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トントさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2064
性別 男性
ホームページ http://urabe65.kan-be.com/
年齢 59歳

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1.  浮草物語 《ネタバレ》 
これはよくできた映画。 小津さんをして、「比較的よくいった作品」と言わしめた本作は、 カラーでもう一度、2回目の映画をつくっている。 それが「浮草」である。(是非、近日中に観ねば!)  巡業する旅芸人一座親方に、子どもがいた。 今の彼の愛人が、その倅を、仲間の女に誘惑しろという場面。 怖い女ごころですね。 でも、それだけの話じゃないんだな、これが。 そこが嬉しいところ。  名作!
[ビデオ(邦画)] 9点(2024-11-22 00:31:12)★《新規》★
2.  人生のお荷物 《ネタバレ》 
老いてからの子どもは可愛いが、将来を考えると、親として憂鬱だという話。  歳離れた娘3人、やっと片づけたと思ったら、孫みたいなやんちゃな男の子がいた。 父役が斎藤達雄。この人か・・名前はよく聞くが。 なんともいい演技する人だなぁ・・  なんだかんだで、子どもは可愛い。それで幕。 山田洋次の「キネマの天地」で、松竹蒲田の映画が大好きという場面があるが、 つまり、こんな映画なんだね。納得。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-11-19 00:03:06)《新規》
3.  東京の合唱 《ネタバレ》 
小津安二郎版「自転車泥棒」ですなぁ・・ (ただし、こっちは自転車買ってもらえるんですけど・・) こっちはデシーカみたいな暗い話ではなく、貧しさを笑い飛ばす映画になってます。  しかし、サザエさんの原型じゃないかと思いました。 カツオにワカメにタラちゃんが出てきます。 しかし長谷川町子は、ずっと子供の楽しい時間を描きたかったんだろうなぁ・・ 本作みたいに、社長にたてついて、生活に困るような亭主にせず、 サラリーマンの典型のマスオさんを夫にしたんだろうなぁ・・ それはそれで楽しいのですが・・  でも、ラストの合唱のしみじみさは、小津さんの方じゃないと出ませんなぁ・・ しかし、そうすると、ワカメちゃんは高峰秀子になるなぁ・・
[インターネット(邦画)] 8点(2024-11-14 23:46:45)
4.  御誂治郎吉格子 《ネタバレ》 
江戸を騒がせた鼠小僧。 大阪に潜伏していたのだが、女との出会いから、 そのスキルを活かすことになるという話。  いいよね。 上方の女の情が、江戸の時代劇とは、ちょっと違う。 おきゃんではなく、しっとりとした情感ある女が出てくる。  大河内伝次郎も、最初は突っぱねるが、 クライマックスでの女の行動に、思いをはせるという話。 御用だ提灯が、江戸の時代劇とはまた違う風情。  いいです!伊藤大輔!
