1. ほかげ
《ネタバレ》 塚本時代劇・・って言っても、戦後すぐのはなし。 汚れたフスマとか、本当にこんな暗さだったのだろうって感じの室内の明るさ。 それを真新しい写真技術で見せられると、確かにそれは新しい。 未亡人女性と男の子が「夫婦」になるという妖しい内容もヨシ。 男の子の瞳がまぶしい。 [DVD(邦画)] 7点(2025-03-29 23:50:42) |
2. ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ
《ネタバレ》 殺し屋が女子トークをする傑作シリーズ。 アクションシーンも観たことない場面の連続。 極めつけは、素手で〇〇を握る痛々しいシーン。 残酷じゃなくても、アクション映画は面白くなりますよと言ってるかのようだ。 日本の挑戦状だぁ!! [DVD(邦画)] 7点(2025-03-06 23:07:48) |
3. アイアンクロー
《ネタバレ》 鉄の爪・・小学生時代、流行ったなぁ。この人だったんだね。 フリッツ・フォン・エリック・・う~ん、プロレスのことはよく知らないので、 今回、この親子のことを初めて知りました。 プロレス映画といえば、「カリフォルニアドールズ」「レスラー」などあるが、 こんな悲劇ドラマのプロレス映画も初めてです。 スパルタな父親が怖い。最初の息子を失った心の穴を埋めるべく、生まれてくる子たちを 次々プロレススパルタ教育していくのでしょうか? スパルタ親父の映画と言えば、「WAIVES/ウエィブス」があるが、 そっちの映画には、喪失と再生と、再生まで描かれてた。 本作の「アイアンクロー」は、最後、残ったケヴィンが、孫に囲まれて幸せになったと、チラッと 描かれるだけ。 悲劇のあとには、たっぷり時間をかけて「再生」を描いて欲しかった。 鑑賞後、心がすさんだヨ・・(トホホ) [DVD(字幕)] 7点(2025-01-03 18:57:01) |
4. パスト ライブス/再会
《ネタバレ》 新年早々、最高の映画を観た~♪ 韓国ドラマの国の男性だもん。 あれぐらいのハートの射止め方はするよね~ 運命の女性が、都会の肥やしになってしまう! その時、男(男の子)は!!! 最高のラブストーリーです。 [DVD(字幕)] 10点(2025-01-01 23:37:50) |
5. マッドマックス:フュリオサ
《ネタバレ》 これってマッドマックス5作目になるの? スピンオフ? マッドマックス・ザ・ウエイストランドってのが、5作目なんじゃないのかな・・ まだ期待していいのかな?ミラー監督? [DVD(字幕)] 9点(2024-12-30 00:50:25) |
6. ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ
《ネタバレ》 今年のクリスマス映画は、これ! ワインの勉強のために「サイドウェイ」観ようかと思ってたけど、 同じ監督が、クリスマス映画を撮ったというので、こちらを観ました。 クリスマスの日に、親元に帰れず、寄宿学校で、教授と一緒に過ごすという話。 偏屈物の教授と、賢すぎる問題児が、徐々に心を開いていく過程が、なんとも良い。 そして、実は、一番闇を抱えてる少年だったということが分かるんだね。 人間として、人生の師として、教授がアドバイスを贈るところは、泣きました(笑) 一見いい人だが頭の固いレストランのウエィトレスや校長が、なんとも憎らしく思える。 偏屈先生が、人間味ある結末になってしまうのだね。 是非、大著をものにして、ハーバードの同僚を見返してほしい。 全世界の恩師と言える人たちに投げキッスを送りたくなったクリスマスの夜だった。 [DVD(字幕)] 8点(2024-12-25 22:16:10) |
7. フェラーリ
