1. パリ、テキサス
《ネタバレ》 愛する人の前から去ることが愛ならば、それはなんと悲しいものか。 9点(2005-01-11 15:58:58) |
2. デッドマン(1995)
《ネタバレ》 死んだ小鹿に頬寄せるジョニー、あんたヤバいよと思いつつも惹かれてしまう俺ははたしてどうなのか。ぼんやりとまるでノーバディのセリフみたいに、この映画がうたう叙事詩は、ある種の心地よさを伴って聴けた。退廃的な雰囲気が好きな人はおもしろく観れるんじゃないでしょうか。二ールヤングがヤバすぎ。ギターが泣くということは、あり得ることなのだと知った。 8点(2004-08-09 01:14:33) |
3. Love Letter(1995)
処理できずに堆積していた感情がダムが決壊したかのように流出する様に心が揺さぶられた 8点(2004-08-09 01:12:04) |
4. ルパン三世(1978)
これぞルパンな主要キャラの描写はすごく魅力的で、アニメならではの破天荒なアクションも痛快であったが、どうもマモー云々のくだりがダルかった。 7点(2004-08-09 01:11:04) |
5. ガルシアの首
《ネタバレ》 どうにも間抜けに生きた男が、最後の最後で見せた自暴自棄ぎりっぎりの散り様は、やっぱり意地なのだろう。うう、かっこいい。 8点(2004-08-09 01:10:26) |
6. タクシードライバー(1976)
己を反省する視野もその上で現状を改善する術も持たず、タクシーという孤独な密室で腐った街を養分に狂気はぬくぬくと育った。この映画に強烈なカタルシスを禁じ得ないのは、やはり自分の中に小さなトラヴィスが潜んでいるからか。 10点(2004-08-09 01:09:41) |
7. クルーエル・インテンションズ
サラの悪女っぷりに二時間ひっぱられてしまいました。 7点(2004-08-09 01:08:23) |
8. ディープ・インパクト(1998)
地球の滅亡っていう絶望的な未来のもと、人間の醜悪な部分が次々と飛び出してきて、だけど誰かを思いやるっていうあったかい気持ちは微かにだけど確実に人間に残されていて、それはやっぱり希望だと思う。 8点(2004-08-09 01:07:27) |
9. 幸福の黄色いハンカチ
登場人物に感情移入するというよりは、高倉健を見守るような気持ちになりました。そうなのです僕はいつの間にか武田鉄矢や桃井かおりと一緒になって、赤い中古車の後部座席に乗りこんでいたのです。こんなにも純粋に誰かの幸せを願う気持ちになれるとは驚きでした。ラストは幸せをおすそ分けしてもらったような心地よさに包まれます。 10点(2004-07-03 11:38:00)(良:2票) |
10. 竜馬暗殺
雨振る中を駆け抜ける半ケツの竜馬で映画は幕を開ける。そしてカメラはそのたぷたぷ揺れる尻に肉薄していく。冒頭の描写からしてこの映画は只者ではない雰囲気があった。竜馬と中岡が互いの革命論を交わらせるシーンなどはこちらも武者震い。幕末の動乱期、「時代は変わる」の時代に生きた英雄たちの情熱に思わず引き込まれる。友情の描かれ方もいい。時折それらの緊張を弛緩させるように挿入されるコミカルなシーンも効果的。「ええじゃないか」が対照的に映すラストは余韻が残る。竜馬の生き様のごとく映画も失速することなく(特に中盤)駆け抜けてくれればもっとよかったのだが。 8点(2004-07-03 11:36:10)(良:1票) |
11. 普通の人々
《ネタバレ》 父親と息子が家族としての再生を果たす様には涙した。しかしそれも母親が家を出ることで可能になったのならばどうにもやるせない。ただラストで息子が母親を何気なく抱擁したシーン。母親は思いがけない愛情を示され、今までの己を省みたのだろうか。それまで自己弁護に終始していた母親が、その直後に父親にボロクソ言われても何も言い返さないのであった。母親にとって家を出たことが再生への第一歩となってほしい。 7点(2004-07-03 11:30:01) |
12. バッファロー'66
