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王の七つの森さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 188
性別 男性
自己紹介 ・・・・最初に投稿してから4年近くたとうとしています。
これからも、細々とでも投稿してゆきたいと思っています。

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編 《ネタバレ》 
貧乏でテレビがなかったので、テレビは未見-----(嘘)-----とはいえ、Ⅲの後半は、硬直して画面に見入ってしまいました。----Ⅰ、Ⅱはそれ自体としてはいまいちでしたが、Ⅰ、ⅡがないとⅢが生きてこないのも確かでしょう----ガンダムの一つの特徴は、ランバ・ラル、マチルダ、スレッガー、ウッディーなど、味のある登場人物が、次々と戦死してしまうところかもしれません。そして最後には、ホワイトベース、ガンダムまで破壊されてしまう。----(破壊され横たわっているガンダムの姿を上から見下ろすところとか、言葉には表現できない感情がわき上がります)-----そして、最後にアムロは、仲間を受け入れることで、仲間からも承認され、融和し、涙する。----宇宙空間に浮きつつ、ジワッと溢れてくる涙は、確かに、アニメでしか描くことができないものだと思いました。
[DVD(邦画)] 10点(2007-04-22 14:13:31)
2.  ツィゴイネルワイゼン
僕たちが生きているこの世界は、隅から隅まで合理的に閉じてできているわけではない。だから、時々、合理的には説明できない、時間と空間を僕たちは体験することになる。そして、僕たちの中には、そうした体験が忘れてしまいたいほど嫌いな人と、逆にそこに言葉では表現できない安らぎを感じる人がいる。、、、、いうまでもなく、前者のタイプの人はこの映画は嫌いなはずであり、後者の人は大好きだと思う。、、、、、ただ安らぎを感じる人も、日常の合理的な世界に戻って来ることができるという前提でそう感じているにすぎない。すみからすみまで非合理的だったら、とっても耐えきれないに違いない。そういう点で、ツィゴイネルワイゼンは陽炎座と好対照をなしていると僕は思う。陽炎座まで行くと、合理的な世界の破壊は一線を越えていて、見ていて不安感が増してしまう。一方、ツィゴイネルの場合は、叙情的な音楽や、鎌倉の情景やらが命綱になって、こっちの世界に戻ってこれるという安心感がある。、、、、、あと、陽炎座の松田優作は、どう演じていいのか最後までしっくり来ていないように思える。そりゃ、普通の映画とは全然違うから、彼のそれまでの俳優の経験は全然通用しないわけだ。逆に、素人の藤田敏八さんの木訥でへたくそな演技の方が、この非合理的な世界の中で、どうしていいのかわからない雰囲気が出ていて、ぴったりして、しっくりくる。、、、、この映画を見てからもう随分とたつのに、ふとあのカニの「ちゃっ、ちゃっ、ちゃちゃちゃ」という音が蘇ってくる。
[DVD(邦画)] 10点(2006-02-28 14:11:23)(良:1票)
3.  フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 
この映画、アメリカの言葉が相当にできないと、その真価は理解できないのかもしれない。、、、、前半の訓練施設での新兵洗脳教育は、教官による言葉の暴力を主たる手段としているわけですが、その下品さかげんは字幕からは実感としてつかみにくいわけです。、、、また、最後のミッキーマウスも、「サザエさん」の歌とか、「ひょっこりひょうたん島」の歌とかに、置き換えて想像してみないと、その狂気性は実感としてはわからないわけです。、、、、、、という点を留保しつつも、それでも、私は、この映画を名画として評価する諸論評には違和感を感じざるをえないのです。、、、、、、というのも、この映画は、戦争を狂気と捉え、その狂気が、訓練所で培われ、戦場で実践される過程を描こうとしているように思えますが、本当にそーかぁ、と思うからです。一般の社会ではフツーだけど、軍隊に入ると狂っちゃって、ばんばん人を殺し始めるのだろうか。、、、、、というより、戦争の狂気というのは、一般の社会の中から生まれるのではないか。「スターリングラード」とか見て、新聞に狙撃殺害した人数が増えるのを肯定的に感じたり、今日は2人狙撃したとかいう会話に、「やったね」とか感じたり、額に銃弾の後と血飛沫が舞って倒れる光景を見て痛快な感じがして、死んでゆく一人一人の人間に生活、夢、家族があったということが想像できなくなること、そーゆーのを狂気の事始め、ってゆーのではないだろうか。、、、、結局、キューブリックは、自分は正常な一般社会の人で、戦争の狂気を一歩離れて、客観的に見ていると考えているのではないだろうか。要するに、彼にとって、戦争は他人事になっているのではないだろうか。、、、、、、それと、ベトナム戦争を描くなら、1)不正義の戦争であったこと、2)アメリカは負けたのだ、ということを前提にして欲しいものです。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-05-21 07:59:32)