《ネタバレ》 ミッレミリアを映画化したのは、はじめてなんじゃない?「ラブバッグ」なんてありましたが、モンテカルロとは違うのですね。 公道レースは、凄く迫力がある。 事故の場面は凄惨でしたが・・ イタリアのこの歴史ある公道レースをアメリカでやってのけたのが、「キャノンボール」シリーズなんだね。 破産してでも、レースに勝つ車をつくる、ってのが凄いデス。 フォードやフィアットなどと資本提携の話が来る時、 フェラーリの名言 「(フォードなどは)売るために走るが、フェラーリは走るために売る」 エンジニア魂、ここに極まれり♪ フェラーリの下半身事情が細かく描かれてるのが、ほかのレース映画とは一味違う。 [DVD(字幕)] 7点(2024-12-22 23:49:43) |
8. ブルーピリオド
《ネタバレ》 面白かった。 原作のファンなので、映画化は楽しみだった。 出来上がってくる絵の作品が、何より雄弁で、面白い映画に仕上がってる。 似たようなのに「美しき諍い女」や「燃ゆる女の肖像」があるが、 本作は初々しく、いきなりこれだけ描けたらお前も天才だよ、と言いたくなる(笑) 原作の清潔さを壊さず、透明感のある、いい俳優を使っている。 良作。 [DVD(邦画)] 7点(2024-12-10 23:42:45) |
9. オッペンハイマー
《ネタバレ》 理論屋が政治に巻き込まれ、その政治の結果に、罪悪感をおぼえるという、 まぁそういう話なのだが、これが日本の原爆になると、ちょっといろんな 感情が湧きおこる映画になってた。 前半、物理屋としての蘊蓄も交え、理論屋の生活を描き、 中盤、原爆担当として、その製造成功と、戦争に使われるという展開。 後半、自分のやってしまったことに罪悪感を感じ、人の子として、悩み苦しむオッペンハイマー。 そこに、政治思想の問題、腐れ縁の政治家が絡んできたりする。 素直に思ったのは、戦争で使おうと思った政治家が、原爆の威力を示す実験の場にいないで、 戦争に使おうと思うのは、いかがなものか? オッペンハイマーは、あの爆弾の威力を目の当たりにし、 あの爆発の下に数十万もの人間がいることをリアルに想像できたのだから、罪悪感も生じたのでは? 政治家は、現場で五感を使って判断し、行動に移してほしいなどと、ピントのずれたコメント、相済みません・・ (ゲイリーオールドマンが、トルーマン大統領演じているとこが、適役でした) まぁでも本作の目玉は、21世紀史上、最強の「天才集団」を描いたことでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2024-11-30 18:02:39) |
10. ゴジラ-1.0
《ネタバレ》 結局、誰かがやんなきゃいけなかったんだ! 日本で生まれたゴジラが、他国のモンスターとやりあう海外映画で 終わらせるわけには、いかなかったんだから・・ 山崎監督、お疲れさまでした。 ゴジラビヨンドを今風に言ってるとこがクール。 監督、あなたの東京オリンピックは、終わりましたか? 本当に力作だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2024-11-22 23:06:05) |
11. 夜明けのすべて
《ネタバレ》 三宅監督、いいですねぇ 今泉監督みたいにさりげない会話ですけど、あざとさがないと言うか・・ ホントに男女が会話してる傍で聞いてる感じがする映画なんですね。 上白石さんの地じゃないか、って感じのキレ方も、女子あるあるで、いいですね。 ただ話に一本芯があってもいいのかなって気もします。 二人のやりとりが、もっとラストのほうのプラネタリウムの果実となってれば、 もっと見ごたえあったと思います。 北斗七星の説明がどう仕上がったか、気になってます。 [DVD(邦画)] 7点(2024-10-26 19:19:56) |
12. SHE SAID/シー・セッド その名を暴け
