自然だけが持つ非情さで若者たちに襲いかかりもせず、助けることもない。あらゆる意味で実験性の高い作品ではあると思いますが、これだけのミニマムな条件で最後まで飽きさせずに緊張感を維持した手腕はお見事と言うより他にないでしょう。ネイティブ・アメリカンたちには土地を「所有する」という概念が無かったそうです。あまりにも広大な自然の中では、広さという感覚すら無意味であることを、この映画はただ沈黙のうちに語っています。そしてその広大な大地と、その土地を切り開いて来たという歴史こそが、アメリカの持つ最大の自信なのだとわからせてくれます。これは誰にでも起こり得る危機的状況をモチーフにした大地賞賛であり、人間というものの無力さと本能の悲しさを大自然の中での彷徨という形で描き出そうとした映像としての実験。ガス・ヴァン・サントの映像作家としての心意気を感じさせられました。一人で見るべき映画だと思います。
[DVD(字幕)] 10点(2007-04-08 03:01:40)
9.  ステイ
作り手の熱意だけが熱く空回っているなぁ。でもこの雰囲気作りは嫌いじゃないです。映像の懲り方なんかもこの手の映画としてはうるさすぎず、ほどよくスタイリッシュでやり過ぎ感も感じませんでした。NYを舞台にしているのにあまりNYらしくないのは主人公がユアン・マクレガーだからなんでしょうけど、同じ街でもマクレーン刑事がドタバタ駆け回っているのとはずいぶん感じが違いますね。やはり特筆すべきは映像の作り込み方。インテリアや登場人物のファッションにも徹底的なこだわりが見えて好きな人には楽しめる映像ではないかと思います。特にナオミ・ワッツの衣装は最初から最後まで素晴らしいものばかりでした。地下鉄やNYの夜景など、雰囲気一発で乗れる人にはお勧め出来ると思います。ストーリーはツッコミどころ満載ですが、こういう映画はあまり細かいことは考えずに環境ビデオだと思って楽しむのがコツではないでしょうか。個人的には「ドニー・ダーコ」や「ガタカ」のテンションが楽しめる方に是非お勧めしたいです。何度も見たいかと言われると、うーんそれほどでも、というしかありませんが。ジャニーン・ギャロファロが出ているというので借りて見たんですけど、あんまり出番が無い上に暗い役だったので(映画自体あんまり明るくはないですが)、ファンとしてはちょっと期待はずれかな。主人公がジュード・ロウだったらあと2点ぐらいあげたかったですね。  
[DVD(字幕)] 6点(2007-04-05 02:51:53)
10.  50回目のファースト・キス(2004)
おおざっぱに言えば究極のファンタジーですけど、アダム・サンドラーがやるとこれもアリかな?と素で思えてしまうんですよね何故か。普段から目線のイッちゃってるドリュー・バリモアの個性も、忘れん坊のルーシーにとてもヒットしたと思います。なんとなくキャラクター先行企画の匂いのする作品ですけど、たぶん訪れたことのある日本人も多いはずのハワイで、ペンギンが出てセイウチが出て、物語はとびっきりのファンタジーで、公開当時劇場にこの映画を見に行ったカップルが帰りにケンカになることはほとんど無かっただろうな、と思える作品でした(笑)何も考えずに楽しい映画が見たいな、と思った時にこういう映画に会えるとホッとしますね。SFでもないのにここまでリアリティの無い映画ってあんまり見かけないんじゃないですか。リゾートムービーとでも言うんでしょうか。ストレスフルな毎日をお過ごしの方には、是非お勧めしたいと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-04 01:54:23)(良:1票)
11.  ウェディング・シンガー
今ごろこんなの突然見ているわたしもわたしなんですけど。アダム・サンドラーはかなり好きな役者でけっこう見ているつもりだったんですけど、灯台下暗しって感じですね。この映画の彼はとっても普通のハンサムみたいで、それなりに芸風はかもし出してますけどむしろそちらの方が浮いてる感じ。映画全体がネタなんだと思えばなんとなくそうとも見えますけど。これ見て「アダム・サンドラーってかっこいい」なんて思ってうっかり「リトル・ニッキー」なんか行っちゃったらどうするんだろう、なんて余計なお世話なんですけど。ドリュー・バリモアはすごく苦手なんですけどこの映画では性格の良い女の子を好演していると思います。泣き顔やしかめっ面の可愛い人ですね。ブシェミの友情出演とか、現ベン・スティラー夫人のクリスティン・テイラーとか、アットホームなキャスティングも楽しめると思います。普通に楽しめる普通の映画ですが、実はそういうオーソドックスなものを飽きさせずにちゃんと見せることの方が難しいとわたしは思っているので、そういう意味では非常に良く出来ているのではないでしょうか。それにしてもアダム・サンドラーとドリュー・バリモアってホントに良く似合いますね。
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-04 01:41:33)
12.  世界で一番パパが好き!