4.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
もう20年近く前の作品になるのですね。それを考えると、例えば紙くずが風に流されるところとか、アニメの技術としては非常に斬新なものだったのでしょう。そして、そういう表層的な表現に対しては高く評価しなければならないと思います。、、、、、でも、で、結局、どういうお話だったのだろう、とやっぱり首をかしげてしまいます。科学信仰に対する批判という視点はあっても、メインではないだろうし、若者たちのうちに秘めるエネルギーという話でもなさそうだし、、、、、、。とにかく、最後にアキラも鉄雄も、どっかあっちの宇宙に突き抜けちゃったんじゃあ、パンピーの私たちとしては、で、だから、どうしたのってならざるをえないわけです。つまり、そういう問題のある人やものと、どうやって一つの世界の中で生きてゆくのか、ということであれば、私たちにとって切実な問題なのですが、消えてしまったなら、どうでもいいわけです。、、、、、、、まあ、痛快ドンパチ・ハリウッド的作品としては楽しめるのですが、大友氏は、そうした作品を作りたいという人だったのだろうか。というか、元々、私、個人としては、大友氏の作品では『童夢』を非常に高く評価したいと考えており、『AKIRA』はいまいちなのです。
[DVD(字幕)] 5点(2005-05-13 17:44:13)
5.  アレクサンダー大王
映画というのは、言葉では伝えることができないものを、映像や音を加えて表現するものなのでしょう。だとすると、本当に優れた映画に対しては、それについて語る言葉を見失ってしまうものなのかもしれない。、、、、、この映画で、今、よみがえるのは、男たちの低い唸るような祈りの声、アナーキストたちの歌、部屋の明かり、夜の闇、銃をかかげて円を描く男たち、処刑されユダのように吊され揺れる男、ポセイドンの神殿からの夜明け、アクロポリスの丘から見渡す今のアテネの夕暮れ、そしてアレクサンダーのライトモチーフ。、、、、、、アレクサンダーとは誰、そして何なのだろう。私たちの心、語りの中から生まれ、私たちの希望を実現してくれる使徒であり、逆に私たちを拘束し、抑圧する権力にもなるもの。愛し、すがるべきものであると同時に憎み、唾棄すべきもの。、、、、、、現時点では、アンゲロプロスの最高傑作に推したいです。、、、、、、、、ところで、1900年を描いた映画には、他に、「海の上のピアニスト」やベルトリッチの「1900年」などがありますが、見比べてみるのも面白いかもしれません。
[DVD(字幕)] 10点(2005-05-06 00:11:54)
6.  霧の中の風景
映画の序盤で、ドイツの父というのが実在しないのだと宣言されることで、二人の旅には、行き着くところはないのだ、目的地はないのだということが、はっきりと示されています。だから、家を離れ、たどり着くところもなく彷徨う二人の姿には、強烈な孤立感、不安感を感じざるをえません。、、、、ドイツの父というのは何を象徴しているのでしょう。神でしょうか、それとも社会主義的な理想でしょうか。、、、、そのように考えると、二人の姿は、確かな価値を与えてくれる神、目指すべき理想的社会を失ってしまった私たちと重なり合います。、、、、、そして私たちは何を目指したらよいのだろう、というアンゲロプロスのもがき、苦悩も。「こんな別れ方をしたくなかった」というオレステス。それはアンゲロプロスの過去との決別を含意しているのでしょうか。、、、、、あの巨大な手は、誰の手なのでしょう。廃棄されたレーニン像の手なのでしょうか、それとも神の彫像の手なのでしょうか。いずれにしても、人差し指が欠け、私たちには行くべき方向を示してくれることはありません。、、、、、全体として、ただひたすら苦しい映画でした。、、、、、(バイクを売る丘にたれ込める雲。今ならCGで合成するのでしょうが、あの雲が出てくるまで、撮影を待っていたのかなぁ。すごい根性!!)