《ネタバレ》 60年代、ベトナム戦争の暗い影響で映画界はニューシネマブームになる。 そして「ロッキー」「スターウォーズ」の登場で、一気に暗い映画はおさらば! 80年代の空前の映画ブームが来る。しかし、それも90年になると苦戦するアメリカ映画界。 そんな中、いくつか面白い作品があった。それがワインスタインのプロデュースした映画だから、映画ファンとしては 本作は、とても辛い。こんな人の指揮した映画に、感動したの?俺! 俺の感動を返せ~!と言いたい。 本作の悪、ワインスタインは、仕事上かかわった女性を、密室でハラスメントしてたという事実。 それを暴くジャーナリストの戦いの話である。 事実に基づいているから、ますます俺の感受性、間違ってる?となってくる。 この人、権力あるから、賞も取ってる映画が多く、多くの人が観る映画をプロデュースしてるから、 思春期にワインスタインの映画で励まされた青年が、グタグタになるんじゃないかと心配。 自分的にも、本作でパルトローが23歳のときにハラスメントにあってて、 その3年後に創られた「恋するシェイクスピア」「リプリー」のパルトローが好きだったのでショックです。 [DVD(字幕)] 7点(2024-10-19 21:37:28) |
13. 首(2023)
《ネタバレ》 チン説本能寺の変! 戦国版アウトレイジで、たけしさんのサービスぶりが楽しめます。 でも観てて、今まで好きだった時代劇のイメージが壊れたり、 まじめに歴史を勉強することってどうなんだろう?とか考えてしまったり、とにかく破壊力があります。 話変わりますが、DVDで字幕で見ると、誰が何をしゃべったか分かって、 勉強になります。 [DVD(邦画)] 7点(2024-10-15 00:53:41) |
14. BAD LANDS バッド・ランズ(2023)
《ネタバレ》 原田監督独特の、シャープな画面。 それが気にならないくらい、ストーリーが尖ってました。 安藤サクラの帽子姿は、ストリートオブファイヤーのマッコイと同じくらい ベストキャップウーマン賞を与えたい。 日本クライムサスペンスでは、どうしてもこの事務大国日本のややこしさが付きまとう。 それを見事に見せ場にして、面白いサスペンスでした。 困った「弟」でしたが、ラストの展開には泣けました。 曼荼羅も良かった。 ラストの街からの脱出劇、そして心に刺さる音楽。 あ~日本映画も心に残るラストを描けるようになったなぁとしみじみ。 (暗証番号丸見えじゃない?女性同士の取引だから、安心できるのかな?) [DVD(字幕)] 8点(2024-10-11 00:43:19) |
15. RRR
《ネタバレ》 インド以外の国の人が観たら、ちょっと複雑な気持ちがするかも・・ 二人とも実在の英雄ですが、両者の絡みは、歴史にはないそうです。 あと英国による残虐なシーンは、1919年のアムリトサルの虐殺事件を 観てるインド人に思わせる仕掛けになってるみたいです。 ちょうど1914年に始まった第1次世界大戦にインドは多くの兵士を出していましたから・・ 事件の描写は映画「ガンジー」に描かれてるそうです。(未確認ですが・・汗) まぁ国力の勢いを感じます。 インドは勉強の盛んな国なので、自国の歴史を勉強したら、 やっぱり面白くない植民地の歴史。 そんな自国のモヤモヤ感を吐き出したとこに、ヒットの秘密があるみたいです。 今のインドなら、こんなフィクションも国際的に許されてしまうってとこでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2024-09-20 00:47:53) |
16. 落下の解剖学
《ネタバレ》 死亡事故が起きる。 状況は、いたってシンプル。 第3者が入ってきた可能性はない。 ならば、妻が殺したか、自殺か・・ それを法廷劇で延々2時間近く見せる。 母親や子どもの心理、表情、そこを丁寧に描いてる。 スヌープ(犬)がいい。 なんとも賢い。 ラストは、この子も家族の立派な一員と示して終わり。 [DVD(字幕)] 7点(2024-09-08 22:02:30) |
