1. LIFE!(2013)
ベン・スティラーと近い年代だからか、音楽がツボすきる。ヒューマンリーグとか(泣) 自分も印刷に関わる仕事をしているので、フィルムが消えていき、紙媒体で培われた技術が消えていく寂しい現実をスカッと見せてくれたことは嬉しい。お見合いサイトの人の絡み方が面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2017-06-02 13:07:23) |
2. プレステージ(2006)
《ネタバレ》 最後の瞬間移動のショーは、はじめにそっくりさんを探してやっていたのと同じように、1人だけコピーして2人でやれば良いのに・・・と思ってしまいましたが・・・「2人目」がトラブルのたねになるからでしょうか。怪しい感じをふくめて手品とか奇術とか好きなので、世紀末的なダークな雰囲気はとっても良かったのですが、ミステリー的なトリックの面白さ以上の何かを感じられることはできませんでした。 [DVD(字幕)] 6点(2017-06-02 12:09:01) |
3. ブルージャスミン
自分はもっと認められるべき人間だ・・・こう見られたい・・・という焦りや幻想は、若い頃なら誰でも多少は持っているはず。そんなイタい感じを妙齢まで持ち続けているとこんなに怖い話になるのですね。自分は全くセレブとは縁遠いけれど、少しはこんな部分あるかもしれないと思わされるから怖いのかもしれない。ジャスミンと妹の元旦那、パーティーで出会った彼等・・誰がほんとうにいい人なのか悪い人なのか、ミステリーのようにわからなくなり、混乱する。混乱したジャスミンの気持ちに同化していくようでまた怖い。ジャスミンの衣装は高級ブランドものだが、お金がないからちゃんと同じ服を着回していたり、の細かいところが、演技とあいまってリアリティが凄い。見終わって、いちばん強いのは妹だなあ・・と変なところに落ち着いたのでした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-04-08 12:29:14) |
4. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 ここまで細かく死体を処理する度胸があれば何も怖く無い、オレ最強!という村田の言葉には、なにか説得力もある。実際に自分で手を汚してそこまでやる。だいぶ違うけど、殺生した牛や豚、魚はまるごと残さず調理して全部食べてあげなさい、みたいな。サイコキラーのイメージとはちょっと違い、妙な動物的エネルギーにあふれている。ただ、ベースになった「埼玉愛犬家連続殺人事件」は犬のブリーダーということで強烈な生なましさを感じたけれど、熱帯魚屋では死体バラバラにしそうにないけどなあ。でんでんの演技、なんか滑舌の悪さと明るさが絶妙にこわい。 スプラッタとか好みは別として、突き抜けた映画です。 [DVD(邦画)] 7点(2014-08-20 11:29:26) |
5. 孤独な天使たち
《ネタバレ》 イヤホンから流れるCUREの曲、クラスメイトの流れに逆らい肩がぶつかる・・・冒頭の数分間で、言葉少なに少年の内面や状況を説明しながらもすんなり入り込めていけるのが凄い。ボウイの曲など音楽の趣味が好みに合ううえ使い方がじつにうまいのです。じつは自分は閉所恐怖症というか密室恐怖症なので、地下室が舞台ということに多少の不安をおぼえながらの鑑賞でしたが、秀逸なカメラワークのせいなのか全く息苦しさを感じませんでした。姉が作家としての成功と挫折を話すシーンもなかなか良く、姉弟としてだけでなく人間どおしとして2人がふれ合えたような・・そこでなぜか、すがすがしい気持ちになった。 [DVD(字幕)] 8点(2014-06-13 12:08:54) |
6. ヘルタースケルター(2012)
絶世の美女でなくても老いへの恐怖感は誰にもあるが、年を重ねるごとにそういったことに折り合いをつけていくのが大人になるということな気がするので、あまりいい大人が共感できる内容ではありません。最近は年をとっても美魔女とかいって若さや美しさをあきらめないことになってるみたいだからとても現代的なのかもしれないが。耽美的な絵のせいか脚本のせいかそういった風潮への警告とも思えず。始めから予想できる「全身整形の美女が転落する話」が延々続くので、いったい何が言いたいのかな・・・映画として見るのはちょっとつらいな・・と思っていたら、戸川純がかかるあたりで、そうか肥大化した自己愛のモンスター映画なのだと。手術台に横たわるのは美しいフランケンシュタインです。ラストではモンスターらしく不気味に復活さえします。単純にそう見れば楽しいかもしれません。 [DVD(邦画)] 4点(2013-05-18 12:31:08) |