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-05 18:36:10)(良:1票)
7.  バグダッド・カフェ
原題「Out of Rosenheim」のRosenheimは、南ドイツの都市名ですが、直訳すれば「バラの里」。だから、原題は「楽園を離れて」くらいの意味なのでしょうか。、、、、、自然豊かなドイツを離れて、砂漠の真ん中にやってくるジャスミンと、楽園を追放され、また神を見失った我々(西欧人)、そして夫(=父=神)を失ったブレンダが重なります。(もしかしたらジャスミンは、神との媒介でマリアを象徴させる存在でもあるのかもしれません)、、、ということで、神の存在しない、殺伐とした日常をどうやって生きていったらよいのか、というのがこの映画の底にある意図なのでしょう。そう考えないと、四隅を黒くした双眼鏡からの映像をどうして入れ込むのかがわかりにくい。夫(=神)は遠くから見ているということだと思います。、、、、また、手品(マジック)をやるのは、超越的なもので殺伐とした日常を活性化させるという含意で、ブーメランは、戻ってきてほしいものをそこに込めるということなのだと思いました。そして主題歌のフレーズ、I am calling youのyouとは神に対する呼びかけに響きます。(別に神でなく、夢、恋、若さなど、失ってしまった貴重なものと考えてもよいと思います)、、、、そう考えて見ていると、砂漠、行き交うトラックという殺伐とした景色の中に、ふと神々しく超越的なものの存在を感じることができるようにも思います。そしてそこで暮らす人々、その心のつながりの暖かさが心に染みる。、、、荒涼とした私たちの日常に何か潤いが、、、、、。「パリ・テキサス」とどちらが好みかというのも、興味深い比較ですね。、、、映像の美しさ、音楽という点では「パリ・テキサス」もいいですが、描かれている世界という点では、圧倒的にこちらの映画の方が私は好きです。
9点(2005-03-28 11:17:51)(良:1票)
8.  シテール島への船出
映像の美しさ、長まわし、物語の重層性など、さすがアンゲロプロスの作品である。、、、、主人公アレクサンドロスという存在と、彼が撮ろうとしている作品である老父の物語の作品が交錯する。老父の物語は、それがいわば劇中劇であるという虚構性のために、かえって想像力を刺激し、豊かで奥行きのあるものとなっている。、、、、特筆すべきは、かつてブレヒト的な叙事詩を「旅芸人の記録」「狩人」などで理想としたアンゲロプロスに、エピック一辺倒からリリカルなものへ言及という変化があるように見受けられることだ。、、、、、、老父がどのような過程で、どのように政治闘争を生き抜いたのか、何故土地の収用に反対するのかは、語られない。ただ彼が追いやられたのがロシアであることから、左翼の闘士であったことがうかがえるだけである。そして、そうした様々な政治的出来事は老父の背筋と、奥深いまなざしにしまい込まれ、むしろ、老夫婦の間の情感が押し出されている。、、あるいは、主人公が路上でピアノを弾くように指を動かすと、音が流れ出すところなど、世界との感情的な調和の可能性が示唆されているようにも受け取れた。、、、、だから全体としては、政治的な出来事の記述と、それを生きる個人の感情との調和、総合が目指されているとも理解できる。、、、そういう方向性は、個人的には大好きです。、、、、、だが、老母の行動が、あまりに男の勝手な思いこみに思えて、せっかくの映像に、バケツ5ハイくらいの水を浴びせられた印象なのだ。、、、旦那を30年待って、一緒に行きたい、って、確かに美しいし、肩を寄せ合うトラックの荷台の二人など、まさしく嗚咽に値するけれど、それを美しい理想としてはいけないと思う。女は待たずに、自分の人生を生きるべきなのだ。
7点(2005-03-18 10:14:13)
9.  ノスタルジア