まあケヴィン・スミスにもいろいろあったんでしょうなあ。そこには私生活における人生の転機とか、ハリウッド・メジャーとのつきあい方とか、時には人として映画人としてじっと手を見るぐらいのことはさすがのケヴィン・スミスにもあると思いますわ。で、彼なりに正しいハリウッド・メジャーの騙し方を研究した一つの結果なのかな、とか。最後まできっちり素直に騙された人にとっては、ハート・ウォーミングなご家族モノ、ケヴィン・スミスの正体を知る人々にとってはイヒヒなネタ物、いったいこのメンバーでなーに学芸会みたいなことやってんの?と笑っていたらホントに学芸会が出て来ちゃったんでひっくり返って笑いました。個人的には、このチームにはホント、いつまでも仲良しで頑張ってもらいたいと思っているので、この映画にはケヴィン・スミスならではのひたむきさで、「映画こそ家族なんだよ」という暖かいメッセージが込められていると信じます。ベン・アフレックもマット・デイモンも、ケヴィン・スミスが「おーい、そろそろ何かやろうよ」と声をかけたら喜んで集まって来る人たちでいて欲しい。集まっちゃ、しょーもないことばっかり考えてる人たちであってもらいたいです。ムダという物の持つ本質的な娯楽性を美学にまで昇華させるスミスが、これを見て涙する人々を幕間から覗き見てクククと笑う顔が見える気がする。散りばめられたセンスは相当ブラックなんですけど。 【追記】豪華キャストのギャラを心配されてる方がいらっしゃいますけど、たぶんこれほとんど全員手弁当に近いと思いますよ^^ なにしろファミリーだから。
[DVD(字幕)] 7点(2007-04-01 03:19:54)(良:1票)
13.  隣のリッチマン
ジャック・ブラックに魅力を感じたことが一度も無く、バリー・レビンソンの映画を面白いと思ったことがほとんど無いので全く期待はしていませんでしたが、クリストファー・ウォーケンの存在が全てを変えたと言っても過言ではありません。一度本格的にコメディをやっているところを見てみたいものだと長年思っていましたが、今回のベン・スティラーとのカップリングはまさに期待通り。全編を通して二人の珍道中が一番楽しく、久しぶりに正しく笑わせて戴きました。ジャック・ブラックって芸風がバカ殿様なんだよなーと思っていたらこの映画では本当にバカ殿そのものだったのも、むしろ邪魔にならなくて丁度良いと思いました。ベン・スティラーの卑屈な個性もなかなか良く活かされていたと思います。たぶんバリー・レビンソンという監督は、傑作を撮ろうとするからダメなんであって、この映画とか「レインマン」「グッドモーニング・ベトナム」のように役者頼みの作品の方が本領を発揮出来るのではないでしょうか。庭にメリーゴーランドを建てたり屋内ボーリング場を作ったりという隣のリッチマンの典型的な成り上がりぶりもそれなりに楽しめますし、特に感動すべき点などを期待するのでなければ土曜の晩にご家庭で楽しむ映画として強くお勧め出来ると思います。
[DVD(字幕)] 9点(2007-03-31 03:15:48)
14.  メイド・イン・アメリカ(1993)
精子バンクって当時としてはかなりインなネタだったんだろうな~、とか思いながら普通に楽しく見ました。普通に楽しい映画として、文句のつけようのない出来だと思います。あくまでも普通ですが、安直でわかりやすく、観客の期待に応えられるストーリーにこそ普通のカタルシスがあるのだということを見事に実証しています。実はこのプロットを思いっきり退屈でどこかで見たような映画にする方がずっと簡単だと思うので、そういう意味ではひそかな傑作と言えるのではないでしょうか。