1. 続・荒野の用心棒
《ネタバレ》 マカロニウエスタンの教科書みたいな映画。全体的に汗ばんだ感じでじめじめしているのもマカロニ特有。機関銃で皆殺しというアイディアもなかなかすばらしい。テーマ曲も昔から大好きです。冒頭の棺おけを引きずって雨の中を歩くのも強烈なものがあるが、雨が降っていなかったら、摩擦で棺おけがすぐ磨り減って穴が開いてしまうと思うけど、映画ではそういう余計なことは考えてはいけないのかな。 8点(2004-09-05 18:18:03) |
2. どん底(1957)
見るものにテーマを強烈に訴えるために、極限状態とも思えるおおげさなストーリー、セッティングがすごい。この作品でも傾いたボロ屋で極貧の人々のどうにもならないむかつくような生活を描いている。一見すると、一般的な生活をしている人々にとっては「こんなことは、自分とあまり関係ないな」と思ってしまうが、実は、この映画で描かれていることは、我々の身の回りで日常的に起こっていることとして、置き換えられる。ただちょっと違うことは、もう少しお金を持っていて、いいところに住んでいるだけだ。基本的には、何も変わらない。 9点(2004-08-29 08:56:43)(良:2票) |
3. 奇跡の人(1962)
《ネタバレ》 アニーは、ヘレンが困難を乗り越えられる精神力と頭脳を持っていると判断したから、教育を続けようと思ったのではないかと思います。この奇跡という言葉は、アニーというすばらしい教育者と、ヘレンという重度な身体障害者でありながらすばらしい才能を持った人間のまれなる出会いが奇跡であったのでは。 9点(2004-08-18 07:16:19) |
4. 羅生門(1950)
人間の不可解な奥深さをみごとに描いていると思う。この映画見ただけで、ひとりになって人間関係の無い世界に行きたいと思ってしまう作品。映画として、非常に特殊な状況を作り出し、人間のエゴを異常なほどむき出しに表現しているが、多かれ少なかれ、会社や組織の中にいると同じようなことが日常茶飯事に、起こっているような気がする。京マチさんがきれいですね。 10点(2004-08-14 18:18:44) |
5. うなぎ
後半夜 役所の床屋に柄本が酔っ払って来て、口論となった時、話の流れで初めは柄本明がすごい悪人に見えたけど、冷静に後で考えて見ると、柄本明の言っていたことの中にもいくつかの真理があるのかなあと思いました。 役所は、不倫していた奥さんを許せなかったのですが、同様に不倫関係していた清水と結ばれるという皮肉でありながらも、最後にやっと安息の境地にたどり着いたのでしょうか。人間は、変に知恵があるため、逆にいろんな学習経験をしなければならないのでしょうか。でもこの「いろんな学習経験」が人の一生をダイナミックなものにしておもしろくしているのだろうか。なんだかよく分からなくなってきました。 8点(2004-08-10 07:29:15)(良:1票) |
6. 座頭市(2003)
《ネタバレ》 まるごとたけしの映画という感じ。たけしが好きかどうかで映画をおもしろく見れるかどうかが決まるのかな。他の作品も同様。一番好きなシーンは、やっかいになっているおばちゃんの家の囲炉裏端で、オシロイで目を書かれためくらのたけしを見て、おばちゃんが笑ってしまうシーン。タップで踊るシーンは、たしか黒澤明の隠し砦の三悪人(間違ってたらすいません)の中で、祭りの焚き火のまわりで大勢の若者が、タイコに合わせてリズミックに踊るシーンを連想しました。 8点(2004-07-07 20:09:26) |
7. 椿三十郎(1962)
黒澤作品の中では、最も娯楽色の高い作品だと思います。ファンとしては、もっとこういった作品を何本か作ってほしかったと思いますが、監督はもっと他に残さねばならないテーマや構想があったのでしょう。でもきっと黒澤監督は、「娯楽物だっておれが作れば、誰にも負けないよ」とあっさり言ってのけるのでしょう。あっぱれ。 10点(2004-06-20 22:24:44) |
8. 激突!<TVM>
人を、うならせる映画とはこうゆう映画なのか。スピルバーグ最初にして、最高傑作だと思います。この映画を見てから高速道路で爆走するトラックが怖くなりました。でもみなさん、主人公と奥さんの激突も怖くありませんでしたか。命からがら家に帰っても、時間に遅れて、ぼろくそ怒られそう。 9点(2004-06-20 18:17:07) |
9. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 すばらしい映画だと思います。いつまでも心に残る余韻が心地いいです。でもすごく気になるところがあって、まず脱獄する晩、その日の昼間にすでに予告していましたね。彼は、その晩カミナリがなることを知っていたのか。カミナリが鳴らないと、汚水管に穴を開けられないはずなのです。次に、確か新天地はメキシコだと思いますが、アメリカからメキシコに逃れると、もう追手は来ないんだろうか。映画の本質には関係ないくだらない質問ですが、気になっています。 10点(2004-06-13 19:09:17) |
10. オー・ブラザー!
ストーリーとか演技とかよりも、音楽が本格的だったのでビックリしました。私としては、映画を見たというより、音楽に付随した映像クリップを見た気分です。この監督は、映画のために音楽を考えたのではなく、音楽のために映画を作ったという感じ。同じタイプの映画としては、ブルースブラザースのような気がしますが、ブルースブラザースは、さらに本格的なアクションが加わっている点で違うでしょうか。とにかく演奏がなかなかすばらしいし、選曲もかなりの音楽好きの製作者だと思います。特に、伝説のブルースマン「スキップ・ジェイムス」の曲を映画でやるなんて、ほんとに信じられませんでした。(映画中では、ハードタイムキリングフロアブルースという曲名のものです。)だから、点数を付けるのが難しかったです。 7点(2004-06-13 02:51:47) |