タルコフスキー定番の、馬、犬、水、雨、火といったものは、タルコフスキーにとっては、聖なる世界、超越的全体への水先案内人なのだろう。それらをイメージし、接することで、タルコフスキーは、聖なる世界を感じ取ることができるのだ。心理学的に言えば、それらは「移行対象」ともいえる。、、、、、だが、僕にとっての「移行対象」は擦り切れた毛布だったり、降りしきる雪だったり、生暖かい春の風だったりする。、、つまり、犬や馬を見せられても、聖なる世界とのつながりなど微塵も感じられない。だから、タルコフスキーの映像を見ていると、例えて言えば、子煩悩な親父が丹誠込めて作った子供の成長ビデオを、無理に見せられている気持ちがしてしまう。もちろん、子どもの成長ビデオといっても、ロングショットが使われていたり、嗜好を凝らした誕生パーティが描かれていたり、映像として面白いものもあるに違いない。だが、その子どもに対する愛が共有できなければ、成長ビデオは、相変わらず、他人の私的な持ち物にとどまってしまう。、、、、、、つまり、僕は、タルコフスキーの聖なるものの世界に同感できない。だから、この映画は、タルコフスキーという他者の自慰的感情吐露の私物にしか思えないのだ。
5点(2005-03-18 09:36:39)
10.  ガープの世界
どんな意見の違いや、感情の行き違いがあっても、また裏切られた、許せないと思っても、他者を認め、許しなさい、、、、なぜなら、私たちは、みな死すべき存在であって、その死と較べたら、そんな差異は、あまりにとるに足らないものだから。、、、、、、そういうお話だと思いました。、、、、、、一番記憶に残っているセリフは、ピアノに向かうヘレンがいう、「傷ついているのはあなただけじゃない。」、、、、ありふれた言葉だけど、これを忘れないようにしたら、毎日の生活が、もう少し楽しくなるかもしれない。
9点(2005-02-26 16:34:48)
11.  ディーバ
表のストーリーは陳腐だし、四半世紀も前のフランス的ギャグは、「あっと驚くため五郎」的だし、、、、、映像の斬新さ、革新性は、60年代、70年代の映画を丹念に見てきた人でないと、おそらく理解することは難しいのだろうし、、、、。(ちなみに、私には判断できません)、、、そうした点からは、博物館でしか価値が見いだせない作品と思われても仕方ないでしょう。だから、映画は消費されるべき娯楽だ、と考える人は見てはならない作品だと思います。でないと、ピカソを見て、なんじゃこりゃ、というのと同じになる。(もちろん、それも一つの判断ですが)、、、、、、、私が個人的にこの作品が素晴らしいと思うのは、1. 作り手が映画を、音楽、絵画とおなじ芸術だと考え、2. 芸術がどのようにして成り立つのかが真剣に考えられ、様々な実験が行われている、と思うからです。、、、、、、例えば、なぜ主人公は郵便屋なのか。、、郵便は人々のコミュニケーションの象徴です。そこからモダンな社会でのコミュニケーションのあり方が問題視されていることがうかがえる。そして彼の部屋の造形。またバイク、ローラースケートといった新しい道具たち。、、、なぜ衣装を盗み、返すのか。それはfetishな発想と芸術とを区別したいから?、、、、そして歌姫はなぜレコードをださないのか。それは芸術が人と人とが共有する場の中で、共感のコミュニケーションとしてしか成り立たないと考えているからではないのか。などなど、、、、、、、このような点では、この作品は、普遍性を持ち、常に新しい作品だと思いました。とにかくこの作品はアートです。
9点(2005-02-22 09:56:40)(良:1票)
12.  グロリア(1980)
地下鉄の中で、ホテルの部屋で、タクシーからガキを捜しながら、グロリアさんは、きっと、あたしは何で、こんなバカなことしているんだろう、ってずっと苦笑いしているんでしょうね。、、、、、、、一番好きなのは、ギャングのボス達のいるホテルに乗り込んで、白いテーブルで煙草を吹かしながら、一対一で話すシーンです。この時、グロリアさんは、自分はバカなことをしているとは、もう、きっと、思っていません。自分の命と引き替えにあの子を救う、という決意と緊張感に満ちています。私は、拳銃を撃ちまくるグロリアさんよりも、この時のグロリアさんの方が数段かっこいいと思いました。、、、そしてぐっと赤ワインを飲み干す。ああ、これがグロリア流の最後の晩餐なのかと思ったのですが、、、、、。ところで、お前には母性本能は似合わない、ほにゃらら、とギャングに語らせています。誰が見ても、母性の目覚めと見えるのに、わざわざそう語らせているということは、グロリアさんは、決して母性の目覚めから子どもを助けようとしているのではないという、作り手からのメッセージに受け取れました。、、、、、ともに一人ぼっちになってしまった孤独な魂のふれあいということなのでしょうか。、、、、確かに、そんなのが時代の空気だったのかもしれません。木枯らし紋次郎とか、中村雅俊の「ふれあい」って、この頃でしたっけ??(何、関係ない?、お後がよろしいようで)
8点(2005-02-20 23:23:45)