[インターネット(邦画)] 7点(2024-07-20 00:41:08)
5.  赤西蠣太 《ネタバレ》 
暗い内容の時代劇を軽妙に描くと、後に評価が高まるようだ。 伊丹万作監督の本作もそうだし、山中の「丹下百萬」もそう。  伊丹万作の有名な作品ではあるが、歴史背景を知っておくと、更に面白い。 小生、1度目も無骨な主人公の姿が心に残ったし、名作だと思った。 しかし、2度目は伊達騒動のことを調べてから見ると、原田甲斐と伊達藩との関係、 そしてクライマックスの3月27日甲斐と安芸の斬り合いから、 赤西がこのための幕府(?)からのスパイだったことが分かる。 これは、原田甲斐の政治的立場をさらに理解すると、広間での連判状の一幕の意味がもっと分かるかもしれない。 しかし、伊丹万作は、そこまでは要求しないだろう。  創られた当時は、講談や歌舞伎で、伊達騒動はみんな知ってる話だったことも有る。 今の人が観て、ちょっとついていけないのも無理はない。 が、巨匠伊丹万作のその他の時代劇「権三と助十」を観ても、 ちょっとやそっとではお目にかかれない時代劇の名手であることは確かで、 日本のお話家さんは、観ておかないといけないと思います。  今はネットで手に入るし・・
[ビデオ(邦画)] 7点(2024-07-14 05:50:48)
6.  フットライト・パレード 《ネタバレ》 
THE亜米利加!!!!  太平洋戦争の前に、もうここまで出来てる国を相手にしたら、 それは・・・(汗) 今の日本の芸能レベルでも、人材の多さからして、果たして可能なのか・・  圧巻!とは、この事! 皆さ~ん、「雨に唄えば」位の国とか思ってませんか~!? (それでも、かなり凄いんだけど・・) オリンピックの開会式のレベル! やっぱり大自然の中で培われた表現力は、日本は敵いませんって・・ やはり別の道考えないと・・ 大谷君の活躍で皆さん、勘違い起こしてませんか~  凄すぎ(涙)
[DVD(字幕)] 10点(2023-11-19 23:25:23)
7.  椿姫(1937) 《ネタバレ》 
グレタガルボが、とにかく美人。 映画が生まれて、すぐこんな女優が出てたことに驚き。  内容は、昭和の少女漫画のような話。 それを漫画のように鼻が高く、すっきりした美人が演じる。 何人の少女漫画家がこれに影響を受けたのだろう・・と思うくらい。
[DVD(字幕)] 7点(2023-03-09 07:44:04)
8.  トップ・ハット 《ネタバレ》 
なるほど。気づきの多い映画だった。  モンキーパンチのルパンⅢ世って、フレッドアステアがモデルだったんだね、とか。 ラ・ラ・ランドは、この映画の公園の主人公たちの踊りだったんだね、とか。 https://www.youtube.com/watch?v=rnkxQY8FUnk  ストーリーも軽妙で楽しい。 女性がアステアとその友を勘違いして、嫉妬して、他の人と結婚しようとする。 さぁどうなる? クスクス笑ってしまうコメディ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2022-11-25 13:55:28)
9.  鴛鴦歌合戦 《ネタバレ》 
これは貴重な時代劇ミュージカル! 本作観ずして、日本の時代劇は語れない!  違和感なく観れました。 昔の人は凄いなぁ・・  ストーリーも手に汗握る恋愛もの。 最後まで、どうなるのか、ハラハラドキドキ♪  貧しさは負けるのかぁ~~ ラストの二転三転が何とも微笑ましく楽しい。 何度も観たい作品だが、本作をレンタルしてる店が閉店になっちゃうよ~~ 時代の移り変わりに、こんな素敵な作品がまた遠くに行ってしまうかと思うと、 悲しいや、チェッ!  ※youtubeで観られちゃうんですね・・ https://www.youtube.com/watch?v=32d3mCTh6Ao&list=LL&index=1&t=23s 時代は変わるのかなぁ・・(溜息)
[DVD(邦画)] 9点(2022-10-23 01:07:30)
10.  一人息子 《ネタバレ》 
小津トーキー第1作。  会話の内容が実にはっきりしていて、聞きやすく、味わい深い。 飯田蝶子の話す演技が実に際立っていい。 トーキー第1作にして、小津は自分の映画文法を確立したかのようである。  それにしても戦前の東京でもう都会に人が流れる様が描かれている。 それから80年間(途中戦争があるが)、東京に人が流れていったのだから、一極集中は当たり前だね。
[ビデオ(邦画)] 7点(2019-10-29 13:47:37)
11.  母と子(1938) 《ネタバレ》 
タイトルほど簡単な話ではなかった。 妾とその娘の話である。  妾を囲ってる男が完全にマヒしてて、 その女性が亡くなった時も仕事が忙しいからとか言う感じである。 妾の娘も強引に他につきあってる女性のいる社員とくっつけようとする男だった。  最後、その男の会社の業績発表の場で終わる。 戦前の映画だが、組織の非人間性が現れてきている。 妾の娘を若き田中絹代が活き活きと演じていたのが救いだった。
[ビデオ(邦画)] 7点(2019-10-22 12:13:50)
12.  淑女は何を忘れたか 《ネタバレ》 
ほんの2~3本前までサイレントを撮っていた頃の作品。 小津らしいコメディ映画である。 やはり小津の笑いのツボはサイレントで鍛えられたらしい。 是非、小津のサイレントも観なければ・・  この映画、面白いところは多いのだが、何といっても おじさんと親せきの娘さんの名コンビぶり。 二人がコート着て、娘さんはちょっと酔っていて、 この二人で動く動きが絶妙!