17. 瞳をとじて(2023)
《ネタバレ》 これはビクトルエリセの最後の作品ってことではないのか? エリセの代表作は、間違いなく「ミツバチのささやき」。 あの映画の最大のポイントは、あの少女の無垢なまなざしである。 それを本作の劇中劇で、王が無垢な目で私を見てくれるのは、 娘しかいないと言って、娘探しをさせる話が出てくる。 しかし、本作のメインストーリーは、この劇の俳優の記憶喪失を治すとこにある。 なにより「ミツバチ」の少女アナが、出演していることが驚きだ。 年相応のいい顔をしている。 そして、題の通り、皆、大事な場面で瞳を閉じるのだ。アナもだ。 記憶喪失の男は、自分の出演している映画を観終わったとき、どうなるか・・ まぁ出世作の少女の瞳が奇跡的な眼差しだったことが、 この監督の映画人生にかなり大きく影響したのだろう。 佳作の監督。 もう完成した作品は見られないだろう。 少女の瞳はとじられたのだ・・ [DVD(字幕)] 7点(2024-08-12 22:50:31) |
18. MOTHER マザー(2020)
《ネタバレ》 女性(特に母)は聖なるものと思っている方には、衝撃的な映画である。 女性が、社会の過酷さの前に私の何が悪いのよと、居直ったときの表情を 長澤まさみが熱演している。 いや、監督により引き出されたと言った方が適切か・・ お嬢さん女優にはできない仕事だった。 [DVD(邦画)] 7点(2024-08-01 16:38:54) |
19. HOKUSAI
《ネタバレ》 鬼気迫る北斎の演技だった。 柳楽くんも田中泯さんも・・ 物語りは北斎の名作の誕生に迫っている。 4章から成る。 1章は、写楽、歌麿と競い合い、中々評価の定まらない時期。 波の絵で一皮むける。 2章は、嫁をとり、娘が生まれるまで・・ 途中、歌麿の手鎖事件のエピソードをはさみ、 3章の戯作者種彦の壮絶な最期の伏線となる。 3章から老年期に入り、田中泯が、絵師を見事に演じる。 彼の存在感と、役柄の北斎が、お互い両者譲らずで、負けてないのがスゴイ。 圧巻は、突風が吹いたときの庶民の姿をとらえた時の、北斎の表情だ。 その後、病に倒れるが、そこで雨の中の絵の具との戯れから、 あの誰もが知る「波」の表現についに至る。 しかし、同時進行で種彦との交流も描かれており、 3章のラストで、種彦の「討ち」死にが描かれる。 種彦が時の幕府の風俗取り締まりに逆らってまでも、 武家の身分で戯作をつづける覚悟を示したからだ。 北斎はここで、すさまじい絵を残す。それはあまり知られてない絵だった。 描き終わった後の仕事場は、戦場さながらだ。 最終章は、こんな江戸から逃げる。 そして旅先で、ついに若い頃の「波」の大作をしあげるのだ。 北斎の娘も只人ではないオーラをしめすが、そこは深く描かない。 鑑賞後、田中泯さんの表情が頭にこびりついて離れなかった。 それほどの怪演だった。 テーマは一貫している。 蔦屋の取り締まりから始まるこの映画は、一貫して、表現したいことを表現して 何が悪い、それを押さえつけるお上への非難になっている。 [DVD(邦画)] 7点(2024-07-29 21:55:53) |
20. シン・ウルトラマン
《ネタバレ》 大真面目にウルトラマン。 最初のウルトラマンも放映当時は、我々は子どもだったが、 その頃の大人たちも、今の我々が本作を見て感じる違和感を感じていたのだろうと思うと、 何やら発見がある。 話が二転三転していくとこが子供だましじゃない。 つまり我々が円谷プロからもらったプレゼントを、二〇〇〇年代の子どもたちにも プレゼントしている。 ここからどんな子どもが生まれるか・・ 会話が面白い。 吹き出してしまうくらいの笑いのセンスがある。 真面目過ぎる人が見ると、怒り出してしまうかも・・ [DVD(邦画)] 7点(2024-07-27 21:19:23) |