13.  パリ、テキサス
(テレビで放映しているのにたまたま遭遇。全面的に書き直します)、、、、、血のつながっているのが親子だ、という考え方は、どの時代、どの地域にでも成り立つ普遍的な原理では決してありません。、、、近代の日本や、ドイツなど、直系家族の形態をとる一部の地域では、血のつながりということにこだわる傾向があるようです。、、、、、ということで、子どもは成長すれば親を離れ、自立する、ということと、血のつながりが親子の普遍的要件ではない、ということを考慮したときに、この物語はどのような意味が残るのだろうか。、、、、、それと男が別れた女の子とを、いじいじと思い続けるというのはよくあるけれど、女が、喧嘩別れした男のことをずっと思い続け、心の中で話し相手とするということは、どれほど一般的なのだろう。、、、というか、ナスターシャ・キンスキーがマジックミラーのところで、涙を流すのが、男の思いこみ的演技指導の結果ではないかと思えて仕方なかった。、、、、、音楽と、夜の風景の映像は綺麗だけど、それだけの映画ではないかと、今日、思ってしまった。
5点(2004-09-12 15:04:01)
14.  ソフィーの選択
、、少し不確かな記憶で、いい加減なことを書きます、ごめんなさい。、、、、、この映画で20年近く印象に残っているのは、三人で、橋のところでシャンパンを飲んで、グラスを海だか河だかに放擲するシーンです。映画の主題など忘れ、、、、、あれがやりたいっ、京浜島かベイブリッジあたりで、、、、と飲んだくれると、そう思い、仲間を募っていたものです。もちろん、結局、実現することはありませんでした。、、、、、クリスタルのグラスは、キラキラ輝き、しかしこの瞬間にも割れてしまいそうな脆さを内包し、自分が心の中で大切にしているもの、あるいはどうしても捨てることが出来ない業のようなものを、象徴してくれるように思います。、、、、、あの頃、私は、海に投げ捨ててしまいたい、何か貴重なものを心に抱えていたのかもしれません。、、、、そう考えると、もしかしたら、ゾフィーにとっての過去もそのような存在だったのかもしれないと、今、思えてきます。単に忌まわしいのではなく、それが自分とどこか一体化しているというか、、、、、。そうであれば、あの放り投げられたシャンパングラスは映画の結末を暗示していたのでしょう。、、、、単にホロコーストをテーマとした映画ではなかったと、今になって思うのです。
8点(2004-07-09 09:25:22)
15.  ダントン
ずいぶん昔に、岩波ホールで見ました。その時思ったのは、どうしてこの映画の題名は、「ロベスピエール」ではなくて、「ダントン」なのだろう、ということでした。ロベスピエールという権力者の苦悩の方が、生き生きと、説得力をもって表現され、「ダントン」は、単純ナイーブ、無責任、文句ばっか野郎にも受け取れたからです。、、、、、、それでも敢えて自由を高唱するダントンを評価しよう、どんなに苦悩していても権力者は権力者なのだ、というのがワイダのメッセージなのだと暫定的な解釈を与えてきたのですが、、、、、、、、、、それからずっと、もう一度見て考えてみたいと、新しいビデオ屋に行くと探すことにしているのですが、、、、、不幸にしてまだ巡り会えず、今日に至っている次第です。
7点(2004-07-06 11:24:02)
16.  ロックよ、静かに流れよ
もう10年以上前でしょうか、数人の知人と、酒を飲みながら、それぞれが推薦する映画をビデオ屋で借りてきて見ようではないか、という会を行いました。私が用意したのが、この「ロックよ~」でした。見ながら、私は涙をこらえるべく、がぶがぶ酒を飲んでいたのですが、ふと見ると知人達は、、、寝ていました、、、、、、、、、。私の好みでは、70年代の青春映画、といわれたら、「八月の濡れた砂」を、そして80年代の青春映画としては、この「ロックよ~」を推したいです。、、、、、、、岡本君や前田君がいま、上手に年をとったおじさんとして、もっとブラウン管(←ちと古い表現)に登場してくれたら、岡本君達の間で流れた15年と、見ている自分の中で流れた15年が重なり合って、もっと味わい深くなるのになぁ、、、。
7点(2004-07-05 19:27:08)
17.  ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