[ビデオ(邦画)] 7点(2019-10-20 10:46:02)
13.  権三と助十 《ネタバレ》 
伝説の伊丹万作作品をついに観たぞ! 素晴らしい!  人のいい長屋の大家と、クセのある長屋の面々。 ある日、長屋の一人が無実の罪に問われる。 そして長屋の彼らが大岡越前に挑む! 大家が計略を図る。そして真犯人を捕まえるべく、大あらわ。 まさかのどんでん返し! (大岡様はすべてお見通しだった~!) 気持ち晴れやか大団円♪  もう映画の楽しさ、満載!
[ビデオ(邦画)] 8点(2019-09-12 23:05:51)
14.  バルカン超特急(1938) 《ネタバレ》 
これは貴重!前半はヒッチコック節絶好調なのだが、医師が敵だと分かってからの展開がヒッチコックらしくなく、特に駅馬車のような銃撃戦をヒッチコックが描くなどまったく珍しい作品。後半はヒッチらしいユーモアもなく、本当に珍品。加えて政治情勢を加味して、非常に社会派サスペンスとしての色も濃く、興味深い。特に無抵抗主義をつらぬく男性がかんたんに殺されたりして、第二次世界大戦前の不穏な空気をあらわしている。そして暗号が曲だなんていうオシャレなところも憎い。アメリカに行く前のヒッチコックの作品なので、色んな意味でイギリス時代のヒッチコックの円熟味が堪能できる。
[ビデオ(字幕)] 7点(2017-09-18 14:12:31)
15.  第3逃亡者 《ネタバレ》 
ヒッチコックの職人芸、無実の人の逃避行。今では普通のパターンだが、無実の人が犯人に間違えられて、警察に追われながら真犯人を見つけるというストーリー。この手の話で自分が一番好きなのは、ハリソンフォードの「逃亡者」。 さて古典となったヒッチコックのこの作品。最後のグランドホテルでの犯人探し。観てる我々も途方に暮れる。一体どうやって犯人を見つけるのか?しかしここでヒッチコックは、フロアー全景から、ある一人のドラマーまでカメラを近づける。そしてその男の目がアップになったその瞬間、犯人の癖であるまばたきが出る。主人公たちも知らない犯人を観客だけは知ることになる。上手いなぁ。 後は主人公がどうやって犯人に気づくか?しかしそこに警察が来て、主人公たちはホテルから連れ去られようとする、その瞬間、ドラマーが緊張のあまり、気絶する。そこで我々は冒頭の主人公の女性が、ガールスカウト仕込みの意識をはっきりさせる術を持ってることに気づく。そしてハッピーエンド。もう職人技のなせる安定した面白さ。いいなぁ。 しかもワンちゃんが何かとポイントになってて、緊張感ある展開に息抜きを与えてる。何か逃避行というより、ピクニックみたいな気分になってしまうとこがヒッチコック一流の可笑しさ。まったくお見事です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2017-09-18 11:50:15)
16.  三十九夜 《ネタバレ》 
巻き込まれ型のサスペンス。もうこの頃にヒッチらしさは完成しているようだ。列車のシーンや、相方の女性と言いあいながらも逃走していく様など楽しく観られる。この映画で印象深かったのが、逃げ込んだ農夫での一件。食事前の祈るシーンの間に、三者三様の思惑が走り、緊張感を生むシーンやこの農夫のコンプレックスが裏切りへとつながるのではと、ヒヤヒヤする場面の連続である。刺激的ではないが、知的な映画体験のできる昔の映画はとても勉強になる。
[DVD(字幕)] 7点(2017-08-05 12:27:28)