細かいエピソードが意外と自然に良く練り込まれていると思います。ウィル・スミスやニア・ロングといった後のスター俳優の駆け出し時代が見られるのも楽しいですね。人種を超えた恋愛や結婚というヘヴィなテーマを扱いながら、それこそが「メイド・イン・アメリカ」なのだとコメディ・スタンスで白人社会に突きつけた意義は大きいと思います。ブラック・ムービーの一つの転換期とも言えたこの時代、「1つになろうよ」と敢えてベタに呼びかけたこの映画の肯定的な世界観は、アメリカの人種問題の次なるステージを示唆していると感じます。
[DVD(字幕)] 8点(2007-03-31 03:04:54)(良:1票)
15.  好きと言えなくて
ベタなストーリー、ありがちな展開、先の読めない人は滅多にいないと思いますが、キャスト先行型の作品だと思うのでこれはアリかなと。ジャニーン・ギャロファロのファン以外、どんな人が見てもたぶんつまんないですよね、これ(笑)。そういう意味ではいわゆるタレント物とかにあたるんじゃないでしょうか。残念ながら役柄ほどには頭悪そうに見えないユマ・サーマンがちょっと輝き過ぎているような気はします。アビーの抱えている外見へのコンプレックスも、ノエルの知性へのコンプレックスも、女性ならとっても共感しやすい部分が多いので、あらゆる意味で女性限定映画だとは思いますが、敢えて好き嫌いで評価するならわたしはこれ大好きでした。残念ながら映画として評価がどうのとか言うようなものではないと思います。愛するジャニーンに全点(笑)
[DVD(字幕)] 8点(2007-03-31 02:50:20)
16.  おまけつき新婚生活
ダニー・デヴィート、傑作を撮る人ではないけど娯楽作品に必要な水準は確実に越えて来る人だと思ってましたし、実際彼の関わった映画にはこれまであまりハズレが無かったので正直期待度は高かったですが(もちろん「ホッファ」は例外と考えていました。笑)、正直これはそろそろトシか?と思わざるを得ませんでした。ベン・スティラーとデヴィートの個性が滑り合ったというか、デヴィートがベン・スティラーの持ち味をちゃんと引き出せてないですね。トーンとしては今時のブラック・コメディを普通にやっているという感じですが、かつて「ローズ家の戦争」で一部マニアのものだったブラック・コメディに市民権をもたらしたデヴィートが今ごろこんなことやっててどうするの?という感じでした。観客もそれなりに毒気のあるものに慣れて来ていますので、20年前なら爆発的に面白かったかも知れませんが21世紀にはちょっと中途半端な出来と言えるのではないでしょうか。珍しくドリュー・バリモアに鬱陶しさを感じなかったので彼女に4点。ネタは良かったんですけど空振りでございました。
[DVD(字幕)] 4点(2007-03-31 02:42:19)
17.  砂の器
わたしは男性の俳優さんが、台詞の無い役でここまで人を泣かせてくれた映画を他にたった1本しか知らないんですけど、この映画で加藤嘉が見せてくれたこの芝居を超えられる人が何人いるか、ああ日本の演劇界って馬鹿にしたものじゃないんだなという気が本当にしました。後半出ずっぱりですがほとんど台詞ないんですよね。74年というとハリウッドは大作ブームで、日本映画はダメだダメだと言われていて、黒澤だけが大作を撮ってたみたいなイメージがありますが、決して天才肌とは言えない野村芳太郎だからこそ、松本清張の言っても言っても言い足りない部分が汲み取れてしまうというのか、このキャストにこのスタッフでなければ出来ない日本人ならではの粘り強い映画になったと思います。泣いて泣いて、加藤嘉という俳優が日本映画に残してくれたものに感謝しましょう。こんな凄い俳優の、こんな凄い演技が見られる映画はたぶん一生のうち何本も無いです。「ショーシャンクの空に」なんかで泣いてる場合ではないと思います。なんかどさくさにまぎれて、森田健作と並べて見て改めて丹波哲郎の凄さもわかりました。そういう意味では、森田健作の起用も無駄ではなかったかも知れません。