前半部分の、着想と音楽と映像が素晴らしいですね。、、、見た後、何日かして、ふと田舎の親父の声が聴きたくなって電話をしてしまいました。トトにとってアルフレートは父親ですものね。そんな気にさせてくれたというだけで、見てよかった。、、、、、、、、、、ただ、火事からアルフレートを救い出す場面から、なんか、もつと違う、もっと想像力豊かな展開があり得るのではないかという気持ちが、少しずつ強くなっていったことも確かです。、、、だって、小学校に行くかいかないかの子供が、大の大人をあんなに引きずれるとは思えないし、あれがなくったって、火事の後の後の話の展開は、あのままで理解できるし、、、、、。映画館だって、別にアメリカ風に爆破して取り壊す必要はないだろうし、、、、そう考えてくると、アルフレートが残したフィルムも、そこにどういうメッセージが込められているのか、今少し、しっくりこないのです。、、それに、神父の検閲フィルムは映画館と共に焼けた筈ですし、トトのコレクションも映像になるほど長いものではなかったし、そもそも目の見えないアルフレートがどうやってあのフィルムを編集したのだろうとも思っちゃうじゃないですか、、。結局、トトとアルフレート以外、生き生きとして存在感のある役どころがないというのが最大の難点なのかもしれません。
8点(2004-06-26 12:59:22)(良:1票)
18.  キリング・フィールド
本当は望ましいことではないのでしょうけど、映像としての完成度ではなく、扱った題材だけで、高い評価を与えたいのです。、、、、、ユダヤ人迫害を描いた映像は、数多くあります。しかし、ポルポトの虐殺をテーマとする映像はどれだけあるのでしょう。、、、、1970年代の半ば、大阪万博も札幌五輪もとっくに終わり、長島が引退し、キャンディーズもそろそろ引退しようという、そんな頃ですよ、、、わずかの間に100万人もの人が、、、しかもアメリカ政府も中国政府も、ちゃんと知っていて、傍観、或いは支援したなんて、、、、、。ユダヤ人迫害の歴史は絶対に忘れてはならないことですが、残念なことに、今、そうした映像は、シャロンの蛮行に荷担する機能を果たしかねません。それに、イスラエルでユダヤ人の強権的支配が確立すれば、イエスが再臨すると本気で信じているキリスト教徒が何十万、或いはそれ以上もアメリカにいるなんて、、、、、。ムーア君でも誰でもいいから、シャロンの蛮行を告発する映像を作ってくださいっ。お願いしますっ。、、、、、、あれっ、本題と離れてしまった。ごめんなさい。
9点(2004-06-19 22:13:07)
19.  Wの悲劇 《ネタバレ》 
もう一度見直してみて、思いました。いやぁ、実によくできている。・・・・最初の20-30分は退屈ですが、パトロンの腹上死あたりから、身代わりになる芝居の筋と、本編の筋が重なってきて、テンポも良くなってきます。・・・・・・居酒屋のシーンなど、かなりの長まわしも幾度か使っています。・・・・それと、ホテルの部屋の窓ガラスに薬師丸の顔を映して、実際とは違う自分を演技していることを象徴させるところが二度ほどあります。・・・・・・・最後のジャンプのシーンもいいですね。届かない天井のポスターは、実現しなかった夢を象徴しているのでしょうか。これも薬師丸というアイドルがかわいげにやるから、わざとらしくなく、実に自然にできています。・・・・・全体として、私たちの日常が、演技を軸として成立していることを鮮やかに示してくれました。また、朝の講演野外劇場、渋谷方面の都会の情景などなど、バブルの前の都会の情景をしっとりと伝えてくれます。・・・・・・・・・梨本まで出してきて、、、顔をおおった蜷川さんはわらっているのでしょうか、、、、娯楽性を保ちながら、ほんとによくできています。それに、アイドル映画というのは、それなりの内容がある場合、時間を経過してから見ると、その時代をよく引きずっていて、その時代には見えなかったものが色々と見え始めてきて、なかなか味わいが深くなるものですね。
[映画館(邦画)] 10点(2004-06-17 13:02:12)
20.  風の谷のナウシカ
ずっと好きな映画でしたし、90年代半ばまで、自室の壁にはナウシカのピンナップをはっていました。------夏、クーラーのガンガンきいた部屋で、高電力消費・大画面テレビで、ナウシカを見る、、、、????、、、最近は、問題の解決は、こういう強さではなく、もう少し別の方にあるのではないか、などとふと思います。 
8点(2004-06-17 12:46:30)
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