7. 永遠の僕たち
《ネタバレ》 世界の中心で愛を叫ばなかったのが良かった。そう、よくある難病で余命○日の女の子と恋に落ちる話なんですが。両親の死を受け入れられないイーノックと、自分に起こる死を自然の一部としてとらえようとするアナベル。そしてヒロシという幽霊が関わることで、一見ファンタジックなようですが、2人だけの個人的な世界に私たち見る側を自然に入りこませてくれます。ヒロシが正装で現れ「長い旅になるから案内するよ」というところですごくほっとしました。見終わってみて、日本語タイトルよりもオープニングのビートルズ「Two of us」そのもののほうがしっくりくる感じがしました。 余命いくばくの話にしてはちょっとやりすぎ?なくらいファッションも素敵です。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-12-13 15:35:02)(良:1票) |
8. やがて来たる者へ
イタリアとドイツは同盟国ではなかったっけ?という疑問がわくくらいの知識しかなかった私。イタリアは早々に連合国に降伏したけれど、北部にドイツファシストに支配された政権があったことも知りませんでした。それに抵抗するパルチザンを一掃しようと行われた“マルザボットの虐殺”と呼ばれる史実にもとづいた話なのだそうです。日本も同盟国だったくらいの知識しか無いのはまずい気がして、アジアでいろいろ対外問題を抱えている今でもあり、もっと勉強してみようという気になりました。 村の暮らしの細部がイタリア映画らしいリアリティで、子供のフラットな目線から綴られています。銃の音で耳がキーンとなるような効果や、ドイツ兵の言葉が訳されない不安感など、その場の緊張感が身近に伝わって、苦しくなりました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-09-30 18:20:46) |
9. ゲンスブールと女たち
ゲンズブールの曲にはまったことがあるので、よくある実話人物ものだろうねと軽い気持ちで鑑賞しましたが、凝ったインテリアや雰囲気ある絵づくりにぐっと引き込まれました。ゲンズブールの反体制的でひねくれていて、洒落ていて、大人で、でも子供な・・・空気がそのまま映画の世界観になっています。コンプレックスの象徴となる自分の分身の登場もなかなか詩的でよろしかった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-12 14:22:41) |
10. ツーリスト
白塗りや海賊なんかのコスプレしてないジョニデを久しぶりに見たら、やっぱりうまいじゃないですか。そろそろフツーの人の役やってほしいなぁ。最近のアメリカ映画にしては洒落っけがあって、いい意味で古くさくて楽しめました。そしてアンジーのファッション、髪型、メイクが完璧。そうじゃないとこういう映画は成立しない。誰もが振り返るような説得力のある美しさをスクリーンで表現できていたと思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-15 17:18:43)(良:1票) |
11. ヤコブへの手紙
人は、誰にも必要とされないと感じたときに真の絶望を感じるのだ・・・ということがよくわかった。だから必要とされるため仕事をしたり家族を持ったりするのだろうか。神父が手紙で相談されることに生き甲斐を感じているのは明らかで、人の悩みを解決することで救われる彼はエゴイスティックにさえ見える。レイラの姉に対する過去の出来事のほうが見返りを求めてない点で崇高なくらいである。でも誰も神父を笑えない。みんな何かに必要とされることで満たされるからなんとか生きていけるのだ。ほとんどがよぼよぼの老人と太った強面のおばさんだけの絵ですが映像的にも飽きずに見る事ができました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-03-27 11:25:26) |
12. 瞳の奥の秘密