《ネタバレ》 トイレでの内省に、ビリーを観る上での重要なポイントがあるのではないか。散々の蛮行のあげくに、彼の口から吐露された懺悔は「生きられない」であった。そうなのだ。彼は今の己がなぜダメであるのか、そしてそこから抜け出すためにはどう努力すべきなのか、そんな健全で当たり前な発想すら浮かばない。思いつくことは、とにかく自分は生きるに値しないのだということのみ。発想が八方ふさがれた彼をとことんダメな奴だと唾棄することは、ちょっとできなかった。「天使」はそこに現れた。そしてビリーは学ぶ。恋人にクッキーをプレゼントしたり、抱擁をしたりするだけで、人生を愛することができるのだと。そして彼は選ぶ。過去の恨みを晴らすことではなく、未来を恋人と築くことを。後ろしか見なかった男が初めて前を向いたのだった。 10点(2004-06-29 04:05:01) |
13. シティ・オブ・ゴッド
仁義も人の死も置き去りにして成り上がるために突っ走る。その様は単純に言って痛快。 9点(2004-06-29 01:25:24) |
14. ブレードランナー
《ネタバレ》 雰囲気を楽しむ映画なのだろうか。描かれていた退廃的な近未来は、ロマンティシズムを感じさせるものでそこそこ楽しめた。しかし如何せん、そんな雰囲気が強すぎたのか、人物の心理や諸々のテーマが心に響いてこなかった。あるいは私が感じ取れなかった。最後のどしゃ降りのシーンは強烈ではある。あの場面のためにこの映画はあったのか。またリベンジします。 7点(2004-06-28 20:18:04) |
15. ブラウン・バニー
《ネタバレ》 茫洋と疾走するバイク。行くあてはないけど留まることはできない。悲しみに追いつかれてしまうから。若かりし頃、好きだった子に恋人ができたショックに耐えられず、思わず原チャリで家出してしまったことを思い出しました(笑)最後の謎解きで、それまで腑に落ちなかった点の全部が分かり、そういった意味で観終わった後に衝撃が来た。 7点(2004-06-28 10:30:56) |
16. ブルー・イン・ザ・フェイス
「スモーク」もめっちゃ好きなんですが、この映画もいいっすね。行きつけの飲み屋に行くような感覚で映画を観てました。別にハラハラドキドキすることはないんだけど、そこには知ってる顔が大勢いて、いつものお喋りがある。その雰囲気が妙に心地いいっていうか。気の合う友達とうまいタバコがありゃ、人生はけっこー楽しいぜっていう映画ですかね。タバコを吸いながら観てましたよ(笑) 8点(2004-06-28 10:21:43) |
17. 息子(1991)
《ネタバレ》 それぞれがそれぞれの幸せを求めて生きているだけなのに、すれ違いが生まれ離れて暮らさざるを得ない現代の家族の在り方、その哀しみ。子供たちを思い気丈に振舞っては雪の降る寂しい家で、一人涙を浮かべてストーブをともす三國連太郎。彼を前にして、それが現代社会の暗部なのだと冷笑することなどできない。日本中の一人暮らしの老人の声をすくった山田洋次監督。原作は椎名誠なんですね。 8点(2004-06-28 10:07:01)(良:1票) |
18. 菊次郎の夏
《ネタバレ》 何とも清々しい観後感。母を訪ねに飛びしたときと同様、少年は駆け足で家に帰っていった。もう大丈夫だろう。菊次郎の蛮行も、映画が優しい雰囲気に包まれているので、少しも不快に感じない。コピーにあるように、「たくさん笑って、すこーし泣」いた。子供への愛情の示し方がだんだんわかりづらくなってきているけど、ただ一緒にいてあげることが大切なのかも、そんなことを思った。 8点(2004-06-28 09:56:13) |
19. 男はつらいよ
当方、後期の作品から本シリーズを見始めた最近のファンでして、初期の作品は今作が初めてでした。しかし何とも活気に溢れていて良いですね!怒涛の展開の中にふとシリアスなセリフが混在していたりして、そのさり気なさ具合が逆に切なかったです。お見合いの席でいうギャグの中に言う「真面目にやってほしかった」だとか、おいちゃんとの口論の合間の「親父のゲンコツのほうが痛かった」とか。あと、「それいっちゃおしまいよ」など、後の作品で多用されるギャグのルーツを知れたというだけでも、見た価値がありました。それにしても若い頃の倍賞さんは、ほんと素敵ですね。「まくら」の美しさにプラス1(笑) 9点(2004-06-28 09:50:55) |
20. 虹をつかむ男(1996)
山田洋次による渥美清へのオマージュ映画ということで、ちょっとコメントに困りますね。ただ、「男がつらいよ」のファンの一人としては満足のできるものでした。 7点(2004-06-28 09:45:42) |