17.  落第はしたけれど 《ネタバレ》 
この映画でやはり小津さんってコメディが下地にあるんだなぁと感心させられた。カンニングのシーンは、チャップリンを思わせる。でも落第してからの、人情劇がじ~んと来るよね。上手いなぁとしみじみ思う。子役の使い方とかね。田中絹代がこんなに愛らしかったなんて知らなかった。可笑しかったのは卒業組が就職決まらず、早く卒業すんじゃなかったなんて言うシーン。大隈講堂がば~んと下宿の前にあってね。何でも現存する早稲田大学の最古の映像とか・・。字幕の字体がお洒落なんだけど、ちょっと読みづらくて、2回観ました。でも何回観ても良い。無駄なエピソードは一つもなく、こんな短編で面白い映画がいっぱいあればなぁと思う。2時間が長く感じる映画が多いものね。
[ビデオ(邦画)] 8点(2016-10-30 23:39:12)
18.  オーケストラの少女 《ネタバレ》 
イイですね~。観るなら、こんな映画を観たいですよね~。あり得ない話と一笑するのも野暮。せめて生きづらい世だもの、せめて映画を観るときは、顔がにやけてしまうような映画が観たいですよね~。面白い映画とは、こういうのを言うんでしょうね~。
[ビデオ(字幕)] 8点(2016-08-26 23:45:20)
19.  祇園の姉妹(1936) 《ネタバレ》 
小津をして「俺に撮れない映画は溝口の「祇園の姉妹」と成瀬の「浮雲」だけだ」と言わせた、その作品を鑑賞した。なるほど、人を舐めたやつは舐められる。当たり前の理屈だ。芸妓を舐めた男どもに囲まれるうちに、段々と男を舐めはじめる山田五十鈴扮するおもちゃ。これも当然だ。しかし物語は、男を舐めるなとおもちゃを痛めつけたところで、おもちゃが芸妓なんて商売なければいいのだと嘆くところで終わる。巨匠溝口のこの作品の落とし前何処は如何なものか。ここでラストではいけないのではないか?これでは男を舐めた、男側が作った映画ということになる。それでは男の面子がたつまい。ここをきちんと料理した作品だったらなぁと思った。が、男を舐める山田五十鈴の演技は、恐ろしいほどの演技だった。ぞ~っとした。なるほど、小津さんにこの迫力は出せるだろうかとしみじみ鑑賞後、思った。
[ビデオ(邦画)] 8点(2016-07-27 00:57:30)(良:1票)
20.  河内山宗俊 《ネタバレ》 
山中貞雄監督作品は何度も観てる。よくあの若さで、こんなに密度の濃い、気の利いたエスプリの混じった人情ものを創れたものだと感心してしまう。やはり天才だったのだろう。山田洋次監督が時代劇を創ったのは、山中さんのような人情ものを創りたかったからでは、などと山田ファンでもある自分には思えてしまう。それほど山中作品は、人情ものの創り手には、魅力的な作品群であると思えてしまう。時代劇の形をとっているが、戦後まもなく生まれの自分には、戦後の闇市のどん底時代の人情ものに通じるものを感じる。みかじめ料みたいなものを集金したり、江戸が舞台とはいえ、金は天下の回りものって感じで話が進むし・・。でも山中さんは、戦争で亡くなられてるわけなのだが。それにしても、いい気なもんだね、の弟のために苦労する清純なお姉さんのためには一肌も二肌も命さえも投げ出してしまう、二人の男の友情と心意気。それをさらりと描く、また創り手の心意気。
[DVD(邦画)] 8点(2014-05-22 06:43:32)
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