25年という重み、そして25年たっても変えられないもの・・・そう意外と想像するより人間って変わらないものなんです。物理的に20代では共感しにくいかもしれない。事件を中心にロマンスもあり、部下との信頼関係もあり・・・の展開は、刑事ドラマなんかにもありがちですが、つめこみ過ぎな感じは全く無いのがこの映画のすごいところ。大人かつエンターテイメントとしての質も高い良作です。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-03-11 17:10:00) |
13. 不滅の名優マルチェロ・マストロヤンニ
インタビュー映画ということで、あまり期待はしていなかったけれど、マルチェロの話がとにかく面白い!ほとんどがインタビューなのに飽きませんでした。昔に比べれば見た目は老けてるけど、精神的な「老い」をまったく感じさせないのがすごい。本物のスターのオーラをいやというほど感じました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-07 19:13:54) |
14. ホテル・ニューハンプシャー
ジョン・アーヴィング好きなので原作作品はみんな評価迷います。人生において重要なことが詰まっています。私も子供を持ったら「開いた窓はスルーしろ」と教えたい。 [地上波(吹替)] 7点(2012-02-28 17:41:12) |
15. 愛と追憶の日々
好きな映画とはいえないような気がするのに、何回見ても号泣してしまう!ひきょうだ。 [映画館(字幕)] 7点(2012-02-28 17:40:35) |
16. 英国王のスピーチ
王が「なにを変える権利もない」とぼやくシーンに日本人としては天皇を思い起こさずにはいられません。英国王室は今でもゴシップねたにされるくらいですからデリケートさにはかなりの差がありますが。ただ、震災後に天皇がコメントされたことに重ね合わせてしまいました。うまくしゃべるというよりも、国全体が暗くなる場面で、上の人間が気持ちを伝えるスピーチというものがどれほど重要か、と。吃音の演技にすべてがかかっている演劇的な作品ですが、悪い意味の演劇くささは感じませんでした。どんな人間でも自分で克服するしか前に進めないというようなテーマがぶれていないからでしょうか。WOWOWで吹き替え版も放送されていたみたいですが、これの吹き替えって・・・ [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-28 17:30:17) |
17. レオニー
イサムノグチのルーツなどドキュメンタリー的な興味として面白く見られました。「幸せな人生かどうかは、死ぬ前に決めること。」そんなレオニーの人生観は仏教的でもあり、日本との出会いが必然のように感じられる。なんだかお茶を習ってみたくなりました。 ただ、波瀾万丈な人生を追いかけるのに忙しく、もうすこし何かが感じられなかったという感じ。キャストは脇役まで良い感じだったのでちょっともったいないような。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-02-13 20:58:51) |
18. ノッティングヒルの恋人
告白します。好きです、これ。甘々なんだけど。ありえない設定ですが「恋」→「愛」になっていく微妙なときめきと不安感みたいなものがよく出てるような気がします。最後に未来のふたりに子供ができて「SHE」がかかるシーンでは何回見てもうっかり涙腺がゆるんでしまう…そのたびにダンナに「おー泣いてる」ってバカにされるのがものすごくくやしいんだけど。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-02-09 13:47:55) |
19. 食べて、祈って、恋をして
「欧米かっ!」と欧と米を一緒にするのはやめよう。 アメリカ人にしかこんな映画は作れない。 でもハーレクインと思えばけっこう楽しめます。濃すぎると評判のハビエル・バルデム好きなもので☆ 邦題は12文字でこの映画のすべてを表しているので素晴らしい! それ以上の内容はあまり無いので・・・ [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-01-17 13:15:08)(笑:1票) |
20. 蛇にピアス
主役の3人がとても魅力的であり、エロチックである。とくに今の日本映画ではそれだけでも素晴らしいと思う。奇跡的な緊張感。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-11-18 00:11:04) |