[DVD(字幕)] 10点(2006-12-28 03:46:52)
18.  マリー・アントワネットの首飾り
わかりやすいキャラクター設定にわかりやすい筋立て、お約束のおフランス風不思議イングリッシュで思いっきり学芸会ちっくですね。ストーリーがわかりやすいのは良いと思いますが2時間もかけて理解しなければならないほどの話ではないような。どうでもいいけどヒラリー・スワンクが女装したオスカルに見えて仕方がないのはわたしの世代特性なのでしょうか。まっ、お正月も近いですしスターかくし芸大会だと思えばそこそこ暇つぶしにはなると思います。これ見てるんなら他に見なきゃならない映画はいっぱいあると思いますけど。
[DVD(字幕)] 4点(2006-12-28 03:32:00)
19.  ニュースの天才
ダーティ・ヒーローなのか心理サスペンスなのか?と誤った期待をしてしまったわたしもわたしなんだけれども、妙なところにハンク・アザレアなんか連れて来るから余計に話がややこしくなってしまった。キャスティングが思わせぶりすぎて期待度空回ってしまう典型的な例だと思うが、これだけ達者なメンバーを揃えた割りには絵的にも大した工夫もないし見せ場らしい見せ場もない。見せ場の無いことで却って盛り上がるハンク・アザレアやクロエ・セヴィニーをこういうところに持って来るのもえらい反則技だと思いますし、いろんな意味で企画倒れな作品と言えるのではないでしょうか。残念なことに原題もイイですが邦題もイイ。こんなにカッコいい邦題って滅多にあるものではないと思いますので、邦題に絞って5点献上。要するにタイトル負けっつーことなんですが、タイトルのカッコいい映画に傑作無しとするわたしの持論は明確に裏づけられました。フツーにタテに見て行く分には特にサイテーとも言い切れないんですが、なんせ話がついて来てません。まあ暇つぶしにはなります。凡作と切って捨てるにはあまりにも惜しい邦題なのがとてつもなくイタい。
[DVD(字幕)] 5点(2006-02-16 01:57:34)
20.  チャーリーとチョコレート工場
この原作を映画化するならティム・バートン以外にあり得ないし、主演はもちろんジョニー・デップ以外にあり得ない。全ての意味で製作前から完璧が約束され、その約束が完璧に果たされたこの作品は、まさに映画史上に残る奇跡。誰よりもこの作品を映画化したかったであろうティム・バートンが、盟友ジョニー・デップを主演に、フレディ・ハイモアをチャーリー役に迎えてまさに水を得た魚状態で大暴走。バートンが本気でやりたいことをやればこうなるのだと誰にでも予想出来たがまさか本当にここまでやってしまうとは。ファンタジーの残酷さ、カラフルでコミカルでグロテスクなブリキのオモチャの世界、この世界観あってのバートンであり、バートン作品ならではのジョニデであり、悪ノリもここまで行くかと脱帽させられながらも物語は孤独と癒し、トラウマと再生、家族と友情の物語へと昇華して行く。だから絵空事で、だからファンタジーだ。バートンの最新作は常に最高傑作で、その奇跡は未だ終わることがない。このコンビは奇跡だ。
[DVD(字幕)] 10点(2006-02-03 23:56:35)(良:2票)
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